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1. 三度目の殺人
《ネタバレ》 「忖度」→自己犠牲→神?
【ネタバレ】
あきらかにそういう撮りかたしてたよな。最後らへん。一回しか見てないけどよ。
こりゃあかんよ。「忖度」という言葉がなぜ今の時代のキーワードなのか全然わかってない。つか、生まれつき空気を読めない人に対し、おまえ普段迷惑かけてんだからみんなのために私刑犯して、低級な人間から神様に昇華して死ね、じゃーまるで権力者の思うツボじゃねーか。
法律は忖度と対峙する。すべての人間の平等性を確保するために「法」とは生まれ存在するのだ建前上は。法律家はだからあくまで真実を追求しなければならない。そのへんをまるで足蹴にして、あまつさえ法制度を逆手に取って自己満のうちに死にましたじゃ、法に対する侮辱というか、こいつ何言ってんだ、なんて思われるだけだわな外人にゃ。
日本人はなぜ忖度するのか? 断言するが、宗教的コミュニティによる(会社・階級を超越した)馴れ合い社会を維持するためである。いじめや不正はその中で「安全に」行われる。したがって仕事ができる人間よりも、馴れ合いを「絶対に」堅持できる人間が重要視され出世する(旧貴族が無難である)。そりゃ~当座はうまくいくかもしれんが、長期的には組織は当然劣化する(つーか、してしまった)。しかしこんなことバラすわけにいかんし(なんせ悪いこといっぱいしてきてるわけだから)、戦争によるリセットも不可能だし、さてどうしましょ? というのが今の時代じゃねーの? 会社も、政治も。
盲人が象を撫ぜるんじゃなくて、「群盲が」象を撫ぜてわからんわからん言ってる、わかるはずの「目明き」は排除しちまっただどんすんべ? と善人ヅラした馬鹿どもが脳天気に呟いてる、そういう状況が問題化してるんだぞ今は。
それをまるで必要悪みたいに描いて。まったく何十年も古いっての。『白痴』。忖度すなわち賤民制度の肯定。
映像的なことをいえば、つくづく才能のない監督だという印象は変わらん(わかってたけどよ)。世の中の些末をしつこくほじくりだす脚本力はすげーとしか言いようがないが、しかしそれも売れてだんだん周囲にコントロールされはじめたか、あるいは年食ったか。
この監督は救いを神になることに求めてしまった。一方で、本物の神に似たものがもうすぐ具現化しようとしている(世界中のすべてを監視する、あるいは全人類の一生分の思考量を一瞬ですますものの現出)。こんな時代をこの監督が思考するのは「とても無理」だろう。もう期待できん。
これからは、日本流の「不正隠し」はできなくなるかもしれん(外人に全部バレる)。優秀な移民が来れば、大多数の「他人の言葉で喋っていればよかった」無能どもをいったいどうするのか?
リベラル(犠牲の尺度)をどうあらたに引き直すのか? 日本はなぜ周辺との融合(止揚)を頑なに拒否するのか。なんでそんなに自信があるのか。 それとも自ら滅びを選んでいるのか。
な~んてカッコつけていってもしゃーないが、しかし今の時代、みんな多少なりと感じていることを書いたまでで、そういう時にこのての(体制の「温存」に与するような)古臭い思考の映画を見て腹がたったので、あえて苦言を呈させていただく。[映画館(邦画)] 2点(2017-10-22 05:17:47)(良:1票) 《改行有》
2. ザ・ウォーカー
《ネタバレ》 30年も西へ歩き続けたら地球を7周ぐらいできてしまうと思ふ。
【以下バレ】
殺陣で首がポロポロ落ちるシーンやら食人で手が震えるといった爆笑もののセリフやら老夫婦の家ごと破壊される一連のシーンやら、面白いと思える箇所はちらほらある。だいたいこういう北斗の拳みたいな破滅後の世界というのは、私も基本的に好き(なぜだろう?)。だから前半はまあまあ。
だが肝心の本にまつわる意味性がイマイチ不明のまま終わってしまったのが残念。本がXXでしたというオチでもって、横へずらしてごまかして終わり。街の親分のセリフに「統治の為に本が必要」うんぬんという本質的なセリフがあんだからそこへつなげりゃよかった。
つーか、最後の方よくわかんなかった。図書館に収めてメデタシメデタシなのか? そんなんなら街の統治に役立てた方がよっぽどましだと思う。どうも私はデンゼルより、街の親分の言うことの方に説得力を感じてしまうのだが。
大体なんで彼は西を目指したの? それに、なんで街で弾が当たったのに平気だったの?
ハードな日々が続いているので、なんか見落としがあるかもしんない。もしあったらごめん。
[映画館(字幕)] 6点(2010-06-25 11:13:10)(笑:1票) (良:2票) 《改行有》
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