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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. サブウェイ 美しい女性が豪奢なドレスをまとって階段を降りてくる図というのは、常に壮観なもので女王降臨といった趣きだけれど、エレナ=イザベル・アジャーニであればさらにさらに。 この彼女はいつになく遠くない。 玉の輿女王の孤独な心のうちに忍び込む金髪のクリストファー・ランベールと、メトロの風変わりな住人たち。 ほとんどセンスだけで成り立っているようなこの作品で、将来を嘱望された若きリュック・ベッソンは期待どおりにフランス映画界の寵児となるが、以後の大ヒット作品群は少し違った方に行ってしまった感がしなくもない。 地下鉄構内という閉じた宝石箱の中で、色かたち様々なビジューたちが輝く。[映画館(字幕)] 7点(2013-05-09 06:55:07) 2. ザ・フライ 濃いめの美男美女の悲劇的な愛を濃厚に描き、グロテスクではあっても見る者を強く惹きつけるクローネンバーグの怪作。オリジナルもSFとして面白いが、このリメイクでは恐ろしいモンスターでも中に心があるとないとでは全く違うことを見せたラストシーンに大きな価値がある。衝撃的な大変身に続く主人公セス最期の仕草は、思わず抱きしめたくなってしまうほどに切ない。[映画館(字幕)] 8点(2010-05-14 16:04:31) 3. ザ・フライ2/二世誕生 傑作「ザ・フライ」とは別物だが悪くはない。BTTFはイメージが合わず降ろされてしまったエリック・ストルツは同じSFでも憂いのある役柄だとしっくりくるし、ダフニ・ズーニガとの出会いもボーイ・ミーツ・ガール。恐ろしい遺伝子を内に秘める実験体マーティンは「スピーシーズ2」のイヴのモデルにもなった。泣かせどころは哀れな犬ちゃんが引き継ぎ、腹黒い養父との軋轢も加わって心は無垢な主人公を苛む。前作では一瞬しか見られない成体がラボ内部を力強く歩み、生きるための戦いを繰り広げる。[映画館(字幕)] 7点(2010-05-14 15:43:58) 4. サマーストーリー ジョン・ゴールズワージー「林檎の樹」。森鴎外の「舞姫」にも通ずる内容で、原著の香気を湛えるまでには至らないがダートムーアの自然描写は美しく、すべてが解放的になるがゆえに悲劇も生まれやすい夏の一瞬の恋を描く。ジェームズ・ウィルビィは現実的なフランクに合っているが、イモジェン・スタッブス(「十二夜」)はミーガンにはどうだろうか。脚色された因果応報なラストは切ない。[レーザーディスク(字幕)] 6点(2010-05-08 12:35:43) 5. ザ・カンニング〔IQ=0〕 フランスのコメディは例外を除いては国外ではあまりポピュラーじゃないけど、これは万国共通にわかりやすい題材で誰でも楽しめる気がします。あの手この手のカンニング作戦も手がこんでいて笑っちゃう。一番すごいのはペンを遠隔操作する方法じゃないでしょうか?クラスの女の子が生んだ赤ちゃんのパパが誰だかわからないのも実におフランス的。ぜんぜん高校生には見えないダニエル・オートゥイユはこの時30才、現在もご活躍中。[地上波(吹替)] 6点(2010-02-22 08:58:10) 6. 殺人魚フライングキラー ジェームズ・キャメロンのデビュー作ではあれど、プロデューサーにズタズタにされてるらしいのでこれだけで判断するのは気の毒な気はします。見どころはヘンな音をさせながら(ミツバチの巣箱で集音して増幅したような音ですね)飛んでくるピラニアより、これ以降キャメロン作品の常連となるランス・ヘンリクセン。「エイリアン2」の名前(僧)のように達観したビショップもいいですが、この寡黙な海の男もナイス。(若いし!)別居中の妻のラブラブに遭遇しても、醜態を見せたりせず一瞥をくれただけで黙って行ってしまう。(カッコイイ…)このクールキャラは「ジョーズ」のロイ・シャイダーの類型かもしれませんが、あの奥ちゃんには惜しいダンナです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-12-05 02:29:34) 7. サハラ(1983) ブラウン大での学業優先のためブルッキー10代最後の作品となったが、彼女のティーンエイジ映画としては「エンドレス・ラブ」と並んで最も芳しくない部類に入る。冒険映画なのに全く面白くなく、目玉のはずのヘンな男装もほんの一瞬。内容のみならず、本人も実は女優に向いていないのでは?という疑問も頭をもたげるほど印象が薄い。モリコーネ様のSA~HARA~♪って曲とBTTFやインディ、SW/EPシリーズを手掛けるD・ストルーザンの美麗ポスターが至極勿体なく感じる、空虚な大作。[映画館(字幕)] 3点(2005-12-08 19:28:43)
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