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プロフィール |
コメント数 |
1252 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。 【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。 【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。 5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。 また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。 |
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1. ザ・ミソジニー
《ネタバレ》 ホラーだが別に怖くない(映像効果も安っぽい)のはいいとして、前作よりさらにわけのわからない映画だったのが腹立たしい。舞台挨拶で監督が、人生かけて考え続ける映画になることもなくはない、という意味のことを言っていたようだがそこまでの気力も熱意もない。映画の台詞でも、全部わかったら生かしておかないというのがあったのでわからなくていいことにする。
わからないなりに見たと思ったことを書くと、全体的には劇中現実の中に劇作家の仮想現実を入れ込んで、またその内部で劇中劇と、劇中人物が幻想で体験する物語が展開する複雑な構成のようだった。各物語の境界が判然とせず重なる箇所もあったりして、実際に何が起こっていたのかはわからない。出演者は重層的な物語の中で何役も務めていたようで、役としての関連性はあるのだろうが混乱させられる。服装による区別は比較的わかりやすいとして、ほかに劇中人物の年齢の違いを演技で表現したところもあった。
物語の流れを作る要素としては、劇作家の創作活動/一人をめぐる二人の争い/母と娘の関係/ヨーロッパ中世の魔女と現代の魔女/アメリカ帝国主義と戦う超ファシズムの団体(笑)といったものかと思った。また女性が背負う宿命の観念が根底にあったようで、こういったものによって題名の内容を表現しているのだろうが理解不能で何ともいえない。
なお天国はないとしても地獄はあるといった感覚は前作とも共通のようだったが、今回は性別による違いがあるという設定だったらしい。穴が不気味だとかあまり突っ込むと障りがありそうで触れたくない。
ところで劇作家がやっていたのは脚本の制作だったようで、できた台本で稽古するというより主役が参加して実演しながら作っていく形かと思った。役者の感覚を取り入れようとしたところもあり、また役者の実体験に基づく述懐をそのまま書こうという発想は実話怪談本的でもある。出演者はそれぞれに個性的で演技も印象的だった。
ちなみに個人的にはアメリカと戦う話が面白かった。思想としては前作のボリシェヴィズムに対するファシズムかも知れないが内容不明なのでいいとして、戦時中にアメリカに対抗できる「呪いの兵器」を日本が開発しようとしたというのは実現しなかったのが残念だ。ただし「巫蠱の毒」などというと本来は大陸系だろうから、もっと強力なものが日本以外で開発されると恐ろしい。[インターネット(邦画)] 5点(2024-06-22 10:35:08)《改行有》
2. 三大怪獣グルメ
《ネタバレ》 バカ映画の巨匠・河崎実監督のバカ映画である。公開日が2020/06/06とのことで、本当にこの時期に劇場公開したのかと思うが、疫病の不安の中で見れば気晴らしになったかと思われる。
歴史的にみた三大怪獣といえば「三大怪獣 地球最大の決戦」(1964)のゴジラ・ラドン・モスラだろうが、海鮮丼という前提なら「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣」(1970)の3怪獣のうち、カメが食えないのでタコにしたように取れる。また公式サイトによれば、もともと円谷英二監督が戦前に企画していたタコ映画の構想に触発されたとのことで、そのタコに監督本人の「いかレスラー」(2004)、「かにゴールキーパー」(2006)を加えた形になっているともいえる。
バカ映画といってもこのくらいになると特に変なところもなく、ちゃんとしたストーリーを備えた娯楽映画になっている。当初は登場人物の性格付けを不明瞭にしておいて、最終的に誰に肩入れすればいいかがはっきりさせていく形だったのは悪くない。うち悪役は、ラストに至ってもまだ「世界の破滅」を企んでいたのかも知れないが、世間では既に人間がミイラ化するという怪事件が発生しているのに同じようなことを考えるでもなく、どこまでも海産物に固執していたのはもう頭が変になっていたと思うしかない。昭和のTV番組「怪奇大作戦」の第24話を思わせる哀れで恐ろしい(笑)終幕だった。
また題名からすればグルメ映画ということもあり、登場人物それぞれ言葉を飾ったグルメ評論風の賛辞を連ねるのが空々しいが料理自体はまともなものを出している。食物だけでなく、協賛に名前の出ている「有限会社ニイミ洋食器店」(東京都台東区)のキャラクターが大活躍する展開だったのは、「プロを支えるプロの街 かっぱ橋道具街」へのリスペクトも感じられて少し感動した。同じく協賛で「岩下の寿司がり」の岩下食品株式会社(栃木県栃木市)も存在感を出している。
出演者としてはちゃんとアイドルも出ているが、例によって監督本人も顔出ししている(見なくていい)。ほか監督のお知り合いか何かわからない人々が大勢出ていて特にコメントする気にならないが、別映画で見たばかりという関係で一人だけ挙げると、「DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令」(1983)のイブキ隊長役の人物が「イブキゲンゴロウ」役で出ていた。ちなみに主演の男に関しては「わかんなくて結構だよ」の表情がよかった(笑った)。[インターネット(邦画)] 5点(2023-08-05 14:10:03)《改行有》
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