みんなのシネマレビュー |
|
61. シンデレラ(1976) 始まって早くにリチャード・チェンバレンが歌い出したのには「うわぁ・・・ミュージカルとは知らなんだ、えらいもん借りてしもた」激しく動揺。全てのシーンでの衣装、歌、ダンスの安い作りにテンション上がらず。ストーリーの味付け部分と言える政略結婚要素も安っぽい。ステップマザーを演じるマーガレット・ロックウッド(60歳)の往年の美しき悪女ぶりが健在だったところに点数の全てを。[DVD(字幕)] 4点(2021-06-27 00:02:56) 62. 七人の愚連隊 《ネタバレ》 往年の大スターが加齢で見るに忍びない姿になるのはままある事ですが、本作お目当てエドワード・G・ロビンソン(70歳)冒頭スピーチは歳相応の皺が増えただけでギャングボスの貫禄は全く衰えず嬉しい限り。4分半は短いようで製作者シナトラの大スターへのオマージュを感じる魅力が詰まった長いシーンで満足です。以後、ラストまでノラリクラリとした展開でキレに欠けるミュージカル場面、締まりの無いラストシーンをのんびり眺めておりました。シナトラの一歩退いたような元気のないような演技と小悪党感丸出しのピーター・フォークのカクカクとした演技も何だかなぁといったところ。やっつけ仕事のような邦題も酷い。[DVD(字幕)] 6点(2021-06-12 21:56:04) 63. ジャガー オープニングの地球の原風景のような光景と流れる音楽。衝撃でした。色々な負の感情が洗われるようで見惚れ聞き惚れました。オープニングがリプレイタイムとなった初めての作品です。オマケのように観た本編がこれがまた胸熱にさせられた冒険譚で、ワヌとフランソワの関係が超能力によって描かれているのに、その人の事を想う力は絵空事でないものに思えました。「約束は守る」熱いジャン・レノを痛めつける暑苦しい面構えのダニー・トレホ、共に迫力満点。驚きの快作でした。[DVD(字幕)] 9点(2021-05-24 01:48:52) 64. シーザーとクレオパトラ 戦闘模様で血湧き肉躍るクロード・レインズの雄姿を拝む事は叶わず。規模の小さい戦闘シーンは戦時中に於いて精一杯の撮影だったのでしょう。しかし、衣装・セット装飾の豪華さは目を奪われるものがありました。どちらかと言うとコミカルな味わいがする舞台劇と言える本作で、初の100万㌦(当時で!)actor となったクロード・レインズはバーナード・ショーが彼をイメージして書き上げた脚本の一言一句を風格漂う演技で魅せてくれます。 「貴方を裏切ってません」クレオパトラに「お前を信頼した事は一度も無い」百万の罵詈雑言に上回る刺し殺すかのような一言。 何時もながらの瞬間芸に「クロード!!!」かけ声かけたお姿でした。 ヴィヴィアン・リーは幼さ漂う姿はまずまずといったところですが、シーザーに見守られて女王に成長するなかでその風格が皆無で、ひたすら「無礼者が」「首を刎ねるぞ」を連呼するのに白けてしまうのが残念。撮影中ローレンス・オリヴィエの子を宿し医師の助言を聞かず流産し精神不安定で5ヶ月間撮影中断したという、空襲下と併せて作品以上にドラマチックな舞台裏に驚きます。 制作費1,278,000ポンドに見合う秀作を堪能しました。[DVD(字幕)] 8点(2021-05-10 15:52:06)《改行有》 65. シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~ 作品全体が味わい深いコース料理のよう。ヒリヒリする殺気・迫力に魅せられてきたジャン・レノの丸くなった姿を始めとした敵役も含めた登場人物全員が実に味わい深い。仕事とプライベートの塩梅、ユーモアとシニカルの塩梅、それぞれ絶妙な起承転結が心地よく魅入ってしまいます。好きだから楽しいからだけでする仕事はプロではないとする「ワシはタイル職人の時、歩く人の喜びを考えた」はピリリと効いたスパイスであり忘れ難い台詞です。掘出物の秀作を堪能しました。[インターネット(字幕)] 8点(2021-04-24 18:04:32) 66. しあわせはどこにある 豊かな毎日を送っている精神科医ヘクターが、幸せとは何かが分からないと患者のカウンセリングが出来ないと痛感し幸せ探しの旅に出る物語。中国:ステラン・スカルスガルド、アフリカ:ジャン・レノ、LA:クリストファー・プラマー。この3人目当ての鑑賞でしたが、顔見せゲスト出演で何一つ響いてこないキャラクターでガックリもいいところ。それぞれの地での体験から得た幸せに異議はありませんが、沁み入る事も、よりどころになる事も無く。製作意欲は窺えるものの平板な作品です。 私的には幸せだと思った瞬間が不幸の始まり、逆も然り、であります。[DVD(字幕)] 6点(2021-04-03 02:40:02)(良:1票) 《改行有》 67. 情熱なき犯罪 《ネタバレ》 クロード・レインズのデビュー2作目にして本格的俳優人生がスタートした作品。敏腕弁護士の皮を被ったペテン師を淀みなく演じています。窮地に陥るともう一人の自分が現われて叱咤激励する演出はエドワード・G・ロビンソン作品(どの作品か思い出せない)でもあり、更に嫌悪感が募ります。丹念に積み上げてきた積み木を丸ごとひっくり返すような結末に「何じゃそりゃ?」と呆れると共に、ダークヒーローらしからぬ惨めっぷりが絵になる姿でありました。[DVD(字幕)] 7点(2021-03-29 12:45:32) 68. 情熱の友 《ネタバレ》 デヴィッド・リーンお得意の不倫モノ。ロンドン屈指の銀行家ハワード(クロード・レインズ)、年の離れた妻メアリー(監督夫人アン・トッド)、将来を嘱望されている妻子持ちの青年科学者スティーヴン(トレヴァー・ハワード)による丹念に描かれた三つ巴の愛憎劇はハワード貫禄の完勝で幕。他愛ないメロドラマであっても「愛して欲しいと願った事はない」言葉とは裏腹な煮えたぎる嫉妬心を静かに見せるクロード・レインズに魅入りました。 余談ながらヘンリー8世を超える結婚7回というクロード・レインズの愛憎模様も波瀾万丈だったのでしょう。[DVD(字幕)] 7点(2021-03-29 06:01:16)《改行有》 69. 情熱の航路 幼少期から母親の歪んだ価値観を押しつけられて自己否定で精神を病むオールドミス(ベティ・デイヴィス)が精神科医(クロード・レインズ)の療養所での治療を受けて回復し、航海で妻子持ちの男性(ポール・ヘンリード)に出会う。までは興味深かったのですが、結末までの無理筋な展開に醒めてしまいました。希少価値の高いベティ・デイヴィスの毛虫眉毛が凄いインパクト。クロード・レインズ陰り無き善い人ぶりは物足りなく残念です。2007年に米国フィルム保存委員会により永久に保存されるべき映画に指定されたという事ですが、素直に同意出来ない作品でした。[DVD(字幕)] 6点(2021-02-27 19:36:22) 70. 幸せへのまわり道(2019) wikiでのフレッド・ロジャースにトム・ハンクスの役作りの確かさを見ました。名優流石の仕事ぶりであります。取材に来た記者を逆にカウンセリングする物語は良いハナシではあるものの、むず痒いものがありました。自分がすさんでいるのかもしれません・・・・[DVD(字幕)] 6点(2021-02-25 00:18:21) 71. ジョジョ・ラビット 10歳少年のヒトラー総統とユダヤ人への疑いの無い思い。「違うんじゃないのだろうか」疑念が確信に変わる過程での出来事に胸が締め付けられます。キャリアを考えて尻込みするような役柄を自らが演じた監督に拍手。そして子役のローマン・グリフィン・デイビス君のルックス&演技力に大拍手であります。[DVD(字幕)] 8点(2021-02-05 04:05:24)(良:1票) 72. 地獄のアパッチ 《ネタバレ》 当たりはずれの落差が大きいフィリップ・ヨーダン脚本で大ハズレ(泣)な本作。「バラのつぼみ」もとい「四月の朝」の謎に迫る物語ですが、筋が追えない(疲)、結末は口アングリ(呆) お目当てリー・ヴァン・クリーフは髭無し、髪有り(カツラ)、パンツ一丁の裸体(結構ムキムキ)、オープニング&エンディングにおけるラップのような歌唱(微妙)、ベッドシーン(ぎこちない)と激レアなお姿で、先住民で北軍大尉という役柄にも哀愁が微塵も感じられなくガックリ(憔) 本サイトの基準にピタリと当てはまる作品でした。[DVD(字幕)] 3点(2021-01-25 02:38:18)《改行有》 73. ジーグフェルド・フォリーズ アステア出演以外の知識無く鑑賞。ミュージカルとコントのオムニバスというのに面食らいました。MGMスター勢揃いといったところですが、いまいち盛り上がれず。MIPは宝くじコントのファニー・プライスで、バカ殿アイ~ンなお顔にクスクス笑いが止まりませんでした。[DVD(字幕)] 5点(2021-01-21 16:08:51) 74. シナラ 《ネタバレ》 石部金吉なロナルド・コールマンが友人のお節介な行動で愛妻の不在中に若い女の子との火遊びに走る。掃いて捨てるような物語も当時としては新鮮味があったのでしょうか。女の子がどうしようもない幼稚さで、別れたいけど情けをかけるコールマンに、イライラで身悶えします。裁判沙汰になるのが意味不明で結末も「何でですか?」 ロナルド・コールマン以外だったら1点作品。チャップリンの「犬の生活」を観て大笑いする彼のお姿はお宝映像であります。[DVD(字幕)] 7点(2021-01-16 03:09:00)《改行有》 75. 上海から来た女 お話が箸にも棒にも掛からぬ酷さです。展開が何の話なのかサッパリ分からないダラダラ模様。中途から分かったあとも「何でそうなるの?」オンパレード。鑑賞後に1時間カットされている事を知りました。全て観たとしても登場人物全員が内面の葛藤皆無なので面白くなるとは到底思えません。監督の画作りの才能と作品の出来のアンバランスさが際立つ一品。[DVD(字幕)] 3点(2020-12-29 02:25:43) 76. ジェニイの家 監督デビュー作にして後の傑作群も当然と思える出来栄え。リュシアンの亡骸の前で初めて対峙する母と娘が浮かんだのですが大ハズレ。病院シーンからFINまで母親にとってこれ以上ない残酷さを、それも運命と受け止める抑制有る姿が更に掻き立てます。演じるフランソワーズ・ロゼー大女優ならではの独断場でありました。[DVD(字幕)] 9点(2020-11-29 02:21:46) 77. 幸福の設計 若夫婦を中心にパリ下町の人々の日常が生き生きと描かれています。時折ドキッとする映像シーンがあるものの、何とはなしに先の見える展開で唯一の興味ハッピーエンドかバッドエンドかの結末が強引であっけにとられたところです。[DVD(字幕)] 6点(2020-10-07 16:39:36)(良:1票) 78. シシリアン(1969) 《ネタバレ》 念願の初鑑賞。アラン・ドロンにゾッコンだった当時とは違い、ジャン・ギャバンはもとより、リノ・ヴァンチェラと比べても格下感があり、一太刀も浴びせられなかった最期は別の意味で哀れさがありました。宝石強奪の件は無理筋過ぎて冷めてしまいますが、そこから結末まではなかなかの見応えでした。モリコーネの手による音楽は物憂げで一族の胡散臭さ(ビョヨ~ン)を感じさせる印象深いものです。 余談ながら、大盛りにも程があるパスタは先日の「他人の家」でエドワード・G・ロビンソンが同様に取り分けていて、イタリアンファミリーの日常なのかと驚きました。[DVD(字幕)] 7点(2020-09-29 13:14:02)《改行有》 79. 人生模様(1952) 3話5話は桂福団治さんに、4話は故・桂福車さんに、1話は桂春若さんに、2話は桂春雨さんに、それぞれ演じて貰いたいと思ったペーソス・エスプリが効いた作品。MIPはリチャード・ウィドマークであり見下げ果てた小悪党を全身全霊で演ずる役者魂に喝采を。僅かに及ばずながらもチャールズ・ロートンのどんなキャラクターでも味わい深さがある演技力に見惚れるところ。20世紀フォックスによるスタッフ・キャスト共に贅沢極まりなく、余韻の深い傑作。[インターネット(字幕)] 8点(2020-09-27 23:14:11) 80. ジュディ 虹の彼方に ジュディ・ガーランド物語という事で鑑賞。最晩年の姿をレネー・ゼルウィガーが好演しています。回想シーンでダンスパフォーマンスが皆無だったのが物足りません。あの当代随一の姿を再現出来はしないのでしょう。本人の性格もあるのでしょうが、少女時代から撮影の為にと各種クスリ漬けにしたMGMの遣り口に改めて憤る次第です。[DVD(字幕)] 6点(2020-09-21 19:23:40)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS