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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  人生劇場(1972) 《ネタバレ》 『加藤泰、映画を語る』によると、当時は田宮二郎の吉良常の評判が悪かったらしいが、監督も誉めているように田宮二郎は大健闘だと思う。 時に愛嬌を、時に哀愁を、そして凄みを滲ませる芝居は絶品だろう。彼が病臥して以降のドラマが少し長く感じられるきらいもあるが、 シネスコ画面をフルに使った低位置カメラよって特権的なまでに長々と横臥する終盤の彼の芝居は独壇場である。 屋敷の縁側と、その遠景にミニチュアの機関車を走らせて見事な奥行きを表現したセット撮影の技。 随所に挟まれる特徴的な橋と水路、あるいは路地の情景の味わい。 その川縁を手を取り合い走って駆け落ちしてゆく賠償美津子と香山美子のショットが素晴らしい。[DVD(邦画)] 7点(2016-12-12 23:54:19)《改行有》

2.  ジャンヌ・モローの思春期 《ネタバレ》 月の満ち欠けのアバンタイトルに続いて、フランス国民祭の賑わいが窓外から響いてくる。窓辺に佇む少女。 隣りの部屋の窓から身を乗り出す少女と交わされる短い対話によって、戦争が間近であることがわかる。 果たして、通りの嬌声に交じって軍用機の爆音も部屋の中に入ってくる。 美しい田園風景の中を走るバスのロングショットにヒロインのモノローグが被さる。12歳の夏休みにフランス中央部にある父方の田舎に出かけること。 そしてそれが1939年の夏であること。 つまり、フランスが宣戦布告する直前の夏、戦争前夜である。 納屋の干し草に埋もれながら田舎の友達とはしゃぐ。祖母(シモーヌ・シニョレ)と添い寝する。年上の青年にほのかな恋情を抱く。 単に女優の回顧録としても、それらの他愛ないエピソードが夏の光と共にノスタルジーをかきたてるが、 そののどかな暮らしの中ににじり寄る大戦の影(それらはラジオ放送であったりと、さりげない。)が 情景のかけがえのない美しさをより印象付ける。 少女によって開け放たれたオープニングのドアと、祖母によって閉ざされるエンディングのドアが対照を為す。[ビデオ(字幕)] 7点(2015-12-19 15:20:46)《改行有》

3.  地獄のバスターズ 中盤の城砦戦では城壁の垂直空間を駆使したアクション、そしてクライマックスは鉄橋の高低と列車の水平運動と、火薬量だけでなく空間的広がりも充実した活劇である。 ペキンパー・オマージュのスローモーションもジョン・ウーのような見境無しではなく、節度とメリハリがあっていい。 マイケル・ペルゴラーニの駆るオートバイが立てる水飛沫。爆発による火炎と土埃と、爆風で投げ出されるゲリラなど。しかるべき使いどころが心得られており、効果的にディティールと情感を伝達している。 列車アクションでは、フレッド・ウィリアムソンによる高架から列車天井への飛び降りや、ピーター・フートンによる列車から監視塔への乗り移りなど、俳優の実演をワンカットで捉える気概が頼もしい。 そうしたアクションの素晴らしさもさることながらそれ以上に、キャラクターの多国籍性と言語コミュニケーションの不全がもたらす悲喜劇の妙味を活かした脚本が魅力だ。 タランティーノが惚れたのもそこだろう。 実際、『イングロリアス・バスターズ』で主として活かされるのはこの言語の不自由性という設定のみといっても良い。 ドイツ女性軍人の水浴びシーンや、ボー・スヴェンソンらがドイツ軍用列車に公然と乗り込むシーン等での「言語」をめぐる緊張とユーモアの同居が絶妙だ。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-11-14 21:15:18)《改行有》

4.  ジャガーノート アバンタイトルは、染みのついた白地のぼやけ気味のストップモーション。その焦点が合うと、客船の船体を背景とした「赤」と「青」の紙テープである事が判るという趣向。中盤で犯人が電話をかける電話ボックスの赤と、背後の船舶会社の青による画面分割もまたクライマックスに向けたさりげない映画的伏線といえる。 タイタニックから時を経て、階級差別から人種差別へ、変わらぬ格差社会を料理廃棄の反復とアジア系給仕の悲劇を以ってシニカルに描出する批評性もまたさりげない。 有閑夫人らや、船員同士の何気ない対話もウィットに富んで面白い。 乗客のパニック防止の為に行われる虚ろなパーティを、説話的な必然性のみならず、まずもって処理班の緊張の場との対比として活かした映画的作法も良い。 D・へミングスの爆死が、会場に集った乗客を揺さぶることとなる。 そしてリチャード・ハリスの面構えも独白中継も良いが、曇天と波しぶきの中をローリングする豪華客船現物の重量感と生々しい迫力が断然素晴らしい。 ボートからの仰角視点と空撮を織り交ぜた臨場感あるロケ撮影があってこそ、爆弾処理のサスペンスが各段に引き立っている。 [DVD(字幕)] 8点(2011-05-07 23:12:33)《改行有》

5.  ジャン・ルノワールの小劇場<TVM> フル・セットの河岸の美術と照明が素晴らしい第一話「最後のクリスマス・イヴ」。 富者と貧者の残酷な対置があり、第四話の開放的なロケーションと対照する。 第二話「電気床磨き機」は悲劇と喜劇の融合の究極をいく。きれいに磨かれた床に滑って唐突に死んでしまう夫。生者と死者の語らいが対となり、寒色系を配された人工的な都会の姿もまた、第四話とコントラストになる。 ドレスを着たジャンヌ・モローがシャンソンを歌う第三話「愛が死に絶えるとき」。 ジャンヌ・モローの全身ショットから、顔へのクロース・アップへと移行し、またフル・ショットへと引いていく。 彼女の歌唱を一挙に捉える最もシンプルで最良のワンシーン=ワンカット。 そして、第一・第二話の「死」と対比される第四話「イヴトーの王様」には明るい自然光が溢れ、エロスというルノワール的な主題も浮かび上がらせながら「生」が賛歌される。 ルノワールの父オーギュストも愛した南仏ののどかな田園風景は『ピクニック』(1936)、『草の上の昼食』(1959)以来かわらぬ光と風と色彩でフェルナン・サルドゥーの絶望のみならず視聴者をも癒してくれる。 そして映画は、登場人物すべてが笑い出し、キャメラに向かって整列してお辞儀する、最も幸福で至高の大団円を迎える。 ルノワールが最後の作品で説いたのは、『トレランス』(寛容)だった。 [DVD(字幕)] 10点(2011-04-16 22:51:45)《改行有》

6.  不知火海 シリーズ第一作『水俣-患者さんとその世界』(1971)より4年を経て、カラー映画となった『不知火海』はその海の青がひたすら美しい。胎児性水俣病患者の少女が始めて医師に質問をする有名な海辺の場面。引いた位置で海と彼女らを静かに見つめていたカメラが居たたまれないかのように左手にゆっくりとパンし、穏やかに光る美しい海を捉える。また、水俣病であることを否定する老人の弱々しい背中をキャメラは後ろからただつき従うように追うしかない。共にその対象との物理的間合いがスリリングであり、あまりに痛切である。「外部者」と「当事者」間の断絶的な境界で躊躇し自制しながらも、なお患者に寄り添わんとするドキュメンタリー作家の無言の情が画面に表出している。最後を飾るのはやはり、猟師達そして漁船群を包み込むような光に溢れる不知火海の光景だ。単なる美観ではない、その倫理に裏打ちされた美しさが感動的である。[映画館(邦画)] 10点(2009-08-27 19:43:49)

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