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プロフィール
コメント数 116
性別 男性
自己紹介  2014年12月に投稿を始めてから9年が過ぎました。

 「映画評論家になれるのでは?!」と思える素晴らしい言葉を綴られる先輩レビュアーさん達に憧れつつも、私には、あのような文章を書けそうもありません。私の場合、少年時代に気に入り、DVDなどで観直しても好きであり続けている映画を中心に、まだピュアだった(?)少年時代の気持ちや、当時の状況を思い出しながら書きたいと思います。大人になってから観た映画も少しずつ追加しています。

 レビューの文面は長くなりがちですが…最後まで私の拙文を読んで下さる皆様に感謝申し上げます。

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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  新・猿の惑星 《ネタバレ》  当作品が、テレビ東京で10/12(木)の昼に放送されたのを機に投稿します。  「製作担当者は、映画会社(20世紀FOX)の意向で、渋々2作目を作ったが、もうこれ以上の続編が作れないように地球を消滅させた。それにもかかわらず、会社の意向で作らされた3作目」…私がこの製作エピソードを知ったのは、ずっと後のことでした。  しかし30年ほど前にテレビ放送で観たときに「無理やり作ったんだろうな」ということは、最初の10分ほどでわかりました。「そもそも1作目でテイラーと地図を見ながら語り合った話だけで、沈んでいたロケットを発見し地球を脱出したというだけで不自然。そもそもマイロ博士って何者?」が率直な印象でした。ただし、その後のコミカルな雰囲気からジワジワと悲劇の後半へ…と、前半と後半の展開が変わるタイプの作品が好きな私は、観ていて悪い気はしませんでした。そして1作目に対応するように「人間とキスするのは、これで2度目よ/僕は初めてだよ」と、ジーラとコーネリアスが、ルイス博士達とキスを交わして別れる場面は、【種族/支配・被支配/時の流れ】という垣根を超えて、確かな友情を結べたことを示唆する名場面だと思います。キスの後に二人と赤ん坊がが遠ざかっていく姿から、その後に待ち受ける悲劇を予感したのは私だけではないと思います。また「人間が他の動物に支配されるようになるのが神の御心なら、それでもいい」と言う善良なサーカス団長アルマンドを演じたリカルド・モンタルバンについても、【スタートレック2/カーンの逆襲:1982年】の復讐に燃える優性人間カーンよりも、こちらの役のほうが、私は好きです。  このように、無理やり作ったと直感した時点で、私は【番外編】と割り切っているのですが…今回、あらためてテレビ放送の録画を観て感じた不満は、以下の2つです。  一つ目は、初見からずっと違和感があるのですが【猿が台頭していく歴史を、コーネリアス達が説明する場面】についてです。むしろ「発掘現場を爆破されたので、台頭した理由は調べようがなかった。ザイアス議長によると、かつて楽園だった禁断の地を、人間が砂漠に変えてしまったということしかわからない…」と1作目の状況を述べるだけでも十分だったと思います。そしてハスレインに「そうか、わかったぞ…お前達が、未来からやって来たのが始まりなんだ。人類が核戦争で衰退するからといって、お前達の子孫に取って代わられるなんて許せない。今、私がお前達を葬り去ることで、忌まわしい未来を変える」と言わしめるほうが、良かったのでは…と思うのです。そうすれば観客は「未来を変えるなら、核戦争が起こらないように尽力するほうが大切では?」と、ハスレインの動機が差別・偏見による理不尽なものだと、より明確に伝わるでしょうし、アルマンド団長の上記の言葉も一層、活きてくると思います。  二つ目は「ゴリラは攻撃的/チンパンジーは平和主義/猿は猿を殺さない」という動物観についてです。ご存知の方も多いかと思いますが、現在の研究・調査で、猿は猿を殺すことが知られています。チンパンジーは他の群れを襲って相手を殺す攻撃性を持つことが報告されています。 一方、ゴリラは、胸を叩くドラミングなどを通じて、他の群れに自分達の存在を伝えながら距離をとり、できるだけ戦いを避けようとするそうです。現在、ゴリラは「気が優しくて力持ちの繊細な動物」としてアメリカでは自然保護の象徴的存在になっているようです。ただし、そのゴリラもチンパンジー同様、いわゆる【子殺し】が確認されているそうで…。もっとも、このようなことばかりを言ってしまったら、「猿は猿を殺さない」という当シリーズ(及び、2011年以降に製作されているリブート版)の根本を揺るがしかねないかもしれませんが…。  さて、採点ですが…私にとっては【番外編】として、こじんまりと手堅くまとまっているという意味で7点を献上します。  ところで、4作目・5作目は、この3作目で語られた【猿が台頭していく歴史】をベースにしています。上記の通り、私はこの【歴史】に不満なのでレビューは控えさせていただきます。しかし、リブート版を創るインスピレーションを産みだす基になっているようなので、映画史的な意義はあるのでしょう。ただ、私はふと思うのです。「もし、作り手の予定通り1作目で完結していたとしたら、リブートシリーズは、どのようになっていたのか?」…もし、あり得るなら、個人的には【人類の文明が滅んだ後に生き残った猿達が、過酷な環境で少しずつ進化を遂げ、人類の残した言葉や文化を受け継いで、地球を再生していく…】という地道な作品を望みます。[地上波(吹替)] 7点(2017-10-22 19:04:40)《改行有》

2.  シンドバッド虎の目大冒険 《ネタバレ》 この作品は、コマ撮りのキャラクター達との「戦い」よりも「人間との共演・交流・協力」を重視しているようです。ヒヒになったカシム王子と一角の原始人が、その象徴ではないかと思います。その意味で、かつての猿人ジョー・ヤング(1949年)に通じるものを感じました。それだけにミナトンは、魔女達との情緒的な交流が一切ないだけでなく、こき使われただけでお払い箱にされてしまい、皆さん同様「そりゃあ、ないんじゃないの?!」と寂しく思いました。このようなわけで「コマ撮りのキャラクター=人間の敵=戦い」という図式に飽きた人にはお勧めかもしれませんが…見る人をかなり限定してしまうことは否めないと思います。 なお、個人的には一角の原始人には生き残ってほしかったです。「もしも…」がありうるなら【カシム王子が無事に戴冠式を終えたちょうどその頃、原始人は、サーベルタイガーの毛皮で暖を取り、ミナトンの槍を使って上手に狩りをして、雪の大地でも無事に逞しく生きていきましたとさ。めでたし、めでたし…】とホノボノとしたエピローグを想像したりしています。 さて採点についてですが、ハリーハウゼンのシンバッドシリーズ三部作のうち「7回目の航海」を10点と考え、3番目の出来かな、と思うので8点にしましたが…一般的な評価から見るとかなり甘めであることをお伝えしておきます。[DVD(字幕)] 8点(2014-12-12 22:28:30)《改行有》

3.  シンドバッド黄金の航海 《ネタバレ》 この作品は、私が「タイタンの戦い」をロードショー公開で見た2年後に、某名画座で見ました。率直に思ったのは「タイタンの戦い」が大作を意識しすぎてか、英国演劇調の台詞回しなど、演出がやや硬くて重い印象だったのに対し、この作品は冒頭から良い意味で無邪気な冒険活劇を目指しているんだな!ということでした。魔法を使うたびに老いてしまう(特に船首像を動かしたときが顕著)悪役クーラのキャラクターも、コマ撮りに伴うハリーハウゼン氏自身の疲労感から生まれたアイディアではないか?と想像したりもしました。また、音楽担当のミクロス・ローザ氏は、ベン・ハー(1959年)の音楽も担当したことがあり、そのガレー船の場面で流れるBGMと、悪役クーラのテーマ曲が似ているのも個人的には面白く感じました。さらに、小学校低学年の頃、興福寺の阿修羅像の写真を見て「これを特撮で見られたらな…」と思っていた願いを、カーリー像が見事に叶えてくれました!。そのカーリーを、ぐうたらなハロウンが倒すという展開にも「ストーリーを工夫しているな」と思いました。何故なら、アルゴ探検隊の大冒険(1963年)を見たとき、活躍しそうな登場人物が前半であっけなく亡くなってしまい「ハリーハウゼン映画では、人間のキャラクターは、なおざりなのだろうか…」と寂しく思っていたからです。 このように色々と感心しただけに、ケンタウルスにさらわれたヒロインの救出劇をもっとスリリングにしたり、クーラの忠実な部下・アクメッドのその後をきちんと描くなど、クライマックスに向けた詰めに、もうひと押しがほしかったな…という物足りなさが残りました。なお、以前に発売・レンタルしていたビデオ収録版に比べ、DVD版は映像・音質共に鮮明ですね。上記の物足りなさを差し引いて採点は9点を献上しますが、これからも鮮明なまま、多くの人に愛されてほしい作品です。 [DVD(字幕)] 9点(2014-12-12 22:25:56)《改行有》

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