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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
21. スターダスト(2007) 《ネタバレ》 「流れ星を取ってきたら結婚して」で始まる、かぐや姫みたいな物語。その流れ星もまた女の子。そして男は流れ星のほうを好きになってしまうスーパーファンタジー。 悪い王子たち。魔女。海賊。ファンタジーならではの面々が大活躍。予算の関係なのか、1つ目の巨人やら大ダコやらドラゴンやら、モンスターの類はほとんど出ません。モンスターあってこそのファンタジーアドベンチャーと考えている人にとっては少々物足りないかもしれないですね。その代わり、魔女たちは魔法で結構魅せてくれます。 ストーリーそのものはひねりがなく単調。私はなぜか飽きなかったのですが、人によっては退屈に感じるかも。ロマンス中心。アクション、バトルは添え物。そっち方面の期待はしないほうが無難。 主人公のトリスタンは情けないうえに自己中。この人、確かに1回だけイヴェインの命を救う。でもそれ以外ではマイナスファクターしかないのに、なぜかトリスタンに心引かれるイヴェイン。 ストーリーの転換期はロバート・デ・ニーロ演じるキャプテン・シェイクスピアが出てきてから。この人たまに変な脇役やるんだけど、この人が出てくるだけで、映画そのものがぐっと面白くなることがよくあります。トリスタンはキャプテン・シェイクスピアとの交流を通して、ビジュアル、剣術、精神面、そのすべてにおいて成長します。急に魅力的な主人公へと生まれ変わる。これがなければ、このどうしようもない主人公に共感できないまま、ラストのハッピーエンドを冷めた目で見ていたでしょう。 とは言え、決して『カタルシス』や『感動』を与えてくれる映画でないことは確か。過剰な期待は禁物です。[DVD(字幕)] 6点(2019-04-30 11:48:19)(良:1票) 《改行有》 22. SPIRIT スピリット(2006) 《ネタバレ》 キレのあるカンフーアクションで始まるオープニング。爽やかな出だしのストーリー。痛快なカンフー活劇?いやいや。前半は重く暗い内容でした。カンフー映画を見るときは、どうしても勧善懲悪、爽快な活劇を期待してしまいます。実話だから仕方ありませんが、そんな期待とはかけ離れている内容なので、前半は見ていて気持ちの良いものではありませんでした。確かに主人公の考え振る舞いは良くない部分もありますが、どれも1対1の正当な決闘。それに対し、母親と娘を殺すのはいくらなんでも非道すぎると思い、とても均等な罰には思えませんでした。 まあ前半はともかく、中盤以降、辿りついた先での村人との交流パートは良いドラマだったと思います。傲慢だった主人公が悲劇・破滅を経て放浪した末に辿りついた村。村人との交流を通して再生する物語。ありきたりだけど好き。 『イップマン』シリーズを見ていると、後半はなんだか既視感満載のプロット。中国人の誇りを取り戻すため外国人と戦う決意をする主人公。そしてオープニングへとつながっていき、クライマックス。よく見るケースですが、この展開は見慣れていてもアツくなります。惜しむらくは、四戦のうち三戦をオープニングで見せてしまったため、ラストで見せるアクションが一戦しか残っていないことです。しかもその一戦は毒を盛られちゃうので、純粋なバトルで終わりません。オープニングで見せるバトルを一戦くらいにして、残り三戦をラストにもってきてくれたら、観終わった後の感想もまた違ったものになりそうです。[DVD(吹替)] 6点(2019-03-27 14:16:43)《改行有》 23. スーパーマン リターンズ 《ネタバレ》 登場シーンと物語前半は、スーパーマンならではのワクワクがぎっしり。ここに不平不満を言う人は少ないでしょう。問題は中盤から後半の失速感。高速で飛んでいるのに失速感とはこれいかに、っていうくらい尻すぼみ。ビジュアル的に言えば後半も、ニューヨーク破壊から人々を助けるシークエンスや、船の破壊及び救出など、見所はあります。でも前半ほど盛り上がらない。「美人は3日で飽きる」と言いますが、素晴らしい映像も、ストーリーの面白さが欠けてしまうと飽きられてしまうのかもしれません。長時間がそのまま冗長に感じてしまいます。それに、ラブロマンスに力を入れすぎちゃったことで、エンタメ要素が犠牲になっている気がします。 故郷の星に帰るからって、黙って姿を消すスーパーマン。音沙汰無いまま5年ぶり、帰ってきたら彼女は既婚者。そりゃそーだよスーパーマン。悲しそうな顔をするんじゃない。いきなりいなくなって5年ほっときゃ結婚するよ。その後彼は黙ってスーパーパワーを使い、彼女を盗聴、そして盗撮。立派なストーカーになりました。寂しさを誤魔化すために人助けに励んでいるかのように見えちゃって、なんだかいいことしても爽快な気分になりきれません。 スーパーマンに人殺しさせるわけにいかないのはわかりますが、レックス・ルーサーたちの最後はあんなんでいいんでしょうか。正直自分は物足りませんでした。もっかい裁判になって、今度はスーパーマンが証人としてちゃんと証言台にたって、今度こそ無期懲役でぶち込むような洒落っけが欲しいですね。 個人的に後半ワクワクしたのは、息子の存在。実はスーパーマンの息子だったっていうのは嬉しいサプライズ。で、安易に子供がスーパーパワーを乱発するような脚本じゃなくて良かったです。ピアノのシーンは名シーン。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-03-26 02:10:52)《改行有》 24. スウィングガールズ 《ネタバレ》 おそらく偏差値40くらいの私立高校の物語。中盤以降は盛り上がるのですが、序盤がちょっとついていけませんね。 コメディタッチな作品。目くじらたてるもんじゃない。それはわかっているんですけどね。こーゆー青春ものって、若者特有のまぶしさが欲しいです。『勉強は苦手だけど、○○に情熱をかけている』みたいな。ところが序盤、友子をはじめとしてこの女子高生たちには何もない。だらだらと日々を過ごし、頑張る人達の足をひっぱって生きている。さぼることばっかり考えている。不良よりも、こーゆー人種のほうがよっぽど嫌いです。 また、友子たちのバンドが上手くいき始めるやいなや、便乗するその他大勢の女子高生たち。『ウォーターボーイズ』のときと同じで、この厚顔無恥な振る舞いが嫌いです。しかも簡単に楽器の演奏をこなしちゃう非現実ぶり。青春ならではの、努力、葛藤、ひたむきさ、そういったものが感じられません。 中盤以降は、そーゆー面も見えるのですが、なんかいまいち共感できない。いかんせん序盤に彼女たちの悪い部分を見せすぎなんじゃないだろーか。コメディですから、笑ってすませば良いのかもしれませんが、『ここで笑うんだろーな』ってとこでは全然笑えません。イノシシ退治に尺を使うなら、もっと熱い練習シーンや、音楽に目覚める説得力のある動機を描いてほしかったです。 ただ、そういったことをきれいさっぱり無視する。そして中盤以降はスウィングガールズたちの幸運ぶりを楽しむ。そうすれば、ラストのハッピーエンドまでそれなりに楽しいです。無心になることが条件です。 まあ不思議なもんで、くそつまんないと思いながら我慢して見ていたはずなのに、気付けばいつの間にか楽しい気持ちに。説得力はなくともスウィングガールズの楽しそうな雰囲気に、脳が考えるのをやめてしまったのかもしれませんね。[ブルーレイ(邦画)] 6点(2017-09-19 12:20:17)(良:2票) 《改行有》 25. スパイダー 《ネタバレ》 盛り上がりそうで盛り上がらない。読めなさそうで読めてしまう。 『誘拐犯から誘拐する』という犯人二重設定は面白いですね。 ですがそれが驚きにつながりません。せっかくのアイデアが活かしきれていないようです。 『意外すぎる人が犯人』ってのも、なぜかサプライズ感が薄い。 『囮捜査で仲間を失ってしまったエピソード』が、その後劇中で活きてくるような展開もない。 一つ一つのアイデア、プロットは凄く良いと思うんです。ただ、描写、演出、脚本があまりにも淡々としすぎたため、一つ一つのエピソードが点と点のままで終わってしまって、うまく線としてつながっていない気がするんですよね。 だから何かが起こっても、驚きよりも唐突な違和感のほうが勝ってしまうのかもしれません。特に後半は、そのイメージが強い。 もし点と点が繋がって線となり、線と線がつながって一つの画をきれいに描けていたら、真相が明からになるときのわくわく感や、爽快感を味わうことができたのでしょう。そうすれば、この作品に対するイメージも、また違ったものになるのでしょうか。 デヴァイン、ジェジー、ソンジ、それぞれの動機が劇中ほとんど語られないのも問題あります。 犯人達が何を思っての犯行なのかが、ほとんど感じ取れません。 劇中では犯人達は、ただ犯人を演じる駒にしか見えません。 演技が悪いとは思えないので、単純にシナリオと演出が弱いんだと思います。 批判的な意見ばかり書きましたが、雰囲気はあるし、テンポも良いのでつまらないわけではありません。ミカ・ブーレムもかわいいし。 期待しすぎると完全に肩透かしを喰らうので、注意が必要というだけですね。[DVD(字幕)] 6点(2017-03-10 14:54:36)《改行有》 26. スノー・ドッグ 《ネタバレ》 主人公が自分の出生のルーツを辿るのがメインで、犬ぞりレースは付加価値的な意味を超えるものではありませんでした。てっきり犬ぞりレースメインの物語かと思っていましたので、ここでまず勘違いがありますね。 この作品は、安易なハッピーエンドストーリーに終始しすぎているために、リアリティはほとんどありません。まさにおとぎ話の世界。実際犬が夢の中でしゃべっちゃうシーンや、ウインクをはじめとしたアイコンタクトなどの擬人化の演出も見られます。だから最初から絵本のような質感で作成するつもりだったのでしょう。ですのできっとターゲットは子供。決して40近いおっさんが見て楽しめるレベルの代物ではありません。こーゆーところは良くも悪くもディズニー。 また、主人公が犬ぞりレースの練習をするためにアラスカに留まり続けることの理由・動機付けが弱いのも、映画に入り込めない要因かと思われます。 まあそれでもディズニー映画ですから。映像は綺麗で、テンポは良い。演出も面白く、当然見ていて飽きることはありません。 特にラスト。父親と和解し、デーモンの信頼を得、ハッピーエンドへと突き進むストーリーは見ていて気持ちが良いです。 映画としては少々物足りないかもしれませんが、ハートフルなヒューマンドラマとして綺麗にまとまっている作品でしょう。 それにしても主演のキューバ・グッティングJrはもっと面白い演技ができる人なのに、この作品では真面目すぎて、彼の良さが活かしきれていない気がします。キューバ・グッティングJrは脇役でこそ光る人材なのかもしれませんね。[DVD(字幕)] 6点(2016-02-12 11:12:35)《改行有》 27. スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃 《ネタバレ》 エピソード1から引き続き鑑賞。前作から約10年後のお話。 前作同様素晴らしいグラフィックに息を呑むバトルシーン。 今作では終盤に、『ドロイドの大軍』VS『ジェダイ騎士全軍』という熱いバトルが繰り広げられます。 それでも圧倒的な物量で責めるドロイドの大軍に、ジェダイ騎士たちは大ピンチに! そこへ颯爽と現れるのが、ヨーダ率いる『クローン軍団』。旧三部作を見たことがない自分にとって、これがかの有名な『ストーム・トルーパー』かと感動ものです。 この『ストーム・トルーパー』はガンダムでいうところの『ザク』のような存在感で、ダサかっこいいとはまさにこのことです。戦艦同士の戦争に、初めてザクが投入されるような興奮を味わえるわけです。 そして古代、現代、未来のごった煮の世界観は相変わらずで、まるでファイナルファンタジーやファンタシースターといった有名ゲームのよう。ゲーム好きにはたまりません。 ただ、ストーリーに関しては全く興味をひかれません。 正直このストーリーって面白いのでしょうか。 これだけキャラクターが出ていて、魅力あるキャラクターってどれくらいいます? 少なくとも主演の3人、オビ=ワン・ケノービ、アナキン、パドメは、もっとヒーロー性とヒロイン性が必要でしょう。 ドゥークー伯爵もラスボスとして『華』が無さすぎ。ジャンゴはまるでゲームキャラのよう。 主要キャラクターたちを含め、登場人物の誰もが、まるでストーリーをなぞっているだけのように感じるので、決められたシナリオの中で打ち合わせどおりに動くコマにしか見えません。 ラブストーリーはしつこくて退屈。 ヘイデン・クリステンセンは大根もいいとこ。 映画は必ずしもメッセージ性や哲学が無くても良いと思っています。見ていて面白い、楽しい、ワクワクするという時間を過ごすことができれば、それだけで見る価値があります。 この作品はストーリーに関しては、全く面白みも新鮮味も足りません。ハラハラドキドキすることも無いし、爽快感も足りません。ですが、『シリーズものの第二作目なので絶対に避けては通れない』という立ち位置にいます。悪く言えば、その立ち位置に甘んじているという見方もできるわけです。本当にファンを大切にするのであれば、みんなが避けては通れない第二作目こそ傑作にする意気込みが大切だと思うんですけどね。 ストーリーあっての映像、映像あってのストーリー。これだけ迫力ある映像、ヴィジュアルでも、それだけでは物足りないものなんですね。 [DVD(字幕)] 6点(2016-01-03 12:41:57)《改行有》 28. スクリーム3 《ネタバレ》 「完結編」を意識しすぎてストーリーを凝っちゃったために、ホラーのレベルが下がっちゃいましたね。全体通して説明口調的な演出になってしまい、スピード感がなくなってテンポも悪くなった気がします。謎解き、答え合わせ、を意識しすぎなんじゃないでしょーか? 3作目ともなれば、観る側は当然スクリームシリーズに対して耐性がついているはずです。そこでテンポが悪くなり、ホラー要素が薄くなれば、益々物足りなく感じてしまうでしょう。 もちろん、シリーズ通して少しばかりそのままになっていたっぽい謎が気になる方にはおススメですが、はたしてどれくらいの人が1作目の母親の謎なんて気にしていたんでしょうか。私は正直そんなもん1作目観終わった時点でなんの興味もなかったので、今さらぶりかえされても「はあ・・・」って感じです。 好きなシリーズだっただけに、盛り上がり切れないまま終わってしまったのが残念です。最後の余韻は個人的に好きですけどね。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-04-27 00:17:48)(良:1票) 《改行有》 29. スペース・カウボーイ 宇宙に出てから、何をしているのかがわかりにくくて、緊張感が伝わりにくいところがいくつかありました。ジェットコースターで平気でバナナ食べているシーンが一番かっこいい。[DVD(字幕)] 6点(2011-07-07 14:00:27) 30. 酔拳 レジェンド・オブ・カンフー 《ネタバレ》 主人公スー・サン。武術の達人。人格者。良き父、良き夫。 義兄ユアン。奥さんの兄。独善的。危険思想。サイコパス。家族第一。 ユアンの父。人殺し。スー・サンの父親に殺される。 スー・サンの父。義兄ユアンに父の仇と罵られ殺される。 とまあ前半の主要人物、因縁はこんな感じ。当然スー・サンはユアンに立ち向かうわけですが、返り討ちにあい、瀕死の状態になります。ここまではよくあるストーリー展開で、テンポも良く、個人的には凄く楽しめたわけです。 問題はここからで、次第に物語のテンポもリズムも悪くなっていきます。 人格者だったスー・サンはすっかりやさぐれて、息子を助けにも行かず3年もいじいじしています。立ち直ってからは修行に入るんですが、この修行シーンがまた無駄に長い。しかも重要だと思われた修行シーンが空想の産物だったというから笑ってしまいます。 で、強くなったのかどうかわからないまま、妻と息子を助けるべく再びユアンと対決。 これは勝っちゃうので、どうやら強くなっていたみたいですね。 でも妻も死なせちゃう。再びスー・サンはやさぐれモードに。おいおい。 たまったもんじゃないのは息子です。3年も監禁生活を送らされた後、母は殺され、父親の介護生活。気の毒すぎて見ていられません。 いや、ちょっと待てよ。酔拳は?酔拳はどーした?もう1時間以上経っているが、もしかして今まで使っていたのが酔拳なのか? いえいえ、酔拳が出てくるのはここからでした。まさかのラスト20分だけでした。しかも偶然酒場で出会った謎の人物からさくっと習ってさくっと身に着けてしまう始末。 今作は、1つ1つのエピソード、カンフーアクションは悪くありませんが、如何せんストーリー構成はバランスがめちゃくちゃで、後半になればなるほど盛り下がっていきます。 また、物語が進むにつれ、主人公の魅力がどんどんなくなっていくのも辛い。 序盤7点。中盤6点。後半~終盤は3~4点くらいでしょうか。 とりあえず、いつまでもやさぐれていないで、ラストの30分くらいは元のスー・サンに戻ってほしかったです。身なりもずっと汚いままで嫌でした。[DVD(字幕)] 5点(2020-11-10 12:11:32)《改行有》 31. スパイダーマン3 《ネタバレ》 サンドマン、エディことヴェノム、ゴブリンことハリー、と、多方面から嫌われるスパイダーマン。おかげさまでいろんなキャラでまくりの飽きさせない仕上がり。かといって面白いかと問われれば、そこはちょっと微妙なところ。なんかいまいち盛り上がらないのです。 『人々を助けるからヒーロー。』そこに超人的な力が加わって、よりスリリングで爽快な物語を体験させてくれる、それがヒーロー映画。 今回のスパイダーマンはどうでしょう。ピーターがずいぶんと嫌なやつになっちゃって、なんとも好きになれません。 『情けないやつからヒーローに』というプロットでわくわくさせてくれた1作目。今作では『俺はヒーローだぜー。人気者だぜー。名誉市民だぜー。キスだってしちゃうぜー。うへへー。』とバカ全開のスパイダーマン。ヴェノムの影響受けるまえからこんな感じです。ヴェノムの影響受けたらどうなんのって、踊るんかーい。ヴェノムによって攻撃性が増した結果、街中を鋭い目つきで踊るピーターは人々から奇異な目で見られちゃうというよくわからん悪の定義。いや、人を傷つけることに抵抗がなくなっていたので、確かに攻撃性は増していますが。私だったら我にかえった後、恥ずかしくて街歩けません。 そして今回のバトル。ビジュアルはもう素晴らしいの一言。2次元の画面でこれほどの3次元を映像化できる素晴らしい時代になりましたね。もはやアトラクションの域。VSゴブリン。VSサンドマン。そして夢の最強タッグ決定戦。映像面での手抜きは一切ありません。 要はそこに至る動機。これが今作は弱い。復讐でもなければ大義名分でもない。『スパイダーマンのやつムカつくからやっちゃおうぜー』というヴェノム。なぜか応じるサンドマン。ピーターの彼女というだけで巻き込まれるMJ。これってスパイダーマンの凄く個人的なケンカになっちゃってます。 ついでに言うと、サンドマンに『君を許す。』って。いやいや、ピーター君。彼殺人犯で脱獄囚ですから。君が許しても国と法律が許しませんから。あなたに許すかどうかの権限ありませんから。そのやりとりの最中も親友のハリーくんはあんたかばって死にかけてますから。残念!・・なんか急に波田陽区でちゃいました。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2019-06-15 16:12:39)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》 32. 300 <スリーハンドレッド> 《ネタバレ》 『300対100万』というふれこみ。どんな知能戦が繰り広げられるのか。はたまた、一人一人がスーパーパワーを持った選ばれし戦士なのか。いやいや、そのどちらでも無かったですね。強いのは強かったですが。 『ストーリーが無い』という意見もありますが、一応あります。ペルシャ軍が征服しにくる。スパルタ王レオニダスは降伏勧告をはねのける。戦争になる。スパルタの軍を動かすためには、『神官?』『評議員』双方の同意及び承諾が必要。ところがその両者がペルシャ軍からすでに買収済み。つまり裏切り者。よって軍隊は動かせない。さて困った。よし、300人選んで、王の近衛兵としてつれていこう。それで100万のペルシャ軍と闘おう。という、馬鹿みたいな話。でも嫌いではないです。 最期まで300人で闘ってほしかったのですが、半数は終盤で戦線離脱。裏切り者の誘導によりペルシャ軍に背後をとられ、敗北を悟った王の最期の決断。自分も含め、残った僅かな精鋭たちは、最後の一人まで戦いぬくという滅びの美学。国に戻った仲間たちによって伝えられる王の遺志。そしてエピローグ。なかなか立派なストーリー。 史実を元にしているとは知りませんでしたね。だとしても、やっぱレオニダス王には勝って生き残ってほしかったような。最後のひと槍が相手に刺さっちゃっても面白かったのかなと。忍者に巨人、象に犀に魔術師と、このラインナップをみる限り、完全なる娯楽映画。だったら思い切ってハッピーエンドにしちゃったほうがすっきりしそうです。 敵のラインナップに比べると、スパルタ軍はみんな同じ格好、同じ武器で個性に欠けます。密集隊形からいろんな戦術を繰り広げるのであれば、同じ格好でもOK。でもそれって最初だけ。中盤くらいから結局個々で好き勝手に闘っちゃっているので、だったらもう少し個性が欲しいところですね。 あと、スローモーションの多用は好きじゃないです。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2019-06-02 10:28:56)(良:1票) 《改行有》 33. スケルトン・キー 《ネタバレ》 超後味悪い系の作品。 『世にも奇妙な物語』なんかのショートストーリーで見せられるならまだ良いけど、2時間近い映画でこの結末は辛いです。 それに、ケイト・ハドソンは大好きな役者さん。そのケイト演じるキャロラインもまた、勇敢で、正義感があって、それでいて優しい理想的な主人公。そんな彼女が、あんな悲惨な結末を迎えて、『ああ、面白かったー』っで、済むかー、って話です。 正直言うと、私はこの『得体の知れない感じ』が大の苦手です。スプラッタとかゾンビとかは楽しく見れるのですが、こーゆータイプは苦手。おどろおどろしい小道具と、屋敷の雰囲気だけで、腰が引けながら見ていました。つまり、序盤かなり怖かったせいで、ストーリーを完全に読み違えていたのは事実。恐怖は正常な判断を麻痺させるようです。 『ど、どーせ、オカルト仕立てにした、財産目当ての殺人事件なんでしょ。べ、弁護士とあの奥さんがグルなんじゃないの。』と、なるべく怖くないような結末を想像しながら鑑賞。まあ、半分は当たっていたんですが、目的が財産どころじゃねーってのが、もう予想外。 ベンがずっと言っていた『ここから出してくれ』の意味もわかっちゃうし。それに回想で出てきたあの可愛い子供たち、相当に悲惨です。幼い子供たちは体を交換させられた挙句、両親から火あぶりですか。この原作書いた人はとんでもないサディストですね。 そして、キャロライン。よくホラーでやられちゃう人たちって、『性格クソ悪い系』か、『バカすぎて自業自得系』のどちらかなんですよね。だから何とか見れるわけで。キャロラインみたいなタイプって、だいたい助かるか、逆にやっつけちゃうか、そのどちらかだと思うのです。そのセオリーを無視すれば、そりゃあ驚きますが、後味が悪すぎるっつーの。精神衛生上よくないっすわ。 とゆーことで、鑑賞中の面白さは保証できますが、結末がまったくもって好みでないのでこの点数です。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2018-05-14 04:30:34)(良:1票) 《改行有》 34. スパニッシュ・アパートメント 《ネタバレ》 これはちょっと共感できない。 浮気は好きではないし、不倫も見ていて気持ちが良いものではない。それがお世話になった人ならなおさらです。 もちろん、そこがメインのテーマでもなければストーリーの骨子でもないわけですが、だったらこの映画のストーリーって何なんでしょう。 強いて言えば、『本人すら気付かない個人のアイデンティティーの確立』なんでしょうか。 遠距離恋愛でうまくいかなくなる。⇒ふられる。⇒無気力になる。⇒友人からなじられる。 日本での『あるある』が世界でも『あるある』。世界をすごく身近に感じられるエピソードの一つですが、だからなんだと。わざわざ映画でまで見たいエピソードではありませんがな。『リアル』だから良いってことはないのですね。 この何となく共同生活をしているために、馴れ合いのような仲間意識が生まれるというシチュエーションも当たり前すぎて好きではありません。 やはりクリエイティブな映像世界であるからこそ、もう少しストーリーが欲しいところです。 かなり序盤なのですが、交換留学生の手続きをしている主人公が、次々と書類を提示されて、『どうして世界はこんなに複雑になってしまったのだろう』というくだりだけ、妙に共感してしまいました。 それにしても、オドレイ・トトゥは好きな役者さんではあるのですが、彼女がでる映画で面白いと思ったものが一つもありません。なのに記憶に残るのだから、よほど魅力のある人なんだと思います。(あくまで個人的主観による感想です。)[DVD(字幕)] 5点(2016-09-19 04:01:43)《改行有》 35. 助太刀屋助六 《ネタバレ》 痛快なコメディ時代劇かと思いきや、意外とブラックで殺伐としたストーリー。 よく考えたら『仇討ちの助太刀』だったら無理もないです。ただプロローグではなんか楽しそうに助太刀をしているシークエンスを見せてくれたので、そのノリでいくんかなと思ったわけです。 要は、『助太刀屋』なんだから、助太刀で最後までいってほしかったんですよね。 父親を殺されて、その仇討ちを自分でやるのであれば、それはもう助太刀ではありませんから。 『位牌に頼まれて助太刀を引き受けた。』とかわけのわからん屁理屈を言ってはいましたが、そーゆーことじゃないんですよね。 それから歴史に疎い私には、今作で使われている言葉がよくわからないことが多かったです。 ですので、仲代達矢が追われる原因になった事件の真相や、風間トオルがいきなり殺されちゃう理由(真相に気付いたから?)なんかがよくわからないまま、エンディングを迎えてしまったのは残念。もう少しアホな自分にもわかるような説明が欲しいです。 ラストのバトルはなかなか面白い。石をぶつけたり、あっちこっちに隠れたり、死体のフリしたり、助六ならではの戦い方が粋ですね。 見所はその辺と、ラストのオチくらいです。 ラストのオチも予想通りでなかなか良かったです。[DVD(邦画)] 5点(2015-12-11 12:07:41)(良:1票) 《改行有》 36. スモーキング・ハイ 《ネタバレ》 本来苦手なジャンルのドタバタコメディ。今まで不愉快になったことはあっても笑えたことなんて一度もない。 でも、『犯罪巻き込まれがた』『バディもの』はちょっと好きなシチュエーション。ひょっとするとひょっとするかもと思って鑑賞。結果、やっぱこのジャンルは苦手だということを再確認しただけでした。 ストーリーが適当。行き当たりばったり。登場人物がアホすぎて魅力がない。そーゆーところがやっぱり好きになれない。 やたらバンバン撃たれたり、耳がもげたり、下手なアクションより余程痛そう。そーゆーちょっとブラックでグロいところとコメディのアンバランス加減が気持ち悪くて生理的に受け付けない。 可愛くて理解のある彼女とその両親はほったらかしだし、そーゆーところ、ちゃんと決着つけて欲しかったです。 見ている間は展開が読めなくて飽きはしないんですが、かと言ってそれは『映画が面白い』ということと同義ではありません。見終わった後の満足感が低いので、アリかナシかで言えば、完全にナシ。ごめんなさい。今回はかなり個人的な好みが反映されているので、このレビューはあてになりません。[DVD(字幕)] 4点(2018-03-01 13:14:09)《改行有》 37. スクール・オブ・ロック 《ネタバレ》 これはちょっとだめですね。映画の出来の良し悪しとは別に、ストーリーが受け入れられません。 『終わり良ければすべて良し』って考え方には基本的に賛成なんですけど、これは賛同できない。 スタートがまずい。友人を騙し、学校を騙し、子供達を騙し、その親も騙す。 しかもその動機は、利己的で自分勝手なもの。サクセスストーリーの体を保ってはいるものの、そのプロセスは子供たちの善意とラッキーに頼ったもの。正直デューイ(ジャック・ブラック)が嫌いです。そして自分の職業柄、子供達の貴重な時間を、自分の利益のためだけに奪う行為は許せません。 子供達の得意分野が偶然ばらばら。個性もばらばら。にも関わらず、こんな型破りな新参者の教師の言うことを、誰一人として疑うことなく盲目的に従っています。しかも誰一人として親に『こんな教師が来たよ』ってことを話していません。こんなことはありえない。 子供達はみんな良い子すぎて素敵なんですが、だからこそ怒りがわいてきます。 学校を信じ、高い授業料を払って子供を預けている親達の気持ちはどうなる。 そもそも親だって信念が無さ過ぎます。 確かに最後のバンド演奏は良かったけれど、たったあの1曲で事をうやむやにすべきではないし、デューイを許すべきではありません。 期待して見ただけに、こんないかれたストーリーだとは本当に残念です。 そしてジャック・ブラックの過剰すぎる演技も、肌に合いません。[ブルーレイ(字幕)] 1点(2016-11-03 12:35:12)《改行有》
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