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1. 浮雲(1955)
高峰秀子と森雅之が一緒に歩くシーンが何度も出てくるんですけど、その際、高峰秀子が言う「私たち何処にも行くところがないのよね。」ってのが2人の関係を象徴しているように思いました。2人一緒の未来ってのをお互い想像できないんですよね。終戦と同時に終わってしまったと、2人共分かっているのに新たな人生のビジョンを描けない。恋愛だけでなく敗戦で人生全てに於いて抜け殻になってしまった2人と言うのを感じました。↓【大河内伝次郎ノ介】様ご指摘のように森こそが人生の目的と思い定めてしまっている高峰が哀れで・・。今なら女が一人で生きて行く、或いはシングルマザーと言う選択肢も十分アリなのになぁって。なんで子供堕胎するよー?私なら大喜びで絶対産む。そんで男なんか捨てる!一方で私もこれくらい一途に全身を投げ出すべきだったのか?とか自らを反省してみたり。まぁとにかく映画に凄く引き込まれちゃって、2人と一緒にこっちも悩だりで、その濃密さに映画が終わっても暫くはボーゼンでした。ホント、スゴイ映画です。9点(2005-03-08 12:15:57)(良:2票)
2. 浮草
小津が唯一宮川一夫と組んだ作品。いつもより映像がキリっとしてます。【なるせたろう】さんも言っておられる軒下のシーンなんか鳥肌立つほどキレイです。本作ではなんと言っても鴈治郎の会話のテンポが楽しい。聞いてて心地良いです。歌舞伎なんかだと世話物は特に会話のテンポを楽しむところがあるけど、その辺も小津は影響受けてるんでしょうかね。ラストも京マチ子がいじらしくてなんかホッとしちゃいます。8点(2004-01-21 12:07:39)(良:1票)
3. 麗しのサブリナ
ビリー・ワイルダーの映画はホントに粋。たまりませんね。ヘップバーンもとってもかわいかった。けど、サブリナ自身はなんだかあまりにもバカみたいだと思うのは私だけか?シンデレラストーリーと言うやつに素直に感動するには、あまりにスレてしまった自分が悲しい・・。7点(2003-03-04 12:32:38)
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