|
1. 宇宙戦争(2005)
思ったとおり、物凄くワタクシ好みの作品でした。スピルバーグ監督、私ひとりの楽しみの為にこんな強引な映画つくってくれて有難うございます。皆さんもおっしゃるとおり、真面目に見れば「なんでだオイ!」な突っ込みどころは満載ですが、いいんです、これはただ怖いだけの白昼夢なんですから。白昼夢につじつまも理屈も要りません。あっていいのは圧倒的な映像力と理不尽な恐怖感だけです。そういう意味では「激突!」の延長線上にあるといえるかも?
何しろこの映画には俯瞰した視点が出てこない。このままでは世界はどうなるかとか、大統領は何してるとか、彼らの目的は?他の国は?とか。あくまで駄目父ちゃんの身の回り何メートルかの範囲で、駄目父ちゃんの五感を通した恐怖として描かれます。頭上で鳴り響く機械音、止まれば襲う恐怖、地下室に伸びる触手、子どもの大好きなかくれんぼのメガバージョン。実は大人も、理不尽なバケモノに追い詰められて命がけでするかくれんぼは好きなんです。その悪夢の中で逃げ道を探すゲームがだい好きなんです。現代人は刺激を求める精神的マゾなんです。その要望にこたえて、恐怖感を逆なでするだけの映像をこれだけ凝った技術で提供してくれたスピルバーグ監督に、いやいや贅沢なものをゴチでした!と心からお礼をいいたいワタクシなのでした。ああ、劇場で見りゃあよかったなあ。[DVD(字幕)] 7点(2005-11-29 11:16:41)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》
|