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1. 大地
《ネタバレ》 う~ん、プドフキンの二の舞…(泣)。昔のソ連映画って個々のショットは文句無く素晴らしいのですが、その反面ストーリーが結構チグハグで観ていてどうしても途中で集中力が途切れてしまいます。本作も例外ではありません(あくまで主観なのですが)。ただ先程も言ったようにウクライナの広大な土地の映像、果てしなく広がる青い空、風に靡く大草原、辺り一面に咲き渡るひまわりの花々と、自然風景の描写は美の頂点を極めています。特にトラクターによる稲の刈り込み作業のシークエンスは、もはや一大叙事詩と化しています(笑)。スポークンタイトルの反復表示、役者の鬼気迫る表情、クライマックスは観ているこちらが押し潰されそうになるくらいの圧倒的なパワーに満ち溢れています。雨上がりの後の宝石の如く輝きを放つ林檎のように、後世に伝えていくべきロシア映画が産んだ遺産です。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-09-27 23:53:54)
2. 第十七番
《ネタバレ》 もともとは舞台劇の映画化らしいのですが、ほとんど小男のコントになっちゃっています。通過する電車の雑音と死体の映像がシンクロするところや、手の影がドアノブに迫るシーンなど。時折「おぉ!」と思わせられる場面も多い。でも単純な話ながらも観ていてけっこう混乱してしまいましたよ。「あれ、この人さっきの人じゃん」とか「いつの間にか登場人物増えてる?」みたいな感じで・・・。クライマックスの暴走列車はモロに模型なんだけど、それなりに迫力感があって良かったです。5点(2004-05-15 09:59:30)
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