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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  誰も知らない(2004) 《ネタバレ》 実話ベースの事件映画に、スッと観やすいものと、ヨシ、観るか!と観るのに気を張るものがある。この映画は後者。 終始事件の被害者目線で描かれるから、観た後にどっと疲れる。それにも増して、被害者が自活能力のない子供目線なのが辛く、娯楽としてみるのは難しい。 事件ものとして観ると、この場合加害者と言って良いのか、一番に救いの手を差し伸べなければいけない母親が、この時この瞬間、何をしているのかが観えてこないのが腹立たしい。ただ家庭で子供に接する様子は、母親というより、まるで一番年長の子供のよう。母親の肩を持つ気は全く無いけど、子供を産んできちんと育てる環境が無いのもまた悲劇なのかもしれない。 彼らの生活を一番に支えたのがコンビニ。最初のキッカケは、ゆきがお願いしたアポロチョコで、スーパーには無くてたまたまコンビニで買う。万引きを疑われた時も、スーパーで買ってコンビニには立ち読みと公共料金の支払いに来てただけ。お年玉のぽち袋をコンビニで買うのは、名前を書いてもらう目的もあったけど。一人暮らしの学生が『コンビニでタバコ買う時しか人と会話してない』なんて言うけど、明にはコンビニが唯一に近い『大人と話せる場』だったんだろう。母親の決めたルールを破って兄弟を外で遊ばせる。その後コンビニで爆買い。明くらい生活能力がある子なら、スーパーのほうが安いことは気が付いていただろうに。明に廃棄弁当を渡す顔なじみのコンビニ店員。深読みして良いのか悩むけど、店長は知ってて見逃してるんだろうな。何も動かない母親とアパートの大家に対し、彼らに最低限のライフラインを繋いでくれるのが、他人が経営するコンビニ。 公共事業(電気ガス水道)は無情にも機械的に停められる。郵便局から送られる母親からの仕送り、無機質な現金書留とかんぽのメモ。 最初は周りに見付からないようコソコソと生活をしていた子供たち。だけど外に出ても、身なりがボロボロでも誰もが無関心の恐ろしさ。通園バスの児童置き去りが問題になっている昨今、子供たちの現状に誰も気が付かないことが恐ろしい。[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-11-20 13:54:58)《改行有》

2.  ダンサー・イン・ザ・ダーク 《ネタバレ》 -Dancer in the Dark- “暗闇で踊る人”。 また-in the Dark- には“見当がつかない”“何も知らずに”“秘密に”って意味があるようで、単純にセルマの視力のことだけでなく、アメリカ社会、息子のジーン、ビルとの関係とも関連してるような感じにも思えます。 劇場予告を見て、汽車のミュージカルシーンに圧倒されて“おぉ!コレは観なくてはっ!”って思って、速攻サントラ買って聞きまくってたんだけど、当時よっぽど忙しかったのかな?結局レンタルビデオで金曜深夜に観たんだよ。思ってたのと違う方向に向かう映画で、叩くことも、称賛することも出来ず、ただ口をへの字にして寝込んだっけ。ちなみに兄は、日曜の朝に茶の間のテレビで観ていたわ… ハンディカメラで撮ったような色褪せたセピア調の映像は、ドキュメンタリーのようにリアル。ビルを殺すシーン。死刑執行のシーンは「もうやめて…」って思うくらい長く感じられて、目を背けたくなるくらい生々しい。 一方でセルマの妄想、ミュージカルシーンは色鮮やか。面白いのは妄想のセルマがどんどん美しく、女らしくなっていく。工場のミュージカルシーンでは、ほぼ普段どおりの地味なセルマのまま、メガネも掛けたまま。それがジェフとの仲が良い感じに進み、メガネを取り、髪を振り解いて踊る。憧れのノヴィとのダンスでは彼の膝に乗り、107歩では囚人を魅了して回る。 “子供の目の治療に人生のすべてを捧げる母”という彼女が自分で敷いた人生のレール。それがビルの手で狂わされ、リアルに死が迫るにつれ、彼女の中の生きたい気持ち、やりたかったこと、女としての願望が強く出てきたように思えて、こちらもまた生々しく感じた。 トリアー監督。子を思う母親の気持ちを描いた映画なんだけど、監督の意図がイマイチわからない。ビルを殺した場面のミュージカルを最後に登場しなくなるジーン。後半ジーンの気持ちには一切触れず、セルマの描写のみで進むのも意図的。 セルマの一人称表現で撮られてるからか?と思えば、セルマが知らないジェフが診療所を探し当てるシーンは入れる。 ジーンの目は治ったのか?母親の犯罪をどう飲み込んだのか?私たちは事件後のジーンについて、キャシーの行動や言動をもとに想像するしか出来ない。 時代設定がハッキリわからないけど、マッカーシズム・冷戦真っ盛りの時代。共産圏のチェコ移民で白人警官を殺したセルマに、アメリカ社会は冷たい。劇中の設定はわからないけど、キャシーはフランス系、ジェフはスウェーデン系、医師はドイツ系、看守女性はアイルランド系(?)と、セルマに味方するのはアメリカでは力の弱い移民たち。…と、デンマーク人の監督は考えたのかもしれない。 ビョーク。一般人の理解を超えた行動、独特な作風、政治的な言動が目立つアーティスト。でもメジャーで売り出した当時は“可愛らしいビジュアルの実力派シンガー”という印象で、この映画の頃が一番脂が乗っていたかもしれない。真偽はともかく監督からセクハラを受けたというのも理解できる。 プレス機、機関車、足音。聞き慣れた日常の音をキッカケにセルマの妄想世界・鮮やかなミュージカルシーンに繋がるのは素晴らしいけど、最後の音はセルマの首の骨が折れる音と、ジーンのメガネが落ちる音。 この映画の好きな部分はビョークの歌唱力や演技力で、監督の表現したかった映像や社会の生々しさは、私には合わないみたい。[ビデオ(字幕)] 4点(2022-03-06 13:31:02)《改行有》

3.  TAXi3 《ネタバレ》 軽快な自転車アクションから、いきなりスタローン。あの軽快な身のこなしで、中の人がスタローンなのを連想する人はまず居ないだろう。ちょっと予想外で笑ってしまったけど。更に007風のオープニング。自転車、スタローン、007とチグハグで、何を目指したのか解らない。 高速警備隊のランエボ、TGV追い抜きなど派手なカーアクション映画に回帰したかな?って思ったけど、どうもノリは2のままらしく…妊娠検査薬の薬局コントは面白かった。 1は無難で硬派な感じに、ドイツ人の強盗団でメルセデス乗り。「ニンジャ~~!!」が連呼された2は、日本人ヤクザにランエボ乗り。こう続いたら、フランス+プジョーと対戦するライバル国と名車って流れを期待してしまうけど、今回は中国人で何故かサンタクロース強盗団。この辺もチグハグ。どうしてアメリカやイギリスにしなかったのか。 更に残念ながら中国には、国を代表するような世界的に有名な車がない。=プジョーとのカーチェイスも期待できない。 速さすら放棄して雪山を登る雪上車モードのタクシー。「そうそう、こう言うのをね、見たかったのよね。」って人はまず居ないと思うけど。 カーチェイスはおまけ程度に期待せず、コメディとして観るなら、そこそこ面白く、シリーズ物ならではのキャラへの愛着もあるから、最後まで観ることも問題ないけど、この方向性は好きか?続編として期待通りか?って言われると、う~ん… 1だけたまたま、私の好みに近い路線だったのかもしれない。[インターネット(字幕)] 4点(2022-02-21 00:08:52)《改行有》

4.  TAXi2 《ネタバレ》 2ってどんなだっけな?って観てみたら「ニンジャ~~!!」のやつでした。私の中で「ニンジャ~~!!」のやつは、3作目か4作目の印象だったので、2作目で「ニンジャ~~!!」だったのは、ちょっと残念な気持ちになった。 というのも、「ニンジャ~~!!」以外、内容を殆ど覚えてない=印象に残らない映画。ってポジションだったから。まだ2なのに。 序盤のラリーカーぶち抜き、妊婦さんのコテコテのコント、ネズミ捕りネタ2連チャンなんて、シリーズの良い所、私が好きな空気が出てて良かったと思う。あと後半シラク大統領が出てくるなんて、この続編は相当期待されて作られたんだと思う。 けどねぇ、この映画の魅力、迫力のカースタントが前菜となり(黒いランエボ3台はトリプル・ドムみたいで格好良かったよ)、車に翼が生えて飛ぶCGがメインディッシュとなると、どうも期待していた方向と違うなって、思った。 コメディ面は前作以上に強化されていて、ペトラやジベール署長の見どころ・笑いどころが増えたし、前作の急いでる客とか自動車学校の教官とか出てきて楽しい。ベルティノー将軍や、「う~チクショウ!最悪だっ!」のユリも面白いキャラ。だけど笑いの相性が悪いと、ひたすらダダ滑りの連続に。 “迫力のカースタントの合間にコメディが入る映画”だったのが“面白キャラクターのコメディを前面に出して、合間にカースタントが入る映画”になってた。シリーズ2作目で早くも。3観るの、どうしようかな…[地上波(吹替)] 4点(2022-02-12 11:32:39)《改行有》

5.  007/慰めの報酬 《ネタバレ》 -Quantum of Solace-“慰めに対する(ごく僅かな)分け前” ん~解釈が難しいタイトル。“Quantum”が敵の組織名ってことで、報酬の部分に掛かってるんだけど…今度改めて考えよう。 前作の直後も直後。ホワイトを捕えて移送中のカーチェイスから始まる、なんとも痺れる展開。カーチェイスの後に続くオープニング曲もカッコイイ。 …なのにですね、アクションシーンになるとチャカチャカ切り替わるカメラが、ハッキリ言ってウザいんですわ。およそ2秒毎にカメラが切り替わるから、脳ミソが処理できず、せっかくのアクションの凄さがサッパリ伝わらない、もったいないカーチェイスだったわ。その後のミッチェルとの追い掛けっこ。2秒毎のカメラ切り替えに、時々競馬みたいな競技が入って、変なサブリミナル映像みたいで笑ってしまった。そんなアクションのカメラワークだから、ワンカット4秒くらい続くと“お?長いな”って思うくらい。ボンドとミッチェルがガラス屋根を突き破って落ちるシーンとか、CMではカッコ良かったのにな…。 Mがどんどん好きになる。灰皿のシーンは笑ってしまった。あとヴェスパーと恋人の写真、ボンドに資料を見せた後、背中を向けるシーンは、ワザとボンドに盗む隙きを与えてるな。向き直ってから資料に目を落とさないところとかも含めて。 最後ヴェスパーの恋人を追い詰めたあと建物の外で、字幕ではM「片をつけた?」ボンド「いいえ」M「意外ね…」と。セリフはM「彼はまだ生きてる?」ボンド「はい」M「驚いたわ…」と。こんがらがるけど、敵組織に繋がる重要参考人を殺し続けたボンドに対するMの皮肉が込められてる。頑張れ字幕。 可哀想な最後を迎えるフィールズ。親しくなったボンドに名前を聞かれて「ただのフィールズよ」って誤魔化してたけど、ストロベリー・フィールズって言うんだな。可愛い名前だけど、本人は嫌だったろう。 今度の敵の目的が水。当時は石油でなく水ぅ~?って思ってたけど、現実問題、水道民営化の波が日本にも訪れている昨今、スパイ物も国家間の軍事バランスだけでなく、国家に入り込む巨大企業を絡めてきたんだろうな。 前作に比べて、終始コマンドー並みに暴れまくってる印象のボンド。復讐劇なので仕方ないけど、ボンドらしいスマートさは欲しかった。 前作でシャワーの下でヴェスパーを抱きしめたボンドの対比で、炎に包まれてカミーユを抱きしめるボンドがカッコイイ。[映画館(字幕)] 5点(2021-11-01 01:35:32)《改行有》

6.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 《ネタバレ》 ~Casino Royale~賭博場の王者。バトル・ロワイアルとかにも通ずる“最後に勝ち残る唯一の者”みたいなニュアンスがあるみたい。 学生の頃に“007=マンネリシリーズ”の烙印を押してしまい、過去作品をちゃんと観てきていなかったので、公開当時、前評判が悪かったダニエル・クレイグにも、特に不満も期待もなく、映画の日(元旦)だからと劇場に観に行った。そして私の007のイメージは跡形もなくブチ壊された。 007って何をやるにしてもスマートな印象だったけど、まだ若いくてダブルオーに成り立てのボンド。その最初の殺しの荒っぽいこと。それでもお決まりのガンバレル・シークエンス。初任務での迫力のパルクール。 この人がジェームズ・ボンドかぁ、悪くないというか、むしろカッコイイけど、でも、007ってこんなだったっけ? ヴェスパーのシャワーのシーンで見せる優しさ。ル・シッフルに負けてナイフを持ち出す弱さ。毒を盛られて死にかける危なっかしさ。この若く荒々しいジェームズ・ボンドに、気持ちが完全に持っていかれる。今までのボンドに比べて人間臭いから伝わるクレイグ・ボンドの魅力と強さ。 世界を股にかけるスパイ映画らしく、海外旅行感を感じさせる。だけどこの作品は色とカメラワークが凄く綺麗。ヴァレンカがル・シッフルの船に上がるシーンの黄金色の海。モンテネグロの鉄道。さらわれるヴェスパーを追うボンドの背景。映像から漂うゴージャスさ。何だろう、単に海外の綺麗な風景とかでなく、カメラの映し出す発色、その時間を感じさせる色がゴージャス。 生々しい拷問、アッサリしたル・シッフルの最後も007らしくない。普通、007の拷問はもっと、サラッとしたピンチっぽいし、最後はル・シッフルとのカーチェイスとか殴り合いだろう…ってところだけど、シリーズの呪縛、マンネリさを払拭する予想外な展開。 物語の最後、コモ湖の別荘でホワイトを撃っての決めセリフ。そしてようやく流れるジェームズ・ボンドのテーマ。007の誕生の物語。オープニング曲You Know My Nameのアンサーがここに来るカッコ良さ。話逸れるけどOP曲の後、最初に出てくる主要人物が、シリーズの後々まで絡んでくるホワイト。たまたまにしても上手に絡まったもの。 ヴェスパーを失った悲しみを背負うボンドの落ち着き具合が、私に共感を抱かせる。そして007という特殊なキャラクター、ポジションを、劇中クレイグ・ボンドの成長と共に体感出来た。すでにあった007シリーズではなく、私の中の007=クレイグ・ボンドが誕生した瞬間だった。[映画館(字幕)] 10点(2021-10-28 09:22:02)《改行有》

7.  ターミネーター4 《ネタバレ》 ~Salvation~救済(救済者)。洋題には4は付かない。 これは“ターミネーター4”と呼ぶよりは“ターミネーター・サルベーション”。 シリーズ前作で興行的&満足度的にヤラカシてしまったことを救済する意味と、登場人物を救済する者という二つの意味がありそうだ。 そしてこの作品は3の続きとしてより1の前日譚として観ると、割としっくり来た。 作中T-800が新兵器として開発されているのと、ジョンが頻繁にサラのテープレコーダーを聴いてヒントを探している辺り、サルベーションは、1さえ観ていれば(2を観ないでも)楽しめる作りになっている。 そもそもジョン・コナー役、フニャっと弱々しいニック・スタール(3)と、キリッとたくましいクリスチャン・ベール(本作)では、容姿が違いすぎるしね。 軽火器で応戦するイメージだった抵抗軍が、A-10や潜水艦を運用してたりと、かなり強力な組織なのに違和感を感じるけど…まだジョンは抵抗軍のリーダーじゃないから、初期の頃はこんな充実してたんだなぁって、思おう。 様々なターミネーター達と抵抗軍の戦いは、未来の戦争映画として迫力があり、ジョンがヘリで飛び立ってから墜落するまでの1カット風撮影とか、かなり見応えがあった。 T-800の起動は驚いた。出てくるとは思わなかったから、なんか嬉しかった。1の最初の髪型だったのも、おぉっ!て。 サルベーションは三部作だったらしいので、きっとカイルが過去に行くまでくらいの10年間を描く予定だったんだろう。スターの今後とかジョンとケイトの子とか、色々ネタはあったんだろうな。観たかった気もするけど、この1作だけでも充分かも。 タイトル話に戻るけど、まだ子供のカイルをジョンが救い、心臓にダメージを受けたジョンをマーカスが救い、マーカス自身は人生をやり直すことで過去の過ちから救われる。そんな救済者たちの物語としても成立している。[映画館(字幕)] 6点(2021-08-05 22:28:57)《改行有》

8.  ターミネーター3 《ネタバレ》 ~Rise of the Machines~マシーンの台頭。 あの完璧な満足度を与えてくれた名作の続編に、更に続編を作るのか。 どう考えても誰かが全力で止めるべきだろう。あの物語の続きを、誰が観たいと思ったんだろう。 ネットのおかげで、眉をひそめたくなる裏話、大人の事情がたくさん目に付く。知れば知るほど存在意義がわからない作品だ。 この作品の影響で、ターミネーター・シリーズは“別なアプローチの作品”や“パラレル・ワールド”“仕切り直し”“2の正当な続編”なんてものが作られ、ファンを困らせることになった。 改良型ターミネーターT-850。お笑い要素の増えてしまった登場に不安になったが、シュワちゃんから感じる安定感は流石。このT-850が未来のジョンを殺したって設定は上手だと思った。 純粋な液体金属T-1000が敵として完璧だったために、今回のT-X(骨格を液体金属でコーティング)は、前より退化してしまったように感じる。 しかもベースが女の子だから強敵感が薄く、無言でシュワと戦うさまは、まるで兄妹喧嘩。「お兄ちゃん!いい加減にしないと、怒るよ!」つい応援したくなってしまうほどだった。 多くの方のご指摘の通り、この作品最大の敗因は、ニック・スタールをジョン・コナーにしたことだろう。エドワード・ファーロングを出せない事情があったにせよ、ニックは私たちの好きなジョン・コナーじゃなかった。 3のジョンは世界を救うカリスマではなく、コソコソと日陰に生きる無職の空き巣…落ちぶれルートのストーリーで行くなら、ジョン役は本人エドワードを出さないと収まりが着かなかったと思う。顔も似てない、繊細な美しさもないニックが、只々可哀想過ぎる。 たまたま盗みに入った動物病院がかつての同級生ケイトの持ち物で、ケイトはT-Xのターゲットでジョンの未来の妻。ケイトの父親はスカイネット開発の最高責任者…狭すぎる世界観とご都合主義。 避けられない核戦争。審判の日を回避して、それこそ未来を変えて、安心して死んでいったサラが浮かばれない。 2の頃は珍しかったCG技術も向上し、滑らかで見応えのある映像は増えた。ターミネーターのダメージ表現は凄かったし、CGばかりに頼らないクレーン車のアクションも凄いなって思った。けど… こんなの、二度と見るまい。…と思っていたけど、久しぶりに見るとそこそこ面白かった。DVDの特典映像、キャンディ軍曹は新鮮。[映画館(字幕)] 4点(2021-08-04 01:25:18)《改行有》

9.  ダイ・ハード4.0 《ネタバレ》 ~Die Hard 4.0 Live Free or Die Hard~『自由に生きる、さもなくば頑強に抵抗を。』モトはニューハンプシャー州の標語だそう。サイバーテロ映画なため、単純に4でなくプログラムとかのVer.4.0ってのが国際標準タイトルとのこと。 ナカトミビルの活躍から早いもので19年。前作から12年。ホリーと髪を失ったマクレーンが、筋肉ムキムキになって帰ってきた! マクレーンと言えば、経験と知恵で敵に喰らいつき、ゴキブリのように隠れて、油断した敵を仕留めるイメージだったのに、トレーラーからヘリの操縦までこなし、正々堂々真正面から打ち勝つような、戦車みたいな男になってしまった。コンピューターを駆使する戦いだから、頭を使うのはハッカーの役目に。 独立記念日前日だけに、歴代大統領の演説を繋げた犯行声明はシャレが効いていて怖くて、発想がスゴイ。 敵も女カンフー使いやパルクール使いと、格闘アクション色を強くしている。日本人が見ても綺麗なマギーQをマクレーンがバッキバキ殴るのは、なかなか容赦なくて見応えがある。 1で「きょうパパはくるの?」と可愛かった子どもが、こんなに大きくなって…夫婦愛から家族愛に広がったのは良いけど、この人危機がないと日常生活はダメダメ。何が決定打でホリーと離婚したのか、なぜルーシーはあそこまでジョンを嫌うのか。せっかくルーシーの家で始まるなら、何やかや大事にされてる1のクマのぬいぐるみがチラッと…なんて思ったり。 過去3作との大きな違いが場所と時間。ダイハードと言えば限定された空間での活躍が特徴だったけど、シリーズ毎に活躍範囲は広がっていき、今回はニューヨークからメリーランドへと州すら跨いでの活躍に。そして1と2は一晩の戦い。3は朝から夜中。今作は一日半不眠不休の戦いと長い。当時人気だった-24-の影響を大きく受けたんだろう。 電気が止まっているのに夜中に車が結構普通の速度で走っていたり、朝は走っている車がなく、どういう訳か道路の真ん中で立ち往生している車が多かったり、暴動が起きてても不思議じゃないのに歩いてる人が居なかったりと、なんか不自然。 メインがF-35だけど、単独飛行なのがちょっと変。そもそもあんなに接近する必要性ある?ぜんぶ生身のマクレーンと戦わせる話の都合上の演出なのが…。市街地の被害関係なしでトレーラーの足止めにミサイル使うし、あんな危ないパイロットを最新鋭機に乗せちゃマズい。CGで珍しい画が撮れるのは良いけど、リアリティは大事にしてほしかった。面白いんだけどね。[DVD(字幕)] 6点(2021-06-17 11:43:33)《改行有》

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