みんなのシネマレビュー |
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21. テスト・パイロット テストパイロット クラーク・ゲイブル、親友の整備士 スペンサー・トレイシー、所属航空会社社長 ライオネル・バリモア、不時着時に知り合った女性 マーナ・ロイ。四者共々持ち味が出ている名演で見応えあるドラマ。MIPは控え目ながらも芯の強さを見せるスペンサー・トレイシー、僅差で独特の存在感を見せるライオネル・バリモアでありました。最後のテスト飛行機は日本を焼き尽くしたB29なのですかね・・・名場面ながらも複雑な思いに駆られました。[DVD(字幕)] 7点(2021-02-02 16:36:51) 22. デッドエンド(1937) 《ネタバレ》 お目当てジョエル・マクリーはいまいちインパクトに欠ける役柄で物足りません。特筆すべきは悪役ハンフリー・ボガートで、荒んで哀れな人物像が場面をさらっておりました。悪ガキ達に貧者だからといって彼のような最期を迎えないでもらいたいと思わされるもので、過保護なシルヴィア・シドニーに「違うだろ」イライラさせられました。[DVD(字幕)] 7点(2021-01-16 02:52:13) 23. デデという娼婦 《ネタバレ》 ストーリーは他愛なく「新しい人生が始まるのね・・・」ってそうはいく筈もない事が容易にわかります。デデをとりまく3人の男が印象薄く残念。シモーヌ・シニョレの得も言われる唇の美しさに+2点。[DVD(字幕)] 7点(2020-11-11 01:17:34) 24. 天国と地獄 《ネタバレ》 学生時分に観ているものの内容を全て忘れています。会社権力争いものではなく営利目的未成年者略取ものだったとは。毛色が変わっているのが攫われたのが運転手の子だった点。葛藤の末に身代金3000万円(昭和38年時の!)を払い、無事だったしんいちに全速力で駆け寄り抱きしめる後姿は私も泣けてしまう。竹内にたどり着くまでの警察ワンチームの使命感溢れる理詰めな捜査模様は鑑賞歴中最上で頭が下がる思い。なので、監督の主張であったとしてもその後身柄確保に至るまでのやり口に無理筋を感じるところ。ラストの面会は圧巻。どん底に落ちても前を向く権藤と拗ねるだけの竹内のそもそも器の違いをまざまざと見せつける二人の名演が忘れ難い。[DVD(邦画)] 7点(2020-06-11 01:52:40)(良:1票) 25. Disney'sクリスマス・キャロル ディズニーらしい豪華キャスト目当ての鑑賞。分かった人はコリン・ファースとボブ・ホスキンス。分からなかった人はゲイリー・オールドマンとジム・キャリー。筋立ては知っているので映像美に注目。力作過ぎたのか頭痛が起き、84年版のジョージ・C・スコットの魅力には遠く及ばない観ていて嫌になってきた空回り感が強い作品。[DVD(字幕)] 5点(2020-05-24 22:32:49) 26. 天国でまた会おう 《ネタバレ》 ピエール・ルメートルによる原作を映画化。ゴンクール賞受賞、セザール賞13部門ノミネート・5部門受賞も伊達ではない秀作。 WW1で命からがら帰還したエドゥアールは戦闘で顎と声を失い、彼に命を救ってもらったアルベールは職と婚約者を失う。戦没者に対する敬意とは裏腹に帰還兵を「よくもおめおめと帰ってこれたものだ!」と嫌悪する社会で、手をとりあって詐欺を企てる二人の友情。エドゥアールと父親(政財界の実力者にして大富豪)の確執。ここに因縁の相手で業突く張りのプラデルが絡む。陰惨で辛気臭くなりがちな話をエドゥアールの思いを代弁する少女の存在が和らげてくれる。エドゥアールが被る数々の仮面の妖しげな美しさ以上に印象深いのが、父親の鉄仮面ぶり。タイトルの意味が分かったシーンに胸が潰れそうに。現実離れ感が強いラストに違和感があったものの目の離せない愛憎劇を堪能しました。 かなり脚色が加えられているそうで、原作を読むことにします。[映画館(字幕)] 8点(2019-03-25 12:17:35)《改行有》 27. 天国は待ってくれる(1943) ヘンリーの一代記は地獄に堕ちる事は何もしておらず、とりたててドラマチックでもなく、笑えるところも少なく抑揚に欠ける作品。ヘンリーのいとこやマーサの両親の心中を思うと、人はその生涯で誰かをこっぴどく傷つけているのだなぁと実感させられる。[DVD(字幕)] 6点(2018-11-17 23:10:58) 28. 天国から来たチャンピオン 苦手なウォーレン・ベイティ故にスルーしてきた本作。ジェームズ・メイソン目当てに鑑賞。役柄としてのみならず、俳優としてもキャストの演技を見守っている感のあるジェームズ・メイソンの極々静かな佇まいの中にある圧倒的な存在感に只々見惚れるばかり。自然と皆も入魂の演技を見せるのか、爽快で(ウォーレン・ベイティ)、クスッとさせられ(ダイアン・キャノン&チャールズ・グローディン)、ほろ苦く(ジャック・ウォーデン)て切なく(ジュリー・クリスティ)もあるお伽噺が胸に沁み入る珠玉の逸品。[DVD(字幕)] 9点(2018-06-11 10:49:43) 29. 天国の門 山河・大地の絵画のような光景、エキストラ達の人いきれと喧騒に、監督と会社の戦争を想像させられる。映像の重厚さと反比例するペラッペラな人物描写が致命的で、2日かけてたどり着いた219分間の結末に何の感情も湧かず。歴史のタブーに触れた事以前にとてつもなくお粗末な脚本に酷評の嵐も納得。[ブルーレイ(字幕)] 4点(2018-03-05 10:39:14) 30. 天使(1937) 三角関係のありきたりな内容ながら、粋な演出による洗練された映像美はお見事。[DVD(字幕)] 6点(2017-12-23 22:58:44) 31. 手紙は憶えている 《ネタバレ》 「オットー・ヴァリッシュは君だ」まさに青天の霹靂でありました。マックスの深謀遠慮は憎悪が生きる糧となっていたようで胸の詰まる結末でした。痴呆症のヨタヨタの老人を演ずる矍鑠としたクリストファー・プラマーの衰えぬ役者魂に喝采を送ります。[DVD(字幕)] 8点(2017-05-30 00:55:59) 32. 抵抗(レジスタンス) 死刑囚の手記より 《ネタバレ》 「死刑囚は逃げた あるいは風は自ら望むところに吹く」原題を忠実に映像化しています。望みを叶える為に出来る事を独りコツコツとやり抜く。些細な気の緩み失敗が即処刑に繋がるので細部にまで気を配る丹念な作業の緊張感が物凄い。これ程の準備をしても一人では成功できなかった事実に風が吹いたのを見ました。脱獄ものの最高作。[DVD(字幕)] 10点(2017-02-19 23:55:49) 33. 天国に行けないパパ 《ネタバレ》 定年間近の安全第一・安定志向のバート・シンプソン刑事が余命2週間の宣告を受けて殉職を目指す。「死にたいのに死ねない」コメディとしての大小取り混ぜた笑いどころ満載の中に、ほっこりさせられる後輩アーニーとの絆や、涙が滲んだ別れた妻子との絆や、目を見張った「ブリット」「フレンチコネクション」を凌ぐ壮絶なカーチェイスが盛り込まれた傑作。[DVD(字幕)] 10点(2017-01-29 15:49:07)(良:1票) 34. デビルズ・ノット コリン・ファース、リース・ウィザースプーン共演に期待するも客寄せの存在にガッカリ。事件の背景を掘り下げること無く顛末を淡々と見せるだけの製作者の姿勢にもガッカリ。[DVD(字幕)] 3点(2016-12-30 11:31:42) 35. 天使にラブ・ソングを・・・ 《ネタバレ》 実に良く練られた起承転結にユーモアが加味された最後まで飽きることなく楽しめた作品。デロリス救出の為に皆がカジノに一列になって乗り込むシリアスな場面にデロリスの台詞「こんな服ペンギンのようでイヤ」が浮かび大笑いしてしまったのは私だけなのだろうか。物語を引き締めてくれたスパイスの効いた存在感の院長はデロリスと共に忘れがたいキャラクターだった。[DVD(字幕)] 8点(2016-12-25 01:22:34) 36. テキサスの五人の仲間 《ネタバレ》 観ていて虫唾が走る情けないヘンリー・フォンダが招いた窮地をジョアン・ウッドワードはどのように脱するのか見入ってしまう。逆転勝利はめでたいながらも都合が良過ぎる気がしていたら、「五人の仲間」の意味が解って醒めてしまう。特に健気だと思っていた子供を思うと後味の悪さが募る。[DVD(字幕)] 6点(2016-08-01 12:55:15) 37. ディナーラッシュ 《ネタバレ》 落ち着けないレストランで食事をしたいとは思わない。ストーリーもゴチャゴチャしてイライラする。自分の大切な店を復讐の場所に選ぶ神経が不快。尺が短いのが救いだった。[DVD(字幕)] 4点(2016-07-06 23:38:47) 38. Dearダニー 君へのうた 《ネタバレ》 巨万の富を築きながらも自堕落な暮らしぶりのロックスターに人生のやり直しを決意させた43年前に書かれたジョン・レノンからの手紙。息子一家とのエピソードはとってつけた感が否めない。宝物の手紙の上のクスリを吸引する姿に変わるのは簡単ではなく一進一退なのだと思わされる。落ちそうで落ちなかったアネット・ベニングの魅力が際立っていた。パチーノの人生とダブるところがあるのだろうかと思うと共に健在ぶりに大満足の作品。[DVD(字幕)] 7点(2016-05-02 22:50:29) 39. 鉄道員(1956) 《ネタバレ》 初見。サンドリーニの視点で淡々と描かれたホームドラマなれど泣かされ通しだった。怒り、悲しみ、自責の念で絶望感に苛まれても、自身で体を痛めつけるような事だけはしてはならない、人生に於いて不幸せと交互に訪れる幸せを少しばかり味わって息を引き取ったアンドレアを見て痛感する。耳にしたことがあるテーマ曲と共に胸に沁み入る作品。[DVD(字幕)] 8点(2016-02-08 01:14:31)(良:1票) 40. テナント/恐怖を借りた男 《ネタバレ》 イザベル・アジャーニが狂気に引きずり込まれるのだろうと思いきや、狂気に陥ったのはポランスキー自らだった。ジワリジワリ感は「反撥」「ローズマリーの赤ちゃん」と同様。演じたい願望が叶った喜びがあったのか、病的さ加減は二作を上回る。このような作品を自作自演する奇才・ポランスキーを堪能させてもらえました。[DVD(字幕)] 7点(2015-08-18 03:16:46)
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