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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. デューン/砂の惑星(1984) 《ネタバレ》 <原作未読・映画版のみの評価> 「ナウシカ」のネタ元と言われている事から、興味本位で鑑賞。 ストーリーの基本はオーソドックスだが、映像には独特な世界観を確立しているオリジナリティがあり、色々な方面に影響を与えたというのもよく分かる。ただ、説明不足だったり、ご都合主義で未消化な設定が多く、初見では話が分かりにくい。また、リンチ監督特有の感性が前面に押し出されたビジュアルにも好き嫌いが分かれるだろう。 その説明不足な部分やマニアックな演出など、B級ファンやSFマニアには好まれるだろうが、娯楽作品として見れば不完全で、一般人に奨められる作品とは言い難い。 一方、「ナウシカ」はキャラにしてもストーリーにしても、この「砂の惑星」から受けたインスピレーションを単なるパクりではなく、自分のものとして昇華させている。主人公キャラには必要以上の設定を付加させず、腐海を蟲に守らせる必然性を環境問題というテーマに結びつけたりと、ストーリーも分かりやすく、娯楽作品として完成されている。 しかし「砂の惑星」の場合、砂虫が単に貴重なスパイスを生成する存在でしかないようで、宇宙を支配する力があるという設定や水の惑星に変えるというラストに飛躍がある。蟲も色々な種類が出てくるのかと思いきや、砂虫以外の蟲は出てこないので拍子抜け。確かに巨大な姿に迫力はあるが、「ナウシカ」の大地を覆い尽くす王蟲の大海嘯の凄まじさには及ばないだろう。 また、王家やギルドという支配階級ばかりがクローズアップされていて、スパイスを巡る戦争が自然環境や一般人にどう影響を齎しているかの描写も少ない。結局は単なる「権力争い」というありがちな見せ方に終始してしまっている。 メインキャラにも魅力を感じる登場人物がいなかった。特に主人公。相手を操る超能力とか、簡単に砂漠の先住民に受け入れられたり、あっさり砂虫を手なずけたり、女しか生き残れないはずの「生命の水」の儀式をクリアしたり、未来を透視する能力が備わったりと、「ナウシカ」以上のご都合主義的なキャラ設定のせいでストーリー展開に説得力が無く、主人公にも魅力が出ていない。あの「鼻栓」や声を破壊エネルギーに変える兵器もカッコ悪すぎ。 原作のSFファンタジーとしてのオリジナリティは高いものの、娯楽作品としてはB級止まりと言わざるを得ない。[DVD(字幕)] 5点(2007-05-28 20:51:55)《改行有》 2. デモンズ 良くも悪くもアマチュアリズムの延長で作られたような、色々な意味で80年代的なホラー映画。ストーリーの整合性を求めるよりも、まず雰囲気や特殊メイクを楽しむべき作品。 とは言うものの、さすがにこの展開の唐突さや、説明不足から来る内容の薄さは、今見るにはちょっとツラいものがある。基本的に舞台が映画館だけなので、全体的に単調な展開で、意外性のあるイベントも起こらないので、かなり退屈。ラストもありがち。 数あるゾンビものの亜流としての価値しか見出せない。4点(2005-02-08 17:56:03)《改行有》 3. デストラップ/死の罠 《ネタバレ》 うーん、期待ハズレ。序盤のどんでん返し以外、どんでん返しと呼べるような展開が無い。いくら遺産や保険金目当てとは言え、作家活動に金銭面でも協力的で理解もある妻を殺す必要があったのか不明だし、青年脚本家のリスクを無視した行動も無理がある。霊媒師が絡んでくる必然性も感じない。まあ時代を考えればこんなもんかな~、とも思えるけど、にしても物足りない内容。4点(2004-05-28 18:30:25) 4. デッドゾーン 《ネタバレ》 ここでのレビューを参考に見てみたけど、期待し過ぎたのか、個人的にはイマイチ。 予知能力のような「異能」を持ってしまった人間の苦悩という設定や、一般人と違う「有徴の主役」を据えるというパターンは、映画でも漫画でも小説でも「基本」といっても良いくらいよくあるものだし、その描き方にしてもいたって普通。作品としては可も無く不可も無し。 各エピソードも完全に独立していて、とりたてて物語全体に関わる深い伏線もイベントも無いまま淡々と話が進むのは少し退屈。 それぞれの人間ドラマも浅い。序盤のエピソードや人間関係に有機的な繋がりが無い物語展開は、どうしても物足りなく感じてしまう。政治家をかばって死ぬというラストも微妙。 主人公の孤独の中にたまに見られる笑顔はステキ(笑)。[ビデオ(吹替)] 5点(2004-05-21 05:38:59)《改行有》 5. デッドリー・スポーン 昔、レンタル代が一本1500円くらいしていた時代の話(しかも一泊二日)。その日は大晦日で、友達の家に集まって夜通しホラービデオ鑑賞会をすることになりました。ひとり一本づつ借りて、三本を見ることに。友達が「エルム街の悪夢」を借りる一方、私は以前から気になっていたこの作品を借りることにしました。怪物と戦う登場人物の少年が、友達のT君にそっくりだったので、そういう点では盛り上がりました。え?内容?うーん、思い出せない…。2点(2004-01-17 19:37:22) 6. 鉄男 TETSUO 新人監督(当時)らしい、勢いとパワーに溢れてはいるものの、これはまだ「商品」以前の「作品」と言うべきもの。 「身体が鉄になっていったらインパクトあるぞ~」と言う発想の奇抜さと勢いだけで作られている作品で、観客の目を考慮したエンターティメント性や物語としての整合性には欠けていて、「商品」としてのレベルには達していない。 だからこそ、価値があるとも言える訳だけど、良くも悪くも、まさに自主制作映画や同人誌を見せられているような感覚だった。[ビデオ(字幕)] 5点(2003-12-29 03:04:16)《改行有》 7. 天空の城ラピュタ 《ネタバレ》 他の映画やアニメと比較しても、娯楽作品として「カリオストロの城」に匹敵する程の完成度を持った作品は、これくらいしか見当たらない。 確かにベタな部分は多々あるが、これだけスピード感や展開の起伏に富んでいて、最初から最後まで飽きずに見られる完成度の高さは並大抵のことではない。 あらゆる点において優れ、バランスも取れている。この作品こそ、ごちゃごちゃ言わず、純粋に娯楽作品として楽しむべき映画だろう。セルアニメとしての手間の掛け方が、この作品に命を与えている。 [映画館(字幕)] 10点(2003-09-07 21:53:01)《改行有》
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