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1.  東京ゴッドファーザーズ 《ネタバレ》 いま観終りました。いやー面白かったです。 確かに話は出来過ぎですが それは今監督も「百も承知でやってますから」 って言いそうなぐらい出来過ぎてました(笑) だからこれだけ面白かったとも言えますけどね。 基本的な話の筋は3人のホームレスが生まれたばかりの赤ん坊を拾う所から始まる笑いと涙の奇跡の物語ですが  その奇跡を取り除けば社会の底辺で生きる何の変哲も無いはみだし3人組の苦悩や 生きる事に対しての葛藤やそれぞれ過去などが様々な出来事を通して明らかに成って行きます。実際の所、こうゆう有る意味べたなコンセプトをココまで緻密に入念に描かれたアニメーションは今まで無かったのではないかと。そういう意味でも新鮮でしたね。 ストーリーはテンポ良く。小ネタは満載でクスグリ放題。 今氏が5年以上暖めてきたお話だけあって完成度はかなりのモノです。 声優もオカマの梅垣さんはもうキャラそのままですし 髭オヤジの江守さんも見事です。 更に女の子役の岡本綾がこれがまたかなり上手かったと思いました。 ともかく作画のクオリティー。声優陣のバイタリティー。そして脚本の面白さ。 近年の秀作だと思いました。1度見て損は無い作品です。[DVD(邦画)] 8点(2004-12-14 03:48:12)(良:2票) 《改行有》

2.  トラフィック(2000) 《ネタバレ》 いま見終わりました。 メキシコから運ばれる麻薬は膨大だと聞きます。麻薬は当然カネに成る。カネに成ると言う事は 合法非合法問わず人間がそれに群がり、その莫大な利権を周旋調整する人間が メキシコ、アメリカ双方に必要に成るはずなのに 特にブルーのアメリカ側でそれが全く描かれてませんでした。 描かれてないのは意図的に描かなかった、とも取れます。 イエローのメキシコ側では警察は腐敗し国境警備軍(?)の将軍も 麻薬カルテルの手下に成り下がっている。これが現実です。 劇中メキシコ国境での摘発を描いてましたが、関係者の皆が威勢よく各部署を闊歩します。 飛行機の中(?)の会議で麻薬撲滅部の本部長であるマイケルダグラスが語調鋭く自論をぶち上げ 各部の代表にも斬新な意見を求めます。でも誰も何も言わない。黙り込んでいる。何故か? その答えは麻薬の売人の1人が捕まって、免責を受け元締めの裁判で証言をする為に 命を狙われるので警察に軟禁状態にされます。そこで彼が言います。 「お前等のやってる事は結局無駄なんだよ。麻薬戦争とお前等は言うがそんな物はとっくに終わっているんだ。お前等はもうとっくに負けているんだ」と。 そう、アメリカはもう負けていたと言う事です。それは政府も重々知っている。 本当の麻薬ルートというのはもっと合法的に、しかも大量に運ばれて来ると聞きます。 それには全く触れられて無い。圧力整形の人形ルートだけが僅かに言われただけです。 終盤でマイケルダグラスの娘が麻薬中毒になり 自らその職を辞する場面が有りますが あれは自分の家庭を優先したという事ではなく もうとっくの昔に勝負が付いているにも関わらず それを知らされていないアメリカ国民の溜飲を下げる為だけに 自分が政治家、官僚に利用されている事に気が付いたからではないでしょうか? 結局の所、この監督さんは麻薬撲滅戦争などと高らかに謳っている アメリカ政府の偽善と欺瞞をこの映画で描きたかったのかも知れません。 しかもこんな偏屈な切り口で しかしながらその麻薬撲滅の現場で働く人間は諦めてません。 建前のみのスローガンを掲げて実際はやる気の無い当局上層部とは違って 多少のブレは有ってもその正義を貫かんとする為に命を掛けています。 それをこの監督はラストにやさしく描いています。 そういう意味合いで1点プラスしました。[DVD(吹替)] 7点(2009-02-22 20:49:52)(良:1票) 《改行有》

3.  ドラゴン・タトゥーの女 《ネタバレ》 先ほど見終わりました。 ウーン、私はそれ程嵌れませんでしたね。 1つ、引っ掛かったのが先が読めてしまう展開です。 主人公は不幸な生い立ちを持ち、その為、特異な性格で人と交われない自閉的な女。 だが、犯罪の裏事情とハッキングなどの 違法な調査能力に長けているスペシャリスト。 しかし、内面では真面目な人間に憧れ、交わりたい、そして自分を変えたいと思っている。 と、こういう基本設定がある以上 自分が調べた真面目なのに理不尽な不幸に見舞われる編集者に好意を抱かない訳が無く あの小太りの鬼畜後見人の陵辱をドラ女が許すわけが無い。 要するにその先の展開が読めてしまうのです。 もう1つは スクープ裁判をしくじって、金欠に成り、スキャンダルで凹んだ雑誌編集人(前述の人物)。 いじけていると、知り合いの弁護士から電話が入り 旧家な大富豪の爺さんに何十年も前に失踪した娘の行方を追ってくれと 強引に依頼される事に成る。 しかし、調べる先は極寒でしかもボロ屋住まい しかもその大富豪一族は変な奴ばかり、謎が謎を呼び、どうにもお手上げとなる。 そうだ!自分を調べ上げたというその凄腕ドラ女に頼もう!(彼女の登場は完全にガチ) と、こうなると、もうその先は読めてしまうのです。 案の定、後は彼女の活躍で謎が解かれて行き、編集人ともラブラブとなり ドラ女はこの編集人の為に何とか謎を解いてあげたいと本気で思う様に成る。 (自閉的であるが故の孤高の精神と反動的献身=要するに心を開いた飼い主に懐く猫) そして非常に意外な人物(しかしある意味では推理サスペンスの定番的な展開)が 真犯人だと分かる。 犯人に編集人が捕まり、殺される寸前でドラ女登場(定番) →犯人をバイクで追い詰めるとガソリンが漏れて炎上(これも主人公に不要な不法行為をさせない為の定番) 私はあの「セブン」の様なピリピリした緊張感や乾いた演出や意外性が 本作には基本的に無かったと思います。 あと、謎が謎を呼ぶ展開についても 登場人物が多くその整理がイマイチ出来てない気がします。 基本的にベンジャミンバトンでも感じたのですが 演出上、何か重要なものが欠けている気がします。 ただ、推理サスペンスのセオリーに忠実に作ってあるので 見て損したレベルでは有りませんが 私は佳作とは言い難い出来だと感じました。 [DVD(字幕)] 5点(2012-08-19 18:12:02)《改行有》

4.  トゥルーマン・ショー 《ネタバレ》 先ほどイライラしながらやっと見終わりました。 ひと口に言えば酷いです。まったくリアリティーに欠ける。話に成らない。 そもそもこの映画のコンセプトそのものに無理が有る。 まあ、無理を無理押しして作ったからこんな風に成ってしまったんだと思いますけど。 出生から30年以上本人が何も知らず私生活の全てを世界中にテレビで放映する。 それをやるバックボーンとしての世界観や動機付けなどがまったく無い。 突然に裏側で彼を盗み撮る裏方連中が紹介されそのまま何の説明も無いままに物語が進行する。 私は核戦争で人類が全部滅びて人間の皮被ったエイリアン連中が 人類の生き残りであるトゥルーマンを演出し見せ物にしていたっていう事なら納得しますが (実は最後までそれ期待してました。。。) 孤児のトゥルーマンを見世物ショーの為だけに養子縁組しそれを拡大して金儲けしながら 最後は彼自身を巨大な特撮セットの中に閉じ込めて大見世物ショーにする。 そのショーをまたなんの疑問も無く泣き笑いしながらテレビで見てる視聴者。 あるわけ無いでしょう。まったく。 その他唐突に彼に好意を寄せて真意を伝え様とする女性が出てきますが 結局彼女もテレビ見てるだけで自分では何の行動も取らない。 親玉プロデューサーに電話で食って掛かるだけです。 ココら辺の演出の薄っぺらさはどうなってるんでしょうか? まあ、兎も角見終わってドッと疲れました。疲れと共にこのいい様の無いイライラ感。 こんな点数付けるのは久しぶりですが今回は謹んで献上しますね。 おめでとうござます。 [DVD(字幕)] 2点(2006-04-28 00:21:59)(良:3票) 《改行有》

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