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プロフィール |
コメント数 |
565 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。 ※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。 ※管理人様、お世話になっております。 ※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。
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1. 遠い太鼓
《ネタバレ》 フロリダの大自然の美しさをカラーでしっかり収めるというのも、一つのテーマだったのだと思いますが…どうもあまり上手くいっていないシーンの方が多い気がします。特に最初の方はウォルシュ監督はどうかしてしまったのか?と思ってしまうほど頂けないです。良いのは、同監督同年製作の「艦長ホレーショ」と同じくロマンスのシーンだったりします。二人が惹かれ合う展開というのがいささか乱暴であり、憶測で物を言えば未開の地で生活する日照り状態のところへグラマラスなブロンド女が登場すれば、空腹感を満たす為に近寄ったんじゃないかと思えてしまうのですが、そんな強引な成り行きも至極当然に見せてしまう余裕っぷりには恐れ入ります。そんな意味でもこれは王道を行く娯楽作品であり、唯一ドキドキさせてくれるクーパーの息子の消息ですら、少なくとも中尉の剣が手渡されるまでは死ぬはずがないと、どこかしら安心感を与えてくれるのです。[DVD(字幕)] 7点(2009-04-21 18:07:40)
2. 東京物語
《ネタバレ》 最初にこれを見た時は、正直に言いまして度肝ぬかれてしまいました。カメラは移動することなく固定され、話す人物をほぼ正面でとらえているのですが、こんなんで映画が成り立ってしまうのかと思っていましたら、成り立つどころか凄まじい出来栄えなのですから。例えば、バカみたいに細かい性格描写などしなくとも家族関係を明確に見せてしまったり、あるいは老夫婦が並んでウチワをあおいだりと度々シンクロするような姿を映し出す事によって、母親が亡くなってしまった瞬間から父親が一人になってしまったことが強調され、年老い、死に、孤独になってゆく寂寥感をより一層感じさせたりするのです。そして特筆すべきは原節子さんでしょう。杉村春子さん演じる長女などはキャラクターこそ強烈なれど、後々〝段々あんなふうになっていく〟と会話にあるようにあまり不自然には見えないのです。ところがどっこい原節子さんの演じる未亡人の義理の娘は優しい笑顔を常に浮かべているのですが、これがある種、亡霊のような怖さを感じさせるのです。しかしだからこそ最後の最後で〝ずるいんです〟と告白するシーンが圧巻なのであって、血の繋がりがない義理の親子が実に理想的な親子像だったりするあの場面に寂しくも温かい気持ちになるのです。[ビデオ(邦画)] 10点(2008-10-17 18:25:39)(良:4票)
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