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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. エリ・エリ・レマ・サバクタニ 大地にドカンと据えられたスピーカーから流れる<音>、マイクスタンドには友の死を弔う黒い帯が喪章として風に揺れており、その黒い帯が目隠しとして少女に装着される。ここで黒い帯は、少女から視覚を奪うと同時に我々観客に<音>が主題であることを駄目押しのように分からせるのですが、さらに喪章という死者への鎮魂機能が目隠し→<音>により死者との再会機能に反転し、またそこに生者でありながら死者である少女の蘇生機能が重なることを悟った時、浅野忠信によって掻き鳴らされる<音>が身体に裕福に沁みていったのであります。 ♪パイノパイノパイ~・・・「東京節」を口ずさみながら劇場を出ましょう。[映画館(字幕)] 9点(2006-02-17 23:25:10) 2. エレニの旅 旧の酒場での1シーン1ショット、演奏が中断と再開を繰り返す音の有無。その中断と再開は、民族紛争、大戦、内戦といった20世紀ギリシャの戦いの中断と再開の連続を縮図としているように聞こえました。音楽を奏でることができる=安寧、演奏できない=戦い、この構造を基本にこの作品では音楽とはまさに音を楽しむことである、と分からせてくれます。アレクシスの旅立ちを祝う白布の丘での演奏が、銃声一発で止まってしまうシーンなど象徴的でした。水を中心に火、木、また汽車や船が語る雄弁な映像美はもちろん、逆難民ギリシャ人としての公と難民内での個という二重構造のスケールの大きさ、ラストシーンに込められたエレニ=ギリシャの哀しみにはため息です。そして、あれだけの河沿いの街をセットとして築き上げ、ダムの水を流し撮影するというアンゲロプロスチームには白旗なのです。[映画館(字幕)] 10点(2005-06-19 22:40:47)(良:3票) 3. えびボクサー 《ネタバレ》 長々と1時間、えびのプロモート過程を見せられたと思ったら、ビルがえびを愛してしまって終わりって、おいおい! 終始お色気をまぶしながら、ヒューマンに仕上げとるしなー。まして気に入らないのは、台詞で説明しすぎじゃないか。「ビルはえびを愛してる」「顔見知りは攻撃しない」とかビルの演説そのものなんか、言葉じゃなく映像で表現してくれよー。そりゃー言葉でしゃべらせた方が楽なのは分かるけど、映画ですよ、これは。2点(2004-05-03 21:20:59) 4. H[エイチ] 『殺人の追憶』の出来のよさについふらふらとこの映画も見ちまったんだ。「ANOTHER『カル』韓国版『羊たちの沈黙』」とかコピーされていたのを見たところで、やめときゃよかったんだ。だってどっちも見てないのよね。でもでも見ちまったんだ。エイチが何を指すかって?それはねー、「はあ?」「はあ?」のHだったのよ、私には。論理的につじつまを合わせているうちに、次々と進んじゃうのよ。授業についていけない生徒の気持ちがよーくわかりましたよ。頭の回転の鈍さを味わいたい人、見終わった後「はあ?」とカルい沈黙に浸りたい方にオススメですぞ。4点(2004-04-29 08:09:08)(笑:1票)
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