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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 28週後... 《ネタバレ》 ゾンビ映画として、これ以上ないくらいのクオリティ。ストーリー展開が抜群に良い。 最初のつかみがまずパーフェクト。暗い家の中で息を潜めての生活。前作からの続編なだけに、これだけで置かれている状況が瞬時にわかる。こーゆー『画』でみせる映画は好き。この終末感ばりばりの雰囲気こそゾンビ映画の醍醐味です。 逃げてきた子供。子供を追っかけてきたゾンビたち。つい、板を一枚はずして外の様子を見ちゃう女。そんなささいなことで、平穏な生活が一瞬にして崩れ去る恐怖。こんな薄氷を歩くような生活をずっとしてきたという世界を見せるプロローグが素晴らしすぎます。 2ndステージは28週後。ここからが本編。ゾンビは餓死。ちょっと斬新ですね。ありそうでなかった設定。復興が進んでいて、活気付く都市。願わくば、もう少し復興の様子、人々が再び幸せな生活を営む様子を見せてくれれば、その対比による後半の悲劇が際立ったのではないかと。復興が完璧であればあるほど、それがもろくも崩れ去るときの滅びの美しさを堪能できるってものです。その辺はロメロさんが上手でしたね。 感染が食い止められないと判断されたとき、市民を守るはずだった軍の銃口はその市民へと向けられる。無差別の殺戮がパニックに拍車をかけます。 パニックが始まってから、ストーリーを脱出1本に明瞭化したのも凄く良かったです。パニックムービーとしてもサバイバルムービーとしても文句なしの1本になったのではないでしょうか。 ラストでウイルスに免疫を持つ弟が、感染状態で国外へと脱出。更なる惨劇を予感させる余韻の残し方が嫌いではないです。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2020-02-21 14:58:36)(良:1票) 《改行有》 2. 28日後... 《ネタバレ》 僕が初めて走るゾンビと出会ったのはこの映画でした。 それはもう衝撃的でした。 ゾンビが速いというだけで、こんなに恐ろしくなるものかと。 わりとホラー映画、とくにゾンビ系はストーリーそのものは記憶があやふやになりがちなのですが、この映画だけは色褪せることなく、今でもまぶたを閉じると、ほらそこに走るゾンビが・・・ このあとにドーン・オブ・ザ・デッドを見てしまいましたので、僕の中でインパクトが強いのはこちらです。 確かに、多くの方がご指摘されているように、前半と後半でテイストが少し変わります。 前半はゾンビホラー、後半はサスペンスアクションに近いノリにシフトします。 ただ走るゾンビが初めての経験だったもので、軍隊導入で少しホラーから離れてくれた時は、箸休め的な意味でほっとしました。 そのままハッピーエンドにいってくれたので、一安心。 ゾンビ映画はハッピーエンドに限りますね。 ただ、もうひとつのエンディングがあったことは知りませんでした。 ぜひ見てみたいです。 [DVD(字幕)] 9点(2012-05-07 16:34:49)《改行有》 3. 2番目のキス 《ネタバレ》 ひさしぶりのスマッシュヒット。笑いあり、感動ありで、ラブコメとしての完成度は極めて高い。 ドリュー・バリモアを可愛いと思ったことはあまりなかったのですが、この作品のドリューは凄くイイ。 明るくて、優しくて、ユーモアがあって、仕事が出来るパーフェクトな女性です。大変魅力的。 対するジミー・ファロン。こちらも良い。凄く共感できる愛すべきキャラクターに仕上がっています。 23年間欠かさず見てきた『レッドソックスVSヤンキース戦』。唯一見逃すことになる一戦が、まさかの世紀の一戦になろうとは。 もちろんリンジー(ドリュー・バリモア)が悪いわけではないし、ベン(ジミー・ファロン)が悪いわけでもない。 ただその見逃したことに対する後悔の気持ちを、言わずにはいられないって心境、よくわかります。 結果、リンジーを傷つけることになり、ベンのもとから去っていくリンジー。 更に後悔することになるベン。 こーゆー悪循環って、『あるある』ですよねー。 この作品は、『レッドソックス愛』と『リンジー愛』をシーソーに乗っけて表現しています。ここが、ラブコメとして大変優れています。 ベンの、『レッドソックス愛』をこれでもかっていうくらい強調しているので、レッドソックスよりリンジーを少しだけ優先するベンの姿に共感と感動を覚えるのではないでしょうか。 良い作品は脇役の面々も良い。 基本的に悪い人は出てこないハートフルな作品。まあ、刺激は少ないかもしれませんが、とにかくテンポが良くストーリー展開が面白いので飽きさせません。 クライマックスの盛り上がりも見事。 自分は野球ファンではないのに、面白かった、これがこの作品のすべてでしょう。[DVD(字幕)] 8点(2017-03-18 13:40:08)(良:1票) 《改行有》 4. Needing You 《ネタバレ》 一昔前の日本のトレンディドラマみたいな雰囲気で、懐かしさを感じるライトなラブコメ。主役の二人、アンディとキンキーが魅力的でわかりやすいキャラクターなのがイイですね。 アンディとキンキーにはそれぞれ恋人や、恋人みたいな人がいて、アンディは最初キンキーの恋愛を応援するところから始まります。ところがキンキーはすでにアンディに魅かれはじめているというのがポイントですね。時間差でアンディもキンキーに気持ちが向き始めるのですが、この辺りの絶妙な恋のパワーバランスが最大の見所でしょう。 特に後半。アンディがブ男を紹介しようとしたり、バイクにはりあったり、キンキーの真似をして掃除を始めたりするのは、おかしくてしょうがない。気がついたら笑いっぱなしです。恋のライバルが若きイケメン実業家っていうのも良いんですよね。 今作は二人が仕事を一生懸命にやっているのも好感度が大きい。頑張っている人、誠実な人は応援したくなるのが人間心理。自然と二人への共感度は高くなります。 仕事のドラマのほうも結構面白かったんですけどね。途中までは良いんですが、ラスト辺りがぐだぐだにまとめられちゃいましたね。 それでも全編通して、笑いあり、爽快感ありの、よくできたエンタメ作品に仕上がっています。[DVD(吹替)] 8点(2015-05-08 15:46:01)《改行有》 5. 2012(2009) 《ネタバレ》 その映像体験は一見の価値アリ。 私は当時映画館に行っていないので、今回ブルーレイでの鑑賞です。テレビは49インチ? アバターと比較されることが多いようですが、私は3D比較ができませんので、2D比較で。 序盤に関して言えば、『2012』は衝撃的でした。地球の崩壊が始まってからリムジンで、そして小型機で脱出する一連のシークエンスは、もうすごい臨場感と迫力で圧倒されっぱなしでした。揶揄ではなく、もはや尊敬の念を込めて、これは極上のアトラクションムービーです。 ただ私は『終末もの』というのがどうも苦手でして。そりゃあいつかは起きることでしょうけど、今ではないでしょうし。どうにも現実感が湧きません。もちろんバリバリのフィクションなのは百も承知なのですが、モンスターやらヒーローやらゾンビやらロボットやらが出ない映画には、どうしてもリアルを求めてしまう自分がいます。 また、どう頑張ってもハッピーエンドにはなりようがありません。ひたすら崩壊し続けていく世界を2時間以上も見続けるってのは、なかなか辛いものがあります。 終盤ゲートが閉じなくて、ジャクソンが身の危険を顧みず決死のダイブ。ミッションは無事成功。箱舟は危機を脱し、人々は喜びに湧きます。それは良いです。ですがその直後ジャクソンが生還するのを、みんなが固唾を呑んで見守るそのシチュエーションの意味がわからないのです。そして無事戻ってきたときの大歓声。なんで?この人たちの強引な密航がすべての原因でしょう?そのせいで何万人という人の命が危険に晒されたわけですよね?感動ポイントがまるでずれていて、終盤はまるで気持ちがついていきませんでした。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-11-08 23:41:27)(良:2票) 《改行有》 6. ニンジャ・アサシン 《ネタバレ》 アメリカ人が作るニンジャ映画。全く期待せずに観賞。 うん、全然面白かったです。良かったのはスピード感あるアクション。そして容赦のないグロ描写。 B級映画だということをわきまえていて、いたってシンプルなストーリーにしてあることも好印象。 『現在』と『主人公の生い立ち=エリートニンジャができるまで』を交互に映すものの、わかりにくさは全くありません。違和感はめっちゃありますけどね。主人公が最初の指令を果たす雰囲気なんか、ちょっと『ニキータ』っぽくて好きです。 オープニングのVSヤクザ。コインランドリーでの謎の女ニンジャとのバトル。そして女ニンジャの死体が乾燥機の中でぐるぐる・・・。ホラーか。で、これは思っていた以上のハードアクションだと襟を正して鑑賞するも、ぶっ飛んでいたのはここまで。 もちろん、ハードアクションは続きますが、序盤の悪趣味なグロ描写は中盤以降やや控えめ。序盤ほどのインパクトはなくなってゆきます。 それでも普通のアクション映画と一線を画すのが、生々しい傷の数々。この作品は『痛み』をしっかり表現します。だからアクションにより一層の緊迫感が生まれます。気合が入っています。B級だと一笑に付せないクオリティです。 インパクトは序盤。好みのアクションは中盤の、車が行きかう中での逃亡アクション。 『近代兵器VSニンジャ』の戦いも見所。初戦はニンジャ軍団圧勝。2戦目は、ニンジャの里を急襲した警察組織が近代兵器を駆使してニンジャの里をライトアップ。ニンジャ軍団の地の利を封じ込め、近代兵器が圧勝するのがスカッとします。 唯一の難点は、仕方がないことなんですが、闇の中のアクションが多いこと。『見せ場』が見えづらい。多分それもわかっててやってるんでしょーけどね。 ちなみにミカの上司は敵とつながっている内通者だと思っていたので、最後まで味方だったのは逆に意外でした。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-07-26 03:38:12)《改行有》 7. 2001人の狂宴 《ネタバレ》 牧歌的で歓迎ムードの小さな田舎町。そこで次々と繰り返される猟奇的な殺戮。こーゆーホラー、嫌いじゃないです。町中の人たちが、まるでお祭りを楽しむかのように若者たちを殺していく様子に狂気を感じます。 グロ描写はまあまあ。心臓が止まるくらい驚かされることもありません。だから安心してプレザントバレーという町の狂気を楽しむことができます。 設定は『クライモリ』や『悪魔のいけにえ』に似ているかもしれません。この2作品と違うのは、町の人たちがぱっと見普通なので、その危険になかなか気付かないことでしょう。気付いたときには仲間が半分に減っているという恐怖。これはやばいと町を脱出しようと思ったら最早手遅れという、ホラー映画でよくあるシチュエーション。この作品ならではのオリジナリティにホラー映画の定石を組み合わせて、はちゃめちゃになりすぎない安定感のある仕上がりに。 終盤までは8点くらいだったんですが、『町長との一騎打ち』『ラストのオチ』の2点にやや興醒めしちゃって、少し減点。ラストのオチについては、『クライモリ』のどれかのシリーズと酷似しちゃってます。[DVD(字幕)] 7点(2018-03-18 17:54:16)《改行有》 8. 虹の女神 Rainbow Song 《ネタバレ》 あおいと智也のキャラが良い。ストーリーそのものはなんちゃないんですが、映画は面白い。蒼井優、酒井若菜、小日向、佐々木蔵之介、脇を固める面々もはまり役。邦画特有の淡々としたドラマ。これといった山場なし。智也とあおいの心の交流を静かに、でもときに情熱的に描きます。その描き方が純粋で楽しくて、見ていて飽きることはありません。 大学生時代にあおいから、『人を外見で判断するやつは最低だ』とののしられる岸田君。岸田君が最初に好きになったレンタルショップの女の子も、今日子も千鶴も、皆女の子女の子している。ボーイッシュなあおいは対照的な存在。当然岸田君の恋愛対象からはずされるあおいさん。で、女の子の外見ばかり見てきた結果、レンタルショップの女の子にはあっさり捨てられ、今日子の彼氏から殴られ、千鶴のエピソードで痛い目を見る岸田君。痛い目をみたとき、いつもそばにいたのはあおいさんでした。いつも岸田君に厳しいあおいさんも、岸田くんが痛いめをみたときはとても優しいのです。まさに雨が上がった後の虹のような存在のあおいさん。虹の女神というタイトルにぴったり。そんなあおいさんは、劇中唯一内面の美しさを岸田君に見せていました。岸田君は、あおいさんの気持ちには薄々気付くものの、あおいさんの心の美しさ、自分の本当の気持ちには気付きません。岸田君がその美しさに気付いたのは、手紙に書かれたあおいの気持ちを読んだとき。そして1万円札の指輪を、今でもあおいが大切に持っていたとき。はじめて岸田君はあおいの心の美しさを感じ、あおいを好きになります。そして好きになったときにはもうあおいさんには二度と会えないという、あまりにも切ない恋愛。 これが岩井俊二テイスト。正直ちょっと苦手です。もっとわかりやすいハッピーのほうが好みです。[DVD(邦画)] 6点(2019-03-29 12:59:31)(良:1票) 《改行有》 9. ニューオーリンズ・トライアル 《ネタバレ》 復讐劇のストーリーとしては、悪くないと思います。 銃乱射の責任をすべて銃器メーカーに押し付けようとするスタートに疑問を感じていましたが、オチを知って納得です。 過去に別件の銃乱射事件で姉を亡くした妹。恋人を奪われた彼氏。更には被害にあった町が銃器メーカーを相手に集団訴訟を起こすが、敗訴。町は破産。その悲劇の根源となっているのが、銃器メーカーと、フィッチの違法な陪審員操作。だとすれば、その両者を完膚なきまでに叩きのめすストーリーに、本来であれば溜飲を下げ、この上ないカタルシスを感じることでしょう。ですが実際はそこまでの感情は湧きません。 原因の一つとして、前置きがちょっと長すぎたかもしれないです。もったいつけすぎと言っても良い。ニックが陪審員になるまで、結構な尺をとっています。更には情報過多な割りに、物語が進んでいる感じがしないので、疲れます。もちろん、前半部分が大事であることは間違いありません。要は『テンポ』と『バランス』の問題だと思います。 もう一つの要因は、『原告側を勝訴に導く』という肝心の部分に、これといった工夫が全然なされなかったこと。フィッチに買収されている陪審員の失言を引っ張り出すなんてやり方が、うまくいったから良かったようなものの、これでは不確定要素が多すぎて敗訴になっていた可能性だってあります。 よって、『法廷』を舞台とした人間ドラマとしては面白いと思いますが、『法廷もの』、『知的サスペンス』としては、長い割りに物足りない。消化不良です。 ただし、ストーリーと人物配置を理解したうえでもう一回見たら、評価が変わるかもしれません。2回目見たほうが面白いんじゃないかな。もう見ないけど。[DVD(字幕)] 6点(2017-11-04 10:25:16)(良:1票) 《改行有》 10. ニュー・ガイ 《ネタバレ》 ハイテンションすぎるコメディは苦手なジャンル。 特に下ネタでぐいぐい押してくる冒頭は、本当に観るのをやめようかと思ったくらい、嫌悪感しかわきません。 簡単に言えば、いじめられっ子が、別の高校に転校して、人気者になろうとする物語。 ですが個人的には、今いる学校で自分を変えて欲しいと思うのです。『別の学校』という舞台の移動が、すでに『逃げ』に見えちゃうわけです。当然、そこでいくら頑張っても、最初にいた高校での自分に対する評価は変わりません。それで良いのでしょうか。 更に、主人公のデイジーは努力しているものの、ほとんどは『他者の力』と『ラッキー』に救われているだけです。 その成功によってカタルシスを得るのは非常に難しいものがあります。 唯一良かったのは、ブラスバンドの人を助けるシーン。そのシーン以外は、ずっと冷めた目で見てしまいます。 一番がっかりだったのは、友人達を前に、『知り合い?』と聞かれ、『知らない』と言ってしまったこと。 ではなく、その後の対応です。 何だその謝りかたは。そしてメンバー、許しちゃうの?なんてゆるい人間関係。そもそもこの主人公から人徳を取ってしまったら、何が残るのでしょう。 そしてラストも期待はずれ。 音楽でもよい、スピーチでもよい。もっと説得力や、カタルシスを得られるフィナーレが欲しかったです。 中途半端、ここに極まれり、な作品です。[DVD(字幕)] 4点(2016-06-27 02:22:25)《改行有》
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