|
プロフィール |
コメント数 |
1726 |
性別 |
|
自己紹介 |
今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。 物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。 備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。
10 至高の殿堂入り 9 心に残る傑作 8 もう一度観たい佳作 7 面白い 6 そこそこ面白い 5 普通 4 それほど面白くはない 3 面白くはないが見どころがなくはない 2 全然面白くない 1 酷い駄作 0 呆れ果ててもはやネタレベル |
|
1. 紀子の食卓
《ネタバレ》 レンタル家族というモチーフは本作が公開された20年程前に清水有生のデビュー作『正しい御家族』にもあったので、目新しくは感じなかった。
むしろ、いまさら感のある題材だとも感じたが、切り口が面白く、なにかわけのわからない迫力を感じて目が離せない。
同監督の『自殺サークル』を先に見たが、それはまったく受けつけなかったのに、本作はなぜか面白かった。
家族のあり方やアイデンティティの喪失といったテーマに切り込んで、サスペンス性の高いストーリー展開。
哲学的でカオス状態、シュールで理解しにくいところもあるのが残念。
もう少しわかりやすく整理してくれていたら、唸るほどの傑作になっていたような気もする。
あえてモノローグを多用しているようだが、これだけ多いとさすがにうるさく感じられる。
出演者の好演が印象的で、特に吉高とつぐみは役柄にハマっていて迫真の演技。
吉高はこれがほぼ映画デビュー作といってもいい新人だったが、ナチュラルな演技と個性が光り、売れっ子になるのも十分納得の存在感。[DVD(邦画)] 7点(2013-02-26 21:04:55)《改行有》
2. ノーカントリー
《ネタバレ》 『ファーゴ』でも感じたが、コーエン兄弟の作るキャラは独特の味がある。バビエル・バンデムのシガーがとにかく強烈で、圧縮空気ボンベを携えてのイカレた殺人鬼ぶりが凄い。ここまでくればホラーのモンスターの域で、狙われ追われたら悪夢。
コインの賭けを強いられた店主はさぞ不気味だっただろうが、賭けの意味を知らずに生きていくわけか。不条理で気まぐれな運命のようなものを感じる。それは、シガーが青信号で車を横から突っ込まれたのもそう。
モスが昼間そのまま置き去りにしたメキシコ人に、水を与えるために夜中に現場に戻ったのが何気に良かった。ちょっとしたところにも人物に生の立体感が出ていて、コーエン兄弟のキャラ造形の巧さを感じる。ただ、ストーリーはまとまりがなく、収束せずに謎めいたままの尻切れトンボ。定石をあえて外してくるようなところがあるが、それをやりすぎると破綻するしスノッブにも感じてくる。これがアカデミー賞に値するかは大いに疑問。[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-06-21 00:28:23)《改行有》
3. のんきな姉さん
《ネタバレ》 姉弟の近親相姦を題材にしているせいか、終始沈んだトーンで描かれていて飽きてくる。
夢か現実かわからないようなストーリーだが、そうした曖昧さが好きじゃない。
抽象的で感じることを強いられるような作品は苦手なのもあるし、キャラにも魅力を感じない。
山本直樹の原作はもっとドライでエロくて毒があるのに、そうした特徴が抜けてしまった感じ。
森鴎外の山椒大夫もおもしろいけど、唐十郎の原作ドラマはつまらなかった。
元々唐十郎の世界は苦手なのだが、本作にもその色が出ていたかも。[DVD(邦画)] 2点(2013-07-25 22:25:20)《改行有》
|