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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. ALWAYS 続・三丁目の夕日 ストーリーは前作と大きく変わらない予定調和であるが、大ヒットの続編として、様々な制約のあったなかでよくもここまで完成度の高い作品を作ってくれたと思う。 昭和30年代というのは、今と比べてそんなに良い時代だったのか?といえば全然そんなことはないハズだ。 今よりずっと不自由で、差別的で、貧しさゆえの犯罪だってずっと多かったに違いないのだ。 だから私は安易に昭和を「良き時代」にしてしまうことには非常に抵抗がある。 しかしそんな時代に、未来への希望を持って生きた人々と幸福の本質を描くことで、本作もまた普遍的な感動作になっている。 これでもかというくらいに詰め込まれたベタなストーリーの数々は、役者たちが生き生きと演じることで、決して白々しいものになっていないし、前作同様、小物からセットまで見事に再現された三丁目の風景は、もう会えないと思っていた大好きな人に再会できたような感動を与えてくれた。 今の時代はあのころに比べてずいぶん豊かだが、未来に希望が持ちにくくなっているのは事実だと思う。 それでも「今日の夕日はなんでこんなに綺麗なんだろう」と言える幸福はきっと身近なちいさなモノの中にあるんだろうと、素直にそう思えた。[映画館(邦画)] 9点(2011-09-10 19:56:48)(良:2票) 《改行有》 2. オーケストラ! 国家に誇りと音楽を奪われた芸術家たちが、パリでふたたび演奏するまでのお話なのだが、真面目な日本人としては、パリに着いてからの演奏家たちのドタバタぶりがどうも笑えない。 やる気あるの?音楽家としての誇りはないの?リハーサルなしでできるもんなのか??と、イライラさえしてしまう。 しかし「アンヌ=マリーのために」この一言で、集まった楽団員たちの演奏シーンですべてが氷解する。 ジャケの正体を知らない彼らにとって、彼らのチャイコフスキーは奪われたままだったのだ。 本番で彼女の演奏を聴いた彼らはすべてを悟り、そして、チャイコフスキーの調べに乗せてすべての謎が解けるという怒涛の展開。 このラストの演奏シーンは圧巻。 楽団員たちがロランを見て交わし合う視線と力強い演奏は、圧倒的な説得力を持って観客をねじ伏せる。 ねじ伏せられた私は、チャイコフスキー協奏曲の完結に立ち会い、これ以上ない幸福感を味わった。[CS・衛星(吹替)] 8点(2011-08-12 09:44:01)《改行有》 3. ALWAYS 三丁目の夕日 見えない指輪をはめた手をかざして「綺麗」とつぶやく小雪。 このシーンだけでもう感涙、感動、感激、胸一杯。 甘いと言われようが、クサイと言われようが、こういう純愛には目がないんです。 一歩間違えたら、陳腐な泣かせ映画になりかねなかったこの作品には、50年後の今にも通じる普遍的なメッセージが込められており、それが昭和の空気感にぴったり治まったのが多くの人の感動を与えた所以だろう。 それにしても蓮っ葉な役をやっても、ひたすら清らかに美しい小雪って、スゴイわ。 CGと懐古趣味が売りの泣かせ映画でしょ、などと、公開当時に劇場で観なかった自分をみっちり叱ってやりたい。 そして、こういう映画を観て、まだまだ感動できる自分を褒めてやりたい。[DVD(邦画)] 9点(2011-08-02 13:41:27)(良:2票) 《改行有》 4. 俺たちフィギュアスケーター 志村けんのバカ殿感覚で楽しむ、徹底的なおバカ映画。 男同士でフィギュアって設定からして笑えるし、主演ふたりのイッちゃってる演じっぷりも悪くないし、そこそこ笑えるんだけど、下品さとブラックユーモアのやり過ぎが、残念ながらギリギリアウト! ここが「ギリギリセーフ」だと「愛すべきおバカ映画」に、「アウト」だと単なる「くだらないおバカ映画」。 惜しいなぁ。すごく惜しい。[DVD(字幕)] 5点(2009-03-27 08:01:18)《改行有》 5. オーロラの彼方へ とにかく脚本がいい。ややもするとごちゃごちゃになりそうな話を、よくもここまで上手く見せたという点に脱帽。「過去は変えてはいけない」なんて言われたって、大切な家族の命だもん。守りたいにきまってます。サスペンスの要素も、変えてしまった過去への責任をとる、という無理のない織り交ぜかたで、娯楽の要素てんこ盛りの感動ドラマになっています。9点(2003-04-30 11:37:14)(良:1票)
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