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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  オースティン・パワーズ:デラックス 《ネタバレ》 “Austin Powers: The Spy Who Shagged Me”『オースティン・パワーズ:私をヤッちゃったスパイ』。『私を愛したスパイ』のパロディタイトルです。 下品なギャグ、スパイコメディ、'60年代のお洒落さ。パッと見は前作と同じようでいて、前作にあった『このジョークのどこが面白いの?』という'60年代とのジェネレーションギャップを笑うところはほとんど無く、特に考えさせられるような深みもない、普通にスタイリッシュなコメディ映画でした。 いきなりバネッサが暴走します。ここでもう、私はダメでした。『え?それじゃ前作は、Mrs.ケンジントンの娘とかしっかりした設定なんかは、一体何だったの?』って、エイリアン3と同じようなショックを受けてしまいました。シリーズ化は想定外だったのかなぁ?シリーズを続けるには結婚をブチ壊して…ってのは解る。バネッサが殺されたりしたら重くなるのも解るから、制作側の判断は間違ってないと思うんだけど、何だかなぁ…笑えるところを笑うだけでした。 素っ裸でホテルを歩くオースティン。下品な影絵。卑猥な形のロケットを見て異口同音にアレを連呼するトコなんてバカバカしくも面白い。やることがえげつなくて、カワイイとは思えないけど何故か可愛く観えるミニ・ミー。ファット・バスタードは…最初は思いっきり嫌悪感を抱いてしまったけど、慣れれば嫌いじゃないです。 バネッサに代わってヒロイン役のフェリシティも可愛くて良いですね。カメオ出演も相変わらず豪華です。マイケル・マクドナルドは映画が始まってすぐにレーダー監視員で出てました。音楽のチョイスとセンスは相変わらず素晴らしい。マドンナの主題歌よりレニクラの『アメリカン・ウーマン』の印象が強かったかな。う~ん…シリーズ化しても面白いけど、やっぱ一作目は至高だったわ。[ビデオ(字幕)] 6点(2024-06-09 22:50:05)《改行有》

2.  オースティン・パワーズ 《ネタバレ》 “Austin Powers: International Man of Mystery”『オースティン・パワーズ:国際的な謎の男』。 公開時の深夜バラエティ(ワンダフル)で、新しい言葉「おバカ映画」として紹介されてました。当時の意味合いとして『外国ではウケても日本じゃウケない“寒い”ギャグが多い映画』みたいな紹介のされ方だったと思います。映画のギャグシーンを幾つかピックアップしてましたが、ドリフのようなギャグは古臭く敬遠されていた時代だったためか、タレントも『(平成のこの時代に)このギャグの何が面白いのか解らない…ってか、くだらない』って反応でした。でもマイケル・マクドナルドがロードーローラーに轢かれるシーンだけは、辛うじてウケてたっけかな? この映画を観たのは公開から数年後でした。ふとレンタルして、観て、すっかり虜になりました。オースティン・パワーズという人物が、まぁカッコイイんですよ。'60年代イギリスのポップ・カルチャーを散りばめたオープニングは華やかで楽しく、日本のマスコミが勝手に評した「おバカ映画」要素などどこにも感じられません。エンディングでも披露される写真家の一面。ミュージシャンの一面。仕事に遊びに真剣なオースティンは、普通にカッコイイです。「でも顔が…」って思う方も居るかも知れませんが、'60年代イギリスのロック歌手の当時の写真とか映像を沢山見ると考えが変わります。写りの良い写真ほど見る機会は多いですが、まぁ歯並び含めて実際はこんなレベルです。そしてオースティンの裏の顔は英国諜報部員。当時のスパイらしく小型のワルサーPPKだけを武器に、ミセス・ケンジントンと共に派手派手なジャガーで走る姿もサマになっています。 そんな彼がコールドスリープで'90年代にやって来ます。この辺からギャグ要素が増えてきますが、'60年代のオースティンとヴァネッサとのジェネレーションギャップが楽しめます。そりゃ'90年代にドリフみたいな古臭いギャグやられたら周りはシラケるでしょう。欧米でもそこがウケた要素だったのに、日本では宣伝方法を間違えたんだと感じました。階段やエレベーターといった古臭いパントマイムが、泥酔したヴァネッサに大ウケしてるシーンにホッコリします。オースティンの繰り出すギャグにではなく、彼の魅力に気がついて笑っているように観えるからでしょう。寝息を立てるヴァネッサに語るオースティン。君のお母さんを、君のパパと同じくらい愛していた。だから君を抱けない。って、格好良すぎです。その後の'90年代の壁にぶち当たるところも秀逸です。目があった男たちにピースして、ウケてるんじゃなく笑われてることに気がつくオースティン可哀想。そしてイーブルとの対決で、過去のフリーセックスの行く末を悔いて、自由と責任の'90年代を受け入れようとする姿は、やっぱカッコイイのです。 音楽の入れ方も素晴らしいですね。ヴァネッサとのデートの『愛を求めて』フェムボットとの対決の『アイ・タッチ・マイセルフ』アレもコレも映像に馴染んでる。ビデオ借りて3回連続ぶっ通しで観て、速攻サントラ買いに走りましたよ。ちょっと濃い目のギャグは好き好きでしょうか?私は好きです。悪の手下の家族や友人なんて、よくこんなの思いつくよな。フラウの大声にビクビクするイーブルも可愛い。ヴァネッサがオースティンに感化されてどんどんバカになっていくのも可愛いです。エリザベス・ハーレイってこういうキャラじゃないだろうに…後半の体を張ったハダカ芸も見事。イギリスはとにかく明るい安村がウケるお国柄ですからね。オースティン・パワーズはシリーズ物で続編もありますが、私は1作目を単独作品として高く評価しています。ヴァネッサと2人、'90年代で末永く幸せに暮らしてほしいです。[ビデオ(字幕)] 9点(2024-05-26 23:26:02)《改行有》

3.  男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花<特別篇> 《ネタバレ》 シリーズ49作目…と呼ぶのは、どうかなぁと思ってしまう内容でした。 25作目が丸々入って、前と後ろに追加映像が入ってます。観る前に“CGの寅さんが出る”と知っていたので、ポリゴンでカックカクの寅が出てくるのかな?…なんて、ちょっと過度な期待をしてしまいました。 作品内容は25作目そのまんまなので、内容のレビューは『~寅次郎ハイビスカスの花~』をご覧頂くとして、南国の楽園な雰囲気が、まだ記憶に新しい『紅の花』と結構カブってます。しかしまた、どうして48作品の中から『ハイビスカス』が選ばれたんでしょう? その答えは、舞台が沖縄だったから。ってのは、どうでしょうか? 本作公開の2年前、沖縄で米兵による痛ましい事件が起きました。ここ最近の寅さんは、就職難だったり震災ボランティアだったりと、時代とリンクした話題にも触れるようになっていたので、この当時もし寅が元気だったら、沖縄を励ましに行っていたんじゃないか?なんて思ったりもします。 そして本作公開の3年後には沖縄サミットが控えていて、 守礼門が描かれた2000円札も発行されました。この作品の前後、日本中から沖縄が注目されていたんですね。…それと“寅は最後、沖縄でハブに噛まれて死んでしまう”ってTV版最終回ネタにも引っ掛けてるのかもしれません。ハイ単なる妄想です。 まぁ何にせよ、コレを49作目と呼ぶのは抵抗を感じます。あと金儲けの匂いも感じてしまいます。当時各家庭にはビデオデッキが普及していたし、過去を振り返りたければレンタルとかで幾らでも観られたんです。あの程度の追加映像を前面に出してお金取ろうなんて、駄目だと思います。 あくまでシリーズ25作目の<特別篇>ですよ。という立ち位置を明言して、入場無料か、せいぜい特別料金1000円とかで公開してほしかったです。[CS・衛星(邦画)] 3点(2024-04-24 22:33:56)(良:1票) 《改行有》

4.  男はつらいよ 寅次郎紅の花 《ネタバレ》 シリーズ48作目。1月半ばに神戸からクッキーを送って以来、音沙汰のない寅と、心配して尋ね人の新聞広告を出すおばちゃん。本作は“昭和の忘れ物”のようなくるまや一家が、阪神淡路大震災のドキュメンタリーを観るところから始まります。思えば平成初期って、ショッキングなニュースが多かった気がします。 46作目の就職氷河期以来の、現実世界と寅さん世界のリンク。“この大変な時代に、寅さんだったらどうするか?”を観せてくれました。フォレスト・ガンプみたいに、当時のニュース映像にチョロチョロ顔を出す寅。過去作でボランティアとかしたことあったっけ?なんて思う反面、被災者を励ます姿は不思議と馴染んでましたね。 もう一方で、渥美さんの体調から『これが最後かも』という想いで創られた本作では、今後の寅の行き着く先が垣間見えます。過去作で出てきたテキ屋仲間の晩年が、決して幸せなものじゃなかったことを考えると、南国奄美の島でリリーと二人でのんびり暮らし。庭にバナナが成っていて、近所の人が魚を分けてくれる。ここならきっと寅も幸せに生きていける。そう思える終の住まいでした。 一方で満男の恋にも決着がつきます。この時、野田さん他、複数の女性と関係を持っていた(らしい)満男なので、決して泉にずっと一途だったわけじゃないんだけど、収まる所に収まった感があります。長年の腐れ縁になってしまった寅とリリーの前で、きちんと「愛してるからだよ!」って告白できたのは、良かった。肩を抱けずに宙ぶらりんになった寅の左腕もまた、良かった。 「男が女を送るっていう場合にはなぁ、その女の家の玄関まで送るっていうことよ」観るからに痩せて弱々しくなった寅から発せられた、細い声ながらも精一杯の告白。寅さんの最後の恋は、こうあってほしかったって、そんな最後でした。 あの四角いカバンは、寅は敢えて置いていったのかと思いました。テキ屋から足を洗ってカタギとしてリリーと一緒に生きていく。そんな寅の決意だったのかなぁ?って。…三平ちゃんのダッシュで手元に戻ってきてしまったけど。 その後僅か一週間で、口喧嘩して出ていってしまう寅も、なんとも寅らしい。今後寅は、柴又のくるまやでなく、加計呂麻島のリリーの家に帰るんだなって、そう思える結末でした。 そして諏訪家の正月。「餅食ったら映画、観てくるか」やっと二人きりになるさくらと博。日本のお正月映画と言えば『男はつらいよ』だけど、二人はこれから何を観てくるのかなぁ? とうとう最後になってしまった。私はもっとボンヤリした終わり方を想像していたけど、そして山田監督はあと2作品って考えていたそうだけど、そんな商売っ気や作品数の体裁ではなく、本作からはきちんと肌感覚で最後が伝わってきました。 「本当に皆さん、ご苦労様でした。」 そして当初の予定とは違う残りの2作品。きちんとお供します。[CS・衛星(邦画)] 7点(2024-04-24 00:09:37)《改行有》

5.  男はつらいよ 拝啓車寅次郎様 《ネタバレ》 シリーズ47作目。カメラマンと(の)人妻の出会いと恋という、当時ブームになった『マディソン郡の橋』(イーストウッドの映画版公開の前だから小説版)からインスパイアされた作品。45作目の『髪結いの亭主』といい、流行りものを寅さん世界に落とし込む作風の一つですね。 ゲストは牧瀬里穂で、お父さんは郵便局長。過去にも『郵便局がスポンサーなんだな』って回はありましたが、今回は大々的でした。この映画の公開当時、牧瀬里穂は郵便局のイメージキャラクターでしたね。当時私は大きい郵便局で、年賀状を仕分ける短期アルバイトをしていました。そして記念品(お年玉?)として牧瀬里穂のテレホンカードを貰いました。同年代で貰ったって人、結構居るんじゃないかなぁ?そして映画の最後の方で、牧瀬演じる菜穂が郵便局の緑の制服を着て出てくるのは、ちょっと嬉しいサービスショットでした。当時を思い出して懐かしくなりましたよ。 今回も満男の恋が描かれますが、“3M”の一角を占めるトップアイドル菜穂とボンヤリした満男では、いくら映画だとしても不釣り合いに感じます。“国民的美少女”の泉とお調子者の満男は、同じ部活という繋がりがあったにせよ、それでもやっぱり不釣り合いで、振り返ると前作の亜矢くらいが、一番バランスが良かったんじゃないでしょうか? 寅がほとんど動けないのと、それでも工夫して撮ろうという配慮が伝わってきます。寅が騒動を起こす場面は、カメラの回ってないところで起きて、人づてに語られる手法です。仕方ないとは言え、スッキリ出来ないのも事実です。 それでも鉛筆売りの勝負は寅さんが満男に教えられる、世の中の生き抜き方って感じで良かったな。 満男以外の主要メンバーの高齢化も目立ち、笑えるところも多いとは言えず、コメディに分類して良いのかとても悩ましいところ。残り一作なのが解っているから付いて行けるけど、リアルタイムには観る側も辛かったと思います。寅さんメンバーの、年に一度の安否確認の意味合いが強い作品でした。[CS・衛星(邦画)] 4点(2024-04-04 01:47:06)(良:2票) 《改行有》

6.  男はつらいよ 寅次郎の縁談 《ネタバレ》 シリーズ46作目。初っ端から満男の就職氷河期直面が重くリアルで、観ていて辛いロスト・ジェネレーション世代です。就職という現実から目を背け、香川の孤島に住み着く満男。辛い就職活動を放りだして、島で生き生きと働く様子は『決められたレールだけが人生じゃないんだよ』というメッセージだろうか。今までも『消費税』やら『踊るポンポコリン』やら『バブル崩壊』やら、時代を表すキーワードは出てくる作品だったけど、ここまで時代と真っ向向き合った回は初めてに思う。 笠智衆さんが亡くなっていました。かつて飈一郎役の志村喬さんが亡くなった際は、劇中三回忌を行い、現実と劇中をリンクさせていましたが、今回はレギュラーの御前様。制作陣は『御前様は出てこないけど元気にしている』というシナリオを選んだようです。 レギュラーキャラのこの扱いから、当時の渥美さんの体調を考えると、いつ最後の撮影になるか解らない中、山田監督は男はつらいよの『最終回』を用意しないことにしたのでしょう。冬子まで出して、さくらに何度も何度も『御前様はお元気?』と言わせる。現実世界と劇中世界のリンクを外すことにしたんでしょうね。もしかしたらこの先、渥美さんが亡くなっても、寅さんは亡くなってない、そんなファンタジーの世界を創ることにしたんじゃないでしょうか? ここまでだと、42作目『ぼくの伯父さん』の終わり方が、最終回らしく綺麗でした。満男(&泉)のスピン・オフで、男はつらいよ世界の延命を図ったけど、正直あまりしっくり来なかったんでしょうね。私も残念ながら、満男にそこまでの魅力を感じてないです。 あくまで“寅次郎の甥っ子”でしかない満男。寅=バットマンだとすると、満男にジョーカーほどの魅力がなかったんですね。満男は精々ロビン。ロビン単体じゃ映画は作れない。 さて、かなり脱線しましたが、満男と亜矢の恋は初々しくて良かったと思います。満男の離島での生活を、現実世界で苦しむ若者へのメッセージだとして、急に亜矢を捨てて東京へ帰る決意をする満男。え?何で?って思いましたが、満男は、リアル過ぎる就職難の現実から、笠さんが亡くなっても御前様は亡くならない、時間が止まったようなファンタジーの世界、寅さんの世界に帰ったんだと考えました。 両腕をブンブン振って見送る亜矢。どんどん小さく遠くなりながら、最後はうずくまって悲しみを表現する姿が可哀そうで…どうして城山美佳子をマドンナ扱いしないのか謎。 そしてどうせなら、一度東京に帰って、あれこれ整理して虎さん世界からFOして、晴れて琴島で亜矢と再出発を決める満男を出しても良かったかもね? …いや満男が邪魔とか、そういう事じゃないんですよ?[CS・衛星(邦画)] 5点(2024-03-21 21:54:05)《改行有》

7.  男はつらいよ 寅次郎の青春 《ネタバレ》 シリーズ45作目。渥美さんの体調悪化は、当時世間では公表されてなかったんだっけ?夢のシーンの立ち回り、布団の上で満男とじゃれ合い、くるまやでタコ社長と喧嘩。まるで、まだまだ動けるゾってアピールしているみたい。 男はつらいよも終盤戦。…なんて、終わりが解っているからそう言えるけど、当時の人はリアルタイムで、このシリーズをどんな印象で観ていたんだろう。 寅のヒゲを剃る蝶子。近づく胸元…髪結いの亭主('90)に大いにインスパイアされたと思われる本作。御前様が言っていたけど、今の渥美さんでも理髪店でじーっとしてるだけなら苦も無いだろうという配慮というか、そういうものかもしれない。蝶子の急な結婚も、本家に負けじとお洒落な結末でした。 2人の交際が始まって早4年。4年前とそう変わらない満男。未だに高校時代の泉の写真を持ち歩いている所なんか、まさに自分の成長に合わせて世の中も成長すると思っているかのごとく、ワガママな気持ちの現われに思います。 一方で社会人となり、東京で一人暮らしして、同級生も結婚する泉。世の中の変化は彼女を大人へと成長させていきます。竜介と気さくに話す泉と、やきもちを焼いて拗ねる満男。2人の関係にどんどん溝が生まれて来たように感じます。4年は長すぎるよ。 礼子(泉ママ)も、勤め放っぽって帰ってこいなんて無茶を言う。自分も勤め人ならそれが難しいことくらい解るだろうに。この時電話で言う「吉村さん?お姑さんが病気なんでイナカに帰るって」の、吉村さんって誰だろう?前作の彼氏は北野だったし、泉が紹介された楽器店の店員が吉村さん…だけど違うよなぁ。満男の友人よっちんも吉村だけど…違うよなぁ。まぁホステスさんとかだろうけど。 ホームにて、ママを悪く言う満男にイライラしてる泉。それでも「来てくれてありがとう」を言えたのは大人だなぁ。満男の「当分会えないの?」に少し間を置いて「ごめんね」の結論。泉は最後に自分の気持ちを態度で示した。でも満男から望んだ言葉は最後まで出なかったのね。ママは元気になったけど、泉が来ない諏訪家の正月。御前様の件も観終わってから知ったけど、なんか、終盤を感じさせる、後味寂しい回だったなぁ。[CS・衛星(邦画)] 5点(2024-03-19 22:37:36)《改行有》

8.  男はつらいよ 寅次郎の告白 《ネタバレ》 シリーズ44作目。満男中心の物語に世代交代って印象の本シリーズですが、今回はきちんと、寅の物語に戻っていたと思います。“ 満男と泉の寅との触れ合い”とでも言うのか、寅を観たい層も満足出来る創りに思えました。 一人旅で心細い泉の、偶然立ち寄った駄菓子屋のお婆ちゃんとの触れ合いなんてホロリとさせるし、そこに偶然寅が現れて溜め込んだ気持ちが爆発するのは納得するし、その後三人で酒宴になるのも、場の和ませかたが、寅の本領発揮って感じでとても良かったです。 「ママを一人時の女性としてみることが出来ないのは、私の心に何かイヤらしい汚いものがあるから」この話は前々作の満男の語りと繋がってる。そして寅の告白、さくらとは腹違いの話。重たい話をこうもサラッと言える寅がカッコいい。 今回は満男が、寅の若い頃みたいな“バカ”をよくやります。階段から砂丘から、コロコロ転がってます。額を打った時は、やりすぎなくらい出血してます。寅が大人しくなったぶん、満男がバカをやるって役割分担なんでしょう。 マドンナの聖子がまたイイ女で、フワフワした雰囲気がとても可愛らしい。過去に結婚を考えたほどのマドンナが未亡人として出てくる。体調の悪い渥美さんが、一目惚れするクダリを省略するためかもしれないけど、寅の秘められた過去話として、とても面白かったです。「い!今更そんな事言われてもなぁ~」満男が居なかったらどうなっていたんだろう?? さて満男と泉。3年掛かってやっと手を握るなんて、平成の若者にあるまじき進展具合。満男は無鉄砲に泉を追いかけ、泉は毎度正月には諏訪家にアポ無し訪問。寅のマンネリは大歓迎だけど、こっちのマンネリは、これ以上続くのはシンドいかも? ここ最近、柴又界隈やくるまやの出番があまり無くなって、たまに出てきても、なんだか時間が止まっているかのよう。[CS・衛星(邦画)] 6点(2024-03-05 22:39:07)《改行有》

9.  男はつらいよ 寅次郎の休日 《ネタバレ》 シリーズの43作目。寅さんは本作から年1回、お正月のみの上映になったそう。渥美さんの体調不良のためで、映像を観る限りでは、まだまだ元気そうに観えます。もう完全に満男と泉の恋物語で、寅は脇役になってます。シリーズ初の、前作からの明確な続き話となっていて、寅率を薄めて満男率を高めた結果が本作です。前作『ぼくの伯父さん』からは作品内の世代交代として、上手にバトンタッチが出来ていたと感じましたが、本作から感じたのは足止め感でした。 作品内の世代交代(寅→満男)を狙う反面、本作が、古いファン向けなのか、新しい客層向けなのか、どちらの層に向けた作品かが、中途半端に思えました。作品の中心は若者の恋だけど、いつもの寅さんを観に来た古いファンはあまり興味ないと思うし、新しい層はオープニングの夢に古臭さを感じたことでしょう。 前作から1年も経っていて、あの若さでどっち付かずの交際が続いていて、二人の仲は相変わらず表面上の付き合いに感じるし、以前満男が感じてた「汚さ」もどこかに消え去った感じがして、なんか引き伸ばされてる感じです。 引き伸ばしと言うと、車窓の景色とかお祭りの山車とか、風景映像が普段より多めに感じられたのも、ドラマが少なく感じた要因の一つかもしれません。 ダブルマドンナも前作と同じ顔というのも工夫が感じられません。せっかく宮崎美子が出ているのに、完全に脇役なのも残念。前作の戸川純と同じポジションだったのかな。体調的に寅の恋をじっくり描くのが厳しかったにせよ、礼子と寅の距離を縮める手段として、寝台車でも旅館でもお酒を入れて触れ合わせるのは、あまり褒められた筋書きとは思えません。礼子はスナックのママなので、仕事の延長にも観えてしまいます。 博とさくらが、たった1作で付き合って結婚して子供を産んだ事を考えると、全然進んでない満男の恋と、寅とスナックのママとの触れ合い。この時の制作陣は『男はつらいよ』というシリーズの延命を意識しすぎていたのかもしれません。 本シリーズは、渥美さんの人生そのものだと思うから、続けることはもちろんですが、一つの作品を大切に創ることも大事な事だと思います。[CS・衛星(邦画)] 4点(2024-02-26 13:34:40)《改行有》

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