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1. パンズ・ラビリンス
《ネタバレ》 少女が主人公の冒険ファンタジーと戦争レジスタンスのコラボレーション。いったいぜんたい誰に観て貰いたいのか?マーケティングもへちまも関係ない孤高の姿勢。クールだ。観ていて悉く予想と期待を裏切り続ける展開は、次はどうなるの?と久々にドキドキワクワク。極悪非道の大尉さんにかすかな人のぬくもりを残しつつ、バサッと切り捨てる。クールだ。2つの大きく異なるジャンルを見事に組み合わせ、建設的対峙の中で新しい物を生み出す。これが弁証法的発展ってやつなんだろうな。それにしても、まんまと騙されて子供と鑑賞する親の身にもなって欲しいものだ。子供に悪夢を見せてやろう、トラウマを植え付けてやろう、という悪意すら感じるが、あまりにクールに騙されたので許す。[DVD(吹替)] 10点(2008-03-29 02:21:44)
2. ハリー・ポッターと炎のゴブレット
《ネタバレ》 こうゆうファンタジー作品のおかしい点を論うのは無粋なのはわかっているんだけど・・肉親や友人を仮死状態にして海に沈めるイベント。一人の少年を何が何でも学園のヒーローにしたい気持ちは分かるが、もっとましなアイデアはなかったのか。あの妹さんが助からなかったら校長はその親にどう説明するつもりだったのだろう。?いくら魔法の学校とはいえ、学校の本質を見誤っていないだろうか。学校対抗のイベントで生徒を死亡させた責任を誰も感じることすらなく、ハッピーエンドを装う無神経が寒い。深作監督の「バトルロワイヤル」が温かく感じる作品。[映画館(字幕)] 4点(2005-12-17 23:18:59)
3. バットマン ビギンズ
《ネタバレ》 「ちみちみ、そろそろバットマン5作目を作ってくれたまえ」
「え~5作目ともなると2流どころの烙印をおされますぜ、だんな」
「確かにポリスアカデミーはかなりひどかったな」
「スターウォーズに習って時代を逆行してみては?」
「それはいいアイデアだな、ダースベイダーのはじまりならぬバットマンのはじまりというわけだね?じゃそーゆーことで」
別に馬鹿にしているわけではない、結構まともなアイデアだったんじゃないの。
洗練されていないつや消し黒が良い。バットマンファーストにつなげて続編の猶予を絶った潔さが良い。初代のストーリーとの矛盾をあえて残した文脈は、サラリーマンのなけなしの反骨みたいで涙ぐましい。しかし悪役については説得力ゼロである。街ごと皆殺しにする理由が見あたらない。あの忍者もどき達を支えている動機はなんなんだ。東洋人の発想は見解の相違に対してもっと寛容だぞ。
バットマンフリークにはやたらと評判が悪い。自分は初代のバットマンをリアルタイムで観たクチだが、荒削りで、必死のヒーローもなかなか格好良いと素直に思いました。
0点を付けるのは客観的に観てちと可哀想なのでバランスを取ってやや甘口判定。[映画館(字幕)] 8点(2005-07-02 01:22:04)(良:1票) 《改行有》
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