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プロフィール
コメント数 2292
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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41.  ハンニバル(2001) 《ネタバレ》  スーパーヒーロー『レクター博士』の冒険活劇第2弾。  レクター博士とその関係者の方々の頭脳戦がアツイ。  永遠のライバルFBI捜査官『クラリス』。狂気の大富豪『メイスン』。金のためなら手段を選ばないベテラン刑事『パッツィ』。脳膜ぺりぺり『ポール』。  クラリスはともかく、小悪党から本物の悪党まで、悪者がズラリ。  その誰も彼もが、レクター博士のえじきとなってゆく爽快感。  レクター博士は、私にとって、まぎれもないヒーロー。  小さい頃は、『ウルトラマン』、『ドラゴンボール』など、『正義』VS『悪』の図式に感動したものです。  ですが大人になると気付きます。心の奥底の黒い欲望を満たしてくれるのは、『悪』VS『悪』の図式なのだと。  『悪』を、『それ以上の強大な悪』が飲み込んでいく、その衝撃。圧倒的な暴力と狂気。自分以外の『悪』を虫けらのように蹂躙していく興奮。『正義』VS『悪』の図式では感じることができない領域です。  映像的にはラストが注目されがちなこの作品。ですが、私はあえてコーデルがメイスンをあっけなく裏切るシーンに注目したい。原作を読んでいませんから、映画でのみの判断です。  コーデルがメイスンを裏切るシーン。あれは戦慄が走りました。コーデルの本心を一発で見抜き、たった一言で裏切りへと導いてしまったレクター。レクター博士の最も恐ろしい部分を、最も端的に表す貴重な1シーンです。  完璧とも思えるこの作品。残念ながら減点ポイントが2つあります。  まずはメイスンとレクター博士の過去の描き方が不十分。この作品の中で、私達が最も知りたい真相の一つではないでしょうか。  そしてもう一つは、レクター博士、あなたは偶然を味方につけてはいけない。  クラリスが助けに来てくれたことは偶然の産物であり、あなたの功績ではない。その辺のありきたりなヒーローのように、偶然に助けられて偉そうにするレクター博士なんて、見たくはないのですよ。[DVD(字幕)] 8点(2016-06-07 10:46:35)(良:1票) 《改行有》

42.  パピヨンの贈りもの 《ネタバレ》  欠点はないが長所もない。  映画として安定感があるが物足りない。  そういう印象の作品です。  おじいさんと少女の心の交流を軸とした、ハートウォーミングなストーリー。ほのぼのとした空気の中にも、『子供に自分の思いをはっきり伝えることの大切さ』という強いメッセージを発信しています。  主演の二人は大変表情豊かに好演しているので、感情移入しやすいです。ぶっきらぼうながらも、時折見せるおじいさんの優しさが良いです。  少女は頭の良い子です。ですが子供特有の身勝手さがあります。  そんな少女のわがままに対するおじいさんの反応が人間臭くて、それが二人により親近感を抱かせる理由の1つにもなっているのでしょう。  ただし、二人のキャラの良さが、そのまま映画の面白さへつながるとは限りません。  ストーリーは『イザベラ』という蝶を探しにいくだけのもの。二人の心の交流だけで押し通していけば、どうしても平坦な展開になりがちです。ですから、少女の誘拐騒ぎというサイドストーリーがなければ、それこそ『良い映画なんだけれど、退屈』ということになっていたでしょう。  それに、『捕まえた幼虫がイザベラになる。』という結果は良かったものの、それがなければおじいさんは少女のせいで千載一遇のチャンスを逃したことになります。おじいさんにはおじいさんの、『今は亡き息子のためにイザベラを見つける』という大切な目的があったわけですから、手錠つけられてヘリに乗せられてってのはひどいんじゃないですかね。  ラスト、少女の母親の名前がイザベラというオチは良かったですね。  おじいさんの、『じゃあ二人ともイザベラを見つけられたわけだね。』というセリフも名台詞です。[DVD(吹替)] 6点(2016-05-02 13:51:34)《改行有》

43.  バタフライ・マン 《ネタバレ》  盛り上がらないサスペンス。はきちがえたミステリー。浅いラブストーリー。  そのくせラストだけはバッドエンディングにして、感動を誘おうとする魂胆がいけ好かないです。  うーん。面白くないですね。  映画を見ていてこんなにつまらないと思ったのは久しぶりです。  とてもじゃありませんが、誰にもオススメできません。[DVD(字幕)] 3点(2016-04-24 05:10:38)《改行有》

44.  ハリー・ポッターと謎のプリンス 《ネタバレ》  冒頭で、学校に行くことをハーマイオニーの両親とロンの母親が心配していると聞いて、ハリーの一言。  『ホグワーツは安全さ。ダンブルドアがいる。』  ・・・1作目から今作まで、安全だったことなんか一度もない。毎年命の危険に晒されている。ハリーは完全に感覚が麻痺していますね。慣れって怖いと思った次第です。  さて、物語もいよいよ佳境。もう学校なんてほとんど関係なくなるのかと思いきや、ここにきて授業にクディッチ、恋愛イベントと、再び学園生活中心に。ですがそれも束の間。やはり終盤は学校とは関係の無い世界でひたすらバトル。  今作はシリーズ中一番辛いストーリーかもしれません。ドラコ・マルフォイ、スネイプ、ダンブルドア、みんな辛そう。  『オリバンダーの杖』の店や、ハリーたちの隠れ家が襲われたりと、終始辛いイベントが続きます。  それでも、魔法は派手になるし、ホラー要素は強くなるし、これはこれでかなり面白いです。  もちろんこれがシリーズ最後であるならば、こんな後味悪いラストもないので3点くらいですが、これはラストへの布石の章。そう考えるならば、完成度は非常に高いと思われるわけです。  なぜなら今すぐにでも続きを見たくなるからだ。  それにしても、ダンブルドアの炎の魔法から海開きまではすごい迫力の映像です。モーゼかと思いました。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-03-21 13:47:14)《改行有》

45.  ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 《ネタバレ》  冒頭からサスペンス&ホラー路線で、最初の頃のらんらんファンタジーの雰囲気は一切無くなりましたね。  魔法の羽根ペンを使っての虐待指導なんて、夢のあるファンタジー作品にはあってはならないシーンですからね(笑)  ハリーポッターシリーズ1~3くらいまでが好きな人には、合わない可能性が高いんじゃないでしょーか。  個人的には、『炎のゴブレット』といい、『不死鳥の騎士団』といい、シリーズ後半は原作より映画のほうが面白く感じます。  原作でも映画でもわくわくするのは、やはりみんなで集まって『ダンブルドア軍団』という正義の秘密結社を結成するくだり。ひじょ~に好きな展開です。  そんなわくわくするくだりもありながら、ハリポタシリーズ後半がつまらないと感じてしまう最大の理由は、『魔法学校』という舞台ならではの良さがどんどん感じられなくなってしまうことです。様々な『授業』や『学校イベント』に『魔法』がミックスされることで生み出される現実感のあるファンタジー世界。その仮想空間を楽しめるのが、私にとってこのシリーズの最大の魅力。  それが後半、メインの出来事はほとんど『学校の外』で起きてしまう。これがシリーズ前半と後半の決定的な違いでしょう。  この作品も、ハリー・ポッターシリーズとしては、あまり好きな作品ではありません。  ですが、一本の映画としてみると、とても面白いです。  もともと緊張感のある映画は総じて好きです。  ですから、なんだかんだ言って最後までドキドキしながら鑑賞したわけですから、映画として面白いんだと思います。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-03-20 21:15:57)《改行有》

46.  ハリー・ポッターと炎のゴブレット 《ネタバレ》  個人的には前作と同じ、あるいは前作を凌ぐ出来栄えで満足です。  すっかり忘れていましたが、当時よくCMで見かけた有名なシーンが出ると、既視感のためか懐かしささえ感じます。  この作品では、初めてヴォルデモートの犠牲者が出ます。記憶が正しければ、これ以降ファンタジー路線からサスペンス、ホラー、アクションの要素が強くなり、魔法合戦もパワーゲーム化していったような気がします。  小説では、『炎のゴブレット偏』くらいまでは楽しく読んでいた気がするのですが、これ以降はあまりに犠牲が増え続けるのが、読んでいて辛かった記憶しかないです。まあ映画ではどのようなストーリーになっていくのかわかりませんが・・・。  実を言うと、この作品くらいから、ハリーポッターシリーズを読んでいて、自分の中でうまく映像化できていない部分がありました。  それが原作のせいなのか、自分のせいなのかはよくわかりませんが、この作品を観たことで自分の中の『炎のゴブレット偏』が補完され、完成された気がします。つまり、私にとっては『小説』+『映画』でようやく『炎のゴブレット』が完結したと言えるでしょう。  一本の映画として見ても、最後まで緊張感が途切れることなくあっという間の2時間半でした。  難を言うならば、これは仕方がないことでもありますが、登場人物の心境の変化が唐突すぎることでしょう。  特にロンの心境の変化は違和感ありあり。また、四面楚歌状態だったはずのハリーが、いつの間にか皆から応援されている状況も、映画で見るとかなり不自然。ついでに言うと、ハリーが陰でロンやネビルを小バカにするようなシーンはあまり見たくなかったですね。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-03-17 15:38:17)《改行有》

47.  ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 《ネタバレ》  シリーズ中最高傑作との噂に違わぬ素晴らしい出来。『ディメンター』というハリーにとっての天敵の出現。その天敵を倒すために特訓。そして急成長。この3作目はハリーが魔法使いとして大きな成長を遂げるターニングポイントです。やはり主人公ですから。最初のうちは弱々しくて周りの人から助けられていても、どこかで強くなってほしいものです。そのタイミングが、全7作中3作目というのは、ベストなんじゃないでしょーか。  更に、今作ではリーマス・ルーピン、シリウス・ブラック、ピーター・ペティグリュー、ハーマイオニーと謎を抱える人物が4人いて、その謎の見せかた、解明の仕方が面白いです。特にピーター・ペティグリュー。彼に関しては『人の居場所がわかる地図』がかなり重要なキーアイテムとして抜群の効果を発揮していますね。  唯一この作品で不満を言うとしたら、シリウス・ブラックのイメージが原作とだいぶ違ったことです。シリウス・ブラックはもっとクールで落ち着いたイメージなんです。原作がある作品ならではですが、シリウス・ブラックやリーマス・ルーピン、マッドアイ・ムーディなど、好きなキャラクターほど自分の中でイメージができあがってしまうのが痛いところです。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-03-15 03:39:13)《改行有》

48.  バーバーショップ 《ネタバレ》  どういうシステムかよくわかりませんが、税金が払えずに銀行からの差し押さえに怯えるバーバーショップ。近所のコンビニに設置されたATM強盗。ふたつのストーリーが同時進行で進んでいきます。  とはいえ、この二つのストーリーがどちらも弱い。バーバーショップの店長兼この映画の主人公は、何をするわけでもなく、ただ現状を嘆き、イライラを周りにぶつけているだけ。ATM強盗のほうも、全然蓋を開けられなくて、悪戦苦闘する様子を延々と見せられるだけ。  ですので、メインのストーリーはとってつけたような内容で、どちらかというとバーバーショップに集まる人達の群像劇がメインのような作品です。似たようなやりとりばかり続くので、テンポとノリの割には少々退屈です。  ただ出てくる人達が、みな個性的で温かみのある人が多く、見ていて心癒される雰囲気ではあります。  最後の最後は棚ぼたでうまくいってしまうため、鑑賞後の後味は悪くありません。  ですが映画としては今一歩。面白さも爽快感も今ひとつといった印象です。  悪くはないんですけどね。  また、一人一人のキャラ設定は凄くよく、味のある人物が多かったように思います。特にバーバーショップの店員はみんな良かった。  インテリも気の強い女子もアフリカ出身の人も前科者も唯一の白人も、みんながみんな気さくで見ていて気持ちが良いです。  こーゆー職場だったら、働くのも楽しそうですよね。[DVD(字幕)] 6点(2016-03-02 02:08:38)《改行有》

49.  ハリー・ポッターと秘密の部屋 《ネタバレ》  前作同様、今作でも次々繰り広げられる魔法ワールド。『空飛ぶ車』『瞬間移動』『変身薬』。魔法世界の住人達も次々登場。『屋敷しもべ』『暴れ柳』『アラゴグ』『マンドレイク』に『バジリスク』。『いたずら妖精』なんかもいましたね。  正直これだけでファンは大満足。正直終盤くらいまではずっと画面を見入るほどの面白さ。  だからラストのバジリスク戦。あれだけは何とかならなかったのかと思うくらい、結構残念な出来です。原作読んだときは、『嘆きのマートル』の種明かしに、『トムの正体』、『バジリスク退治』から『日記の消滅』まで息もつかせぬ展開だったのに、映画ではもうなんかダラダラ。演出がダメなのか、編集がダメなのか、演技がダメなのか、何が悪いのかもうよくわかりません。  『不死鳥が来てバジリスクの目を潰してくれた』→『武器が無いと思ったら、帽子の中から出てきた。』→『バジリスクにかまれた!もうだめだ!と思ったら不死鳥の涙で大丈夫だった』って、そんな次から次に何でもOKになるんだったら、50年前に何とかできたでしょーに。とか、思っちゃうんですよねー。  それに、あくまで魔法使いですから。ひたすら肉弾戦やって、剣でブスっ、はないでしょーよ。  そこは魔法と機転とアイデアで乗り切ってくださいよー。  とまあラストがぐだぐだだった点を除けば、おおむね満足度の高い本作。  何しろ好きなシリーズ、好きなジャンルの映画ですから。どんなにひどいクライマックスでも、これより低い点数はつけられません。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-03-01 03:24:27)(良:1票) 《改行有》

50.  バティニョールおじさん  ライトコメディみたいなのを勝手に予想していたのですが、予想を覆すシリアスで結構重い内容のドラマでした。まさかナチスものだったとは。実話だというのも驚きです。  美術商に逃亡資金のために画を売りに行ったとき、事情を察した美術商は『そこまでする価値が?』と問います。すかさず答えるバティニョール。『俺にはある。』一見飄々としたバティニョールおじさんの本音、その本音の中には覚悟と信念が存在することを示す重要なシーンです。  そう、これはまさにバティニョールおじさんの罪滅ぼしの物語。  自分がハム泥棒と間違えてユダヤの一家にクレームをつけに行ったがために、ユダヤの一家は逃げ遅れてドイツへ連行されてしまいます。ドイツの強制収用所へ送られることがどういうことか。  ところが、一家の息子が駅で脱走し、バティニョールおじさんの元へとやってきます。最初は関わりを持つことをためらうバティニョール。これも重要なシーンでしょう。ここですぐに子供を匿うことが人としては正しい行いなのですが、それができないくらい逡巡してしまう、そんなバティニョールを見せることで当時のパリ市民の置かれている微妙な環境というものが非常にリアルに伝わってきます。  プロットとしては、『ライフ・イズ・ビューティフル』に似ているかもしれません。  ストーリーだけなぞれば重く息苦しく理不尽な戦争ドラマ。ですがバティニョールおじさんというキャラクターが見事にその雰囲気を中和させています。  子供達は結局両親と生涯会うことはできなかったそうですが、バティニョールおじさんが子供達の『パパ』になることを示唆するラストに一筋の希望を感じることができました。[DVD(字幕)] 7点(2016-02-22 20:53:16)(良:1票) 《改行有》

51.  ハリー・ポッターと賢者の石 《ネタバレ》  今回二度目の鑑賞。以前見たのは10年以上前。前回見たときよりも面白く感じられました。  それは何故か?まず一回目は吹き替えでした。今回は字幕。  そして一回目の鑑賞は、小説を読んであまり時間を置きませんでした。今回は、小説の内容なんて10年以上前のうろ覚え状態で鑑賞したので、純粋に『映画』として見ることができたので良かったのだと思います。  ハリー・ポッターシリーズは、平和で牧歌的で、そして夢のある『魔法学校』という舞台の中に、命に関わるようなイベントを平気でほうりこんでくるそのシュールなバランス感覚だけがちょっと苦手です。そういった部分を、『おとぎ話』だと割り切って鑑賞すれば、どっぷりとこの世界観を楽しむことができます。  一般的に魔法使いと言えば、『箒』に『杖』に『ローブ』。そういった既視感に作者独自の世界観をミックスさせることで、よりディープでオリジナリティのある作品へと昇華されているのがハリー・ポッターの最大の魅力でしょう。  例えば、ただ『箒』と紹介されても、それは既存のイメージどまりです。そこに、『ニンバス2000』と銘打ち、有名ブランドの一品にしちゃいます。更には子供達が、まるで高級スニーカーを見るように、ウィンドウの向こう側から展示されている『ニンバス2000』を憧れの目で見つめます。この伏線があるから、『ニンバス2000』がハリーの元にやってきたとき、そのわくわく感が2倍にも3倍にも膨れ上がるのです。  このアレンジ感覚、世界観の構築ってのは、まるで日本のマンガのようです。今や日本の漫画、アニメが世界中で愛されているように、このシリーズが世界中を熱狂させちゃうのは非常に納得です。つまりはこの作品は究極のオタクのなのです。オタクの世界はそれはもう甘美で中毒性があります。ですがオタクの世界は興味の無い人達からは白い目で見られる宿命。つまりは、この作品が賛否両論真っ二つに評価がわかれてしまうのは、オタク作品として成功している証でもあります。  また、究極のオタク作品というのは、実はストーリー構成や、システムの構築ってのが、実にしっかりしているものです。そういったものにこだわるのがオタクなんです。ですからこのハリー・ポッターも、安易な魔法ファンタジーの世界で終わりではなく、しっかりミステリー要素を内包し、なおかつ『スネイプ先生』というミスリードキャラクターまで配置させる徹底振りが面白いんです。  オタクは想像の世界を現実に引っ張り出す天才です。ですから、『魔法の授業』、『クディッチ』、どれもこれもがルールやシステムにこだわっていて、オールフィクションのくせにやたら現実感があります。  これこそがハリー・ポッター最大の魅力だと個人的には思っています。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-02-19 04:18:26)《改行有》

52.  ハード・トゥ・ダイ 《ネタバレ》  かなり大真面目で骨太なサスペンスアクション。  冒頭すぐに始まる銃撃戦。撃ち殺される同僚。目の前で丸腰の犯人を撃ち殺す先輩警察官。『これが嫌なら警察を辞めるんだな。』の一言。これだけでこの作品は只者ではない予感が。  ストーリーは完全に巻き込まれ型サスペンス。この巻き込まれ具合が尋常ではありません。  車泥棒に殴られ、倒れていたところを拾ってくれた探偵と陰謀に巻き込まれ、人違いで命を狙われ続けます。最悪の偶然を重ね着したような理不尽な展開。これがずーと続くわけです。  その理不尽さの中で、主人公がただ恋人に会い、プロポーズをし、二人で生きていくことだけを願っている姿が切ない。  アクションとしては抜群の面白さで、とにかく緊迫した展開が続きます。  恋人と再会してから、ブランチやブドウ畑に行く話をするようなゆったりとした時間の流れの中にも、なんとも言えないひりつくような緊張感が消えません。これはもう映画の雰囲気の作り方が上手いのでしょう。  ただ、本来全く関係のない人間が、ひたすら痛い目に会い、辛い運命を辿ってしまうのは見るに耐えないものがあります。  映画としての完成度、面白さは満点ですが、救われない主人公が気の毒すぎて、自分の好みには会わない結末でした。  アクション映画なのに爽快感に欠けるのは、その大真面目すぎるプロットが原因でしょう。  はまる人にはめちゃめちゃはまる面白さだと思います。[DVD(字幕)] 8点(2016-02-15 02:35:03)《改行有》

53.  バトルフィールド・アース 《ネタバレ》  ラジー賞を総なめにして、ここのサイトでぼろくそに言われちゃって、僕くらい何か良いとこ見つけてあげよーかなーって思って見ていたんですけど、・・ないなー。全然見当たらないなー。まあ強いて言うなら、荒廃した地球の映像と、惑星サイクロのビジュアルはかなり好きです。雰囲気あります。  あとはもう・・・悪くはないんですけど、単純なんだか複雑なんだか、わかりやすいんだかわかりにくいんだか、大人向けなのか子供向けなのか、本気なんだか冗談なんだか、よくわからないんですよね。  登場人物の掘り下げがないまま、ストーリーだけがどんどん進行していく。一つ一つのエピソードが超つまんないうえに、関連性が弱く、つぎはぎのような印象を受ける。なんと言ってもこーゆー映画は、反撃のカタルシスに酔いしれる瞬間が最高なのに、そのカタルシスも弱い。  なぜかって言うと、準備段階から、いったい何をしようとしているのかがいまいちわかりにくいのですよ。それは敵も味方もなんですけど。よっぽど『見せかた』がまずいんでしょうね。そんな難しい映画じゃないはずなのに・・。  ただ惑星サイクロが爆発するシーン、あそこだけ異様に気持ち良いんですよね。  そしてそのシーンを見たときに、この映画を以前見たことがあることに気付いて、ちょっとびっくり。  残りの人生であと何回かこれとおんなじことを繰り返すのかもしれない。  貴重な人生なのに。なんか無駄にしている気が・・・。恐ろしい作品だ。[DVD(字幕)] 6点(2015-12-14 04:04:15)(笑:1票) 《改行有》

54.  パトリオット 《ネタバレ》  独立戦争のストーリーですので、時代背景を知っていればより楽しめそうな作品ですね。  当然ラストは勝利することがわかっているわけですが、そのプロセスにおいて凄惨な内容、描写が多いのが本作の特徴でしょう。  もうひとつの特徴としては、歴史スペクタクルの体裁をとっていながら、その世界観が、かなり個人的で限定された枠内に収められていることでしょう。つまりはメル・ギブソン演じるベンジャミン・マーティン物語でもあるわけですね。  最初は『パトリオット=愛国者』というタイトルに違和感を感じたものですが、ベンジャミンの国が、=家族であり、友人であり、同じ国の人々であるとするならば、このタイトルは大変しっくりきそうです。  大義名分を掲げながら、実際のストーリーは復讐ベースになっているため、それ相応のカタルシスを得られるこの作品。  ですがそのためには犠牲が必要で、そのための生贄として本作に用意された息子のトマス、ガブリエル、ガブリエルのお嫁さんファミリーは本当にお気の毒です。それゆえ、決してハッピーエンドという結末はありえないのが、私としては苦手なところです。  まあ、少々反戦の主張を感じさせる示唆もあるのかもしれませんが、こういう作品にありがちな説教臭さや哲学的、宗教的な面というのが必要最低限に抑えられているのは本作の良いところですね。個人的にはこれくらいのほうが映画として純粋に楽しめます。  なぜなら、この内容であれば、ベンジャミンに肩入れしながら、大変主観的に物語に入り込めるからです。  本当は主観的に戦争映画を見るなんて間違っているのでしょうが、本来戦争とは大変主観的なもの。自分がメル・ギブソンになったつもりで鑑賞すると、今作はエンタメ作品としては高いクオリティを保っていることは間違いないと思います。  [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-09-03 13:50:41)《改行有》

55.  バガー・ヴァンスの伝説 《ネタバレ》  題材はゴルフ。主人公が負け越してからの快進撃パターンですので、それなりに面白い仕上がりです。ワンショット、ワンショットの前の程よい緊張感が何とも言えません。  ただ今作は、戦争から戻ってきた主人公のジュナが、再びゴルフを始めて立ち直るのがひとつの見所。ジュナに5ドルで雇ってくれと言う謎のキャディ、バガーヴァンスが、どうジュナを助けていくのか、それがもう一つの見所。・・のはずなんですが、これがどちらもドラマとして弱い。物足りない。なぜなら、理論的な内容ではなく、哲学的な内容のほうが成功の鍵を握ってしまっているからです。つまりは、精神的な不安さえ取り除けば勝てるといった試合内容が延々と続き、説得力に欠けちゃうわけです。  正直、同じゴルフを題材にした作品なら、『グレイテスト・ゲーム』のほうが圧倒的に面白いです。  また、最初は繊細な人物のように登場したジュナが、実は割と短絡的で、調子が良くなれば傲慢になったりと、手放しで応援するには人物としての魅力に欠けるのが痛い。映画なんですから、さわやかスポーツドラマなんですから、思い切って聖人君子にしちゃって良かったんじゃないかな。  演出の面でも、ジュナがスーパーショットを撃つ『自分の場』だとか『自分のスイング』だとか、そういった所謂『集中モード』に入ったのがわかる演出以外はいたって普通。スポーツ系ドラマでしか味わえない高揚感みたいなものにやや欠けます。ですので、『ジュナの勢いは止まらなかった』とちょいちょい入るナレーションにより、『ああ、まだ調子良いんだ。』と認識するわけです。『EVEN』になったスコアを見て、『ああ、追いついたんだ』と現状を理解するだけにとどまるのが何とも残念。だから肝心なところで盛り上がり切れません。  これでは、ストーリーをなぞって、雰囲気を楽しむだけの作品と言えなくも無い。  各キャラクターの行動に一貫性がないため、個性がブレてしまっているのも問題。  中途半端な印象の強い映画でした。[DVD(字幕)] 6点(2015-08-16 12:28:26)(良:1票) 《改行有》

56.  ハート・オブ・ウーマン 《ネタバレ》  『女性の心の声が聞こえるようになる』という使い古されていそうで、意外と使われていない設定を起用しているのが面白いです。  ワーキングドラマにホームドラマにラブストーリーが絶妙なバランスで融合しているうえに、アイデアの面白さも手伝って、なかなか面白い作品に仕上がっていますね。  ただ、ロマコメで2時間超えは、ちょっと長すぎな気がします。どうしても途中で集中力が切れちゃうんですよね。今作は設定からいろいろなアイデアが生まれて、それを欲張って全部詰めこんじゃった感じがします。個人的にはコーヒーショップの店員とのエピソードはまるまるカットしても差し支えないんじゃないかと思います。娘のドレス選びが長時間にわたり、ニック(メル・ギブソン)があくびしていましたが、同じ気持ちでした(笑)。  こーゆーアイデアが面白い作品こそ、ストーリーは必要最低限にすっきりまとめちゃって、『もう終わりかー。もう少し続きが見たかったなー。』っていう余韻が残るくらいのほうが良かったんじゃないかな。  それにしても、ただのコメディかと思いきや、終盤にかけてなかなかシリアスでハートウォーミングなドラマへと収束していきます。どちらかと言えば、女性賛歌のドラマ。男性目線でありながら、女性賛歌のドラマっていうのは、男女共に見ていて幸せな気分になれて良いですね。[DVD(字幕)] 7点(2015-05-20 13:25:11)(良:1票) 《改行有》

57.  ハロウィン レザレクション 《ネタバレ》  B級ホラー映画として普通に楽しめる作品です。  ただシリーズものとして、ファンの期待を裏切る部分があるかもしれないので注意が必要でしょう。なにしろ、マイケル・マイヤーズと因縁のある唯一の人物が冒頭で退場し、後は縁もゆかりもない人たちと、マイケルとのただの殺戮ショーですからね。つながりを楽しむハロウィンシリーズとしての味わいは薄いかもしれませんね。  個人的には嫌いじゃないです。  これはこれでひとつの殺人鬼ものとして、それなりにハラハラしながら観ることができますからね。僕がホラー映画で感じたい欲求はそれなりに満たしてくれるわけです。  ただ、目が疲れます。インターネット用のライブ映像が、狙っているのでしょうが画像が悪すぎです。その上全編ひたすら暗いので、まじで目が疲れます。[DVD(字幕)] 6点(2014-07-10 05:57:01)《改行有》

58.  破線のマリス 《ネタバレ》  冒頭5分、黒木瞳演じる遠藤瑤子の仕事ぶりにまずひきこまれます。  その後、春名誠一(白井晃)と名乗る男から、郵政省の内部告発のビデオが持ち込まれ、序盤からかなりの緊迫感。しかも、実は春名なんて男は郵政省にはいないし、カフェのマスターまで仕込みだとわかっちゃって、「いったいあいつは誰なんだー。目的はなんだー。」と、知的好奇心をさんざん刺激されちゃいます。  で、結局真相は・・!教えてくれません。なんともひどいサスペンス&ミステリーです。問題出しっぱなしで、さんざん時間かけて解かせといて、答えは教えてくれないなんてそりゃあんまりです。  それでも最後まで見れたのは、もうひとつのミステリーと麻生(陣内)がいったいどうなってしまうのかがすごく気になったからです。そしてそっちの結末には、個人的にはまずまずの驚きがあり、満足です。子供にだけは合鍵渡しておく可能性もあるわけですしね。ただ、ビデオを撮るのはわかるんですけど、撮ったビデオを母親に送るのはどう考えても意味わかりません。  最後の「笑ってるよこいつ」ってのは完璧な決め台詞でしたね。ラストにふさわしい締めくくりだったと思います。[DVD(邦画)] 6点(2013-11-12 01:21:24)(良:1票) 《改行有》

59.  花とアリス〈劇場版〉 《ネタバレ》 ちょい役多すぎ。時間長すぎ。そして何より、記憶喪失ひっぱりすぎ。終盤まで記憶喪失ひっぱるとは思っていませんでした。その斬新さと蒼井優の愛らしさに3点。[DVD(字幕)] 3点(2011-07-07 15:03:08)

60.  ハルフウェイ 《ネタバレ》 ストーリーはあってなきに等しい。リアリティはあるのではないでしょうか。「それ以上近付いたらストーカー」「ストーカーだぞー」いるいる、こういうやつ。イケメンにしか許されないイケメンジョーク。[DVD(字幕)] 5点(2011-07-05 17:11:41)

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