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プロフィール |
コメント数 |
604 |
性別 |
女性 |
ホームページ |
http://www.geocities.jp/suminoe_kagaya/ |
自己紹介 |
2004年から映画専門サイトをたちあげました。 ジャンルはSFが主ですが、サスペンスも大好きです。 リバーランズスルーイットや、ショーシャンクの空に のようなヒューマンものから、未知との遭遇やバックトゥ ザフューチャーなどのアンブリンもの。 十二人の怒れる男やパルプフィクションなどの脚本もの・・ 自分が良いと思った映画が合う映画で、見る人の数だけ 思いも変わると思います。その中で、共感できる人が 多ければ売れるのでしょうね。 たまに<これだけ映画を見てるんだから万人受けは・・> と、マニアックな映画にも手をつけますが、 できの良い映画や単館ものなど多趣味なジャンルに疲れ、 子供時代に帰ってるみたいです・・ それらは映画館で見た映画本来の娯楽作だった・・
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1. ハリーの災難
《ネタバレ》 これは・・合いませんでした。
次々と用意されるネタがいつ出されるかのみの興味で、
しかもそのネタを出すシーンがかなり予測できます。
ヒッチ・コックの映画は次の展開がわかりやすく、
最悪最初からエンディングが読めてしまうのです。
今の作品に出尽くされたネタなのかもしれませんが、
テンポが遅いのと緩急がないのとさらに、
私が氏の作品のコメディが全く笑えないところがネック。
紙芝居のように次のネタが丁寧に用意され、
先の先まで読めてしまうのでサスペンスの妙が少ない。
最後で意外な結末となってもそこまでだらだらと見ているので、
あまりびっくりはしないのです。
そして映画のお約束が守られすぎている。
最初と最後は繋がっている。
だいたい犯人は最初に主役の近くに出てくる等・・
シャーリー・マクレーンはかわいかったのですが・・
あと叙情的な景色も悪くはない。
しかし同じようなブラックサスペンスでしたら、
違う解釈の、死体は動かさずの「ロープ」のほうが面白い。
死体が動く面白さは「第三の男」のほうが格段にいい。
もしこの二作を未見でしたらぜひお勧めします。
[DVD(字幕)] 4点(2005-12-04 15:45:18)《改行有》
2. ハーヴェイ
《ネタバレ》
とにかくウサギが見えなければ純粋じゃあないとまで努力しましたが、
誰もが見えないウサギを主人公と酒場の連中(たぶん見えてる奴が何人かいるはずだ)
に見えてるってのはこいつはアル中の幻覚症状で、
それも母親が死んでからこうなったとかいうと、
おかしいよりもなんかかわいそうな人だと観ていました。
しかし物語が進むにつれてこの主人公は当たり前に純粋なのかもと思い、
また努力をしてみます。
中半にはなんとウサギと2ショットの油絵まで登場。
いったい誰がそんな絵を描いたのか??
帽子にウサギの耳のふたつの穴が開いているのも不気味でかわいい。
後半には主人公以外の人にも見えるんです。
ドアが音もなく開いたりブランコが揺れたりするのですが、
もうこれはウサギだからよかったものの最後まで見えないのですから怖いです。
最初は白黒か~と思っていましたが白黒だから怖いです。
もうひとりのハーヴェイ理解者はその不思議な力を知ると、
ハーヴェイを置いていってほしいと主人公に頼みます。
見えるまでは純粋だったのかもしれませんが・・
アメリカの良心の人の役をやらせたらJ・スチュワートは似合うんですが、
J・スチュワートのほんわかした演技はまるで地のようで、
悟りを開いた子供のようです。
外見やしぐさ(かなり礼儀正しい)は紳士ですが、
目が中を歩いている子供なのでリアルな不気味さがあるのです。
、
この主人公はもしかしたらこの世に嫌気がさして世捨て人のように
純真な老人のようになってしまったのかもしれません。
なにをされても言われても怒らないけど見ててイライラすることもない、
後半のセリフで亡き母が語ったと言われる言葉がいいですね。
賢く生きるか楽しく生きるか・・僕は賢く生きてきて楽しく生きるほうを選んだっての。
楽しく生きれなければハーヴェイは見えないのかもしれませんね。
そういう意味では演出はちょっと不気味ですが、
悲しいひとに見えるモノより楽しい人に見えるハーヴィは癒し系なんでしょうか。
助演女優賞のジョセフィン・ハル(お姉さんの設定)が後半、
弟を普通の人に戻すことに反対するあたりにテーマがあるかもしれません。
[DVD(字幕)] 7点(2005-10-09 15:26:35)《改行有》
3. 白鯨
《ネタバレ》 古い映画ですが、これもまた掘り出し物でした。
退屈で固いんじゃないかと思っていただけに、予想を裏切る面白さでした。
笑えるところもきちんとあるし、見せ所のパニックアクションは、ジョーズをしのぐと・・
ジョーズは何度も見ていて評価をまだつけていないので、もう少しお待ちくださいね。
そのジョーズに匹敵する、いや時代からしたらしのぐんじゃないかと思いました。
まじめな文芸作品、でも単純でそして深いドラマです。
ただ単に仕返しの鯨退治じゃあないのです。
私はこの船長はもしかしたら白鯨、そして白鯨もまた船長と思います。
同じ敵同士でその時を待っていたかのように・・
この映画もまた他の洋画の例にもれず、キリスト教の教えがあります。
単純なストーリーですが深い深いものがあります。
途中に出てくる船員の言葉、「鯨を捕って油を売るのは人様のためになり神も喜ぶ」
「けれども復讐のために鯨を殺すのは神にそむく行為だ」こんなような言葉・・
うまいこと言ったものだと納得しました。
あの白鯨は守り神なのかもしれないし、殺された鯨の怨念かもしれない。
船長の言葉も「この船では私が神だ」のような言葉を言いますが、
あの驕りは前者の言葉とリンクしているような・・
最初に主人公が出会う預言者の言葉が怖いです。
ひとりを残してみんな死ぬ、船長は手招きして呼ぶ・・そんな風な言葉。
見終わるともう一度すぐ見たくなる。
すべて登場人物から言葉からつながっています。
あまり古い役者は知らないのですが、教会の牧師がオーソン・ウェルズだった。
とにかく暴れまくる白鯨のすごい迫力に圧倒されます。
たまに海が船と色があってなくて合成技術の甘さは感じるものの、
それでもこれだけの無駄のない面白い作品が作れるんですね。
今の映画のアラは気になりますが古い良質の映画のアラは気にならない。
ラストのあるモノが浮かび上がりたったひとり生き残った人物は・・
そのあるモノにも深い意味があるんですよ。
後味は普通悪いものなんですが救われました。
私はどの人間になれるのだろうかと少し怖かった。
ある意味宗教がかっていて、ホラー感覚も味わえます。
小説で読んだ人にも映像が迫力あるのでおすすめ!
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-05-20 04:38:07)(良:3票) 《改行有》
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