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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2101
性別 男性
自己紹介 善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、
悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、
笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。

2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。
この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。
管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。
これからもよろしくお願いいたします。
2018.11.19

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1.  遥かなる山の呼び声 全部見たわけではないですが、現在のところ寅さんを除いて最も好きな山田監督の作品です。 決して楽ではない酪農家の暮らし。山田監督は「男はつらいよ 知床慕情」でも小さな酪農家の厳しい現状に触れましたが、 女手一つで幼い息子を育てながら小さな牧場を営む化粧っけのない倍賞千恵子さんの何と美しいことか。 北海道に遅い春がやってきた頃に、母子のもとにやってきた1人の男。 やがて季節は移ろい、緑が美しい夏、そして実りの秋。そんな北海道の大地の自然の何と美しいことか。 少しずつ季節が移ろうかのように、少しずつ、少しずつ心の距離を埋めていく描写の1つ1つがいい。 そして長く厳しい北海道の冬。しかし、いつかはまた春がやって来る。それはこの2人にとっても。 それを確信させてくれるラストが感動的です。[DVD(字幕)] 9点(2019-11-02 10:38:18)(良:1票) 《改行有》

2.  ハドソン川の奇跡 《ネタバレ》 「このニューヨークで、飛行機が絡む事件で久々にいいニュースを聞いたよ。」という関係者の台詞。 そして何度か挿入される、飛行機がNYのビル群に衝突する機長の悪夢。 アメリカ市民の心から消え去るこの無い9.11を思い出さざるを得ませんでした。 感動をあおるような演出や音楽はかなり控え目で淡々とハドソン川の奇跡を振り返る。 しかし作品のために本物のエアバス機を購入し、撮影に使われたボートも実際に救出に使われたものが使用されたという。 当時を忠実に再現した、空からはヘリが、沿岸からは船が救出に向かう迫力ある描写や、 これも控え目に挿入される、救出される乗客のドラマも印象に残ります。 近年のイーストウッドはまだそんなに遠くない過去のアメリカや、実在した人物を数多く取り上げていますが、 本作では勇気ある決断を下し英雄となった機長、副機長以外にも、乗務員、乗客、救出に向かった人々など、 ハドソン川の奇跡に関わった、全ての実在する名も無き人々をたたえる。 今回の修羅場を実際に経験した現場の叩き上げの2人に対し、机上の計算を基に査問する最後の公聴会。 その顛末も、副機長のユーモアも、ラストは実に気持ちがいい。 本作はエンドロールが始まってもすぐに席を立たないでください。 当時の実際の映像と、ハドソン川の奇跡に関わった人々の姿が感動的です。[映画館(字幕)] 9点(2016-09-28 15:32:34)(良:1票) 《改行有》

3.  ハドソン河のモスコー 《ネタバレ》 ニューヨーク公演を機にアメリカに亡命したモスクワのサーカス団員ウラジミルが価値観の違いに戸惑い時に淋しさを感じたりしながらも、彼の支えになるNYの人々と共に生きる姿を描いた人情喜劇です。 勿論ウラジミルは故郷に帰ることが許されない身ですが、NYで彼が出会う人々も皆、故郷を後にしてNYにやってきている。しかしウラジミルを含めた彼らが故郷で離れて暮らす家族と心ではつながっていることが充分に感じられ、その人間味や優しさにあふれたユーモアのある人物描写や、アメリカ中いや世界中から人々が集まってくるNYの街の描き方も素晴らしく、ロビン・ウィリアムスの自然体の素晴らしい演技が堪能できる作品です。 久々にいい泣き笑いのある人情喜劇を見させてもらいました。「ハリーとトント」などと並ぶマザースキーの傑作の1つだと思います。何故か日本未公開に終わっており、DVDやブルーレイ化もされていない現状が何とも勿体無い映画です。[ビデオ(字幕)] 9点(2013-07-06 22:20:18)《改行有》

4.  八月の鯨 海辺と湖畔、老姉妹と老夫婦といった違いはありますが、ヘンリー・フォンダとキャサリン・ヘプバーンの「黄昏」を思い出す作品です。 しかし本作は目が不自由で偏屈な姉と働き者の妹の姉妹を中心に、家を訪ねてくる来客も、登場人物は全て老人。その登場人物に一定の距離感、緊張感を含ませつつも、挿入されるささやかなユーモア。人生について教訓めいたことを声高に訴える事も無い。 人生の残り時間の少なさを感じさせる台詞もありますが、作品も演じる2人も実に悠々としている。そんな2人の姉妹に、3人の来客者の演技も脚本も、優しさのある控え目な音楽も素晴しい作品でした。 家の売却を断り、見晴らし窓の工事を依頼し、2人で海辺へ。これからも夏になるとここに鯨がやってくるのを2人で見続けていく・・・。 年老いた姉妹のこれからに希望すら感じさせるラストもまた素晴らしかった。[DVD(字幕)] 9点(2012-06-09 22:17:13)《改行有》

5.  ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式 ハウエルズ家の主人のお葬式の半日を舞台にしたコメディ。単館で地味な扱いながら久々のフランク・オズ監督の新作で楽しみにしていたのですが、期待通り笑わせてもらいました。コレは面白かったです。葬儀に集まってくる親戚や知人はひと癖ありそうな人ばかり。狭い家の中は参列者であふれかえり、参列者の様々な事情に故人の生前の複雑な事情までもが交錯する、狭い屋敷の中で繰り広げられる群像劇ですが、そこはさすがにコメディ職人フランク・オズ監督。登場人物に無駄が無く、全員が見事に笑いに貢献している。しかも誰一人ふざけている人間はなく、全員がそれぞれの事情に対し至って真剣にてんぱっている様子がとにかく可笑しい。書斎に物置にトイレに屋根の上まで狭い屋敷を使い切り、テンポの良さも見事です。そんなハウエルズ家のお葬式はかなりまずいことになりつつもドタバタしつつも一応は丸く納まったようで一安心。そしてそれぞれが微妙な関係にあった家族が互いを思いやる気持ちを取り戻したラストはあたたかい。主役は”精神安定剤”?[映画館(字幕)] 9点(2009-10-07 19:31:28)(良:1票)

6.  ハリーとトント 《ネタバレ》 いつの時代も何処へ行っても、男でも女でも若者でも年寄りでも変わらないのが全ての人間の心にある温かな人情。家族や友人や旅先で出会う人々とハリーとの触れ合いを見ていてそんなことを感じました。様々な社会問題を織り交ぜながらもあまりにも淡々としていて重苦しくも説教臭くも説明臭くもなく、この作品も、ハリーじいさんも、見ている僕達には何も押し付けてこない。それでもハリーじいさんの生き様や人柄、温かな人間の描写に感銘を受ける、アート・カーニーとトントの名演技が心に沁み入る素晴らしい映画でした。その脚本も、素朴で控え目ながら実に効果的に挿入される音楽も見事だったと思います。人生も旅も出会い、別れ、再会、また新たな出会いを繰り返していく。ハリーじいさんの淡々とした旅のような人生、人生のような旅はまだまだ続きます。そんな希望を感じさせてくれるハリーじいさんのラストシーンの姿が鑑賞後もいつまでも心に残ります。[DVD(字幕)] 9点(2009-09-04 20:20:46)(良:2票)

7.  ハリケーンアワー 《ネタバレ》 今は亡きポール・ウォーカーのほとんど1人芝居の作品。 ハリケーン・カトリーナにより街は壊滅的被害を受け、 出産で妻を亡くし、産まれてきた子どもは48時間は人工呼吸器が外せない。 電気も止まり、オンボロの自家発電機を回すしかない。 その自家発電機を回しても3分しか持たない。しかし、その3分も徐々に短くなってく。 みんな避難してしまい誰もいない病院で、人工呼吸器の中の産まれてきたばかりの我が子に、 君のママはこんな人だったんだと語りかけ、 最愛の妻を亡くした現実を受け入れる暇もない状況で、父として人間的な強さを見せる。 カトリーナが街を襲う直接的描写はほとんど無く、低予算で撮られた作品だと思いますが、 そんなウォーカーの静かなる熱演が胸を打つ作品になっています。 2~3分ごとに発電機を回さなければならないという時間的制約が効いていて、 中盤に遭遇した、置き去りにされた犬も効果的に使っています。 我が子を守るために、略奪目的で病院に侵入してきたクズどもとの戦いや、 仮眠をとることも少しの休息を取ることも許されない状況が 1人芝居で単調になりがちな作品にあって、巧くサスペンス的空気を作っています。 48時間。我が子を守り抜いたラストの父の姿がいい。 鑑賞前はよくあるパニックものかと思っていたのですが、意外な掘り出し物でした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-10-05 19:52:18)(良:1票) 《改行有》

8.  バタフライはフリー 天真爛漫を絵にかいたようなゴールディと、目が見えない青年。 アパートの隣同士になった2人の恋を描く優しさのあるラブコメ。 舞台劇の映画化の典型的な作品で、作品のほとんどの時間がアパートの1室の中で過ぎていく。 冒頭から2人の会話劇が延々と続く。男の方は目が見えない設定なので動きもかなり少ない。 けれど、見ていて飽きがこない。ゴールディの存在感は本当に大きく、彼女のキュートな魅力炸裂なのは勿論のこと、 お相手の青年を演じたエドワード・アルバートの自然体の演技、透明感のある存在も光る。 そこに途中から現れる青年の母、アイリーン・へッカートがストーリーに深みを与える。 しばらくは3人の時間となり、その後ゴールディが席を外し、母と息子の時間。 そしてゴールディと母親が2人になる時間と、3人のキャラを立たせる構成も巧み。 ラストの2人の姿は微笑ましくも、これからどんなことが2人に待っているのだろう。 でもいいじゃないか。まだ2人は若いんだから。おじさんにはそう思えるラストの2人の姿なのでした。[DVD(字幕)] 8点(2020-04-13 16:51:03)《改行有》

9.  運び屋 家族との間に生じた溝を修復できないまま年老いた男の人生のケジメの付け方。 本作は実話に着想を得た作品ですが、前回のイーストウッド監督主演作「グラン・トリノ」を思い出した。 名監督イーストウッドの作品に、名優イーストウッドが帰ってきてくれたことがまずは嬉しかった。 相変わらず、イーストウッド演じる男は偏屈な一面もあるが、意外にも犯罪組織の連中と饒舌に接している時や、 鼻唄まじりにヤバいブツを運んでいる最中は妙にユーモラスでのんびりとしている。 ピンとしていた背中も少し丸くなってはきた。もうすぐ90歳。それも当然だろうし、だからこその味もあったと思う。 何度も繰り返される運び屋稼業。その中に挿入される家族との関係や、DEA捜査官との味のあるやりとり。 それらが最終盤になって効いてきます。犯罪組織の連中との関りは不完全燃焼な感もありますが、 それよりも最終盤は家族との関わりとケジメの付け方をじっくり見せる。これで良かったと思えました。 そしてラストに流れる主題歌の歌詞がジ~ンと胸に響きます。[映画館(字幕)] 8点(2019-03-14 16:16:16)(良:1票) 《改行有》

10.  バンク・ジョブ 王室や政府高官のスキャンダルにロンドン警視庁の組織ぐるみの汚職に、その裏に暗躍していた犯罪組織。 ある銀行強盗がイギリスに激震をもたらせた実話をもとにしたクライムサスペンス。 トンネルを掘って貸金庫強奪までの前半は急造の強奪チームの様子がユーモアも交えわりと緩く描かれる。 トンネル堀り完了までで約1時間。しかし後半の1時間は一転して様々な組織の思惑が交錯するスリリングな展開に。 同じく実話モノである映画史に残る名作「大脱走」を思い出すような構成です。 2時間があっという間のスピーディな展開の中に強奪チーム、MI5、警察、犯罪組織、様々な思惑が交錯するわりには 非常に分かりやすく話がまとめられており、構成が非常によく練られている作品です。 本作のジェイソン・ステイサム、シブくてカッコいいです。何で向こうの人はハゲていてもこうもカッコいいものか。 アクションはほとんどありませんが、ラストにはさすがに強いところをちょっとだけ見せてくれます。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-01-16 17:16:52)(良:1票) 《改行有》

11.  パターソン 《ネタバレ》 パターソン市で生まれ、今もこの街で生きるバスの運転手で余暇に詩作をする若者パターソン君が本作の主人公。 朝、恋人と一緒のベッドで目覚め、出勤し、バスの発車前のわずかな時を利用しノートに詩を書きとめる。 同僚との会話の後バスを発車させる。運転中はパターソン市民である乗客の会話が作品をうまくつないでいく。 仕事が終わり、恋人と食事をしその日あったことを話し、犬の散歩、そして行きつけのバーで人のいいマスターと常連客達とのやりとり。 毎日ほぼ同じ行動の繰り返し。時にトラブルはあるが基本的に大事件は何も起こらない。淡々としたパターソン市とパターソン君の日常。 でも、多くの人にとって、日常ってそういうもの。 パターソン君の行動範囲に定点カメラが据えられているか如く、規則正しく彼の毎日を映し出していくので、 淡々と抑揚のない作品でありながら、作品のテンポがとてもいい。 今日は同僚とどんな会話をするのか、どんな乗客が乗り込んで来るのか、 さて、日も暮れてそろそろバーに出かける時間だな。意外性の無い彼の日常が次第に楽しみになってくる不思議な心地よさ。 パターソン君とパターソン市の人々や恋人とのやりとりに挿入される、 クスッと微笑ませてくれるような普通の人々の日々の暮らしの中にあるささやかな笑いドコロ。 このあたりには実にジャームッシュらしい独特の空気、そして楽しさがあります。 特に今日は何を言い出すのか、明るく朗らかな恋人の存在が淡々とした日常を描く作品の中でいいアクセントとなっています。 架空の町ではなくアメリカに実在する町パターソンで生まれ、 仕事の傍ら詩を発表し続けた実在の詩人に捧げるという意味合いもあるであろう本作「パターソン」の主人公は パターソン君であると同時に、この詩人を輩出し、様々な愛すべき人物が登場したパターソン市そのものでもあったのでしょう。[DVD(字幕)] 8点(2018-08-12 20:12:34)(良:1票) 《改行有》

12.  博士と彼女のセオリー 《ネタバレ》 全力で自転車を漕ぎ疾走する、冒頭の若き日のホーキング博士と学友たち。ボート部の活動の風景。 そしてパーティで出会ったジェーンと恋に落ちる。序盤は美しく躍動感に満ちた青春ラブストーリー。 その躍動感は病気の進行とともに失われていくのですが、その全てを演じるエディ・レッドメインに驚かされました。 アカデミー賞をはじめ、様々な映画賞で主演男優賞を総なめにしたのも当然の静かなる熱演を堪能しました。 恋に落ち、結婚することになるジェーン、友人たち、大学の恩師。2人の前に現れる男に・・・。 博士の人生のストーリーの中に登場する、全ての登場人物が良かった。 「僕の目標は時間に始まりがあると、1つのシンプルでエレガントな方程式で証明すること。」 と若き日の博士は言う。その理論、偉業に言及しすぎると映画としては難解になってしまう。 それよりも青春時代からの博士の人生そのものにスポットを当てた、本作はそれが良かったのでしょう。[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-04-23 22:06:39)《改行有》

13.  拝啓天皇陛下様 これまでに寅さんを何回見たか分からない僕にとっては、渥美清=寅さんのイメージがあまりにも強すぎるのです。 しかし本作の見ている間はずっと、不思議と寅さんを思い出すことはありませんでした。 本作の中ではすっかり渥美清=ヤマショーになってしまっていました。渥美清の凄さを改めて思い知らされます。 渥美清が笑わせ泣かせてくれます。生涯の友に振り回されながらも受け止める懐の深さを感じさせる長門裕之のムネさんも実にいい。 冒頭で語られるヤマショーの生い立ちに、当時の農村の窮状を思わせる手紙。当時の若者が避けては通れない軍隊生活と戦争。 そして戦後の混乱期。ヤマショーが徴発と言いながら鶏を農家から盗んでくる。 昭和22年ごろと言えば、まだまだ遅れて復員してくる人もいたであろう貧しく苦しい時代。 戦中と戦後の境界線が曖昧になってこんな騒ぎが起こることもあったのかもしれません。 ヤマショーも少しずつ終戦後の暮らしに順応し始めたかに見えましたが、しかし・・・。 戦中から終戦直後にかけて、男と女も、誰もが戦争に人生を翻弄された時代。 ヤマショーとムネさんの出会いと別れと再会の中に、そんな時代の世相と時の流れをとても巧く重ね合わせていく。 ヤマショーのキャラクターもあり、ブラックユーモアも含みつつあっけらかんとした作品の空気の中に、 戦中から終戦直後を生きた庶民の苦しかった日常を描き出す。いい泣き笑いのある人情喜劇でした。[CS・衛星(邦画)] 8点(2016-10-16 18:16:29)(良:1票) 《改行有》

14.  はじまりのうた 《ネタバレ》 ジョン・カーニー。この名前を見るのは「ONCE ダブリンの街角で」以来久しぶりですが、 本作も「ONCE~」と同じく、都会の片隅で少し淋しさを抱えた男女が出会う。その2人に共通するのは音楽。 その時々の登場人物の心を表すかのような作中で歌われるその歌詞も、 音楽が人の心を動かし人を結び付けていく様も、飾り気の無い素朴な描写がいい。 冒頭、1人の女性がバーでギター1本で弾き語っている。この歌詞がまたいい。 それに耳を傾ける、1人の音楽プロデューサー。 今は落ちぶれてしまっているが、まだ粗削りなその弾き語りに、彼の脳内であっという間に他の楽器が加わりその曲を肉付けしていく。 弾き語りの歌詞の素晴らしさと共に、この男の音楽を愛する気持ちとその才能が見事に伝わってくる。 ニューヨークの街角でアルバムを録音していく。キーラ・ナイトレイの歌もその表情も素晴らしい。 そのハイライトがビートルズの「レット・イット・ビー」のルーフトップ・コンサートを思わせるビルの屋上での録音風景。 そこに離れて暮らす、マーク・ラファロ演じるプロデューサーの娘のギターが加わる。 キーラの魅力を随所に見ることが出来る作品ですが、 才能はあるけど生き様は少々不器用、人間臭さのあるプロデューサーを演じたマーク・ラファロの好演がこの作品を支えていると思います。 ジョン・カーニーの作品を見るのは「ONCE~」以来2度目ですが、もっともっと映画を撮って欲しいと思います。[DVD(字幕)] 8点(2015-11-08 15:21:07)(良:1票) 《改行有》

15.  パレードへようこそ 《ネタバレ》 80年代のイギリス。サッチャー政権下、炭鉱ストライキと炭鉱町の人々の人間ドラマ。 「ブラス!」などイギリス映画でよく見られるテーマですが、イギリス映画らしさとその誇りが随所に垣間見える作品です。 本作は実話に基づく、ウェールズの田舎町の炭鉱労働者と、 それを支援しようと立ち上がった同性愛者の活動家達の共闘の物語。 重くなりがちなテーマですが、同性愛者の若者達が作品の中心にいることもあって、いい意味で明るさや躍動感がある。 ビル・ナイ、イメルダ・スタウントンらイギリスの名優達が演じたウェールズの炭鉱町の名も無き庶民達との心の交流の軌跡に心が温まる。 80年代、第2次ブリティッシュ・インベイジョンの時代でイギリスのミュージックシーンにも勢いがあった頃の挿入曲が作品に躍動感をもたらす。 「皆さんがくれたのはお金じゃない。友情だ。」とゲイバーでスピーチする炭鉱の組合の代表者。 まさにこの精神がこの実話を生み出したんだろうなと思う。 炭鉱夫の男達と同性愛者だけでなく、炭鉱町の妻達をはじめとする女性達の心情もうまく挿入されています。 実際に行われたというラストの労働者と同性愛者達のパレード。掲げられた数々の旗が誇らしげで感動的です。 まだまだ同性愛者たちが市民権を得る前の時代のお話ですが、 イギリスで彼らが市民権を得る第一歩になったのが、今度は炭鉱の労働組合の側から差し伸べられた連帯であったという。 人のつながり、確かな心のつながりを感じる実話に基づく人間ドラマでした。[DVD(字幕)] 8点(2015-10-25 13:11:46)(良:1票) 《改行有》

16.  パワープレイ 《ネタバレ》 どこかの政情不安な状態の国の様子を伝える映像のような迫力ある冒頭。 軍部において同士が集められクーデターの計画が練られていく。 その過程での体制側との息詰まる駆け引きが描かれる前半から中盤。 そしてクーデターが実行される後半、更には思わぬ展開が待ち受ける最終盤まで、 作品は張り詰めた緊張感を見事に保ち続けます。 クーデター計画に対する体制側の大物登場人物は、 警察官僚のトップを演じるドナルド・プレザンスが1人で引き受けている感じですが、 こういう役を演じると流石の凄味を見せる名優プレザンスが充分に作品を引き締めます。 前から見たいと思っていた映画でしたが、 期待通りの「硬派」「骨太」「重厚」、こんな言葉が似合う見応えのあるポリティカル・サスペンスでした。[DVD(字幕)] 8点(2015-06-27 20:00:17)《改行有》

17.  バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2 大晦日にBSで3部作を一挙に放送していたので、この2だけでしたが本当に久しぶりに見ました。前に見たのは少なくとも10年以上前ですが、面白い映画は細部まできちんと覚えているものですね。 第1作のストーリーと、未来と過去の新しいストーリーと登場人物を実にうまく絡ませており、何度見ても楽しいしいい映画です。特に第1作の過去のストーリーの中への第2作のストーリーのまぎれ込ませ方など、よく考えられているし笑いドコロも十分。お正月とか、みんな揃って見るのに楽しい映画無いかな?って時には最高の映画です。 本作の未来の世界である2015年がいよいよ来年に迫って来ました。どうやらクルマは空を飛びそうにありませんが、こんな風に楽しい未来をカタチにして見せてくれる夢のある映画ってやはりいいものです。[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-01-03 00:09:47)(良:1票) 《改行有》

18.  バベットの晩餐会 《ネタバレ》 バベットの料理を味わい、心までも癒されていくような寒村の人々と同じく、見る者の心までもじんわりと温めてくれるような映画。控え目に挿入されるユーモアのセンスも良かった。彼らは「料理の話は一切しない」と誓い合い、度々将軍が料理の感想を求めても天候の話などではぐらかす。しかし、彼らが心から料理を味わい、食事を心から楽しんでいるのが伝わってくる。それは料理のおいしさだけでなく、バベットの心からのおもてなしの気持ちが彼らに伝わったからでしょう。村人から尊敬されていた牧師とその娘である姉妹だけでなく、若かりし頃にこの村にやってきた将軍やパパンといった登場人物の心もとても美しい作品でした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-12-16 22:42:43)

19.  ハイスクール・ミュージカル<TVM> 《ネタバレ》 ストーリーはまさに王道!!のハイスクールを舞台にした実に爽やかで気持ちのいい青春ミュージカルです。 紅白をベースにしたチアリーダーやバスケ部のユニフォームといった衣装と学校を彩る美術、さらに生徒たちの色とりどりの衣装も華やかで見る者の気持ちまでも盛り上げてくれるかのようです。 主演の2人のラブストーリーを軸に、部活、父と息子、友情のドラマなどを絡めていますが、それらがストーリーの中で浮くことなく上手く機能しています。バスケでミュージカルしちゃう所も楽しいですね。 やはりミュージカルのラストはこれがいい!ちょっと意地悪なライバルも最後は笑顔、登場人物がみんな顔を揃えて大団円のラストもとても楽しい盛り上がりで、鑑賞後の気分も爽快です。 本作はTV用の作品なんですね。先日も本作と同じくTV用に撮られたミュージカルである「クリスマス・キャロル」のミュージカルを見ましたが、どちらもTV用であるのが勿体無いほどに良く出来ており、アメリカのTVの力のあるところを感じます。[DVD(字幕)] 8点(2012-09-01 17:51:11)《改行有》

20.  バンド・ワゴン(1953) これぞザッツ・エンターテイメント!ミュージカルの楽しさ・豪華絢爛さを存分に味わえるアステアの後期の傑作だと思います。 アステアのソロの見せ場が少ないのですが、それでも序盤のゲームセンターでの靴磨きの黒人やゲームセンターの客を巻き込みながら、ゲーム機とも絡みながらのコミカルなアステアのダンスはとても楽しい。またアステア、オスカー・レヴァント、ジャック・ブキャナン、ナネット・ファブレーの4人で魅せる“ザッツ・エンターテイメント”も楽しさいっぱいです。 勿論シド・チャリシーとのこれぞアステア!ヒロインと時にはうっとりするような、そしてパワフルなペアの舞も堪能させてくれます。全盛期のような派手さは無いけれどアステア全盛期のトレードマークであるトップハット&燕尾服姿でのタップを見せてくれるのも嬉しい。 優雅で、コミカルで、歌も素敵で、色んなアステアがたっぷりと堪能できる本作。ミュージカルスターとして頂点を極めたアステアのキャリアも終盤に差し掛かった頃。アステアの集大成のように思える作品です。[DVD(字幕)] 8点(2012-02-02 23:52:03)《改行有》

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