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プロフィール
コメント数 1645
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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評価順123
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21.  惹かれあいの法則/恋の法律 《ネタバレ》 ジュリアン・ムーア、ピアース・ブロスナンとそこそこ大物が出てるワリに、かなりパッパラパーなポンコツラブコメです。中盤、酔っ払ってノリで結婚しちゃいました!以降は、正直なぜそれがそーなってゆくのかが何から何までサッパリ分からなかったすよ(殊にジュリアン姉さまの感情の流れとか)。このジャンルで観終わって頭の中が?で埋め尽くされる、というのも、率直に中々オツなもんですね(嘘)。 まあでもワタシ、ジュリアン姉さんも結構好きなんですよね。知的美人な姉さんがビシッと決めた弁護士姿は中々素晴らしかったですし、それはブロスナンも同様です(極上にシブい)。この2人が好き!死ぬホド!という人なら、観てもギリギリ損はしないかも知れませんね。[インターネット(字幕)] 4点(2021-02-17 22:29:02)(良:1票) 《改行有》

22.  人喰族 《ネタバレ》 私は『食人族』という映画はハッキリ言って生理的に受け付けない。その最大の理由はシンプルに、動物を実際に殺しまくっているからだ。ただ、あの映画は所謂モキュメンタリのはしりというか、意識的になるたけ「つくりもの」感を排除するというコンセプトのもとに纏め上げられている作品で、殺される動物がモノホンなのはその部分に多大な貢献を果たしているのも事実だと思う。だからなんなんだ、と言ってしまえばそれまでなのは確かだけど、そこにはある種の「筋」が通っている映画だとも思えるのだ。 ところがこの『人喰族』というヤツは、恥も外聞も無い『食人族』の丸パクリにしてコンセプトは真逆、つまり質感はつくりものでも何でもよいからグロ描写をよりパワーアップさせてやろう、というあまり志の高くない作品である。なので当然の如く本作でも引き続き動物は(ついでに)殺しまくっているワケなのだが、意外にもその効果は薄い。というか、グロ描写・ストーリーがつくりもの感満載であるが故にキャンプながら気楽な娯楽作品になり得たかもしれないのに、動物は実際に殺されているのでそこだけ無駄に悲痛、という意味では、むしろ逆効果だとも思える。実は個人的にはコッチの方がより許し難いとも感じている(非常に高度な「どっちもどっち」であるのも確かですケド)。 どだいそもそも残虐描写にもやはり「真に迫った」感じが無いので、『食人族』よりグロさを本質的に尖鋭化できてるのかと言われると微妙な気もしている。その意味でも、かの作品の「下」をゆく正真正銘の最低映画と言って過言でないよーに思っている。[DVD(字幕)] 1点(2021-01-26 15:29:25)《改行有》

23.  美女と野獣(2017) 《ネタバレ》 アニメ版から比べると、ミュージカル要素が量的にも質的にもとにかく強化されているという印象があります。アニメをはじめて観た昔は気づいてなかったのだと思いますが、ちゃんと聴いてみると地味に超の付く名曲揃いですよね。今作ではその上に、歌い手の力量も十二分だったかと思います。特にエマ・ワトソンなんて超巧かったすよね!率直にビックリしてしまいました。 一番好きなのは『ビー・アワー・ゲスト』ですね。ここは動きの面白さもアニメ版からは大幅パワーアップしてましたが、こだわりという意味ではモノ凄く凝った照明の使い方をしてたのが非常に印象的でした。映画全体としても「暗さ」を上手く使って、ディズニー一流のゴージャスさを更に一段レベルアップしたシックで大人な雰囲気に纏め上げていたと思います。そんな暗さの使い方が絶妙なもうワンシーン、やはり二人が広間で踊る『美女と野獣』も、観ているコチラまで人生の美しい光景が脳裏に甦ってきたとでもいうか。娯楽映画としては色々と最高レベルのハイ・クオリティぶりでしたが、特にミュージカル面の出来の好さには素直に感動しましたね。傑作です。[インターネット(字幕)] 8点(2021-01-09 02:13:48)(良:1票) 《改行有》

24.  火の馬 《ネタバレ》 調べると、舞台は19世紀のウクライナということらしいが、それよりも幾分古い時代の、というか、貧しさと同時に原初の力強さを多分に残している様な人々の生活が描かれてゆく、という作品。映画ではあるが、その部分には非常に(劇映画の範疇を超えるような)リアリティを感じるというか、諸々つくりもの感があまり感じられないトコロがまず心に響いてくる。特に二度の葬礼と中盤の婚礼のシーンは衣装・美術も色鮮やかで美しいトコロに、まずは今作、非常に綿密に組み立てられた構図からなる静止画の美しさが絶品であり、そのクオリティは同時代のタルコフスキーに優るとも劣らないレベル(火や水を画づくりのモチーフに取り入れる所なんかも似てると言えるのかも)。 更に印象に残るのが、静止画の美しさを重々醸しつつも、同時にカメラを実に大胆に動かしまくる「動きながらの」画というものがこれまた更に美しく、躍動感を溢れさせ、また幻想的でもあり、率直に非常に見事だった。映す対象・映し方の技巧・シンプルなシナリオ・長すぎない尺、どれをとってもアート系としては非常にバランスが良い。後続作品のややスピリチュアルすぎる傾向に比べれば、ダントツで一番最初に観るべきパラジャーノフ作品と言えるのではないか。傑作。[映画館(字幕)] 8点(2020-11-08 02:04:59)《改行有》

25.  ピエロがお前を嘲笑う 《ネタバレ》 思ったよりもだいぶ普通、というか率直に平凡な作品だった。サスペンスとしての出来が終盤のドンデン返しも含めて、さほど納得感が無いとゆーか取って付けとゆーか。サイバーものなのだが、その技術的なトリックの部分にあまりリアリティが無いから、全体的にイマイチ腑に落ちない&上滑りな感じがするのですよね。 今どき、重要なデータセンタには金属探知機通らなかったら入れませんし(電子機器の持ち込みなんてまず無理です)、登録してない記憶媒体をUSB差し込むなんてしようもんなら一発で警報が鳴り響きます。そういう場所からデータを盗み出す、というのを描くのだったら、もう少しやり方を工夫して欲しいもんですね(逆に、そこにリアルに取り組んでくれたら、それだけでも我々そっち系の人達は面白がって観ると思いますが)。[インターネット(字幕)] 5点(2020-11-08 00:50:10)《改行有》

26.  his 《ネタバレ》 本作に登場する二人は、見た目や口調その他の「外見」は男性だが男性愛者、という性的マイノリティである。この二人を主人公にして、LGBTをテーマとする種々のトピックス(社会啓発的な内容を多々含む)をかなり広範に取り扱ってゆくが、トピックスも多いぶん全体的な描かれ方はだいぶオーソドックスで分り易い「初学者向け」な風にも感じられるし、また率直に演出が少しクサいor大仰だと感じる場面が部分的にあったのも確かである。しかしそれは、このテーマに対する製作者のマジメさ・真剣さを表しているように思う。少なくとも、映画のコンテンツの一つとしてこのテーマを「消費」するような作品では確実になかった。 幾つかの社会的な、またはプライベートな困難を乗り越えて、物語は比較的穏やかに進行してゆきつつも、やがてそれは一人娘の親権を争う離婚調停へと収束してゆく。この場面は相当にシリアスであると同時に、一作品の枠を超えて非常に考えさせられる内容であった。つまりはそれが、性的マイノリティのカップルが母親と同じように社会で子どもを育てられるのかという答えの出ない問いに帰着してゆくからだ。例え社会的認識が確実に向上しつつある現在であっても、これも確実に差別意識も残存している中で、子どもが本当に幸せに為れるかどうかという冷徹な現実は理想論とはかけ離れた次元に存在すると思うし、作中でもそのことは(いくぶん差別意識への批判を交えつつも)明確に描かれていた様に思う。最終的な彼の決断は、恐らく自身の「唯一の子」となるだろう娘との生活を手放すという極めて重いもので、そこには、感動するとか泣けるとかそういう感覚を超えた(共感したくても出来ないという様な)筆舌にし難い感情を覚えた。 愚直な映画であると思う。クソマジメだし、重いし、それを飾らずそのままぶつけてくるかの様な作品だと感じる。でも、そこに感じる青臭い真摯さは個人的にとても好きだし、素直に観て良かったと思う。 そして、本作のテーマ面の出来からすれば些末なことではあるが、まず離婚調停での葛藤を最大化している緻密な人間関係の設定は、色々とかなり良く出来ていたと思う。演技面でも、宮沢氷魚と藤原季節の主演二人は自然な演技で違和感もなかったし、また、実は葛藤という意味では、主演二人よりも種々の場面でより複雑な演技を要求されているようにも思われる母親役の松本若菜も、二人以上に素晴らしかった。[映画館(字幕)] 8点(2020-10-09 12:39:08)(良:1票) 《改行有》

27.  火花(2017) 《ネタバレ》 『劇場』を観たので、こっちも。両方とも原作未読だが、なんか似た様な話ですね。かつ、これも薄いなあと。 ごく終盤まで、人間としては多少ユーモラスだけどあんまり売れてないという芸人がグダグダグダグダしてるだけ、という風に感じられる。何故、彼らがどう苦悩し、いかに闘ったのかをもっと掘り下げて描かないのか。「これからの全ての漫才に俺たちは関わっている」いい言葉だ。原作者も唯これが言いたかったのだろう。しかし、ある程度芸人として成功した原作者が単なる落伍者たるあの2人にそれを言わせたら、意味が変わってくるでしょ、と思う。要は、この言葉だけが浮いている(少なくとも、この映画では)。 菅田将暉の演技は素晴らしかった。ラスト漫才、初めて神谷にキレるシーン、どっちもやはり薄っぺらくはあるが、込められた熱は十分に届いた。流石である。[インターネット(邦画)] 4点(2020-09-20 07:51:11)《改行有》

28.  ピッチ・パーフェクト 《ネタバレ》 アカペラ・ミュージカル&青春スポコン系?映画。アカペラ・パフォーマンスの質は非常に高く、これを聴いてるだけでもそこそこ満足する所に、話の方もベタベタで序盤は正直退屈だが、終盤は(ベタなのは変わらないが)展開運びがそこそこ巧く、また最後のアカペラが更に群を抜いて良い出来なのでラストが非常に盛り上がってかなり満足。 女子大生サークルにも関わらずブスばかり(主演女優だけはまあまあ可愛いが、常に完璧にメイクバリバリでハッキリ言って不自然だし、残りはコミカルデブ・コミュ障アジアン・面白レズ黒人・その他のブスで、年齢的にも女子大生にゃ見えん)だが、このダイバーシティをラストのアカペラで生かし切る点が、シナリオの工夫&パフォーマンスの勘所として非常に秀逸。一点、ゲロだけは本当に不要(またも白人の謎コメディセンス)。[インターネット(字幕)] 7点(2020-08-11 19:44:37)《改行有》

29.  ヒメアノ~ル 《ネタバレ》 濱田岳と佐津川愛美の恋愛話は、人間臭くもあり、また健気で微笑ましくもある。そこにムロツヨシも加わったコメディの側面は、中々の芝居上手が3人寄っただけあって十二分に観れる出来になっている。一方、森田剛の猟奇犯罪話も、決してその猟奇性の面で深さとかエゲツなさを高度に感じるという訳でも無いが、虚ろで乾いた絶望はまずまず感じ取れるし、それを醸し出す森田の演技も決して悪くはなかった。 ただそもそも、この作品はどういうことを狙ったものなのか、が私にはイマイチ分からない。ふたつの話は明確に対置され、だから何かと何かが比べられている筈なのだが、その何かが何なのかがどうも掴み切れない。濱田岳が体現するある種の「幸福」と、森田剛の「絶望」が対比されているのだ、と言うのは簡単だが、前述どおりその幸せはささやかなもので、そこから落っことしても絶望は大した深さに至らず浅く止まる。これを狙っているのだとしたら、率直に本作はコンセプト面で失敗していると思う。 とは言え、深く考えずに二つの話をどちらも美味しく頂こうと思って観るなら、最初に述べた様にどっちの話も十二分に面白く観れるので、その意味では本作は完全に有用な映画だと言える(もちろん、ヴァイオレンスなサイコ・スリラーを娯楽として消費できることの素養は必要であるが)。 あと一点、佐津川愛美は可愛かったですね~こんなに可愛かったですかね?むしろちょっと有村架純にも見えましたよ。その上、そこそこエロいこともやってくれて、加えて相変わらず演技も実に上手だし、私は有村架純より全然好きですね。[DVD(邦画)] 6点(2020-08-10 00:08:57)(良:1票) 《改行有》

30.  ひとよ 《ネタバレ》 全く見たことの無い話だ、という訳では決して無いし、結末も予想の範囲から大きく外れるというものでもない。多少の物珍しさが在るとしたら、罪を犯した母親というのが(良くある優しい賢母とゆーよりは)いくぶんおバカでだいぶファンキーな性格だという点くらいか。内容は決して悪くないと思うが、終盤の立ち回りの派手さと、その後、佐々木蔵之介が結局どうなったのかを描かない点には、正直に言うと少しだけ不満がある。 ただ、まず本作、大勢集めた豪華俳優陣が揃いも揃って実に素晴らしい出来だったというのが非常に印象に残る。最初「このドモリは無いだろ」と思った鈴木亮平も肝心のブチ切れるシーンは凄く良かったし(そこで効かせるためのドモリだ)、一番迷ってる佐藤健も、どこか腹黒さを含ませる筒井真理子も、唐突に元極道な佐々木蔵之介も、この人たちの中では割とマトモでホッとできる韓英恵も、母親役の田中裕子もモチロン、MEGUMIもかなり本格的な演技が率直に見事だし、チョイ役の千鳥大吾と斉藤洋介でさえ、いずれも奥行きの有る非常に味わい深い演技だった。 中でも私が一番印象に残ったのは松岡茉優。本作、決してシリアスなだけではなく、確かに随所に笑えるシーンも挿し込んであまり暗くなり過ぎずに(とは言え本質的にはごくマジメに)仕上がっているが、この質感の醸成に、松岡茉優の優しさ・明るさ・コミカルさの部分が非常に効いていた様に思われる(無論、シリアス面も決して悪くなかったし)。 笑えるシーン、と言う意味では、万引きされるためだけにワザワザ「復刻」したデラべっぴんがかなりツボだった(私、ギリギリ「世代」と言えなくもない年回りなのですよね)。[インターネット(邦画)] 8点(2020-07-24 02:23:59)(良:1票) 《改行有》

31.  ビヨンド 《ネタバレ》 前作に引き続き、グロ描写単体の評価としては、有名な「蜘蛛が顔面を喰い散らす」は技術的限界もあってそこまでグロくも感じなかったが、決して悪くはない(まあ蜘蛛が嫌いな人なら阿鼻叫喚だろうが)。あと、フルチの特徴と言われる眼球破壊のシーンはふんだんだが(蜘蛛に喰わせるのも含めて)、特に「壁の釘に頭ぶっ刺して目玉貫通」は切れ味があって良かったし、目玉繋がりだと盲目女性の変なコンタクトもかなり気持ち悪かった。 しかし、ラストのゾンビ的展開部分については特殊メイク等が今作はやや手抜きだし、総じてグロ描写のクオリティはよく言って前作程度、にも関わらず、話の支離滅裂さだけが格段にパワーアップしている感が強く、全体として極度に意味不明でよくよく睡眠導入映画だとも言える(観終わるまでに2回に分けて計5時間も寝てしまった)。これも個人的にはかなりイマイチ。[DVD(字幕)] 4点(2020-07-24 02:02:47)《改行有》

32.  ピアニスト 《ネタバレ》 少し珍しい、女性の変態性欲者を描いたエロティックな一作。とは言え、この物語の本質の部分は、とある理由から精神面に歪みを生じた一人の女性の悲劇的な顛末を描いた作品という点であり、その歪みが主に性的な方面に現れているというだけで、決して性的倒錯を直接的に描くことが主題の作品ではないと思う。 しかし、上品なフランスマダムそのものなイザベル・ユペールの佇まいと彩り豊かなクラシックが奏でる瀟洒な雰囲気の中に、突如として割り込んでくる倒錯的な性描写の衝撃度は、一瞬ふと「意味が分からない」レベルに極めて高く、本作に特大の「凄み」を与えることに十二分に成功している。また、このような性描写の生々しさを(倫理コード的に)可能な限り引き出しつつも、もう一方の側面である文芸映画としての知的な雰囲気をギリギリ損なわない非常に高度なバランスが保たれている点には、監督の繊細なセンスと流石と言うべき演出の腕前を大いに感じ取れる。 そして同時に、この繊細かつ鮮烈な演出を見事に成立させているイザベル・ユペールの鬼気迫る演技(と前述の素晴らしく品格の有るオーラ)は、私が知る中でも最高の仕事の一つと言ってよい。文芸映画らしい雰囲気を残しながらも比較的分り易い仕上りに加え、奇妙で複雑な一人の人間を描いた非常に劇的なドラマ映画としても十分に興味深く観ることが出来る。決して万人向けでは無いが、人を選んで是非お勧めしたい一品。[DVD(字幕)] 9点(2020-07-24 01:12:12)《改行有》

33.  緋牡丹博徒 花札勝負 《ネタバレ》 基本的に主人公が任侠というだけで、構成はまるで『水戸黄門』なのは3作目まで全て同じ。細かい演出は前2作よりやや良いかも知れない(ドングリの背比べかもだが)。ただ、また3人vs30人でアッサリ勝てちゃうラストは個人的には気に入らない。[インターネット(邦画)] 6点(2020-07-24 00:32:37)

34.  ヒストリー・オブ・バイオレンス 《ネタバレ》 家庭的な雰囲気の中に突如割り込んで来る暴力シーンの切れ味が、本作の最大の見どころであろう。その出来は率直にどれも素晴らしく、監督は流石の手腕だと思う。 より優れていると思うのは、この暴力の持つ二面性の表現というか。基本的には正義な(とまでは言わなくとも、正当防衛な)主人公の暴力は、本来人間が備える攻撃性(男なら分かる筈)を満たすという意味での痛快さと同時に、主人公の暗い過去を具現化するところの重苦しさを湛えている(更に同時に、本来人間が持つべき「暴力を嫌悪する感情」と複合しての悲痛さを含めて)。 その意味で良く出来ていたのは、息子がフォガティを射殺するシーン。ある意味「適切な」暴力を果断に行える息子には、人間としての成長・成熟を感じることと同時に、父親が最も忌むべき自身の残虐性が受け継がれているという悲劇もが描き込まれている。そんな息子から銃を取り上げ、暫く思案げにじっと見つめた末、そっと抱きしめる主人公。 本作は、家族の愛の物語なのだなあ、と。暴力と、過去からただ逃げる主人公への嫌悪を越えて、それを強く感じられたラストの余韻も素晴らしい。ヴァイオレンス映画の佳作。[DVD(字幕)] 8点(2020-04-25 14:47:04)(良:1票) 《改行有》

35.  秒速5センチメートル 中学生までに恋をしない人など、存在しないだろう。だがその年頃で、芽生えた感情の行き着く涯てと、其処に辿り着く術を悟っている(否、その齢で何か一つでも世界の理を悟っている)などと云う人は、決して多くは無い筈だ。その純粋な感情は、世界に触れた後ではもう取り戻すことは出来ない。どうすれば好いのか解らなかった想いは、其れ故に無限の可能性を以て誰の人生の中にも永く残り続ける、唯そういう事なのだろう、と。 本作は物語と言うよりも、詩であり、音であり、歌であり、画であるかと思う。特に画に関しては、何処の細部までも緻密に、あらゆる一枚までも慎重に考え抜かれ、作者の魂が注ぎ込まれた様な、どこか厳かな仕上りを為している。そして、それらの諸々は総て一つの歌の下に統合されるべく組立てられている(本作は、63分の只の一つの歌なのだ)。画の卓越した美しさによって見開いた感性で、歌に連れて流れ込む「感傷と郷愁」の感情を感じ取る。その意味では、その齎す感覚は少し独特だと言える作品に思う。[DVD(邦画)] 9点(2020-04-16 01:35:46)《改行有》

36.  飛行士の妻 《ネタバレ》 主な登場人物は3人。飛行士の愛人(妻ではない)と、その愛人の恋人?の矢鱈と鬱陶しい若造、そして(何故か)通りすがりの小娘である。全体として5つほどの各々長い会話シーンを主たる構成要素としているが、ひょんなことから飛行士を尾行することになった若造と小娘が他愛無く駄弁った挙句暢気にお茶したりしてるシーンが何と小一時間のぶっ通し、その後、愛人と若造のこれもグダグダな愛の囁きが30分弱と、この2つで映画の大半を占めている。 前者は、無邪気な小娘がキャッキャとはしゃぐ様子がまず実に健康的で面白いが、この小娘が齢15にして(演者も16、7のホントの小娘)頼りない若造をモノの見事に手玉に取る手管を身に付けているというのが、如何にもおフランスな風情でこれまた面白い。そして本作のハイライトたる後者。ここでは愛人の支離滅裂極まりない言動がとにかく超絶に面白い。正に雲を掴む様なフワフワ気紛れ分裂症女という感じで、何を考えてるのかサッパリ理解できないが、ほんの1日を描いたこの映画をつくるのに際し、ここまで綿密にキャラ設定をつくり込んでそれを女優に精密に演じさせる監督のやる気に満ち溢れた見事な仕事には、ただただ感服する。 この手の(殆ど内容の無い)ホンワカ恋愛会話劇としては、個人的には白眉と言ってよい優れた作品に思う。マイナー作品だが、是非。[映画館(字幕)] 8点(2020-03-22 03:34:32)《改行有》

37.  美人が婚活してみたら 《ネタバレ》 そこそこ美人だけど種々の側面で「人間力」の高くない少し残念な主人公は、美人だけど婚活してるという点でのリアリティがあり、まあまあ良いキャラのつくり込みに思う。しかし、彼女を使ってコミカルに話を運ぶかと思いきや、中盤以降はどんどん暗い展開に落ち込んでいき、何と言うか可哀そうな人がもっと可哀そうになっただけの話にも思える。そもそもこれって、婚活なんて所詮恋愛の紛い物ですよ、てことですよね。(例えそういう側面があるとしても)真剣にやってる人も多い昨今において、非常に挑発的な映画だとも思う。こーいう映画を鼻歌で誤魔化して終わらせると言うのは、流石にちょっとセンスが頂けない。[インターネット(邦画)] 5点(2020-03-07 03:03:13)

38.  百円の恋 《ネタバレ》 この評価は、全体的な演技に加え、まずはボクシングシーンの質も高く役を作り込み、何よりこれほどまでに「ブスに映ること」を全く厭わない安藤サクラのみを以てのものであることを明言しておく(ボコボコに殴られ、血塗れでキャンバスに叩きつけられた瞬間のスローモーションには痛く感動した)。 話自体は典型的な「負け組がちょっと頑張っちゃった」系なのだが、とにかく人間的に魅力の有る人物が全く出て来ない上に、寧ろ低能で小狡いクズ(正真正銘の外道もチラホラ)がワンサカ登場するという極端に不快指数の高い展開には正に虫唾が走る(あと100円ショップの店内音楽が強烈に不愉快)。安藤サクラ以外のボクシングは至極普通の出来(サクラさんも試合の動き(対人の動きというか)はほぼ出来ていない。新井浩文のはそれ以下だが)。シナリオは別にそんなに面白い訳ではなく、正直実は全く好きではない映画だが、これぞ観るべきな「女優の魂」がここには在る。必見。[DVD(邦画)] 8点(2020-02-04 19:41:46)《改行有》

39.  ピッチ・パーフェクト2 《ネタバレ》 大した工夫・新機軸も無く、言っちゃあストーリーも殆ど無い。アカペラの質も据え置き(これは別に悪いことでも無いのかも)。新加入のエミリーちゃんが可愛い以外は単なる続編で、暇潰し以上にはならない程度の出来。[インターネット(字幕)] 4点(2019-12-07 17:30:01)

40.  緋牡丹博徒 仁義通します 《ネタバレ》 今作も、ヤクザでハードな(ドンパチに頼らない)ちょっと目新しい展開だが、役者が非常に良いので(特に待田京介と松方弘樹)かなり面白く観れた。ラストはおなじみ、寡勢で突撃がもはや様式美。[インターネット(邦画)] 7点(2019-11-28 22:11:35)

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