みんなのシネマレビュー |
|
【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. ふたりにクギづけ 《ネタバレ》 相変わらずキワどい題材を持ってくるな~、ファレリー兄弟。それでいて観客に嫌悪を感じさせることなく、作品の魅力として見事に機能を果たしているところは流石。並大抵の監督じゃ真似できない芸当でしょう。正直映画を観る前はこのページを見て「評価高っ!」と思いましたが、観終わった後には何の気兼ねも無く皆さんと同じく高得点を付ける気持ちになりました。まず何と言ってもコメディとしての骨組みがしっかりしている。どこで笑わせ、どこで泣かせれば良いのかというポイントを的確に抑えているし、また“結合双生児の主人公”という奇抜なアイディアを二人が働くハンバーガー店での見事な料理捌きや子供時代のスポーツの思い出など、個々のシークエンスで生かして余すことなく発揮している。彼らの恋の行方も嫌味らしさが無いし、アクション映画顔負けのバーでの格闘シーンはスカッとした。本物の障害者の人がこの映画を観たらどう思うのかは分からないけど、僕自身は一つの映画として素直に楽しめました。それにしてもシェールはよくこの役で出演を承諾したなぁ~、ちょっと彼女が好きになったぞ(笑)[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-03-30 21:03:35) 2. ブラディ・サンデー 1972年にアイルランド、デリーで起こったイギリス軍によるアイルランド市民虐殺「血の日曜日」を映画化した作品です。物語は冒頭から事件に至るまでの様子を、イギリス軍とアイルランド市民との視点から交互に描いていくので、最後まで全く緊迫感が途切れません。「血の日曜日」という名前だけは聞いたことがあったけど、実際にどんな事件かは知らなかったので今更ながらに衝撃を受けました。何ともやるせない、深い悲しみに包まれた作品です…。ところで監督のポール・グリーングラスは後に撮る「ボーン・スプレマシー」を観た時にやたらと画面のブレが気になったけど、この時から既にブレまくっています。[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-09-27 23:38:49) 3. フレイルティー/妄執 《ネタバレ》 てっきり「ダークネス」とかそこらのB級ホラーと同じものかと思っていたらいやはや…。いや、確かにB級ではあるんだけど。良く出来たホラー映画というか、心理系サスペンスの佳作。派手さを抑えて全体的に地味な印象なんだけど、それがかえってジワジワと来て良い。中盤までは硬派なミステリーでグイグイ引っ張っておいて、最後に超常現象やら何やらと訳の分からないもので落とすのは嫌いなんだけど、これは脚本もしっかりしているせいかストーリーテリングの上手さに思わず唸ってしまいました。子供の視点から物語を描いた点も秀逸で、前情報なしで観たのはまさに正解でした。スティーブン・キングが絶賛したというのも納得できる、作風は「シャイニング」+「デッドゾーン」って感じかな。8点(2004-10-09 20:30:55) 4. フェリーニ 大いなる嘘つき 「フェリーニ 大いなる変人」という感じですね、勿論褒め言葉として。これを観てフェリーニという人が分かったような分からないような…。とにかく彼が子供の頃から奇人や変人に憧れていたというのは妙に納得。それから「カサノバ」の撮影シーンは笑いました、女性のおっぱいに吸い付くドナルド・サザーランドの勇姿には大爆笑!最後に間違いなく一つ言えることは、これからも我々は彼の映画を観続けていくだろうということ(サザーランドじゃないよ?)。偉大なる大嘘つきに乾杯![CS・衛星(字幕)] 7点(2005-10-19 18:25:54) 5. ブラウン・バニー 暇を潰すどころか逆に暇を持て余してしまう映画。しかし失意の状態で、もしくは真夜中に電気を消して一人で観たら案外劇中のギャロの心情にシンクロしてグッと来るかもしれない。それにしてもこの年のカンヌはこれや「ドッグヴィル」と言い、問題児が多かったのね。タイトルセンスの良さにオマケ一点。7点(2005-03-13 10:07:55) 6. ブロンド・ライフ 《ネタバレ》 「もしもあと一週間しか生きられなかったら…」という究極のテーマが故に、馬鹿馬鹿しいながらもちょっと考えさせられます。何故ならばもし本当にあと数日しか生きられないとしたら、やっぱり一分一秒でもその時間を惜しいと感じるはずだから。それを日頃から心掛けておけばきっと素晴らしい人生が送れるはずなのに…。劇中でピートは「人生には仕事よりも大事なものがある」と言うが、現実は働かなければ生きていけない。怖いけれどちょっと味わってみたい、人生最後の一週間。[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-06-24 18:40:56)(良:1票)
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS