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プロフィール
コメント数 23
性別 男性
自己紹介 点数は一応表記してますが、それはこのサイトの方針ゆえやむをえずって感じで理解して下さい。作品を総合して点数をつけるのではなく、単なる好みで判定しています。むしろ、テキストを読んでくれることを願っています。

苦手な映画のジャンルは、ホラーです。

現代日本映画とバイオレンス映画が好み。

好きな作品:スカーフェイス,ゴッドファーザーシリーズ,ヒストリー・オブ・バイオレンス,クラッシュ,シティ・オブ・ゴッド,スナッチ,ロック・ストック・アンド・トゥースモーキング・バレルズ,バートン・フィンク,ブルース・ブラザース
/ソナチネ,BROTHER,AKIRA,天空の城ラピュタ,殺し屋1,サブ(SABU)

好きな男優:浅野忠信,アル・パチーノ,ベニチオ・デル・トロ

好きな顔の女優:小雪,鈴木京香,広末涼子,天海祐希,ナタリー・ポートマン

くそったれブログ:
http://blogs.yahoo.co.jp/do_you_like_violence

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1.  武士の一分 《ネタバレ》  『武士の一分』は不幸な映画だ。『たそがれ』で起こした山田洋次の時代劇といい,スターの木村拓哉の起用といい,なにかにつけて映画そのもの以上に色がついてしまう印象に仕上がっているからだ。『たそがれ』を超えることができるかということと,映画俳優としての知名度が低い木村の演技に満足しうるかということが問題となってきてしまう。田舎の下級武士における人情と秀でた武芸というキーワードは『たそがれ』のままだ。もっともマスコミを一切排除して,本作だけを観られる環境にある人なら別だけれど,そんなのは山奥にでも住んでない限りできない。  『武士の一分』はあまり観客受けの良い映画ではないが,それは何も上記のようなマスコミ目線で映画を観ざるを得ないという先入観だけから来ている訳ではなく,物語の最大の問題である,妻加世の不義に対して理解できる観客が多くないと思うからだ。いかに夫の失明による生活の困窮から来ているといっても,夫に誠心誠意を尽くすような言葉と心情を提出しておきながら,島田の手練手管から逃れる術はないとは思えないからである。仮に環境が夫の上司に逆らえないといっても映画が夫婦愛をテーマにしているように見せるのだから,それなら逆らってでも貞操を守ることに意義があるのではないか?と思えるからだ。だが,そうなっては映画の問題が存在しなくなるので,『武士の一分』自体が成立しない。だからどうしても『武士の一分』がジレンマから逃れられずに,これを観客受けする映画とは,どうしても考えられないのだし,そこに感動が生まれることはない。  だからこの映画を観ていいと思えるのは,テーマだったはずの夫婦愛でも「武士の一分」でさえもなく,新之丞の情念に尽きるといえる。そして三村の叔母による加世の不義の噂,徳平に妻加世を追跡させる時などが,三村の強い情念となって現れる時,この映画はとてもよくなる。人がどうしても超えることのできない情念の奔出が,三村の表情や行動を通じて観客に伝わってくる。それは分かりやすく超時代的な感覚だ。山田の映画を観ていると,どうしてもキレイさが目立つのに,この映画ではストレートに描かれていた。そして,それを木村は泥臭く演じた。『たそがれ』では観られない人間の下らなくて払拭することができない感情をこの映画では観ることができる。[映画館(邦画)] 7点(2007-02-25 12:56:22)《改行有》

2.  ブラッド・ワーク 《ネタバレ》 クリント・イーストウッドお得意のアウトローなサスペンス映画。もう見飽きているが、俳優としてのイーストウッドはいつまでも格好良い老獪なイメージが付き纏う。そういう価値があるのだ。しかしいい加減脚本や演出で勝負してもらいたいと思う。蓮實重彦が絶賛している監督だが、正直ついていけぬ部分が多い。とりあえず、レビューを。  FBIに在籍している時、主人公を執拗に付け狙う愉快犯がいた。顔も素性も詳らかではないが、彼を指名して罪を犯す人間と格闘している最中、彼は心臓発作を起こして倒れてしまう。数年後、心臓移植をした彼は既にFBI捜査官ではなくなっていた。そこへ、心臓のドナーの妹を名乗る女性が現れる。姉を殺した犯人探しを彼にやってほしいというのが彼女の願いだった。そこに、あの愉快犯の姿が浮かび上がってくる。・・・  まさしくいつもながらのサスペンス映画という感じがする。おかしい所は腐るほどある。心臓移植をした元捜査官に過ぎない民間人が、かつてのツテを頼って捜査を行ったり、彼に情報を流す警察官がいたり、根拠もなく犯罪者だと決めつけた人間の乗る車に向かって発砲することなど。もっと言えば犯人との格闘もおかしい。移植された心臓はその人間にとっての心臓ではない。借り物の心臓から生み出される血を持つ人間の力など微力に等しい。しかし、それらの疑問は全てイーストウッドが演っているという一点で納得される。イーストウッドならリアルな疑問を自分に吸収するだけの摂取能力を持っているのではないか、と思わせる。それは今までのイーストウッド映画を延長させた思いだ。心臓移植をしようが、イーストウッドの摂取能力と、彼の舞台装置に自分を完全投影させることがあれば、疑問は疑問に介しない。B・ウィリスとは全く違う不死身の価値が彼には具わっている。隣に住んでいた中年の遊び人が真犯人だったという半ば予想できた展開にも、彼がウィリスとは違う価値がある。それは、不死身の超人を演じながらリアルさを漂わせていることだ。あっけなく姿をさらした生身の人間が顔のない真犯人だったとはリアルにもほどがある。組織の裏を探るとそこには隣人がいた、というのとは違う。最初から彼は姿を晒してしまっている。船上生活する浮浪人イーストウッドは地に足をつけないリアリティの持ち主のように見えた。5点(2004-06-20 23:56:52)《改行有》

3.  フェイス/オフ ジョン・ウーの映画ってこれしか観た事ないんですが・・・合わないかもしれない。センスのある映像ではあると思うのですが、アクションシーンがいかんせん退屈過ぎる。もっと痛い暴力を観たいし、駄目ならもう少しありえそうな路線でアクションを描いて欲しいです。爆発爆発続きで、銃と銃を向け合うシーンのシークェンスも見ていて醒める一因になっています。この劇的な演出を作るために、色々セッティングしてる感じが画面が匂ってくる。いや~、いつになったら闘い終わるんだろって感じで、見せつけるために延々と長く物語をさらしているあざとさが何とも嫌です。あと、俳優陣にも難癖。安部公房の『他人の顔』にヒントを得た、人間と人間が逆になる発想はいいのですが、これを描きたいがために、最良の悪役たるニコラス・ケイジが善人を演るという失策をしてしまっています。ケイジは上手いので、善人もできるのですが、相手が何をやっても「ジョンになる」というトラヴォルタなので、彼を悪役にするならケイジを悪役にしてくれ・・・と思ったので残念でした。特にケイジは、序盤、教会で女のケツをさわりながら絶叫するシーンを演じていて、コミカルな悪役でカッコイイなあと思っていただけに落胆。トラヴォルタも悪くないのですが、『パルプ~』の頃の汚さがとれちゃって普通のおっちゃんになってしまっています。5点(2004-06-02 19:32:07)

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