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1. ブラックサイト
《ネタバレ》 前半は盛り上がったが、後半はグダグダで結局肩透かしの印象が強い。マイナス点は、先の方々のコメント通りです。
自分が気になった点は、「サイバー捜査官の必要性がない展開」だという事です。冒頭、主人公が違法サイトを摘発するも、以降は技術を使う展開が全くなく、拍子抜け。観客は当然「犯人とのハイテクサイバー対決」を期待するのだが、完全に裏切られる。しかも最後は、あまりにもご都合主義的。
また、「ソウ」的なグロテスク路線をメジャー映画に取り入れたのも、成功しているとは言い難い。メジャー作にグロを期待している観客は多くないと思うし、俳優やスケール感で魅せて欲しかった。
あと、自分としてはD・レインがあまり魅力的ではなかったのが残念な点。[DVD(吹替)] 2点(2009-07-10 07:26:32)《改行有》
2. フィクサー(2007)
この映画の致命的な欠点は、「主人公が有能なもみ消し屋である」事を描くシーンが全く無いことだ。また、被害者側の苦しみも具体的には描かれない。そのため、主人公の悩みや行動など、全ての展開に実感が湧かず、盛り上がることが無い。
企画自体に、血が通ってない印象を強く受けた。
ジョージ・クルーニーではなく、無名の俳優だったら30分も見られなかったであろう。[DVD(吹替)] 2点(2009-06-29 23:06:15)(良:1票) 《改行有》
3. ブラック・レイン
《ネタバレ》 マイケル・ダグラスの魅力が最も輝いている一本だと思います。汚職や暴力的な性格といった、人間臭い刑事の役どころは、当時のマイケル・ダグラスにぴったりで、存在感充分です。対するキャラクターとしては、高倉健演じる警部補で、この二人が対立を経てお互い理解しあうというストーリーの軸は、よくあるハリウッド刑事映画の基本パターンではあります。ですが、そこにアメリカと日本という要素を加えることによって、一段上の作品に仕上がっていると思います。
この作品が持つテーマとは、違う国の文化、習慣、考え方に対しての「敬意」ではないでしょうか。監督のリドリー・スコットや製作者は、日本を舞台にしながら、それまでによく見受けられた、忍者・芸者・腹切りなどといった見世物的要素を排し、日本人の「考え方」に眼を向けています。高倉健の役は、規則に縛られて上司の目を気にする警部補で、ケイト・キャプショーは「何年住んでも、日本人からみれば私も“ガイジン”」とセリフで語り、形見分けの習慣も劇中で使われるなど、「日本人とはどのような人間なのか」という探求心を、製作者側が持っていたことが感じられるのです。
アメリカ人と日本人が始めはぶつかり合うが、悪を倒すための捜査という行動を経て、お互いに敬意を払うようになる、という人間の可能性を描いた、単純ですが品位の高いストーリーだと思います。異なる宗教や民族の集まるアメリカが抱える問題に対し、一つの回答を提示した作品、と言ってしまうと過大評価になってしまうのでしょうか?
[DVD(字幕)] 9点(2006-12-31 21:38:08)(良:2票) 《改行有》
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