|
1. フォーチュン・クッキー
こういう入れ替わりの映画って、いかに、入れ替わったのを本物に見せるかがポイントだと思う。尾身としのりと小林さとみの入れ替わりは違和感が無かったが、この作品のは…カーティスの演技力に圧倒されてしまい、入れ替わり前後(特に後)のローハンの存在自体がかすんでしまったような気がする。ローハンは、落ち着いた大人な女性を演じなければならなかったので、その分、分が悪いという言い訳が成立するだろうが。とにかく、そのせいで、ローハンの女優としての存在感が半減し、入れ替わった物語上のママの存在感も半減したと言いたい。その結果、「お互いを理解し合う」のを表現するのが、中途半端に終わるんじゃないかと思ったのだが、最後は、中年女の大舞台を利用することで、上手くまとめ上げたと思う。あの大舞台が無ければどうなったか…と意地悪なことを考えたりもするが、カーティスのノリノリ演技が、全てを相殺してくれた。…このテの軽い作品には、演技力の突出した役者を使えば、何とかなるのかもしれない、なんてことも思った。映画としては6点だが、カーティスの健在ぶりをしらしめたいので7点。7点(2005-01-16 09:30:45)
2. ファム・ファタール(2002)
バンデラスを「好きだわ~」と思ったことは無いが、「いい男だね」「いいものはいいね」とは思ってた。が、この映画では、「どこがいいんだろう???」と気になってしまった。彼の役はトム・クルーズが演じるような「ばりばりイイ男」ではないのだから、「それなりに」演じたのだと解釈すればいいんだろうが、「それなりに」演じている彼は、顔の筋肉がダレダレのダサい男でした。
ストーリーに関しては、どんでん返しがあってよかった。それが無かったら、悪女っぷりに幻滅していたと思う。あれだけでも十分に悪女だが、「蜘蛛女」のレナ・オリンには到底かなわない。
街頭風景の中に、チラッと、「デ・ジャ・ヴュ」という文字が。その一瞬の映像を見逃すか否かで、この作品に対する印象が変わるような気がしたが、あれは本当に必要だったのか疑問が残る。
5点(2004-05-26 09:56:30)《改行有》
3. フロム・ヘル
殺伐とした風景を描いたのだろうが、狭いセットで撮影したんだろうな、という窮屈感あり。ストーリーは、無理矢理つなぎ合わせたような印象。でも、ジョニー・デップとイアンで救われた感じ。ラストシーンでちょっと挽回できたかも。5点(2003-12-24 17:33:45)
|