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プロフィール |
コメント数 |
811 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
今年は映画見れてないです。 |
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1. ポルターガイスト(1982)
《ネタバレ》 個人的にはかなり好きな作品です(フーパーですから)。
これまた、どこか独特な印象を残す作品だ。
そのひとつにトビーフーパー独特の人物描写にあるのかもしれない。
登場人物がとてもリアルに面白く描かれていると思う。
だから僕は人物同士のやり取りを観ているだけでも面白い。
椅子が机の上に乗っかったのを驚く母親のリアクション、
椅子が動いたときの父親の驚いた表情、それをみて喜んで飛び跳ねる母、そういった人物の表情がとても面白い。
庭の工事現場のおっちゃんと長女とのやり取りも見事だ。何度観ても笑っちゃう!
霊能者も変な感じが出ていた。
少女の飼っていた小鳥が死んで、その死んだ小鳥の扱い方も良く描かれていたと思う。
またフーパー独特の感じがこの家の「だらしなさ」として表れているのかもしれない。
夜中にテレビがついていたり、転寝してたり、ポテチを食べながら寝ちゃっていたり、
それは一見普通なのかもしれないが、僕はこの「だらしなさ」が面白いと思いました。
朝ごはんを食べる場面でも、人間臭い生活感みたいなのがにじみ出ていたように思う。
研究者の助手みたいな人が、台所で食べ物を探して肉を調理しようとするあたりは一番フーパーらしい場面だと思う。
あの台所のシーンは大好き。
「木」も変な感じが出ていた。
でもあの眩しい「白い光」はスピルバーグ側によるものかもしれない(「ET」とか「未知との遭遇」のようなSF的な光)。
そういう部分がこの作品にファンタジーよりの神秘的な印象をあたえているのかもしれない。
でもスピルバーグとトビーフーパーは全く面白い組み合わせだと思う。
後半はもう棺桶パニック!棺桶の逆襲です!
幽霊とかに鬼気迫る感じはないが、しかしこの幽霊は子供が懐くオバケの印象なのかもしれない。ゴーストとか絵本の中にいそうじゃん。
だから子供に観て欲しいホラー映画だと思います。
部屋の置物やベッドが物置に吸い込まれてゆく場面は個人的に名場面だ。
家の中が歪んで見えたり、木がとても怖かったり、それは子供の世界なのかも。
とても不思議な印象を残す作品でした。
《友人はこの作品を「中途半端!」といいますが、僕は「好きなの!」と言い張ってます。》
この作品はね、ホラー映画の中でちょっと変な存在感を放っているの。
[DVD(字幕)] 8点(2008-03-09 01:23:13)(良:1票) 《改行有》
2. ポゼッション(1981)
《ネタバレ》 素晴らしい作品だと思う。
全編に流れる冷たく乾いた無機質な雰囲気が美しい。
音楽もとても淡々としていて、乾いたモノクロな感じのサウンドだと思う。
登場人物たちが皆様ぶっ飛んでいて、イカれちゃっていて、とても個性豊かだ。。
彼らは本気でそこに生きていて、狂っていることに何の躊躇もみられないほどの本気度。 主人公マーク(?)がバイクでコケるところなんて超本気だ!
地下鉄の通路での「アンナ」の発狂!絶叫、暴れっぷりには、ただただ感動するしかありません。
「無機質な冷たい空間」と、「グロテスクなクリーチャー」や「ドロドロした人間像」のギャップが見事。
「クリーチャー」が暗闇に隠れていてあまり姿を見せないので、あくまでそこに生きる人間模様を描いている。
「クリーチャー」を物語の前面に押し出さないで、それはむしろ人間関係のドロドロとした「闇」の部分が形になったものでしかない。
そういう人間の「闇」の部分、日常の「陰」の部分を描いているので、僕はこの作品が好きです。
こういう世界で、こういう世界観の中で生きている人たちもいるんだなあ、と思いました。
言葉にできない独特のシュールさもある。こんな狂気な事をやって映像作品として芸術的に優れているんだから凄い。
保母ヘレンと主人公マーク(?)とが寝るシーンではとても独特のエロティックな雰囲気を感じた。
保母さんだからかなぁ?本来はあるまじき背徳的な関係だからかなぁ? なんで?あの異常なまでのエロスは何だろう?
そしてレオタードのエロス!
また、どうやら同じタイトルの作品が他にもあるようなので注意したいところです。
[DVD(字幕)] 9点(2007-09-15 03:53:11)《改行有》
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