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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. ぼくらの七日間戦争(1988) 《ネタバレ》 稼働する戦車が放置されているところからもう児童向け漫画の世界。公開当時に見ていれば、もしかしたら童心からまた全然違った印象になったかも。ラストの花火といい、この無邪気すぎるファンタジーに感動する心はもうない。 時代を経ても古く感じない色あせない青春映画もあるが、これはそういう類ではなかった。今となっては初々しい宮沢りえだけが見どころ。[CS・衛星(邦画)] 2点(2015-12-10 21:30:46)《改行有》 2. ポゼッション(1981) 《ネタバレ》 ポゼッションといえばサッカーの支配率くらいしか思い浮かばなかったが、なかなか意味深なタイトル。 サム・ライミ監督が後にリメイクしているが、オリジナルのこちらはズラウスキー監督。この監督は後に結婚したソフィー・マルソーと『狂気の愛』を撮っているが、つまらなくて訳のわからない酷い映画だった。それに比べればまだマシだったけど、この監督にはとてもついていけず、嫌悪感を覚える。狂気たっぷりのイザベル・アジャーニは怪演だったけど。頭のイカレたエキセントリックな妻と、ヒステリックで暗くてしつこい夫との不快なやりとり。アンナがいつもダークな服で、アンナとうり二つの保母ヘレンが明るい白。悪と善の象徴のつもりか。 サイコスリラーかと思えば、いきなりのオカルト的展開に目を白黒。化け物とアンナが交わっている現場を目の当たりにして、アンナが密かにクリーチャーを育成していたことを知る夫。挙句の果ては自分そっくりになったクリーチャーに殺されて、カオスでもう何だかしっちゃかめっちゃか。 説明過多もうざいが、こうして自己完結的に投げっぱなしにされるのも嫌い。怖いというより、嫌悪感や気持ち悪さが先行するホラー。おなかいっぱい。[DVD(字幕)] 2点(2015-05-30 02:23:18)《改行有》 3. 火垂るの墓(1988) 夏に流される反戦アニメとして定着した感が。 学校でも鑑賞することが少なくないようだし、原作を採用している教科書もある。 野坂昭如自身の戦争体験が基になっているとはいうものの、実際は清太のような妹思いの兄ではなく、どちらかといえば足手まといでろくにかわいがりもせず餓死させている。 その贖罪で本当はこういう兄でありたかったとの思いもあって書いたようだが、現実の戦争はこの映画よりもはるかに殺伐としていたということだろう。 大人向けには、そちらの事実に基づいた映画を観てみたかった気もする。 本作は子供に見せるのには適しているが、大人ならあざとさが気になって食い足りないかも。[ビデオ(邦画)] 6点(2013-06-27 22:04:38)《改行有》 4. 北斎漫画 《ネタバレ》 曲亭馬琴と北斎のやりとりが江戸の当時を想像できて楽しい。 緒形拳、西田敏行、田中裕子の三人が達者で、軽妙な会話に笑えるシーンが幾つもある。 田中裕子と樋口可南子が思い切り良く脱いでいるが、まったく違った女を演じていておもしろい。 田中裕子は北斎の娘役で、無邪気でユーモラスないい味を出している。 密かに好きだった馬琴の手伝いを勘違いして帯を解きだしたのは微笑ましかった。 樋口可南子は魔性の女の妖艶さが出ていた。 映画の売りになっていた大ダコとの絡みはインパクトがある。 大ダコの作りがチープだったのが気になったが。 北斎といえば切手になってる絵くらいのイメージしかなかったが、人となりに触れたような気になる。 バイタリティあふれる北斎の生き様には圧倒される。 作品に対するメラメラとした執念がすごい。 頻繁な改号や転居、エピソードも奇行が目立つ人物だが、芸術家本来の姿を教えてくれるようだ。[ビデオ(邦画)] 7点(2013-01-19 23:04:34)《改行有》
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