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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. マーシャル・ロー(1998) 《ネタバレ》 デンゼル・ワシントンとブルース・ウィリスの共演というだけでテンションが上がりますね。 ブルース・ウィリスには批判的な意見も多いようですが、個人的には二人の演技は完璧で、それぞれの立場、肩書きにおけるカリスマ性というものを十二分に発揮していたと思います。 映像・演出も凄いです。『バス爆破テロのシーン』のインパクトは強烈。このシーンがあることにより、結果のみを映した『劇場テロ』『FBI本部テロ』の惨劇までもがイメージできるわけです。惨劇をイメージさせる演出や、何かを予感させる演出は見事という他ないんです。『劇場テロで一瞬だけ映される片腕をなくした女性』『会議のときに一人、二人、・・・そして一斉に鳴り出すポケベルと携帯』『バーで飲んでいるときに地震のようにバーが揺れる演出』などは、どれも鳥肌もの。 ストーリーにおいても、市民にとっての脅威が、いつの間にか『テロ』から『軍』に移行していて、本質のすり替えがあまりに見事。 ハブ(デンゼル・ワシントン)が、『この国を混乱させることが目的だったとしたら?軍を出動させ、国民を不安に陥れ、やがて法と憲法の精神が破られたら?それこそが彼らの勝利だとするなら、彼らは既に勝っている。』と、デブロー将軍(ブルース・ウィリス)に言い放つ、これこそがこの作品のテーマなのかもしれません。 テロの危険因子を育てたのがアメリカなら、今回のテロの原因を作ったのもアメリカ。そんな映画をアメリカが作っちゃったってんだから、こりゃあなんか凄い迫力というか、警告めいたもんを感じます。 惜しむらくはこの作品、ものすごく頭の良い人や状況判断が早い人にとっては、格別の味わいを見せるのでしょうが、私のような中途半端な頭の出来では、状況や人間関係を理解するのに全力を尽くさないといけないので、途中でやや疲れてしまうのが難点と言えば難点か。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-05-24 16:45:26)《改行有》 2. マスク・オブ・ゾロ 《ネタバレ》 爽快感のあるエンタメ作品。剣戟アクションだけでなく、道具や馬を駆使したアクションも見ものです。ジャッキー映画に通じる笑いや面白さがあります。 ただ残念ながら、ストーリーに対して時間をかけすぎてしまった感は否めません。剣戟のアクション映画って、バランスが結構難しいのかもしれません。短すぎるとしょぼさを感じてしまうでしょーし、かと言って長すぎると、アクションシーンで逆に間延びしてしまうことだってあると思います。 今作に関しては、『予定調和なヒーローもの活劇』の部類ですので、主人公が死なないことはわかりきっています。だとしたら、こういう作品こそもう少しコンパクトにまとめて、スピード感を大切にしたほうがいいんじゃないかなーと思った次第です。 剣戟のアクションは好きなんですが、今作は何気に、『ゾロVSエレナ』の一騎打ちが一番見所だった気がします。いろんな意味で・・・ それから、馬が一歩前に出て地面に落下するシーンが凄い好きです。とにかく馬からよく落ちるヒーローです。後半、追っ手から逃げるときにまた馬から落ちたときには、さすがに『もーいーよ。』って思います。同じネタを押し過ぎです。だいたい『ゾロ』なんだから、馬ぐらいちゃんと乗ってほしいものです。でもその後のカーチェイスならぬ馬チェイスは非常に良かったです。漫画チックでお約束チックですが非常に面白いシークエンスです。この場面を予告で見せちゃっているのがもったいないですよね。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-04-19 18:16:03)(良:1票) 《改行有》 3. マーキュリー・ライジング 《ネタバレ》 アイデア、切り口は面白いのですが、中盤以降は関係者が次々と消されるというよくあるパターンで、少々盛り上がりに欠けます。 『ある分野においては天才的な知能を持つ自閉症の子供とブルース・ウィリスの関係性』 『9歳の子供が国家機密の暗号を解いてしまう。⇒子供を他国に利用されれば自国の諜報員達が危ない!』 どう料理しても、面白くなりそうなんですが。メインディッシュになればなるほど、尻すぼみ感が半端ないです。まるで、極上の材料が揃いすぎてしまったために、シェフが油断して料理を失敗して、せっかくの高級食材を台無しにしてしまった感じです。 また、よくあることですが、サスペンスを演出するためのストーリー展開になってしまっているので、必然性に欠ける行動がたびたび見られます。 まあそれでも、娯楽作品、エンターテイメント重視ということであればそれも笑ってスルーできるのですが、娯楽作品にしては少年の境遇がシビアで不憫なんですよね。少年の両親が良い人すぎたため、どう頑張っても少年にとってのハッピーエンドは絶対に来ない事実が、見ていて辛かったです。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-04-09 12:29:39)《改行有》 4. マーダー・ライブ 殺人中継<TVM> 《ネタバレ》 いきなりテレビのトークショーを占拠し、女性司会者を処刑するという切り口が大変面白いです。冒頭から本題に入る潔さは嫌いじゃないです。 ただ本作においては、本題に入るのが早過ぎたためか、途中で若干の中だるみを起こしてしまったのが最大の難点。いや、リアリティを追求するために、それも計算に入れての演出だったのでしょうか。何にせよ、犯人のフランクが娘サリーの復讐のために番組ジャックをしたはずなのに、途中から趣旨がブレはじめたのが正直残念です。 本作の最大のポイントはきっとメディア批判でしょう。特に、視聴率重視で人を食い物にする娯楽番組に対する痛烈なバッシングが感じられます。女性司会者はわかりやすすぎるほどその典型のような存在。更に悪質なのが、その偽善ぶりで、フランクじゃなくても女性司会者にはイライラするばかりです。もうぶっちゃけ女性司会者が処刑されちゃうのを望んでしまうくらいです。 この映画は、リアリズムを大切にしているためか、中盤からのテンポとスピード感が悪く、盛り上がりに欠けるかもしれません。フランクが人質を必要とした理由もわからず、フランクという人物の掘り下げが足りません。フランクの妻とのやりとりも正直?です。 ですが、ラストで女性司会者の発言を聞き、野球中継が流れ、来週の番組の予告が流れたとき、人の命が犠牲になっても結局世界が何一つ変わらない事実は衝撃的です。いや、むしろこれは無力感や脱力感の類かもしれないです。 この作品の唯一の救いは、騒々しいバーでテレビを見ていた人達が、最後暗い表情でテレビを見たまま静まり返っていたシーンでしょうか。 面白い映画としてススメるのは気がひけますが、作品価値という観点からすると一度は見ても良い映画だと思います。[DVD(字幕)] 6点(2014-06-17 12:58:36)《改行有》 5. 真夏の出来事 《ネタバレ》 本格的なサスペンスかと思って構えて観ていたのですが、思いの外コメディ色が強く、良い意味で肩の力を抜いて鑑賞することができました。サスペンス+コメディというのは苦手なんですが、本作にいたってはシュールさを極力控え、見事なバランスで面白い作品に仕上げていると思います。もちろん、キャメロンディアスやハーヴェイ・カイテルといった役者さんの力も大きいと思います。 全編にわたってピタゴラ・スイッチのような作品でして、タイミングのずれや、不測の事態をうまく使って現状を打開させないストーリー運びは、結構楽しいんじゃないでしょうか。ラストなんてまんまピタゴラ・スイッチで、ちょっと感心します。 おそらくは殺人者なんて最初から一人もいなくて、間の悪い偶然が重ねることで、追い詰められたジョージ(ハーヴェイ・カイテル)が本当に殺人者になっていくっていうのが面白いんです。ジョージが作っといた、多量の精神安定剤入りドリンクをラストのオチにもっていく運びなんかかなり良い感じです。 平均点を見る限りでは、もしかすると観る人によって評価が割れやすい映画かもしれませんが、個人的にはオススメですね。[DVD(字幕)] 7点(2014-04-30 20:16:26)《改行有》 6. マンハッタン殺人ミステリー 《ネタバレ》 ウディ・アレン演じるラリー・リプトンがしゃべるしゃべる。奥さんもしゃべるけど、ラリーはすごい。絶対静かにしないといけない場面でもかまわずしゃべる。落ち着かないといけないところでは必ずと言っていいほどパニックを起こして、見ていてほんといらいらします。 いらいらするんだけど、とにかくちょいちょい面白いことを言うものだから、つい笑ってしまう。「うまいこと言うなー」と感心までさせられてしまう。でも、やっぱりいらいらもしてしまう。 本筋が全然読めなくて、ラスト付近までいったいどうなっているのか全然わかりませんでした。ストーリーが何気に面白くて、ミステリーとしてすごく良かったのだと思います。だから、早く真相を知りたくなったし、見ながらいろいろ考えていたのです。そこでラリーと奥さんがどーでも良いことをやんやと話しまくるもんだから、なんだか邪魔されている気分になってしまって・・・ もしミステリーがどうでも良いような内容だったらそこまでいらいらしなかったかもしれません。ですが、なまじ内容が面白いんですよ。だからストーリーの良さをコメディの面白さが若干邪魔しちゃってるよーな気がするわけです。 コメディ好きな人は楽しめるかもしれないですけど、ミステリーにのめり込みやすい人はいらいらさせられるかもしれないですね。[DVD(字幕)] 6点(2013-05-21 13:35:42)《改行有》 7. マトリックス 《ネタバレ》 ネオが真実の世界を知り、仮想空間で進化を遂げていくストーリーと世界観がたまらないです。 シリーズすべてを観賞(アニマトリックスは除く)し、まだ何となくしか理解できていない部分もありますが、おそらくネオは1作目で仮想世界のプログラミングを理解し、それを自在に書き換えるレベルまで達したのではないかと思っています。 ですので、仮想世界ではまさに神の領域。 ただ現実世界ではただの人間にすぎないので、シリーズ通してそのギャップにも魅了されました。 1作目が世間一般で最も評価されているのも、何となくわかる気がします。 3作目まで見てしまうと、ある程度世界の姿が見えてしまうのに対し、1作目ではそのスケールの概要がまだ覆い隠されています。 何でも、すべて見えてしまうと面白さが半減してしまうということでしょうか。 僕も例にもれず、1作目が一番好きです。[DVD(字幕)] 9点(2012-05-17 16:37:06)(良:2票) 《改行有》 8. マーズ・アタック! 《ネタバレ》 コメディ系の映画かと思いきや、意外や意外。 火星人到着後、いきなりはじまる殺戮ショー。ここまではスケールこそ違えど、「インディペンデンスデイ」や「宇宙戦争」と同じですね。 猟奇的な描写はきらいではないので、宇宙船につかまった二人がいろいろと人体改造されるシーンは楽しめました。特にチワワと体を交換されたのは・・・「死霊のしたたり2」を思い出します。 最後のオチは、この映画の場合あれで良かったと思いますね。あんなしょーもないことで頭が爆発するとは。今まで被害にあった地球人のみなさんが浮かばれないですね。 ホラーは好きだけど、ブラックユーモアはちょっと苦手という人には向かないタイプの映画です。 でも宇宙人が出てくる映画って、地球人が友好的に構えていると宇宙人は侵略する気満々だし、逆に宇宙人が友好的だと地球人は宇宙人解剖することしか考えていなかったりするし、どちらも友好的なパターンってなかなかないですね。 もしくはどちらも最初から戦う気満々ってのも意外とない・・・[DVD(字幕)] 6点(2012-05-07 23:44:08)《改行有》 9. マイ・ガール 《ネタバレ》 最初の1時間がとにかく長いです。ちょっと工夫が足りないのでは、と思いました。 「日常」に1時間くらいかけることで、登場人物たちに感情移入し、そこからクライマックスへと移行していく作品は数多くありますが、本当に良い映画はその1時間でも少なからず物語に入り込めるものです。 この作品はちょっと中身がなさ過ぎて、最初の1時間はほのぼのというより退屈でした。 ですので、この映画は、ラストでトーマスが死んでしまうストーリーだけに頼っているような印象を受けてしまって素直に感動しきれません。 ただトーマスのお母さんの演技だけは本当に泣けました。[DVD(字幕)] 4点(2012-05-07 03:22:41)《改行有》 10. 摩天楼を夢みて 《ネタバレ》 見ごたえはあります。舌戦が好きな人にはおススメです。(舌戦が好きな人って何だ?) 個人的には、もう思いっきり大どんでん返しのスーパーサクセスストーリーにしてくれたほうが好きでした。映画であんまり現実見せられてもね・・・もっと夢見たい。[DVD(字幕)] 6点(2011-07-07 15:14:21)《改行有》 11. マーヴェリック 《ネタバレ》 正直者は一人もいませんでした。いや、むしろ悪役さん達が一番正直者でした。それからロシア人も。[DVD(字幕)] 7点(2011-07-06 22:03:59)(笑:1票)
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