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1. マリー・アントワネット(2006)
《ネタバレ》 映画館でCMを観たときから、女の女による女のためのふわふわした映画なんだろうなと思った。
勿論自分も女なのでああいう華美な衣装や装飾は大好きです(笑)
しかしなんとまあマリーの視点から描く世界の華美で贅沢で凡庸で退屈なことよ!
ルイ16世やマリーの人格や政治手腕には一切触れず、夫婦としての生活のみを切り取っている。
マリー自身は、女として女王としての責務に重大な悩みを抱え一人苦しみ、泣きあがく。
待望の子供が出来て、平凡な女性として自らの幸せのみに埋没していく。
イケメンフェルゼンとの初恋に胸おどらせるが、しかし夫との長い三角関係を丁寧に描くのかというとそうでもない。片手落ち感が否めないのだ。
この国王と女王は、世情に目をそむけていたわけではない。そもそも興味を持てなかったか政治から隔絶されていたかなのだろう。慢性的な財政難に悩まされ続けた国家を背負わされ国王になるも「いい人」なだけでは国王は務まらない。知識はあってもそれを生かす才能と才覚がなければ賢王とはなりえないわけですな。ちなみにこれは鳩○総理の話じゃないですよ念のため。
話を戻して、なんというかこの2人が真正面から受け止めなかった国の問題と
この監督がマリーアントワネットという人物を切り込み掘り下げ
監督なりの人物像をしっかり描かかなった事がだぶった。
8月末にあわてて宿題を片付けている子供のような映画。それがマリー・アントワネット。[DVD(字幕)] 4点(2010-02-02 12:05:13)《改行有》
2. 魔法にかけられて
《ネタバレ》 映画館で吹替えと字幕両方鑑賞しました。
過去のディズニープリンセスシリーズのオマージュが随所に散りばめられているので、ひととおり古典ディズニー映画を楽しんだ人には二度おいしい仕上がりになっています。
どうしても主人公のジゼルをメインに捉えてしまうのですが、もうひとりのプリンセス『ナンシー』へのスポットが弱かったのが残念。この映画、ナンシー視点で考えてみるとまた面白いです。NYではバリバリのキャリアウーマンだけど本当はロマンチック大好き。恋人の趣味嗜好に合わせて大人の女性を演じてきたナンシーが、エドワードと出会って本来の自分をとり戻しおとぎの国の女王になるというシンデレラストーリー。恋に破れても相手を怨まず現実を受け入れる潔さとか、自分に『芯』がある。これって古典プリンセスに通じる要素なんですよね。どんな意味でも前向きで強くないとプリンセスになれない。逆に最終的に巡り合ったパートナーと真実の愛を紡げれば全て大団円だし、どんな世界や環境でも女性はプリンセスになれる。人生ってそんなもんなのかもと幸せな気持ちになれました。
未公開のカットシーンにはエドワードとナンシーのやり取りがあったそうなので、DVDの特典映像で見せてもらえないかな~??とひそかに願っています。[映画館(字幕)] 9点(2008-07-14 13:50:43)(良:1票) 《改行有》
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