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プロフィール |
コメント数 |
1047 |
性別 |
男性 |
年齢 |
30歳 |
自己紹介 |
とにかくアクションものが一番
感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます
備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません 10点…大傑作・特に好き 9点…好き・傑作 8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く |
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1. ミルドレッド・ピアース
《ネタバレ》 「深夜の銃声」または「偽りの結婚」の題でも知られるフィルム・ノワールロマンス。
カーティスの最高傑作は「カサブランカ」なんて退屈なメロドラマじゃない。
高密度でフルスピードの本作こそ、そしてジョーン・クロフォードにとっても最高の1本!
これが本当にあの臭い映画を監督した人間が撮った映画なのだろうか。信じられないくらい面白いのである。何故こんな傑作が日本ではVHSどころかDVDもまともな形でリリースされていないのだ!これほど頭にくる事はないぞ!
まず波と共に現れ波にさらわれていくオープニングクレジットからして面白い。
この映画は鏡の映画だ。
年頃の娘が見つめる鏡、下から女の表情を鏡のように映すもの、弾痕が刻まれる鏡、遊んだ後に結ばれた髪をほどく女を映す鏡。
摩天楼、銃撃からはじまるファースト・シーンの衝撃!女の名前を一言もらす最期、鏡に刻まれた弾痕。
走り去る車、波止場、橋の上を歩く女の悲しき表情、ミンクのコートは遠出を予定している証。
手すりを叩く音、窓を叩いて女を呼び止める男。
机の下に放置される男、乾杯、男のコップを叩き落として口づけをことわる、、螺旋階段、ドアを閉めて男を密室に閉じ込め“擦り付ける”、倒れた電燈によって発見される遺体、自ら電話線すら絶ってしまう。
実に鮮やかな、見事なスタートダッシュから始まった12分間。
そこから警察署でめぐりあう知り合い、取り調べ、焦り 新たな男の登場と動揺。
20分を境に始まるミルドレッドの回想。
初っ端から険悪な雰囲気、子供たちとのやり取り、写真、引き出しにしまわれた凶器。
肉欲を求める野蛮な訪問者、ローブの紐をやらしい手つきで触ったり引っ張る素振り。女はそれを嫌そうな表情で払いのける。口づけ、肩を撫で回す。
二階には幼い娘と年頃の娘が二人、娘の尻を優しく叩く時の愛情とは大違い。
娘たちのために仕事につく母親の姿、着替える仕草、胸元がちょっとはだけているだけなのにあんなにも色っぽい。クロフォードの素晴らしい演技。
「風と共に去りぬ」やジョージ・キューカーの「ザ・ウィメン」でも見たことのあるような黒人の女中(バタフライ・マックイーン(Butterfly Mcqueen)の方。ハティ・マクダニエルじゃなくて)。
スカートで膝を隠す一瞬、何度も交わされる口づけ、家族がいない間の情事、水着で他の男と泳ぐ、謎の音、男が見てしまった女の帰り際。
浮気の時に起こった悲劇、メーターが物語る命が消える瞬間。
女は悲しみを忘れるために前にも増して働く、プレゼントをゴミ箱に捨ててしまう野蛮人、注文で敷き詰められた回転からメモがなくなりお開き、見てしまったカウンターでの口づけ、何度も叩き落とされるグラス。
30分後には再び現代に戻ってくる。
また語られる過去、車、娘もどんどん破滅へと向かって歩みを加速させる、狂っていく娘の活き活きとした表情よ!
黒衣、女が破り捨てれば娘が頬をひっぱたく、亀裂の入る瞬間、列車、舞台の上で踊る目を疑う光景。
幼い娘の写真、一時の安息、誕生パーティーの裏で行われる蠢く黒い影、電話と決意・裏切りへの銃撃。家族を救うための身代わり、受話器の前でのやり取り・・・何もかも素晴らしい。[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2014-05-13 22:42:13)(良:1票) 《改行有》
2. みかへりの塔
《ネタバレ》 凄い映画だった。
ストーリーは問題を起こした“子供”なら小学生だろうと大人だろうと送られ集団生活をさせられる学園の話。
浮浪や盗み、怠け者など問題児を一緒に生活させて更生していこうというものだ。
映画は1941年と戦争も近い筈だが、非国民がどうとか戦争のプロパガンダとかそんな要素は微塵も感じられない。
集団で社会的な学習をさせ、子供たちに自分の長所や短所を見極めさせるなど興味深い。
つうか「寝ショウベンの統計」って(笑)
教員も擬似的な父親・母親となって家族のように教えていく。
仕事が忙しいので託児所の代わりにする親も入れば、自分の不始末を人任せにしようという無責任な親も出てくる。
育児放棄も同じだ。
今の我が子に過剰に愛を注ぐ「モンスターペアレント」とこの映画の親たち。一体どっちが酷い親だろうか。
どんな事情があれ、俺は両方ともクソだと思うよ。てめえの不始末他人に押し付けるような親はな。
まあ俺も最初こそ「悪い刷り込み」を感じた。
塔に入ったばかりのお嬢ちゃん育ちの女の子と一緒の気持ちだった。
だがそんな考えは次第に薄れる。
子供たちはみんな活き活きしているし、厳しいけど個性を尊重する辺りなどある程度のびのびした感じだ。
また、卒院しても社会に打ちのめされ戻っていくる生徒の様子も良かった。
塔を見る世の中の冷たい現実、そんな現実にまた戻り挑み直そうとする場面。
笠智衆の先生の言葉も良い。
「世間に負けないように強くなれ。ここで培ったことを忘れるな」逆境に負けるなという教えが感じられる。
水を引いていく力強い場面はキング・ヴィダーの「麦秋」を思い出す。
言葉には言葉、拳骨には拳骨で応える。
拳骨の後に抱きかかえて励ます姿勢がグッド。これが本当の愛のある拳骨や。
「蛍の光」は思わずうるっと来てしまう。
鐘の音はちょっと拍子抜けしたが、去っていく生徒たちの希望と不安を感じさせるシーン。
横を走る汽車も、この数年後には戦地に行く兵士たちを乗せて走っていくのだろう。
戦争を知る前と知った後じゃ印象が違うラストだ。[DVD(字幕)] 9点(2014-03-06 14:37:56)《改行有》
3. 三つ数えろ
フィルム・ノワールの傑作。ボガート&バコールの黄金コンビ。
「脱出」ほどじゃないが、二人の息の合ったコンビはやはり見もの。
私立探偵フィリップ・マーロウが複雑怪奇な事件の真相を探る話だが、正直言ってワケが解らない部分も多い。
「あの男」の死因やチャイナ・ドレスに身を包んだ女性と次々にファム・ファタールに化ける女性たち、二転三転する下手人・・・つうかどんだけ女性出てくんだよ(オマケに全員別嬪という)。
だがサクサクテンポ良く進むストーリー、マーロウと美人揃いな女性陣とのウィットに富んだトーク、ボガートの書店での見事な“演技”と飽きがまったく来ない。
ドラマだけでグイグイ魅せてくれる面白さ。
受話器のやり取りなんか「どっちがかけたんだよ」と腹を抱えて笑ってしまう。頼むからこれ以上ややこしくしないでくれ(笑)。
真相に近づくマーロウだが、マフィアとの銃撃戦も見事。
ボガートのスピーディーなアクションが炸裂する!
特に終盤の銃撃戦の二段構え。
三つどころか二十秒の緊張、ファム・ファタールとの見事な「だまし討ち」、屋敷における駆け引き・・・うーむ130分という長さをまったく感じなかった。[DVD(字幕)] 9点(2014-01-20 13:21:30)《改行有》
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