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自己紹介 |
今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。 物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。 備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。
10 至高の殿堂入り 9 心に残る傑作 8 もう一度観たい佳作 7 面白い 6 そこそこ面白い 5 普通 4 それほど面白くはない 3 面白くはないが見どころがなくはない 2 全然面白くない 1 酷い駄作 0 呆れ果ててもはやネタレベル |
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1. ユナイテッド93
《ネタバレ》 9.11、あの時の衝撃が蘇る。
煙を上げる貿易センタービルに、もう一機が突っ込む信じがたい光景。
航空管制センター、軍などの混乱ぶりがリアルに伝わってくる。
ハイジャックの機内を描くのは、ユナイテッド93便のみ。
乗客がハイジャックに立ち向かったといわれる機だが、どこまでが真実でどこまでが脚色かはわからない。
が、ドキュメンタリー風で迫真性はあった。
なにより、現実に起こったテロの重みが釘付けにさせる。[DVD(吹替)] 7点(2015-04-12 00:40:15)《改行有》
2. ゆれる
《ネタバレ》 対照的な性格の兄弟間で交わる感情が、一つの事件を通して見事に描かれている。
深層心理にまで関わる心理劇のようで、複雑な人間の心の深淵を覗き見る思い。
兄弟ともに、抑圧された心理がチラっと顔をのぞかせる瞬間が見逃せない。
それが事件の真相への手がかりとなるサスペンスとなっている。
「智恵ちゃん、結構しつこいだろ……酒飲みだすと」
関係を持ったことがバレたかと思った弟は、酒のことかとホッとする。
兄に鎌を掛けられたと知ったのは、後の裁判中でのこと。
兄と弟の心の揺れを浮かびあがらせるような描き方がうまい。
兄弟役の演技も共に良かったが、特に香川照之が素晴らしい。
本作では、何が真実なのか明確には描かれていない。
『羅生門』のように人の主観によって真実が複数存在するようにも見える。
人間の心理を完全に解き明かすのは難しい。
一定のものではないし、本人でさえ気づかない要素もある。
証言に影響を与えた弟の深層心理も、本人は気づいていなかったのだろう。
ラスト、兄は弟の呼びかけに応じてバスに乗らなかったのか、それとも乗って去っていったのか。
これは、兄の心理を解き明かす上で、180度変わってくるところだ。
その解釈は観客に委ねられているが、これは作り手としてズルイと思う。
個人的な見解をいえば、兄はバスに乗って去ると思った。
後で原作も読んだが、小説のラストも明確な描写はないものの、その印象を強くした。
バスに乗らなければ、予定調和的なラストになって作品自体の評価が下がりそう。
あの状況で弟を受け入れるなんて、そんな簡単なものじゃないし、弟に都合がよすぎる。
でも、その結末が描かれていないと、評価のしようがない。
結末を描いてしまえば、バスに乗ってほしい観客とそうでない観客のどちらかが失望する。
都合のいいように受け取ってくださいというのは、ある意味無責任で、都合よく逃げているとも言える。
面白い映画だっただけに、その点が残念でマイナスポイント。[映画館(邦画)] 7点(2012-12-28 23:54:08)(良:1票) 《改行有》
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