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1. 落下の王国
プロモーション・フィルムではなく「映画」である以上、映像・ストーリー・音響と音楽・俳優、それぞれの魅力が引き出された作品であることが自分としては理想です。
本作においては、映像は見事な出来栄えにもかかわらず、ストーリーの部分で大きく興味をそがれてしまった。特に、「面白い物語で子供を引き付ける」展開なのに、肝心の語られる物語はあまりにも幼稚で馬鹿馬鹿しく、全く先が気にならない出来。子供の「続きを聞かせて」というセリフが虚しく響いて聞こえました。
映画自体のストーリーの枠組みは面白いだけに残念。[DVD(吹替)] 4点(2009-04-19 01:49:57)《改行有》
2. ランボー/最後の戦場
《ネタバレ》 この映画は「ミャンマーの内戦をテーマにしたアクション映画」ではなく、「ランボーの活躍できる舞台をミャンマーに設定した」だけのように思える。それは恐らく「ランボー3」のアフガンと同様なのだろう。内戦についての切り口はなく、代わりに残酷な殺戮シーンが繰り返される。内戦の悲惨な面は伝わってくるけれど、それについて考えさせられることは特に無い。
アクション映画としては、80年代によく作られたMIAものから全く進歩してないことに驚く。むしろ展開が薄くなっており、「もう終わりかよ!?」と拍子抜けする感じ。
また自分としては、「独善的で無知な人間のために、多くの人間が無駄な戦いで死ぬ」という話では盛り上がれない。せめて、使命感の強いプロの傭兵を助けるために戦う、などという展開が欲しかった。[DVD(字幕)] 3点(2009-03-21 21:48:08)(良:1票) 《改行有》
3. ライトスタッフ
おそらくアメリカにとって一番派手なエピソードである、アポロの月面着陸を扱っていないことが、まず面白いと思いました。
航空宇宙史という形で映画は進みますが、事象よりも飛行士たち人間のキャラクターの方に、目が向けられていることが徐々に判ります。
科学的好奇心よりもソ連との競争が行動原理になっていたり、人命よりもポッドのデータを優先する、飛行士にはトラブルの詳細を知らせない、など随所で現れる政府の非人間的な部分に対し、飛行士たちは人間の意地やプライドを貫こうとしています。その根底にあるのは、アメリカ人の「開拓者精神(フロンティア・スピリット)」ではないでしょうか。
この映画は、空と宇宙という未開の地に挑んだ男たちの、開拓者精神を描いたものであるからこそ、アポロよりもNASAに至るまでの、マーキュリー計画を題材にしたのだと思います。
この映画が作られた頃、スペースシャトルの時代が始まり、アメリカは宇宙開発をリードする立場を確立しましたが、それはマーキュリー計画の飛行士たちの開拓者精神の上に築かれたものである、ということを忘れないために作られたのが、この映画なのかもしれません。そんな、アメリカ人の、先人に対する崇敬の念が存分に伝わってきました。私が思うに、「開拓者精神」を日本語に意訳すると、「サムライ」という言葉になるのではないでしょうか。[DVD(字幕)] 8点(2007-01-19 18:18:22)(良:2票) 《改行有》
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