|
プロフィール |
コメント数 |
1047 |
性別 |
男性 |
年齢 |
30歳 |
自己紹介 |
とにかくアクションものが一番
感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます
備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません 10点…大傑作・特に好き 9点…好き・傑作 8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く |
|
1. ラスト・シューティスト
《ネタバレ》 グレンドン・スワザウトの原作を映画化。
ガンに侵されながらも最期まで己と戦い続けたジョン・ウェインの遺作。
西部劇を支えてきたウェインと共に共演したジェームズ・ステュアート、
ジョン・キャラダイン、ローレン・バコール、ロン・ハワード等が脇を固める。
ジョン・ウェインほどヒゲが似合わない人間もいないが、歳を取り、ヒゲを生やすまでになった保安官の晩年像。
ヒゲも無く若さと元気に満ちていた昔と、老骨に鞭打って執念で仕事を続けようとする男の孤独な一面との対比。
「赤い河」、「リオ・ブラボー」、「ホンドー」、「エル・ドラド」のバラバラの一場面を「西部劇」という一つの世界観で統一したドン・シーゲルの粋な演出が良い。
ウェインのファンにとっては「歴代の“ジョン”なんとかさんはこの人でした!」と改めて自己紹介されるような感じかな。白黒ウェインのカッコ良さは異常。
ファーストシーン以降しばらくは撃ち合いがほとんど無い。
ジョンが知り合ったロジャース夫人たちとの交流、旧友との別れ、名を挙げようと迫る仇敵たちとの因縁。
死期が迫った中で自分を見つめ直す主人公の内面をじっくり描いていく。
「拳銃王」の真逆って所がミソだね。「拳銃王」はアウトローの孤独、本作は保安官の孤独を描いている。
自分は何を成し、何のために戦ってきたのか。
様々な思いがジョンを取り巻く。
そして文字通りラスト9分の「最後の銃撃」。
ジョン・ウェインは病ではなく、保安官として死にたかったのかも知れない。
第二世界大戦であえて本土に残り、映画の中で戦い続けた男ウェイン。
戦場に行った男たちのために映画界に留まった執念、そんな後ろめたさとの戦い。
無秩序な戦場で誰かを守って死ねるのだろうか?
だったら自分は誰かを守って死にたい。せめてスクリーンの中だけでも・・・そういう思いがウェインにはあったのかも知れない。
この「ラストシーティスト」は、ウェインの心境を映像にして我々に問いかけたのかも知れない。西部劇の終末を描いたこの作品で。
ウェインはアメリカ最後のフロンティアとも呼べる西部劇を誰よりも愛し、誰よりも守ろうと戦った。
その意思をクリント・イーストウッドなどが継いだと言えるのかも知れないが、西部劇の根底に流れるフロンティア精神を最後まで貫こうとしたのはフォードとウェインくらいでは無かろうか。[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 19:48:53)(良:2票) 《改行有》
2. ラ・スクムーン
ベルモンドファンにも、フィルム・ノワールファンにも、とにかく総ての“漢”にオススメする傑作。 ジャン=ピエール・メルヴィルとは一味違う“仁義”を描くジョゼ・ジョヴァン懇親のフレンチ・ノワール。[DVD(字幕)] 9点(2014-04-12 01:05:21)
3. ラスト・タイクーン
スコット・フィッツジェラルドの「遺作」、そしてエリア・カザンにとっても「遺作」になるとは皮肉なものだ。
1つ違うのは、フィッツジェラルドの原作は未完に終わるが、カザンの映画は未完とされる部分で結末を迎えているところだ。
かつてハリウッドを代表するプロデューサーだったアーヴィン・タルバーグをモデルにしたストーリー。
ロバート・デ・ニーロが相変わらず「誰てめえ」ってくらい名演。
劇中の時代は恐らくトーキー全盛期の1930年代、つまりタルバーグがなくなる直前の最も彼の人生が目まぐるしかった時だ。
物語の主人公モンロー・スター(タルバーグ)は作品を成功させるためなら容赦なくハサミを入れる男。
信頼はあるが、その徹底した商業主義は上層部や監督たちからやや距離を置かれているようにも感じられた。
そんな大物プロデューサーのロマンス、そして破滅。
かつて彼が目をかけた大物女優ディディは「年増」と揶揄されていた。
彼女がモンローにとっての“過去”であり、彼を慕うエドナは「現在」、彼が追うセシリアは彼にとっての「未来」なのだろう。
そんな「未来」は彼のプロシューサーとしての実績に暗い影を落とそうとする。
いや、性格には彼が深入りしすぎたと言うべきか。
どうでもいいけど、例のハゲのオッサンは何度見てもヒッチコック御大にしか見えません。本当にありがとうございます。[DVD(字幕)] 8点(2014-03-11 21:19:17)《改行有》
|