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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. -less [レス] 《ネタバレ》 エンディングのあとまたエンディングがありますので、 最後まで観たほうが人道的なブラックというのがわかると思います。 この映画は霊と霊との戦いです。 居眠り運転で交通事故を起こしたのは主役の家族です。 赤ちゃんを抱えた白いドレスの女性は怖がられ気味悪がられる存在ですが、 追突されて子供と共に殺されたのだからこんなに理不尽なことはない。 その相手がバカみたいな性格の家族と婚約者で、 車の時間が止まっていることからほとんど同時に死んだのです。 ところが唯一妊娠中の娘だけが生き残った。 運転手の父親は最後に疲れ果て、 終わったら(よいおじいさんになる)と紙に書きます。 つまりは孫の顔が見たいんですね。 結局二重エンディングでその紙はレスキュー隊が発見して捨てるのですが、 これで子持ちの幽霊は救われたんではなかろうか・・ そういう人道的なブラックさがあると思うのです。 バカみたいな家族が団結しようと必死になるたびに、 幽霊は現れ誘われるようにひとりひとり黒い車で連れ去られます。 この車は第一発見者の車で、 一晩中同じ道を走り回っているのもそこから逃げられないのも、 霊の呪縛であり時間的には瞬時のことでしょう。 次々と殺されてゆくように見えますが、 交通事故で息絶える順番でよく考えると怖いです。 これは(ホラーではなく交通事故だ)とわかります。 この映画の後味がまだすっきりした方だと思ったのも、 交通事故で呪縛霊となって事故を誘う浮ばれない霊の怖さではなく、 正面衝突して即死炎上した車の中の霊たちの戦いであり、 被害にあったのに気味悪がられ疎まれる女性が、 日本的に考えれば成仏できたことと、 同じ子持ちの女性が運だけで助かったわけではなかったこと。 そして孫の顔が見たい父親までは許してはくれなかった(運転手ですから!) 洋画にしては実に邦画的なホラーだなぁと。 ただしこれを邦画にしたらかなり暗く怖いんだろうなぁ・・ [DVD(字幕)] 7点(2006-03-05 10:52:00)《改行有》 2. レジェンド・オブ・ゾロ 《ネタバレ》 アクションの古典的な手法のスローちっくな長回しは、 最近の早回しや手ぶれやサブリミナル多用とは違いすごく安心感。 音楽も決闘シーンでかかるフラメンコでのれます。 特に今、トリノオリンピックのフィギュアなど見てるものだから楽しい。 かなり音楽は大きくて派手ですが(ジェームズ・ホーナー)好きですね。 勧善懲悪もののどこが面白いか面白くないか、 私的には主役ばかりが目立たずに悪役も活躍しなければいけないこと。 できれば悪役の方が活躍してヘタレ主役がそれでも勝つというのがいい。 このヘタレというのもただのヘタレではいけません。 ここがスパイダーマンと同じようないい理由があるのです。 ゾロは素顔を見られてはいけない・・ ところがマスクを取られた一瞬のスキを見られるのです。 その組織は味方か敵か? そして家出したキャサリンは悪役貴族の魔の手に落ちるのか?? 子供にだけは素顔を見られないようにしたいゾロ。 後半は(うわ~最近では珍しいアメリカ万歳を嫌味に描いてない映画だ) と思いました。 やはりこういった西部劇のような背景演出はいいです。 総括して例えれば・・ 今のアメリカを理想的に表現した映画。 今回気をつけて見た字幕でやはり変なところはあった。 やはり牧師と神父をごっちゃにしていた。 牧師がワインを飲んでいる?でもマリア像が教会にある・・神父でした(泣) たのむから「ダ・ビンチ・コード」でそれはやめてほしい・・ この神父も大活躍しちゃいます。 悪の組織も二重展開で楽しめるし、 だいぶ前の作品「ファイト・クラブ」と同じこともしています(爆) この悪の貴族がなかなかよい個性で、 冷酷無比なのに義はつくすみたいな・・ 悪い奴を殺すのも「魔宮の伝説」みたいなシーンがあるし、 後半は「最後の聖戦」のリバー・フェニックス状態(笑) ここのトルネードという馬の使い方が面白い。 このトンネルのシーンだけでも点数アップしたいツボです。 あと蛇でも出ればまんまインディ・ジョーンズでしょう・・ 「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」のまんまじゃないかというシーンもあり。 [映画館(字幕)] 7点(2006-02-28 09:29:44)《改行有》 3. レディ・キラーズ 《ネタバレ》 その中途半端さと結局は勧善懲悪になってしまったのに、 すっきりしない後味はまるで「宇宙戦争」のような脱力感。 これもまたいいんじゃあないかな。 結局のところ私はブラックなファンタジーが好きなのです。 ホラーがもっとあればいいかなとも思いましたが・・ 特にラストの猫がくわえたある忘れ物・・ これは「ボディスナッチャー」の人面犬のような悪趣味で、 何回か巻き戻して確認し笑えました(という作業自体悪趣味かも) 監督の趣味の悪い策略にケッとしらけることなく楽しめたのも絵の色のおかげ。 キャストは主役がトム・ハンクスということで期待はありましたが、 このハンクスのこわばった偽善の塊のような演技・・うまい。 「ザ・プロデューサー」のケビン・スペイシーを思い出しました。 演技的にはわざとらしいんで今更うまいのはわかってるってとも思いますが、 仕切り屋、知識ひけらかし屋、うそつきと・・古風な嫌われ者を演じていました。 いい人ばかりを演じているハンクスをよく見てきたので逆に感心。 イルマ・P・ホールおばあちゃんも味があってうまかったのですが、 私がこの出演陣のなかでとくに興味を持ったのが意外と地味な役者。 ツィ・マー演じるベトナム?中国?の将軍。 この役者はなかなか面白く作品の古風さを再現。 古風な脚本と最新の役者と80年代ファンタジー映像の融合が私に合いました。 ハンクスのセリフ回しが舞台的でほとんどがE.A.ポーの詩や聖書からの引用。 ばあさんとのやりとりとかからもメッセージ性を探したのですが・・ 結局はこういう普通にコメディでも聖書が出てくるんですよねぇ。 勝手に暴れて勝手に滅びる・・ それは「宇宙戦争」と同じ脱力感。 これがいい。 ばあさんは無防備で中途半端な悪人たちから守られた。 それはこの街の環境に適応できなかった侵入者たちのバカさ。 そして亡きじいさんが制裁をくだしてくれたのかもと、 ちょっとファンタジーが入るあたりに毒の少なさがあり物足りない。 「宇宙戦争」となんの関連性もありませんがちょこっと頭のスミに浮かべてくれると、 笑えないネタも笑えてしまいますよ。 あとDVD特典がよいのです。 ゴスペルシーンや楽器の紹介。 楽器制作紹介はギター弾きには当たり前に有名な人が出てきました。 [DVD(字幕)] 7点(2006-01-20 04:10:06)(良:1票) 《改行有》 4. レッド・ドラゴン(2002) 《ネタバレ》 トラウマからの脱出というテーマは今回はFBI捜査官にではなく、 犯人に向けられていたということが弱かったです。 ノートンのトラウマもあればよかったかな・・ 最後のほうの火災からの生還は「宇宙戦争」の息子か!? と、私はストーリーとしては面白いが納得できかねました。 愛する盲目の女性(ありきたりですね) エミリー・ワトソンが、 どうも風吹ジュンに似ていた・・ 全体的にはひとつの作品としても観られます。 しかしやはり「羊たちの沈黙」があったからこその作品なので、 ファンのための説明的な作品です。 こういったレクター博士の使い方ももしかしたら飽きがこないかも? と思う私は完全にレクターは檻の中のコロンボだと理解しました(爆) 同じような手でテレビ・ドラマ化してもよいのでは・・ もちろんレクターは檻の中で推理しては捜査官いじめをするという(笑) スターウォーズシリーズで言えばエピソード3、 あと最近よくある序章映画。 やっぱりシリーズモノってもう過去に向かうしかないのですよね。 大成功すると特に未来のことを書くと繋ぎより話が脱線してくる。 で、序章ならば成功作と同じような作りにしても懐かしい感じで繋げてくれる・・ 「ハンニバル」が大ヒットした「羊たちの沈黙」からの失敗例だったのは、 何よりも主演女優が変わったことが大きかった。 「ターミネーター2」から「3」に子役=救世主ジョンが変わったことで大不評になった。 そういうものなんじゃないかな。 内容はどうであれファンは同じ俳優の成長や年をとった姿を見たいもの。 もしも役者を変えるのならば出さなければいいと思ったのがこの作品。 ホプキンズのお相手がジョディからノートンに変わってもいいのですよ。 同じことをやっててもいい。 ラストの「羊たちの沈黙」に繋がる(その女性FBIの名は?) そのひとことが聞けただけでもう感激しました(おかしいかな?) もうこの作品自体がそれだけでもういい映画になっちゃう。 まあ内容もいるんですがやはり「SWエピソード3」のラストのような感激。 [DVD(字幕)] 6点(2006-04-02 13:08:04)《改行有》
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