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1. 素晴らしき哉、人生!(1946)
《ネタバレ》 「もしも自分がいなかったら」という、引き算的手法を用いてドラマを作り上げた作品。設定は非現実的でも、登場人物の心の動きにリアリティーがあるから最後は涙、涙です。人の善意を信じたくなるような映画です。最後にクラレンスが残したメッセージ "Remember no man is a failure who has friends!" 。この素晴らしい言葉をゴールとしたこの作品以上に私に生きる勇気を与えてくれた映画はありません。なので満点です。蛇足ですが、ビデオから買い換える際に、某メーカーのワンコインDVDを買いました。このDVDではジョージの幼なじみのヴァイオレットの(大人になってからの)登場シーンが全部削除されてましたので、再度別のDVDを買い直しました。もし、ヴァイオレット(色っぽい女性です)なんて観たことがないという方がいらっしゃいましたら、別のバージョンをご覧下さい。[DVD(字幕)] 10点(2006-05-07 14:29:46)
2. 心の旅路
《ネタバレ》 哀愁と同じく、マーヴィン・ルロイ監督のメロドラマの傑作。記憶喪失を扱った作品で、最後はhappy。記憶喪失を扱った作品としては、かなり初期の作品になるのかな。ロナルド・コールマンの、どこか不安げな内省的な演技がいいです。グリア・ガースンの理知的で力強い女性もピッタリです。強い女性が最後には疲れはてて一人旅に出る。その気持ちも良く伝わってきます。ストーリーの途中でガースンの話し相手(愚痴聞き相手?)になる男性がいったいどういった人なのかは、なんど鑑賞しても不明です。年代のせいかセットは貧相ですが、その貧相なセットで、最後にスミシー・オー・スミシーとガースンが呼びかけるシーンを思い出すだけで涙ボロボロです。なので、満点です。余談ですが、この映画を教えてくださった年配の男性(多分、日本公開時に観ている)の感想は一言。「女は恐ろしいなあ」でした。[DVD(字幕)] 10点(2006-05-07 14:28:15)(笑:1票)
3. 哀愁
マーヴィン・ルロイ監督の悲恋ドラマのひな形とも言える作品だと思います。ヴィヴィアン・リーが、可憐できれいで今にも折れてしまいそう。ロバート・テーラーが上品で素敵。美男美女が織りなす、古き良き時代の典型的なメロドラマです。これ以前に、同じモチーフの映画があるかどうかは知りませんが、ほんのわずかな時間の行き違いが男女の人生に大きな悲劇をもたらすことを、上手に描いている作品だと思います。この映画以前に、お守りのような小物(good luck charm)が、主人公の間を行ったり来たりする手法ってあったのでしょうか。私が白黒映画好きになるきっかけを作ってくれた映画なので、点数は甘めです。[DVD(字幕)] 9点(2006-05-07 14:26:52)
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