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プロフィール
コメント数 2258
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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181.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦 このサイトであまりに評価が高いので観ることにした作品です。いやー驚きました。もともと初期の宮崎駿作品や劇場版ドラえもんの質の高さは知っていたので、アニメに対する偏見はなかったつもりですが、劇場版のクレしんがまさかこれほど素晴らしいとは。笑いあり涙ありの感動作で大人の鑑賞に十二分に堪えます。さらに驚かされるのはその時代考証の精密さ。下手な時代ものを遥かに凌駕するものでした。たぶん本来のクレしん映画からは外れる(ルパンシリーズにおけるカリオストロのようなもの)のかもしれませんが、こういう一般大衆を引き付ける作品がシリーズに1本あるだけで、他の作品を芋づる式に鑑賞する観客もいることを考えると、クレしんシリーズ作品としても非常に価値が高いと思います。自分にとってはこの作品をきっかけに映画だけでなくクレしんを観るようになった非常に大切な作品です。[DVD(邦画)] 9点(2006-04-18 18:26:51)

182.  ストレイト・ストーリー 《ネタバレ》 自分はこの話を美談だとは思いません。老人が一人で長旅をする。それもトラクターで。結果無事にたどり着けたから良かったようなものの、そうでない可能性のほうが大きかった。その時に家族や周囲の人々に及ぶ非難や苦労を考えると、手放しでこの話を肯定する気にはなれません。しかし、それでもなお、自分はこの物語が好きです。正確には主人公のアルヴィン・ストレイトが好きなのです。アルヴィンは“自分の力で行く”ことに決めました。金銭的な制約があったにしても、もっと楽な方法が他にあったはずです。でも“自分の力でいく”ことが重要だった。そこにあったのは、自分の力を確かめたいという気持ち、兄に対する誠意、あるいは単純にトラクターの旅は楽しそう、だったかもしれません。でも最終的に決断したきっかけは、止めておけという周りの声に対する“意地”だったと思います。大人気ない。でも人間には意地がある。馬鹿げたことかもしれません。褒められた話でもありません。でも小利口な人間ばかりが得をし、意地やプライドが感じられない今の世の中を考えると、こんな意地っ張りがいてもいいと思います。頑固な爺さんが愛おしい。(実際、リチャード・ファーンズワースはすごくチャーミングです。)自分はこんなに素敵な爺さんになれる自信はないけど、こういう年の取り方をしたいと思います。あまりに美しい星空がいつまでも心に残るロードムービーでした。[DVD(字幕)] 9点(2006-04-18 18:17:48)

183.  ガタカ この作品を「スタイリッシュな映像」という言葉で表現をすることがよくあります。確かにその通りなのですが、これだと単なるオシャレ系の作品と思ってしまい、敬遠される方がいるかもしれません(実際自分がそうでした)。また、SF作品としては突っ込みどころが満載です。時代とテクノロジーの設定に関しては、かなり粗さが目立ちます。しかし、これは些細なことです。この作品の持つ真の魅力は、「人は何のために生まれてくるのか」という人間が持つ根源的なテーマを、美しい映像と深みのある音楽、そして何より緊張感あるドラマで描いている点にあると思うからです。鑑賞後、切なさを含んだ複雑な感情を呼び起こす、素直に観て良かったと思える名作です。[DVD(字幕)] 9点(2006-04-17 17:35:23)

184.  ショーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 ゾンビ映画は数々あれど、本作ほど“ゾンビとは何?”という問いに明確に答えている映画は無いと思う。いや、おバカ映画ですよ。くだらないです。それは胸を張って言える。でも一周すると、いろんなものが見えてくる。それが何とも楽しい。例によって原因不明のまま、いつの間にかゾンビで溢れる世界。圧倒的に人間の能力のほうが上なのに、多数に圧倒されて食われてしまう。これって実生活でも経験している気がする。多数決で負けたり、世論に流されたり。理不尽なことも多い。人間は群れると、集団という別の生き物に変わります。大いなる意思に従い、盲目的に動かされる。まさにゾンビだと思う。それが、人間という生き物の本質だと言われているよう。結末も皮肉が効いています。でも本作では終始一貫、人間とゾンビを並列に扱っています。ゾンビも人間も否定していない。愛すべき存在として受け入れています。エドなんか、生前の生活とちっとも変わっていません。人に対する優しさがある。だから嫌味がない。屈託なく笑えるのだと思う。[DVD(字幕)] 9点(2006-04-16 19:52:32)(良:3票)

185.  下妻物語 《ネタバレ》 本作をとても心地よく、そして清々しく感じるのは、主人公に思い入れが出来たからだと思います。自分も2人と同じ。もちろん、かつて美少女だったわけでも、ヤンキーやゴスロリファッション愛好者だったわけでもありません。同じなのは孤独だということ。人は誰かと共にいることを願う生き物。飾りなく言うなら「社会生活を営む動物の性」。その願いの形が「友人」です。強制的に所属する「家族」や、生殖活動を伴う「恋人」とは少し違います。しかしこの願いは、なかなか叶いません。望む友には簡単に出会えません。でも一人ではいられません。ですからとりあえず数多くの友を得ようとします。質より量で勝負。でも本作の主人公2人はそれをしません。そういう生き方をしてこなかったのです。不器用なのでしょう。桃子はファッションに、イチゴは単車と族に傾倒することで、心のバランスを保っていました。でもそれは代替手段でしかありません。イチゴのいた族も彼女の心を満たすものではなくなりました。やはり心の隙を埋められるのは友達。それも本当に信じられる友なのだと思います。親友、いや真友とめぐり合えた2人。清々しくも羨ましいお話でした。独創的な青春コメディを見事に体現した主役2人。土屋アンナは確かに良かったですが、個人的には深田恭子の方が印象に残りました。まだ役を選びますが、はまった時の爆発力が深田にはあります。今後の日本映画界に必要不可欠な女優になってくれることでしょう。笑って感動でき、何度も観たいと思う作品にはなかなか出会えないもの。オッサンが年端の行かない小娘に共感してしまう。それだけで結構凄いことだと思います。[CS・衛星(邦画)] 9点(2006-04-16 19:30:23)(良:3票)

186.  ポセイドン・アドベンチャー(1972) 実は子供の頃に「ポセイドンアドベンチャー2」の方を先に観ており、これはこれで面白かった記憶があるのですが、失礼ながら本作の面白さは面白さのレベルが違う!終止閉鎖空間で物語が進むため緊張感がすごいし、次々と訪れる試練と選択に立ち向かう人間ドラマが最高。当時としての特撮のレベルも高く、極上のパニック映画と言えるでしょう。今度リメイクされるそうですが、CGの駆使により特撮部分で本作を超えることは容易かもしれませんが、作品全体として特に人間ドラマとして本作を超えるのは至難の業でしょう。それほど面白い映画です。[ビデオ(吹替)] 9点(2006-04-16 17:56:08)

187.  ミッドナイト・ラン この映画好きです。何度も観かえしています。メインの2人(デ・ニーロとチャール・ズグローデン)のアンバランスな組み合わせが絶妙で、旅するうちに芽生える奇妙な男の友情がなんともいえず良いんです。さらに脇役も上手い。保釈期限というタイムリミットが設けられているため、ストーリーに程よい緊張感がありますし、二転三転する展開でまったく飽きることがありません。緩急をつけた演出と耳の残るテーマ曲も光ります。メインの2人が別れる最後のシーンは、少し切なく、でも心地よく、観終わったあとの清涼感につながります。ちょっと疲れたときに観てみたい良質の娯楽作品です。[地上波(吹替)] 9点(2006-04-16 16:52:24)(良:1票)

188.  ビッグ・フィッシュ ラスト5分で泣きました。しかも号泣。映画館での鑑賞だったので相当ヤバかったです。空いている映画館で助かりました。うるっと来る映画は結構ありますが、涙を流したのは初めてでした。いわゆる「お涙ちょうだいもの」の分野になるのかもしれませんが、押し付けがましくなく、素直に感動できました。父親に対してコンプレックスがある方(自分も多分そうです。)や、ちょっと父親と距離があるなという特にに男性の方にはぜひ観ていただきたいと思います。漫画「がんばれ元気」の第1巻で泣ける人は必ず泣けると思います。[映画館(字幕)] 9点(2006-04-15 22:13:53)(良:1票)

189.  クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦 この作品に高得点を付けていらっしゃる多くの方と同じように、自分もぶりぶりざえもんの大ファンです。救いのヒーローなのに強きを助け弱きをくじき、腕っぷしは無いけど結構器用で、法外な報酬を要求するけど結局は金ぬきで人助けをしてしまうぶりぶりざえもん。とても人間くさい愛すべきぶたです。正直、ぶりぶりざえもんが活躍してくれるだけで自分は満足なのですが、全編を通じて描いている「親子の愛」や下手な実写より数段上のアクションシーンなど一作品としても非常に素晴らしい出来だと思います。クレヨンしんちゃんは「食わず嫌い」な方が沢山いると思いますが、映画のクレしんを観ないのは本当にもったいないです。最後に、ぶりぶりざえもんの魅力を余すとこなく表現された声優の塩沢兼人さんのご冥福を心よりお祈りいたします。[DVD(邦画)] 9点(2006-04-15 10:26:00)(良:2票)

190.  大河への道 《ネタバレ》 通常の時代劇ではなく「もし伊能忠敬を大河ドラマにするならこんなプロットにしてみては如何ですか」と提案形式にしたところがミソ。目先を変えることが目的ではなく「ね、伊能忠敬を主人公にしなかったら大河ドラマにならないでしょ」が言いたい訳で。そう、本作は伊能忠敬没後にその意思を継ぎ日本地図を完成させた者たちが主役でした。なんと伊能忠敬はキャスティングさえ無し。思い切ったものです。歴史に名が残らぬ「庶民」にスポットを当てた物語は確かに大河ドラマ的ではないものの、むしろ私たち「庶民」の胸を打つ感動の逸話でした。遂に日本地図が完成しお披露目の時。大広間に敷かれた「大日本沿海輿地全図」に圧倒されます。まさに百聞は一見にしかず。地図を一目見れば、地図製作に費やされた膨大な時間や途方もない労力が瞬時に分かるというもの。この偉業に敬意を評さぬ者など居るはずもなく。しかもお上を欺き命を賭してまで大業をやり遂げたのは偏にこの国の民の為。その理念、いや意地と執念に自然と頭が下がり目頭が熱くなりました。これは掛け値なしに良いお話。本当に劇中劇そのままで大河ドラマにして欲しいくらい。タイトルは『日本地図』あるいは『伊能忠敬』で何の問題もありません。 それにしてもこの手の人情喜劇をやらせたら中井貴一は本当に上手い。安心して観ていられます。[インターネット(邦画)] 8点(2024-04-12 21:37:19)《改行有》

191.  サイコ・ゴアマン 《ネタバレ》 80年代少年漫画でありそうなベタなファンタジー設定と、CG全盛の今となっては懐かしい「特撮」の相性や良し。50代の私にとっては、ある意味ノスタルジーに浸れる作品でありました。宇宙人(もはや怪人)のデザインは『真・女神転生』や『ベルセルク』あるいは日本特撮系アクションヒーロー悪者の系譜。コメディパートはシュールかつクレイジーで遣りたい放題。人物造形も気持ちがいい。特にミミちゃんとお父さん。好きな人には「たまらない」のは間違いなく、かくいう私にとっても「あざとい」と感じるくらいドストライクなB級映画でありました。ただし一般的には「なんじゃこりゃ」であろうことも想像に難くありませんが。 オチについて一考。宇宙を滅亡させるほどの力を持った(ホントかな?)サイコ・ゴアマンを世に放った点をどう評価しましょうか。これは「罠にかかった熊を可哀そうだから森へ逃がしてあげました」と同類なのか、あるいは「人知及ばぬ自然災害は諦めるしかない」なのか。おそらくどちらの要素もあるでしょうが、一切丸く収める気のない無責任な結末に痺れました。化け物に変えられてしまった少年の顛末についてもそう。せめてサイコ・ゴアマンに元に戻してもらうお願いくらいすればよいものを、ミミちゃんにそんな素振り全くなし。ヒトデナシが過ぎます。きっと「腹水盆に返らず」「悔いても仕方がない」「それなら前を向きましょうよ」なのでしょう。所詮他人事だからとも言えますが(ホントに酷い!)ブラックコメディとして正しい姿勢ですし、見方を変えれば「達観している」とも言えます。下品ではありますが、なかなかにハイブローでは。「好きな人にとっては」という注釈が付くものの見事な出来栄えだと思いました。[インターネット(字幕)] 8点(2024-01-19 19:47:19)《改行有》

192.  スイート・マイホーム 《ネタバレ》 ネタバレあります。ご注意ください。 主人公の兄が言う「あちらこちら(家の天井や床下)にいる害なすもの」とは何でしょう。自分(兄)には見えるが、お前(弟=主人公)には見えないもの。一般的には「ネズミかゴキブリ」を連想すると思いますが、本件では本当に天井と床下に「害人」が居ました。この真相には脱帽!ネズミかゴキブリと大差ない点にも唸らされます。更に言うなら害人から発せられる「悪意」も害なすものに含まれるのでしょう。「憎悪」「敵意」さらに「背信」も。これらは人の命を奪う脅威となり得る恐ろしいものでした。厄介なのは、一見して判別できないこと。あの人の悪意は「親しみ」に擬態しましたし、かの人の「気遣い」は「嫉妬」に読み違えられました。残念ながら人は見た目に騙され易い。本物の悪意を見抜けず裏をかかれた主人公は大切な家族を失いました。もっとも最後に待っていた悲劇は主人公の身から出た錆。見なくてはいけないものは見えないのに、見せたくないものは見えてしまう皮肉。いや主人公の場合は現実から目を背け続けてきたのですから、見えないのは当たり前。溜まりに溜まったツケを払わされる時に破滅を伴うのは世の常と言えましょう。 冷静になれば「そんなわけあるかい」な設定ばかりですが、なかなか言い訳が上手い。空調の集中管理システムがネズミの生息を可能にすると。多分裏設定に「忍者の末裔」も隠されていることでしょう。知らんけど。そもそも「そんなやつに接客させるな(怒)」とも思いますが、慢性的な人手不足や日本の雇用制度を考えれば「無い話では無い」かもしれません。あな恐ろしや。 最後にひとつ確認を。主人公の兄を刺したのは誰でしょう。劇中では「あの人」ということで事件処理されていますが、警察のいうように所詮は「死人に口なし」です。悪意を見抜ける兄(大の男)が不覚をとる相手と考えれば、おそらく真犯人は「あの方」でしょう。いや「あの方」を狂わせた元凶を突き詰めるならば、最も責められるべきは言わずもがな。裏テーマは「不倫。ダメ、ゼッタイ」です。[インターネット(邦画)] 8点(2023-12-12 18:29:34)《改行有》

193.  ノック 終末の訪問者 《ネタバレ》 ネタバレしています。ご注意ください。 一般的なホラーであれば、オチでもうひと捻りあるものです。全てが終わった後4人が乗ってきた自動車の中から証拠が見つかり、奴らがイカれていた事が判明する流れ。「誇大妄想」あるいは「我が身を犠牲にした異常な復讐」あたりが相場でしょう。当然パートナーは死ぬ必要がなかった事になります。後味は最悪ですがこれがホラーの定番であり流儀と考えます。しかし本作は捻りなくあっさり幕を閉じました。4人の主張の信憑性を裏付けて終わり。このある種の「すかし」は「本作はホラーにあらず」を意味していたと考えます。バイオレンス描写は目くらまし。物語の本質は「人間の性(さが)」を問う濃厚なヒューマンドラマでした。もう少し言及するなら、本当の主人公は誰かという話。ぜひ4人の立場に自身を重ねて想像してみてください。自分でさえ信じられない支離滅裂な話を赤の他人に理解してもらい、尚且つ「できるはずのない決断」を「絶対にしてもらわなければならない」絶望感を。彼らもまた被害者です。私ならきっと重圧に耐えらず逃げ出していたでしょう。でも4人は真摯に使命と向き合いました。それだけでも尊敬に値する人間に違いありません。そう邦題は『シン・ミッション:インポッシブル』が相応しい。こんな「意外なオチ」の映画、シャマラン監督以外つくれないと思います。[インターネット(吹替)] 8点(2023-10-30 18:51:08)《改行有》

194.  FALL/フォール 《ネタバレ》 ネタバレあります。ご注意ください。 2人が塔の上で取り残された時点で残り時間60分と知り頭を抱えました。「詰み」の状態からあと1時間も何を見せられるのかと。延々と回想だったり懺悔だったりは御免だなと感じておりましたが、なんと!なんと!!サバイバルサスペンスとしての「展開」が多数用意されていました。しかも『大ネタ』まで仕込む抜かりなさ。いや私もあの時は「そんなの無理だろ」と突っ込んでいたんですよね。思わず声に出して。でも火事場の馬鹿力(米国だとファイヤーフィールドのシットパワーですか?)なんて言葉もありますし渋々納得していたところ。ですから真相が明かされて膝を打ちました。 喩えるなら、エベレスト山頂でフルコースを供されたような驚き。見事なエンターテイメント性に感心しました。さらに素晴らしいのは物語の芯にテーマが一本通っていたこと。それはもうTV塔のように真っすぐと。『チャレンジの価値』『生きるには覚悟が要る』これらを雄弁に物語る終盤怒涛の畳みかけに痺れました。エンディングも申し分なし。この手のソリッドシチュエーションスリラーでは、結構平気でバッドエンドが用意されていたりするので内心冷や冷やでした。絶体絶命の大ピンチで本当に絶命さる脚本なんてクソくらえなんだよ!失礼しました。取り乱して下品な言葉を使ってしまいました。脚本家の皆様の苦労も知らず勝手な事を申しました。お詫び申し上げます。 「どうせ迷惑系配信者の自業自得の災難。設定も出オチみたいなものだし期待できないな」と高を括っていたせいもありますが、予想外にハイクオリティな作品に驚いた次第です。最後に褒めてばかりも何なので、バランスを取るために若干の駄目出しを。クライミングを趣味にする人間があの体脂肪率のワケがない。以上です。[インターネット(吹替)] 8点(2023-10-07 02:18:21)《改行有》

195.  コンビニエンス・ストーリー 《ネタバレ》 三木聡監督待望のファンタジーコメディ。いや「ホラー」ですよね。さらに「ミステリー」でもある。複雑怪奇な味わいですが、これが三木聡節です。万人に勧められる映画ではありませんが「好きな人にはたまらない」のも間違いありません。それでは私なりの解釈を。誤読、思い込み、頓珍漢、ご容赦ください。 大筋は以下のとおり。主人公は自動車事故がキッカケで、あの世の手前にあるコンビニ(リソーマート)に辿り着きました。刺青がある店主の南雲(六角精児)は物の怪の類。閻魔大王の配下でしょうか。その妻である恵子(前田敦子)は、大量殺人事件・通称「江場土事件」の生き残りとのこと。しかしこれは南雲の作り話。あの世へ行くはずだった恵子を南雲が見初め引き止めたのです。立場的には「捕獲されたムカデ」と同じ。ちなみに彼女はガソリンを使って殺されたのかもしれません。囚われの恵子は、迷い込んできた脚本家・加藤(成田凌)を利用して南雲の元から逃れようと画策しました。一方そのころ加藤の恋人ジグザグ(片山友希)は、彼があの世の手前で彷徨っていると看破します。彼女には霊感あり。メガネ男(おそらく裏社会の霊能力者)に冥界への出張捜索を依頼しますが、南雲の手にかかり殺されます。恵子の手助けもあり再び現世に戻ってきた加藤ですが、そこは自動車事故に遭う直前の世界。運命は変えられませんでしたとさ。ちなみに自動車事故以降の出来事は、全て加藤が執筆していた幻の「コンビニ物語」との見立ても可能と考えますが、やや解釈としてはつまらない。コンビニを題材とした物語を執筆中にコンビニで事故死したからコンビニへの執着が強く、その結果♪あの世のコンビニ・リソーマート(ファミマっぽく歌おう)に迷い込んだとの見立てが適切ではないでしょうか。以上です。 最大の謎(関心事)は、結局加藤はどうなったのかということ。自動車事故の直前、レジで恵子は何やら囁きます。唇の動きをみるに『ふりかえらないで』。あの世から加藤を送り出す際にも口にしていた台詞。“起きてしまった事は悔いても仕方がない”という意味ならば、今度はすんなりあの世へ行って欲しいということでしょう。それは恵子自身に向けられた言葉でもあった気がします。 三木聡監督のファンである私でさえ、ほぼ毎回「なんだこりゃ」と戸惑うのがお約束。今回も観終えた直後の満足度は高くありませんでした。コメディとして分かりやすく笑える箇所もありませんし。しかし、1時間、半日、3日と時間が経つごとに自分の中で熟成されました。これは本サイトに「感想を書く」ための脳内反芻の効果でもあります。考えれば考えるほど「良く出来ている」事に気づかされました。例えば劇中最大の嘘「自動車に撥ねられても無傷」を何の違和感もなく差し込む手際の良さ。加藤の不思議体験を「太陽光の喩え」を用いて補足説明する抜かりなさ。只事ではないでしょう。「面白い」とも少し違う「よくわからないけど好き」という感情で溢れています。ちなみに「好き」には、キャスティングが大きく影響していました。これは毎度の話ですけども。常連の芸達者さんたちが「旨い」のは言うまでもありませんが、主要キャストの皆さんが素晴らしい。成田さんの力みない佇まいは霊体にピッタリでしたし、六角さんは説明不要で物の怪でした。片山さんの「エロス」は「生」の象徴であり死者の世界を際立たせます。そして何より前田敦子さん。醸し出される「憂い」が絶品!演技の良し悪しはわかりませんが純粋に凄いと思いました。「旅のおわり世界のはじまり」も良かったですが、また一皮剥けたのではないでしょうか。残念だったのは、松重豊さんが不在であったこと。やはり三木映画では、岩松了さん、ふせえりさん、松重豊さんの3人が揃わないと寂しいです。[インターネット(邦画)] 8点(2023-09-14 18:22:24)(良:1票) 《改行有》

196.  エル・マリアッチ 脚本だけなら特筆するような作品ではありませんが、ロケーションとキャスティングの素晴らしさが本作を特別な映画に仕上げています。得も言われぬ良い匂い、画面の端々から色気を感じます。本来はハンデとなる低予算もプラスに作用している気がします。刺さる人には堪らないでしょう。出来の良し悪しでは測れない味のある映画。こんなの大好きなんです。[インターネット(字幕)] 8点(2023-07-22 19:11:20)

197.  ケイコ 目を澄ませて 《ネタバレ》 主人公の台詞はほぼ無し。BGMもありません。無表情、あるいは不機嫌そうな顔ばかり。化粧っ気なし。腫れた瞼。それが主人公の日常です。そんな彼女の表情に感情が現れるのがボクシングでした。嬉しそうにミット打ちをする姿に何だか救われました。多分彼女はボクシングを通じて会話を交わしていた気がします。普段はままならぬ他者とのコミュニケーション。「打てば響く」心地よい時間は「生きている実感」そのものだったことでしょう。会長がくれた宝物のような時間。「チャンピオンになりたい」ではなく「会長や仲間と練習したい」が本心だったのでは。ですから「会話」にならぬ「怒鳴り合い」はそこまで楽しくありませんし、話し相手を失うジム移籍は論外でした。 会長との2人シャドーのシーンがたまりません。至福の時間。でもこれが最後。恋人を、いや父を失う感覚でしょうか。大切な時間が消えて無くなる寂しさや辛さは察するに余りあります。しかし誰もが通る道でもあります。人生に永遠などありません。彼女にも人生の岐路が訪れたということ。主人公と何ら変わらない、顔を腫らした対戦相手とリングを下りて対峙した時、彼女の胸に去来したのは何だったのでしょう。もし彼女がボクシングを続けるのであれば、その目的は今までとは全く違うものになるはずです。誰よりもよく観察して、彼女は自分の進むべき道を走って行く。 岸井ゆきのさんは各種映画賞受賞も納得の熱演。三浦友和さんの演技は個人的に好き過ぎました。あの声、あの佇まい。憧れます。刺激的な描写や展開はありませんが、シーンの切り取り方に独特な間合いがあり惹きつける力がありました。後からしみじみ感じ入ることが出来る良い映画だと思います。[インターネット(邦画)] 8点(2023-06-24 17:21:36)《改行有》

198.  BLUE GIANT 《ネタバレ》 原作既読。というより大ファンです。大好きな故に、期待より不安の方が大きかったのですが・・・杞憂でした。大変素晴らしかったです。特にライブシーンの映像表現、そして何より音楽が。身体を震わせるジャズの音圧は自宅では味わえぬご馳走。これは劇場で観て正解でした。ずっと観ていたい(聴いていたい)と思える120分。あっと言う間でした。物語についても原作の魅力を理解しており好印象。やはり「一生懸命」は胸を打ちます。ずっと半泣き状態でした。玉田はもっと評価されていい男です。原作エピソードの取捨選択については概ね納得出来ました。問題はクライマックスの変更部分。これはファンなら賛否両論出るだろうなと。あれはある意味ファンタジー処理だったと考えます。救いがあり感動もありますが甘口に味変しているため、苦味を知る(原作の結末を自分なりに昇華した)ファンからすると「それは違うんじゃないの」と感じるかもしれません。「観客の望みを汲み取り区切りを付けた」変更の意図は理解できるものの、JASSのドラマは続編できっちりフォローしているため、余計なことしたな感は拭えません。熟成する前に出来立てワインを開けてしまったような「勿体なさ」を感じる訳です。まあ、好みの問題でありファンならではの拘りの範疇の話でありますが。 それにしても本当に音楽が想像以上でした。ジャズっていいなと思わせた時点で映画化した意味は十二分にあったと思います。[映画館(邦画)] 8点(2023-05-13 17:16:40)《改行有》

199.  プリデスティネーション 《ネタバレ》 もし本作が『フォレスト・ガンプ/一期一会』と同じ日本の配給会社だったら『プリディスティネーション/一人相撲』だったに違いない。[インターネット(字幕)] 8点(2023-05-05 11:16:59)(笑:2票) (良:2票)

200.  シン・仮面ライダー 《ネタバレ》 庵野監督がイニシャル『シン』で仮面ライダーを創ったら、まあこうなるわなという映画。基本的に納得しかありません。おそらく歴代シンシリーズの中でも圧倒的に間口は狭く肩幅ほど、ハードルは棒高跳びレベルと推測しますが、案外「こんなの楽しめるのは俺だけだろ」な層も相当数いるのでしょう。じゃなきゃこれだけ大掛かりなメディアミックス企画は成立しないですもんね。あるいは多くの大人が「儲かりまっせ」の口車に乗っかたのか。どうなんでしょう。 あれこれ考察を楽しむのが庵野映画の鑑賞流儀かもしれませんが、個人的には「仮面ライダーが死ぬ程カッコよくて」「浜辺美波さんが神がかり的に美しい映画」という理解で十分という気がします。特に浜辺美波さんファンは爆増したに違いありません。『最優秀キャメル革ロングコート女子』と『気絶担がれ女神オブ・ザ・イヤー』の2冠受賞の快挙は史上初なのでは。 (以下余談)ついに買ってしまいました変身ベルト。2号バージョンを。コミュ障で陰キャの本郷猛にはシンパシーを感じますが、惚れるのは一文字隼人の方。陽キャの仮面に隠された孤独や愁いに惹かれるのかなあ。一文字の笑顔はライダーキック以上の破壊力があったようです。[映画館(邦画)] 8点(2023-03-19 11:58:25)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》

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