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プロフィール
コメント数 2395
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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2041.  アレキサンダー大王 《ネタバレ》 項羽やリチャード獅子心王やナポレオンと並ぶ人類史上に於いて理屈抜きに戦に強かった最強の男の筆頭、アレキサンダー大王。オリヴァー・ストーンの『アレキサンダー』と本作しか彼のことを真正面から描いた映画を私は知らないけど、かなりハードルが高い題材なのは確かです。 50年代半ば、強いドルを背景にしてイタリアやスペインでハリウッド大作が撮られていたころの製作です。なぜか監督が『ハスラー』や『オール・ザ・キングスメン』のロバート・ロッセンというのが私には最大の?で、フィルム・ノワールっぽい小品が得意ジャンルの感じの人で、こういう歴史大作を手掛けたというのは意外。案の定この映画の弱点は彼の起用だった感じが濃厚で、いっそのこと後に途中まで『スパルタカス』を撮ったアンソニー・マンなんかの方が適役だったんじゃないかな。主演はリチャード・バートン、アレキサンダー大王を演じるにはちょっと老けてるんじゃないかという気もするし、それっぽく見せるためのアレキサンダー大王トレードマークの髪形がまた似合ってないんだなあ。この映画の最大の失敗は、シェイクスピア劇のような感覚で書かれた脚本でもともとその分野が出身のバートンには合っていたかもしれないが、観客が求めているのはそういう映画じゃなかったと思うんです。父王ピリッポスが暗殺されて後を継ぐまでの尺が一時間強、それまで延々と父子の葛藤を見せられるわけです。肝心のアジア遠征に出征してペルシャのダレイオス王を滅ぼすまでは、駆け足状態。見せ場のイッソスの合戦も思ったより小スケールで、やはりロッセンはアクション・シーンの演出には向いていなかったと思います。美術や衣装にはそれなりに力を入れているのは判るけど、バビロンの宮殿などはいかにも野原に最低限のセットを組みましたという感じで、奥行きが全然ないのは痛い。 オリヴァー・ストーンの『アレキサンダー』では母親オリュンピアスとの関係が縦軸だったけど、本作ではオリュンピアスの存在感は希薄で父王ピリッポスとの確執がメイン・テーマであるところが特徴です。ここら辺には製作時代の違いを感じてしまいます。[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-07-14 22:12:03)

2042.  ダーティファイター(1978) 《ネタバレ》 一説では動物と子役はドル箱スターからは敬遠される共演者だそうですが、さすがはイーストウッド、並みの俳優なら嫌がりそうなオランウータンとの共演も飄々とこなしてくれました。でも映画自体がユルユルなだけに完全にクライド君に喰われてしまっているのは残念、まあ彼としてはソンドラ・ロックと共演できれば満足、まあ言ってみれば完全な公私混同映画なわけです。でも当時は後にはイーストウッドを生涯苦しめる女になるソンドラ・ロックとの仲が破局に向かい始めたころで、それを反映してるのか彼女のキャラはとんでもないツンデレ女となっています。ツンデレだけど最後にはイーストウッドとの仲は修復するんだとばかり思って観ていると、なんとイーストウッドが振られてしまうという衝撃の結末、スクリーンで彼が女に振られるというのは初めてなんじゃないでしょうか。イーストウッドが演じるファイロもイマイチ判らんキャラで、プロのストリートファイターかと思っていたら本業は今一つはっきりしないけどトラックの運ちゃんみたい、気が向いた時だけファイトするいわばセミプロというわけです。中盤からはソンドラを追っかけてのロードムービーになるわけですが、どなたかも指摘されているようにこれはたしかに『トラック野郎』のパロディというかパクりかもしれません。コメディなんだからというわけなのかファイロと対決する相手がみんな弱すぎ、ラスボスとして登場するタンク・マードックなるキャラにしてもビール腹を揺らす単なるメタボ親父で、とても無敗のチャンプとは思えませんよ。たしかにイーストウッドとしては珍しい緩いタイプの映画ですけど、同テイストの映画なら『ブロンコ・ビリー』の方が良い出来だし私は好きです。まあ驚異的ともいえるオランウータン・クライド君の演技に敬意を表して、ここは一点プラスしておきます。[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-06-15 21:41:23)

2043.  勝手にしやがれ!! 英雄計画 《ネタバレ》 このシリーズもついに大団円ですが、妙に弾けていた前作からは想像もつかない幕の閉じ方です。お手本というかネタ元だった『傷だらけの天使』も最終回は予想を超えてましたが、このシリーズもかなりシュールでぶっ飛んだ最後でした、でもこんなぶっ飛び方は好きじゃないよな。ヤクザを町内から追放しようとする寺島進が中心の前半のストーリー展開はたしかにいつものグダグダ系コメディですが、後半からエンディングまではもはやシリアス・ドラマとしか言いようがないです。寺島進の妹キャラがヒロインですけど、いつものように不思議ちゃんではないのからして違和感がありました。バブル時代が終わって大不況になっていった時世を反映して登場キャラたちが離散してゆくんだろうなというのは想像していましたが、まさか哀川翔と前田耕陽のコンビが警官隊に包囲されて銃撃されるようになるとは、予想を大きくはずされました。 “やっぱり腹黒い奴だった”寺島進がけっきょく生き延びたのには何のカタルシスもなかったし、警官隊の待ち受ける中に飛び出してゆく二人の姿は『明日に向かって撃て』のパクりじゃねえかよ!暖簾が風に揺れた瞬間に居眠りしていた洞口依子が目覚めるのがラスト・カット、これは二人が死んだことを暗示していました。ここまで来ると、黒沢清の「最後は俺の好きなように撮らせろ!」という魂の叫びが籠っているような気がします。[CS・衛星(邦画)] 4点(2022-06-03 22:25:20)

2044.  ザ・スピリット 《ネタバレ》 原作はフランク・ミラーじゃないそうですが、出来上がりはいつもの“フランク・ミラー・ワールド”というか“『シン・シティ』ワールド”という感じですかね。まあ言っちゃえば“ハードボイルド・コメディ”というジャンルになるかと思います。主人公がガチガチのヒーローなのに女癖が悪いというのが、アメコミ・ヒーローものとしては珍しいパターンじゃないでしょうか。ストーリーの方は“ヘラクレスの血”やローレライを出してきて雰囲気を盛り上げようとしていますが、正直なにが言いたいのか判りませんでした。たしかに出てくる女性キャラがすべてフランク・ミラー好みのナイスバディ美女ばかりというのは、いいサービスです。とは言っても、そこら辺はすべてサミュエル・L・ジャクソンの怪演に持っていかれてしまった感は否めませんけどね。サミュエルとスカヨハがいきなりナチス・コスプレで登場するシークエンスはほんと理解不能でした。しかし黒人がナチスの制服を着ると、ほんと似合わないものですね。そして爆死して粉々になったスカヨハが回収したサミュエルの体の一パーツは、やっぱりオ〇ンチンですかね、こんなところでベタな下ネタぶっこんでくるなよ! あのラストではどう観ても続編を撮る気満々という感じでしたが、幸か不幸か14年経っても実現していないみたいなのは、まあ当然と言えば当然でしょうね(笑)。[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-04-08 20:45:42)

2045.  野獣死すべし(1980/日本) 《ネタバレ》 いやはや、本作の松田優作を観るたびに、ほんとに日本映画界は惜しい俳優を若くして失ってしまったな、と痛感させられます。もうあの眼が怖すぎです。役作りで減量して奥歯を四本も抜いたそうで、こりゃ完全にロバート・デ・ニーロかクリスチャン・ベールの域に達しています。頭のおかしいキャラを演じさせたら右に出る者がいないデ・ニーロとの共通点を感じますし、彼はきっと長生きしていたら“日本のデ・ニーロ”と呼ばれる存在になったと思います。リップ・ヴァン・ウィンクルのシークエンスなんかは、演技と判っていても相手役の室田日出男は怖かったんじゃないかな。もっともこのシーンのカメラアングルを見ると、松田優作を正面からとらえる映像では向かい側の座席に座っているはずの室田日出男は映さないし、なんかそこには誰もいなくて松田が一人芝居しているようにも見えます。 しかし原作ものとしては?な部分だらけで、大藪春彦の『野獣死すべし』とはまったく別物だと言い切っても差し支えないでしょう。こりゃ大藪春彦が怒ったというのは当然でしょうけど、彼が怒ったのは脚本を書いた丸山昇一に対してで、当時メディア・ミックス戦略で大藪春彦作品を売りまくってくれた角川春樹にはさすがに何も言えなかったみたいです。監督がまた“カネがかかった映画になればなるほど粗が目立つ”村川透ですから、彼特有の雑な演出のおかげで冗長かつ意味不明なところが多すぎ。たしか泉谷しげるもちょっとだけ出ていたけど、ほとんどエキストラみたいなもんで、なんで彼を引っ張ってきたのか理解不能でした。この人はこういうのがカッコよいと確信しているけど、劇中何ヵ所かで使われている長回しシーンもセンスのなさが感じられ、相米慎二の足元にも及びません。 この映画のラストについては個人的には伊達邦彦の夢オチだったようにも取れる気がして、そりゃ大藪春彦が怒るのはムリもないと思いますよ。[CS・衛星(邦画)] 4点(2022-03-25 23:07:56)

2046.  アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ 《ネタバレ》 上映禁止とまではいかなかったけど、日本ではポルノ映画なみの扱いで公開された伝説のクソ映画『発情アニマル』のリメイク。オリジナル版の監督メイル・ザルチが製作総指揮だけど、30年たって『ソウ』シリーズがヒットして悪趣味なゴア描写に対する世間の寛容度が緩くなってきたので、「現代のエグさでリメイクしたら受けるんじゃね?」とビジネスチャンスを発見したってのが製作経緯だと思う、たぶん。たしかに本作はシリーズ化されたぐらいだからそこそこヒットしたみたいで、ザルチの思惑は見事に的中したみたいですね。 自分は未見ですけど、『発情アニマル』とは逆でレイプ・シーンよりも殺害・拷問シーンの方に比重が明らかに置かれています。というか、やはり『ソウ』シリーズの影響が強いみたいです。極悪非道なシェリフはオリジナルにはいないキャラみたいで、犯人5人の中で唯一の家族持ちで失うものが大きい存在だからストーリーの盛り上げには一役買っていたと思います。そして彼の衝撃の最期、『ソウ』でも滅多に観れないエグさです。シェリフのシークエンス以外はほぼオリジナル通りみたいですけど、一応普通レベルの監督・スタッフが関与しているのでそこそこの水準には達しているかな。と言っても真面目に撮れば撮るほど陰湿なカタルシスしか残らず、これは元ネタがあれだけに致し方ないって感じでしょうか。主演女優に、いろんな面で魅力が乏しかったのも難点でした。[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-03-16 22:05:52)

2047.  300 <スリーハンドレッド> 《ネタバレ》 いやぁ~、わずか15年前にはこんなトンデモナイ映画がハリウッドで製作できたんですね。スパルタ人が全員白人なのは当然としても、もう“悪の帝国”感丸出しのペルシャは黒人系を始めとする有色人の俳優ばかり、そして中には「こんな奴、おらんやろー」と叫びたくなるような巨人や腕の先っぽがナタみたいになってる奇形人間まで登場、ペルシャはエイリアンの国かよ!9.11後にアメリカ合衆国vsイスラム教という対決図式が定着したので、こういう煽情的な映画がウケると判断した製作陣、まあ貴方たちの読みは外れてなかったんですけどね。あのトンデモ国家・スパルタが民主主義の原点だという史観は「ちょっと違うだろ」と突っ込みたくなりますし、そのうえ最後にディリオスが伝えるレオニダス王のメッセージは、そのまんま当時のブッシュ大統領の演説なんじゃないかと錯覚させられるようなロジック。ペルシャの末裔でもあるイランがこの映画のペルシャ人の描写に猛抗議したそうですが、ハリウッドは当然のように無視。でも最近のハリウッドは中国政府にはクセルクセスに跪いているようにヘイコラしているのが現状、カネがすべてのハリウッドですけど少しは恥を知れ!と言いたい。 手足がそして首がバッサバッサとちぎれ飛ぶチャンバラの迫力は刺激が強すぎですが、よく考えるとこの映画は演技している俳優以外の背景や画はほとんどCGなんですね。スパルタの男たちはみんな腹筋割れまくりマッチョ、製作陣は否定しているけどあのシックスパックも実はCGなんじゃないの(笑)。兜と盾は持っているけどパンツ一丁に赤いマントを羽織ったまるでプロレスラーみたいな戦闘装束、重装歩兵戦術が最盛期なんだからそんな半裸で戦争したわけないでしょ。あとペルシャ兵が手榴弾みたいな爆発物を投擲するけど、火薬が発明されたのはその千年ぐらいあとなんですけど…と、ツッコミどころは満載です。まあ、あのヤバい奴フランク・ミラーのグラフィック・ノヴェルが原作なので、ケチつけてもしょうがないですけどね。B.L.M 運動なんかが盛んな現在では、ぜったいに製作できない内容であることは確かです、ひょっとしたら将来は上映禁止になったりして…[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-02-07 22:03:15)

2048.  メカニック:ワールドミッション 《ネタバレ》 どう観ても、今まで散々見せられてきた“無精ひげハゲ”=ジェイソン・ステイサムの単なる肉体アクション映画です。彼の出る映画はけっこう観ているので、最近はどの映画も同じような記憶しか残らないので困ったものです。ゴマ塩頭に濃密な無精ひげと“喋る筋肉”と呼ぶに相応しい肉体、どの映画でも同じキャラの様で、少しは役造りしてくれよ(笑)。 正直言ってこれが『メカニック』の続編だと主張されても、「ああ、そうなんですか」としか返しようがないぐらいです。ストーリーも全然捻りが無いし、“メカニック“と称されるぐらい冷徹な殺し屋だったはずなのに、相手がジェシカ・アルバとはいえあんなに簡単に人助けするならただのイイ人じゃん。観てる方としては、ここでテンションが急降下してしまいました。いくらガードが固い商売敵とはいっても、あれだけ苦労してジェイソンを働かせるのは割があうものなんでしょうかね。さすが有能なジェイソンですけど、ターゲットを教えられてから36時間とか24時間であんな周到な準備ができるもんだろうか。でも二人目のターゲットにはさすがに笑わしていただきました。高層ビルの最上階からせり出していてしかもガラス張りのプール、こんなバカバカしい設定を考えついたスタッフは褒めてあげたいぐらいです。三人目のターゲットがトミー・リー・ジョーンズとなると、その後の展開はもう予想がつくというもんです。トミー・リー、出番は少なかったけどなかなか味のあるキャラでした。 ラスト・カットを見る限りでは今度はトミー・リーを絡めて続編を製作する気は満々という感じでしたが、真剣にアドバイスさせていただきます、ほんと止めた方がイイって![CS・衛星(字幕)] 4点(2021-11-25 22:49:36)

2049.  レズビアン・ヴァンパイア・キラーズ 《ネタバレ》 これはどう観てもエドガー・ライトのパクりというか模倣、この頃はこういう作風が流行っていたのかな。でも主人公の二人のバディがサイモン・ペッグとニック・フロストのコンビのようなキレと魅力がないので、コメディとしてはイマイチなんです。というか、この映画は本気でコメディとして撮るつもりだったのか、ちょっと怪しい感じもします。ジミーの元カノやロッテの友人や牧師の娘など、普通ならコメディ・ロールとして使えそうなキャラを惜しげもなく退場させちゃうのはどう考えても、失敗でしょう。牧師にいたっては「えっ、あの人最期はどうなっちゃたの?」とあっけにとられてしまいます。レズビアン・ヴァンパイアが売りのはずなんですが、エロは全然大したことなく脱ぎすらなし。その割には美術やらCGには凝っているし、力を入れるところを間違っているんじゃないのかな。プロデューサーはロバート・ダウニー・Jrの『シャーロック・ホームズ』を製作する人だけど、コメディとアクションを上手く融合させるセンスには欠けているみたいです。[CS・衛星(字幕)] 4点(2021-04-15 22:51:24)

2050.  パッション(2012) 《ネタバレ》 この映画のプロットは前に観た映画でも似たようなのがあったなと思いましたが、自分は未見ですがリュディヴィーヌ・サニエとクリスティン・スコット・トーマスが出演した2009年の仏映画『ラブ・クライム 偽りの愛に溺れて』のリメイクなんだそうです。まあこれと似たようなストーリーの映画はよくあるってことです。大して話題にもならなかった映画なのに何故か三年でリメイク、監督には『アンタッチャブル』や『ミッション・インポッシブル』など一時期ハリウッドでリメイク職人になりかけたデ・パルマがまたまたリメイクを担当。でもあの二作はTVシリーズの映画化で再構築=リストラクションと呼んだ方が正解でしょうし、デ・パルマにとっては初めてのリメイク作品ってことかな。 デジャブ感が強いだけにお話しの展開と犯人はぼんやり者の自分でもすぐ判りました。デ・パルマ印のスプリット・スクリーンなどは殺人シークエンスが始まるところあたりで使われますが全体におとなしめで、言っちゃあ悪いけど散歩に連れてった犬が電柱にマーキングをしてる程度の効果しかなかったような印象です。映像には凝るけど割と判りやすいストーリーテリングがデ・パルマ風味なんだけど、ラストの夢オチか?と思わせるような判りにくい展開は彼らしくなかった。これは原作の脚本に忠実にリメイクしたってことなのかもしれませんけどね。根本的にノオミ・ラパスという女優が自分の好みじゃないってことも、悪印象を強めたのかもしれません。 コッポラ・ルーカス・スピルバーグたちの兄貴分でハリウッドでは巨匠と呼ばれてもおかしくない存在のデ・パルマ、こんな映画に関わるようなキャリアの人じゃないはずなんだけどなあ…[CS・衛星(字幕)] 4点(2021-02-09 23:27:04)

2051.  ニッケルオデオン 《ネタバレ》 ライアン&テイタム親娘の共演は『ペーパー・ムーン』と本作しかないのでなかなか貴重な一本、というか実生活での破滅的なふたりの親子関係からすると、二本でも共演作があること自体が奇跡的なのかな。70年代前半のアメリカ映画を代表する映画作家だったボクダノヴィッチも、本作の不評と興行的失敗がその後の転落の始まりだったのかもしれません。 なんと言うか、出てくる俳優の演技がみんな力みかえっているのが観ていてつらい、ということはボクダノヴィッチの演出自体が力み過ぎだったということです。彼はたんたんとした演出が持ち味なんですが、コメディになるとどうもバタバタしすぎる傾向があったみたいです。その後40年近くたって『マイ・ファニー・レディ』でようやく肩の力が抜けたコメディが撮れたって感じですが、あまりに遅すぎました。この人の映画愛は『ラスト・ショー』ですでに観客には伝わっているはずで、同じテーマを再度繰り返すのは悪手だったのかもしれません。ストーリーの軸をパテントと呼ばれるメジャー映画製作者とインディーズというか弱小活動屋の闘いという風にするのも一つの手だったかもしれませんが、そこら辺は中途半端に終わってしまった感がありました。でもグリフィスの『国民の創生』を観て打ちのめされるラストには、ボクダノヴィッチらしいペーソスがあって良かったかなと思いました。[ビデオ(字幕)] 4点(2021-01-11 23:43:23)

2052.  コドモ警察 《ネタバレ》 TVバージョンは観たことがなく、まったく予備知識なしで鑑賞。『ダウンタウン物語』的な感じかと思いきや、実は『西部警察』のパロディでかなり王道の刑事ものに寄せた撮り方というわけです(コドモが刑事ということ以外はね)。演出なのかこれが素なのか私には不明ですけど、鈴木福の滑舌の悪さはちょっと凄いと言えるレベル。エナメル刑事の子なんかはかなり軽快なセリフ回しができているけど、他の刑事たちも総じて滑舌悪しでした。でもコドモ刑事たちと較べても壮絶に演技がド下手だった本庁から来たエリート刑事役、この人ジャニーズのアイドルなんですね。いくら製作委員会にTV局が入っているからと言っても、こんなレベルで映画に出すなんて舐めてます、同じアイドルでも指原莉乃はさすがきっちりとコメディ演技をこなしていますよ。設定自体が超ナンセンスなのに割とシリアスに展開するストーリーラインが、噛み合ってない感じが凄くしました。もっと弾けるような映画を予想していただけに、期待は大外れでした。これじゃあ、正月の暇つぶしにもならないよ。[CS・衛星(邦画)] 4点(2021-01-05 22:38:07)

2053.  犬神の悪霊 《ネタバレ》 70年代東映のラインナップにはマジでどうかしちゃってるとしか言いようがない作品が多いが、本作もその中でも代表的な一本でしょう。 舞台は山奥の山村で、ロケ地は三重県らしいがセリフの訛りからはどうも九州が設定地みたいです。大和田伸也ら三人の鉱業会社の社員がウラン鉱脈調査にやって来ます。無事ウラン鉱脈を発見して有頂天になって下山するのですが、運転する車が道端の祠をぶっ壊したうえに村人の少年飼い犬をひき殺してしまいます。凄いのはこの三人、少年に補償するどころか謝罪すらせずにそのまま去ってしまうところです。そして渓流の側で休んでいると、泉じゅんと山内恵美子(少年の姉)が全裸で泳いでいるというお約束のサービス・シーンは抜かりないです。そして「半年後」というテロップが出てシーンが変わると、なんと大和田伸也と泉じゅんの結婚式になっちゃうんです。裸を見られて恋に落ちたってわけなんでしょうが、ふつうはその経緯を何らかの形でストーリーに語らせるもんでしょ。そうなんです、この映画はムチャなほどぶっ飛ばすスピードのストーリーテリングが特徴なんですよ。 山内恵美子の一家は村では“犬神の家系”として差別され忌み嫌われています。この犬神とはどういう類のものなのか最後まで説明らしきものが無いのでよく判りませんが、そして祠を壊した祟りが襲ってきて大和田伸也の同僚二人が悲惨な死を遂げます。次は大和田の番ですが泉が伝来のお守りを大和田に与えて呪いを自身が受け止めようとします。憑りつかれた泉は傍目には発狂したとしか見えず精神病院に入れられますが、大和田は泉を実家に連れてゆき療養させようとします。 ここからのストーリーは一段とヒートアップしてゆきますが、泉にかけられる憑き物払いの祈祷がまず凄い。そこで正体を現した憑き物は、実は大和田に恋していた山内恵美子の生霊だったのですが、思わず「おい、犬神はどこへ行ったんだよ!」と突っ込んでしまいました。ここからはストーリーは暴走の度合いを強めてゆき、伝説の犬の首チョンパ・シーンになだれ込みます。これは井戸に毒を入れた(実はウラン採鉱の廃液が流入していた)と疑われて山内ほか一家皆殺しにされて逆上した室田日出男が、犬神の祟りを呼び込むために首だけ残して生き埋めにした飼い犬の首を刀で刎ねるシーンで、岡田社長が「本当に犬の首を切断した」と大嘘をついて大騒ぎになったそうです。犬を埋めてるのは確かですが実際はチャチなトリック撮影で、宣伝のためなら何でもありという風潮は現在では想像を超えています。 この後のラスト20分がもうわけが判らんジェットコースター状態で、終わってみれば泉の妹のほかは全員死んでしまい、もう中川信夫の『地獄』みたいな感じです。そして荼毘にふされている大和田が突然起き上がるあのラストシーン、実は同じ東映で同年製作の『女獄門帳 引き裂かれた尼僧』と同じなんですね。両作は監督も脚本家も別なので、どっちがパクったのかは今となっては謎です。 だいたいからしてこのストーリー、諸悪の根源はヒーローであるはずの大和田伸也だというのは明白です。こんなカタルシスの欠片もないようなキャラ、この人の俳優人生で一世一代の怪演だったと思います。そしてラスト20分で犬神に憑かれて化け猫の様に大暴れさせられた泉じゅんの妹役、年端のゆかない子役にあんなことさせたらだめでしょ。『エクソシスト』のリンダ・ブレアじゃないけど、子役時代にホラー演技を要求された人は大成できないものですね。[CS・衛星(邦画)] 4点(2020-11-19 20:30:18)

2054.  ヴィランズ 《ネタバレ》 鳩のマスクをつけた男とユニコーンのマスクをした女がグダグダの手際でコンビニ強盗、ところが逃走中にガス欠して車を盗もうと忍び込んだ一軒家の住人はトンデモない夫婦だった。開幕から二十分ぐらいは快調にとばします。このバカップル強盗はビル・スカルスガルドとマイカ・モンロー。両者とも『ITイット』シリーズや『イット・フォローズ』で最近顔を売ってる若手ですが、スカルスガルドは父親が北欧系のステラン・スカルスガルドとは思えないラテンな風貌、まるでスティーヴ・ブシェミの弟って感じです。サイコ夫婦の方でも気持ち悪いおばさんを演じたキラ・セジウィックの怪演が際立ちます。バカップルは地下室で監禁されている少女を発見して一緒に逃げようとしますが、そこから二人は悪党“Villains”から善人にキャラ変してゆきます。 ぶっちゃけ、この映画は少女の扱いで失敗していますね。そしてコメディの方へ行くのかと思えば尻つぼみになり、ホラーになるのかと思えば肩透かし、バカップルの脱出劇じたいはありふれた展開なので要はどの方面に向けても中途半端な脚本だったというしかありません。終わってみれば、実はバカップルの純愛物語だったというわけですが、うーん、この映画にそんなことを期待した観客はいますかね?[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-10-24 21:53:55)

2055.  ダイヤモンドの犬たち 《ネタバレ》 自嘲するしかないですけど、自分はてっきりフレデリック・フォーサイスが原作の映画だとばっかり思ってました、まったくのオリジナル脚本みたいですね。カッコいいサウンドで幕開けしますが、基本的にはチープな70年代によくあったノリの作品です。『イージーライダー』のキャプテン・アメリカより多少髪が短くなったぐらいのピーター・フォンダが主役ですが、前半ではもう脂がのりきった(というか脂ぎった)テリー・サヴァラスが登場してみんな持って行った感じです。ダイヤモンド鉱山の会社に外部に内通してダイヤ強奪を狙っている裏切者がいる、それはいったい誰なのかと言うのがサスペンスの本筋。どう見たって、警備責任者テリー・サヴァラスお前がいちばん怪しいだろって誰もが思うんだけど、実は意外な人物が犯人でしたというストーリー・ラインはそんなに悪くはない。まあネタバレしちゃうとそれはフォンダなんだけど、そうとは知らない会社側がフォンダに囮犯人になって外部の強奪グループと接触してくれと依頼するあたりからどうもわけがわからない展開となってきます。要はアイデアは良いんだけど肝心の脚本がちょっと雑で、前半のフォンダと後半のフォンダでは同一人物とは思えない感じになっちゃうんです。そして観客の疑惑が晴れた(?)テリー・サヴァラスもどんどんストーリーに絡まなくなってゆくのが理解できません。『カプリコン・1』もそうでしたが、70年代のサヴァラスはなんかゲスト出演みたいなのが多い気がします。そしてある意味驚愕のラスト、まるで『ゲッタウェイ』を気取った様な幕の閉じ方、しかし「地球は狭い」は呆れるほどの迷セリフですよ。もっともこの映画にはもう一パターンのエンディングがあるそうで、日本でTV放映されたヴァージョンでは例の迷セリフを放った直後に、サヴァラスがライフルでヘリのタンクを打ち抜いて爆発させるまるで『ダーティ・メリー クレイジー・ラリー』みたいな終わり方なんだそうです。どっち良いかと聞かれても返答に窮しますが、やっぱどっちもヘンです(笑)。[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-07-21 23:05:24)

2056.  4匹の蝿 《ネタバレ》 初期アルジェントのいわゆる“動物三部作”の三本目という位置づけ。「幻の傑作」なんてコピーを臆面もなくつけて40年ぶりにリバイバル上映されましたが、「幻」になったのは権利関係の揉め事が原因で、よくある話です。そして「傑作」は明らかに誇大広告で、これにはアルジェント自身もさすがに恥ずかしいんじゃない? はっきり言って70年代に流行ったイタリアン・ジャーロの中でも多少出来が良いという程度のお話し。あのストーリーテリングでは犯人は予想外の人物ということになりますが、私の様にぼんやり観ていなければ大概ホシの目星は付きますよ。でもこの犯人の行動はツッコミどころが満載で、ご都合主義が目につきすぎます。警察の方もたいがいで、“被害者の網膜に最後の映像が焼き付いている”というトンデモ科学を大真面目に見せられるとはねえ。その残像が“四匹の蠅と言うわけですが”、ここのタネ明かしの説明も無理筋すぎるでしょ。今や昆虫好きと言えば香川照之かダリオ・アルジェントかというぐらい有名になってしまいましたが、その隠しきれない性癖を映画作りにぶつけ始めたのはこの頃からだったということですかね。 ちょうど本日エンリオ・モリコーネの訃報が配信されました。本作はアルジェント作品としては珍しいモリコーネ起用ですが、“来る仕事はすべて引き受ける”がモットーのモリコーネらしいです。音楽自体はオーソドックスないかにもイタリアン・ジャーロと言った雰囲気ですけど、やはりアルジェントの作風とは合わなかったみたいですね。合掌。[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-07-06 22:44:25)

2057.  マッカーサー 《ネタバレ》 第二次世界大戦における有名な米国の陸軍将軍を三名あげると、それはアイゼンハワー・パットン・マッカーサーとなることは間違いないでしょう。アイゼンハワーは軍人としての能力よりも政治力・外交力が秀でていて、パットンはその正反対で根っからの実戦型ファイターで政治力はゼロ、この二人の特性を兼ね備えていたのがマッカーサーということになるでしょう。ある意味この三人中でもっとも複雑な人間性を持ちドラマチックな人生で映画の素材としては申し分ないのですが、凡庸な脚本のおかげで退屈超大作となってしまいました。ジェリー・ゴールドスミスを起用したりして『パットン大戦車軍団』を意識しているのは明瞭ですけどその出来は比べ物にはならないレベル、そりゃ『パットン』の脚本はフランシス・フォード・コッポラの傑作ですから分が悪いですね。演じるグレゴリー・ペックはジョージ・C・スコットのパットンほどではないにせよそれなりに雰囲気は出ていました。ペックは尊大で傲慢な人物を演じさせたら間違いはない俳優だったと感じます。ストーリーテリングはマッカーサーの言動をただなぞっただけで、映画としての見せ場は乏しかったと思います。原爆投下で日本が降伏したので日本進攻作戦がなくなり「原爆は悪魔の兵器だ、使う必要なかった」と毒づいたのに朝鮮戦争では「満州に原爆50発落とさせろ」と主張したり、フィリピン時代は人種偏見が(アメリカ人としては)ないように見えたのに“I shall return”のためにはフィリピン民間人がどれだけ死のうが意に介さなかったり、ボンヤリ観ていると矛盾した言動ばかりでさっぱり人物像が伝わってこないでしょう。そりゃあ「俺は戦争が死ぬほど好きだ」の単純なパットンの方が理解させ易いでしょうが、マッカーサーのより複雑な人格に斬りこめないのだったら映画化した意味はないです。 米国は伝統的に功績のあった軍人や大統領の名前を軍艦名や兵器の愛称に使いますが、アイゼンハワー(原子力空母)パットン(戦車)と違って未だにマッカーサーの名は使われていません。ここら辺に米国政界や軍の彼に対するある意味冷ややかな評価が垣間見れるのかもしれません。[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-04-27 19:26:01)

2058.  スカイライン-征服- 《ネタバレ》 お気づきになられた方は他にもいらっしゃると思いますが、この映画のプロット(エイリアンの出現・人類を餌にするところ・一部メカのデザインや動作)はスピルバーグの『宇宙戦争』の再現というかパクりに他なりません。とはいえB級映画らしさを出して描写のエグさにおいては思いっきり監督のやりたいことを具現化したって感じでしょう。舞台もほぼ高級マンションの敷地内に限定させて登場キャラをミニマムに抑え、その分予算をCGに注ぎ込んだみたいです。『AVP2』の監督ザ・ストラウス・ブラザーズにしては、これは上々の出来と言えるんじゃないでしょうか。 閉幕10分前の主人公カップルがマシーンに吸い込まれてゆくところでは、「こういう『クローバー・フィールド』的な終わり方も最近流行っているし、これはこれでありかな」と思っていたら、その後の5分間が予想もしなかった驚愕の展開でちょっと驚きでした。これはもうジャロッドをダーク・ヒーローにした続編展開するつもりかと身構えましたが、現在に至るまで実現せずというのはちょっと悲しいところです。[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-03-12 23:42:30)

2059.  エイリアン3 《ネタバレ》 リドリー・スコットもジェームズ・キャメロンも関わらない企画段階の迷走を知ればしるほど、出来上がりがこれじゃあほんと誰得だったんでしょう。歴代脚本案のキャッチ―なところを繋げて薄くしたようなストーリー、これなら最初のウィリアム・ギブソン稿をそのまま映像化した方が良かったんじゃない?いまや鬼才と崇められるデヴィッド・フィンチャーとはいえ当然若造だったわけで、プロデューサーの権力が絶対のハリウッドで彼の才覚が本作の構成に影響を与えた可能性はなく、所詮雇われ監督だったというわけです。 ストーリーの半分もいかないところで刑務所長と監獄医がエイリアンの餌食となってしまい、あとに残されたのはむさ苦しい坊主頭の無個性な有象無象とリプリーだけ、せめてエイリアンに暴れさせてやればと思うけど一頭しかでてこないしあまり見せ場もない。それにショックだったのはリプリーがSEXしちゃうところで、別にこの映画のシガ二―・ウィーヴァ―にはそういう魅力は感じないけど、なんかアイドルのスキャンダルを見せられたようで微妙な感じです。まあこういうところが唯一デヴィッド・フィンチャーらしいと言えるかも。 宗教色が加味されあのラストですからこれでエイリアン・シリーズは終わったと当時は思っていましたが、まさかリプリーを復活させて『4』が製作されるとは夢にも思っていませんでしたよ。[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-01-16 23:41:33)

2060.  虚栄のかがり火 《ネタバレ》 ブライアン・デ・パルマのフィルモグラフィ中で、最大の興行失敗と批評家からの酷評を浴びたのが本作。トム・ウルフの原作は80年代アメリカ文学の代表作と言われているぐらいですから、普通に映画化すれば興行収入はともかくとしてもそれなりの映画に仕上がると思いますけど、観たらこれはボロクソに貶されるのは何となく納得いたしました。 そもそもこの映画は悪名高きプロデューサー・コンビであるグーバー&ピーターズの企画であり、責任の大半は彼らにあったと考えるべきでしょう(製作途中でコロンビアに引き抜かれてデ・パルマがプロデュースを引き継ぐが、事態は余計に悪化するはめに)。このコンビが製作した本作と『ハドソン・ホーク』『ラスト・アクション・ヒーロー』は90年代を代表する底抜け超大作の三羽がらすと呼ばれていますが、そのうち二本にブルース・ウィリスが顔を出しているのはさすがですね(笑)。 原作の登場キャラはみな人間のクズみたいな連中だったのに、トム・ハンクスとブルース・ウィリスが中途半端に善人的な側面を見せてしまうのが大失敗なのは一目瞭然でしょう。これはワーナー側からの要求に従って書き換えられた脚本のせいです。驚くべきはラストの展開で、最初はハンクスとウィリスが法廷で大暴れして滅茶苦茶にするというシュールな結末だったのを、モーガン・フリーマンの説教に替えられたそうです。公開版では冒頭のブルース・ウィリスの長回しがラストシーンに繋がるようになっていますが、拍手している観衆の中に悪玉の登場キャラまで混じったカーテンコールみたいになっているは興ざめもいいところです。ほんと、これではただのイイ話にしかならないじゃないですか。さすがにデ・パルマも納得はいかなかったと思いますけど、これが最終編集権を持っていない場合の悲哀なんでしょうね。映像や美術はデ・パルマらしさがあるので、実に残念です。[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-12-28 23:30:19)

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