みんなのシネマレビュー |
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2141. 悪霊のはらわた 《ネタバレ》 しょせんB級。いや、C級ホラー。 最初から期待なんてしていませんが、それでもこの作品はダメですね。 ゾンビものでは『逃げる』『戦う』『助けを呼ぶ』『籠城する』の、基本4パターン。 どれでも良いのです。サバイバル感が味わえるのであれば。 ところが、今作は本人たちに全く目的がないのです。 逃げるなら逃げる。戦うなら戦う。はっきりしないと。本人たちがどうしたいのかが全然わからないので、全然ハラハラしないのです。 唯一目的があったのは妻子を殺されたおっちゃん。この人は化け物を殺す一択。それでよいんです。 で、このおっちゃんが素敵なチュートリアルを担ってくれるのかと思いきや、あっという間に別行動。なんでやねーん。 イケメン枠のひげボーイ、警察を呼びに行ったはずなのになぜ戻ってきた。 おい、武器、武器、って武器を探すなら、その武器を投げ捨てんなや主人公。 さっきまで普通にゾンビと格闘していたはずなのに、突然立てなくなる主人公。 ・・・・ええ?この状況でキスすんの? ファーック!ファーック!って、こっちが言いたいよ。 ひさしぶりに終始イライラしっぱなしの駄作でした。 1人、2人くらい足をひっぱるバカやクズは、こーゆー作品ではお約束。 ・・・でもどいつもこいつも頭が悪いんじゃ救いようがないっす・・・[DVD(字幕)] 3点(2023-05-05 01:14:45)《改行有》 2142. アイアン・スカイ 《ネタバレ》 アクション?SF?いや、これはコメディ。コメディというより寒いギャグ。 最初はその世界観、突拍子もないアイデアに魅せられるのですが、すぐに飽き・・・最初の50分がひたすら退屈。とにかく話が進まない、広がらない。で、終盤になると突然宇宙戦艦同士の激しいバトルが始まって、細かいことを気にしなければビジュアル的に面白いです。 で、この映画一見バカ映画ふうなんですが、いたるところに強烈なアイロニーをふりまいています。 北朝鮮の代表に、いかにも言いそうなことを言わせて、結果世界中から笑われたり。 『アメリカが唯一勝ったのはナチだけ』と女性大統領に言わせてみたり。『アメリカはいいの』はさすがに吹きました。 最後の各国の首脳同士の大乱闘なんてその最たるもの。共通の敵がいればとりあえず手を組むけれど、共通の敵がいなくなればいずれ人類は自滅するとでも言いたいのかな? あのね、そんなことは言われなくてもみんなわかっているの。 そーゆーメッセージを発信したいのであれば、せめて映画を面白く作ってくださいな。 発信のツールとして映画を媒体にする以上、中身が面白くないと伝わるものも伝わりませんぜ。 ・・・・・・レナーテのおかげでなんとか最後まで見れたようなもんです。[ブルーレイ(字幕)] 3点(2023-04-20 01:12:36)(良:1票) 《改行有》 2143. ルイの9番目の人生 《ネタバレ》 いかれた母親とかわいそうな父子の物語でした。 正直肌に合いません。 ルイとそのお父さんはあまりに可哀そうです。だから後味がまず悪い。ルイは現実世界で生きることを選択し目を覚ましますが、父親は戻ってきません。 更にはパスカル医師とルイの母親の恋愛モードに反吐が出ます。 ラストで母親が精神病棟に入れられ多少の溜飲を下げたのも束の間、パスカル医師との子供ができちゃっている悪趣味な着地点。気持ち悪いったらありゃしない。 高評価のなか大変申し訳ないですが『どうしても好きになれない』プラス『前半超退屈』ということで素直な気持ちで採点することにします。 ついでに言うと、パスカル医師を操って母親を毒殺しようとするシーンがありましたが、ルイのキャラには合っていないような気がします。[DVD(字幕)] 3点(2021-09-20 02:32:36)《改行有》 2144. メガ・ピラニア 《ネタバレ》 登録したのが恥ずかしくなるぐらい超しょぼ映画。これはもうB級以下な作品。こーゆー映画に限ってやたら核やら世界やら大風呂敷を広げたがります。身の丈に合った内容にすれば良いのに。 途中のストーリー展開なんかはちょっとだけ面白い部分もあるっちゃーあるんですが、肝心のピラニアが人や船を襲うシーンがあまりにもしょぼい。ヘリからダイブする軍人をパクって食べちゃうシーンなんかもはやコントです。 で、やめときゃ良いのにこーゆー作品はA級映画の真似事をしたがるんです。 その最たる例がベネズエラのディアス大佐との確執。 『ピラニア対人間』の構図だけにすれば良いのに、『人間対人間』の構図も入れて別の角度からのサスペンス色を出そうと欲張っています。結果この人間同士の諍いがもうダルいダルい。70分くらいにまとめれば、まだ単純なバカ映画として笑ってみられそうだったのに、変に色気を出して拷問のシーンやらカーチェイスやら入れるもんだから中盤のテンポがとにかく悪い。よほど自信がない限りはこーゆー映画にピラニア以外の要素は入れないほうが無難でしょう。 極めつけはラストの終わらせ方。え?まじでこれで終わりなの?これでピラニアは全滅したことになるの?この脚本のラストにだれも異論は唱えなかったの?頭の中はお花畑でいっぱいか。[DVD(字幕)] 3点(2021-09-07 11:43:56)《改行有》 2145. 若葉のころ 《ネタバレ》 こーゆー映画の良さ、面白さというのがいまだによくわかりません。 私には主演の女の子のかわいさと、ノスタルジックな雰囲気に頼りまくった映画にしか見えませんでした。 母親の若いころのエピソードと娘の現在のエピソードが交互に流れるのですが、それがうまくリンクしているとは思えません。それぞれのストーリーは独立していて、その時代だけで物語が成立しています。だったら、どちらか片方のストーリーをメインとし、もう片方の時代はあくまで添え物的な扱いにしてもらったほうが、より感情移入できた気がします。 親友の裏切り。ちょっと好きだった男の子とのケンカ別れ。しかもこれは勘違いというか思い込みに近い。 このエピソードの結末は放置。 母親は目覚めず、結局このあとどーなったのかわからない。 リッチー・レンの抱える様々な問題だって、何一つ解決していないんじゃないだろーか。 いろんな布石をうった挙句、放置したまま突然終わりを告げる映画に、私はただ唖然とするばかりでした。[DVD(字幕)] 3点(2021-08-09 00:53:10)《改行有》 2146. トロン:レガシー 《ネタバレ》 クソつまらない。とゆーかよく意味がわからない。 前作を視聴しているのが前提なのでしょうか。 クルーって誰?トロンって誰?アイソーって何?グリッドって何?ユーザーって何ー?? 説明不足のまま、話はどんどん先へ進んでいきます。 どうやら『黄色い光の人たち』と『白い光のひとたち』は仲良くないらしい。ってことぐらいしかわからないんですけど。 でもさすがに途中からは少しずつ、ぼんやり前述のいろいろが何を指すのかがわかってきます。 そして、わかってきたうえで、あんま面白いストーリーではないなと改めて感じるわけです。 最初に父親だと思っていた人は『クルー』と名づけられたプログラム。どうやらこの『クルー』がゲームの世界から人間界に出陣するため、父親のマスター・キーを狙っているらしい。父親はそうはさせまいと身を隠す。そこで『クルー』は父親を見つけるために息子のサム・フリンをポケベルでおびき出す。 だったら、最初にサムがゲームの世界に来たときに、死ぬかもしれないようなゲームに参加させちゃうってのはダメじゃない? それにやたら『完全なるシステム』を声高に謳っていましたが、完全なるシステムを構築したと言い張るなら、演説は必要ないでしょう。みんなクルーに従うプログラムなんですから。 で、このコンピューター内部の世界ってのが、最初こそ凄いかっこよくてわくわくしたんですが、そればっかりだとやはり飽きてきちゃうんですよねー。同じ景色。同じ色。もっと色彩プリーズ。 ゲームの世界に入っちゃう序盤。そこから怒涛の『ディスクバトル』と『バイクバトル』。この辺りまでは最高に面白かっただけに、ずっとそのノリでいってほしかった次第です。[ブルーレイ(字幕)] 3点(2021-05-19 06:26:19)(良:2票) 《改行有》 2147. ロープ 戦場の生命線 《ネタバレ》 NGO?みたいな国際的支援団体が、必ずしも行く先々で歓迎されるわけではない。とゆーなかなかリアルな実体を知ることができました。 井戸に投げ込まれる死体。親を失った子供。廃墟となった街。なるほど、反戦映画としての価値はあるのかもしれません。 ですが映画に娯楽ばかりを求める私のような人には向かない映画。 なにせ淡々とロープを捜すだけの、ちょっとしたロードムービーのような映画。 吊るされた両親。地元軍による検問。道に横たわる牛の死体と地雷。銃を持った子供。 緊迫したシーンは数あれど、幾度と無く挿入される他愛のない会話がいちいち話の腰を折る。どーにもテンポがよろしくありません。 極めつけは主人公の色恋沙汰。 例えば牛で立ち往生してからの夜のキャンプまではまあ良かったのですが、そこから先の男女のやりとりがまあだるい。マンブルゥとカティヤのプライベートな話なんてどーでも良い。 最後のオチは好き。ただあの巨体が浮き上がってくるには浮力が足らん気もしますが・・・。 教科書的な意味合いでは大事な映画だと思います。 ですが、なにせ退屈という気持ちが大きすぎて、大切なメッセージが素直に心に響かなかった次第です。[DVD(字幕)] 3点(2021-05-06 14:11:54)《改行有》 2148. インターステラー 《ネタバレ》 話の半分も理解できんかった。 あれよあれよという間にクーパーが人類を救うために宇宙に行く展開がすでについていけんかった。 そもそもクーパーとマーフがあの秘密基地にたどり着いたのは、基地側の人間からすればまったくの想定外の出来事だったはず。にも関わらず、クーパーに事情を全部話しちゃって、移住先の星を決めるという重大任務を与えちゃうっていうのが理解に苦しみます。 方程式はすでに解けていた?ブラックホールに入ると方程式の残りの解がわかる?それをモールスで娘に伝えて方程式が解けた?そしたらなぜか目覚めるとブラックホールから帰還していた?人類の移住が成功していて、それは土星?わかる人にはわかるんでしょうけど、私にはまさに荒唐無稽の映画でした。 期待していた分、落胆も大きい。せめて時間が短ければ・・・。 映像の迫力は息を呑みますが、理屈がいまいち理解できていないので、それが驚きや興奮や感動につながっていきません。 宇宙だけに終始ふわふわしていて、まさに地に足のついていない映画でした。[ブルーレイ(字幕)] 3点(2021-03-28 15:03:32)(良:1票) 《改行有》 2149. パーマネント野ばら 《ネタバレ》 出てくる人たちが変な人ばかり。 雰囲気だけはのんびりとしていて、でも暴力的なシーンはやたら多くて、嫌な気分になります。 みっちゃんは旦那を車ではねるし。旦那は旦那でクズ野郎だし。ともちゃんの付き合ってきた男達も暴力的な人間ばかり。最後に付き合った男と結婚するも、ギャンブル狂で、失踪して、シャ○打って、野垂れ死ぬ。唯一まともかと思われた主人公のなおこが一番頭がおかしくなっていたってのはもう救いようがないです。 そもそも結婚して子供がいるってのが疑問。頭がおかしくなっちゃうほど先生のことが好きだったのに、結婚して子供まで作っちゃったってことですか?それは説得力が無いんじゃないでしょうか。 なおこの母親も、回想シーンを見る限りではとてもまともな母親とは思えません。 他には電柱を切っちゃうみっちゃんの父親や、おそらく同居人を次々と山に埋めている不審な老婆。 なんとも薄気味の悪い人々ばかりで、私の好みと真逆の世界観に気が滅入ります。 途中からなんとなくカシマは存在しないのでは、と思い始めると、なおことカシマのエピソードはどれも辛く切ないものばかり。 特に温泉のシーンは辛い。 なんか映画に爽快感や達成感、満足感や幸福感を求める一般人とは、非常に相性が悪いのではないでしょうか。これぞ玄人向けの映画でしょう。私はもっと普通の世界で起きる非日常のストーリーを楽しみたい一般人です。[DVD(邦画)] 3点(2020-12-07 13:48:32)《改行有》 2150. 13日の金曜日/ジェイソンの命日 《ネタバレ》 シリーズ最低作。いえ、13日の金曜日と銘打っていなければ、愛すべきB級ホラーとして受け入れられたんですけどね。 このシリーズの良さは『何も考えていない若者たち』が『何も考えていないジェイソン』に1人1人血祭りにあげられちゃうのが良いのに。説明やら理屈やらは無いほうが良いんです。 13日に金曜日に、オカルトやらSFやらファンタジーの要素はいらない。 ってゆーかあの短剣なにー? あのおっさん誰ー? 『俺のこと覚えているか?』って誰も覚えていないんですけどー。今までのシリーズに出てきましたっけ?[DVD(字幕)] 3点(2020-11-30 01:10:23)《改行有》 2151. 七瀬ふたたび 《ネタバレ》 超能力バトルは好きなんですが、この作品はいまいちでした。 前半はまだ面白かったのですが、後半になるにつれてどんどんつまらなくなってきます。 能力者の内訳が、未来予知1人。タイムトラベル1人。テレキネシス1人。リーディング3人。ちょっとリーディングが多くないですか?なんでしょう、このバランスの悪さ。 また、前半はまだサスペンス風味で良かったのですが、後半はミリタリーなサバゲー風味アクション。直接的バトル展開にするには、バトル向きの能力者がテレキネシスだけってのはいかにもパワー不足。バトル向きでない能力者が多いのであれば、心理的駆け引きや能力を活かしたトリックなど、頭脳戦にしたほうが盛り上がる気がします。 実際、銃の前ではひたすら無力。最終決戦は無策も良いところの出たとこ勝負。ひたすら逃げ惑うなか、次々死んでいく仲間達。いよいよになってタイムトラベルでリセット。実際にはパラレルワールドになって別世界の七瀬達を救いに行くわけですから、明らかなバッドエンディング。 芦名星さん主演作なので、悪く言いたくなかったのですが、これはつまらないです。 役者さんたちの台詞も上手いとは言えないし、音楽もワンパターンです。 [DVD(邦画)] 3点(2020-11-15 15:18:11)《改行有》 2152. イエスタデイ(2014) 《ネタバレ》 プールに飛び込めないヘタレ主人公キム。そんなキムが音楽を通して仲間と共に成長していく。そんなわかりやすい青春サクセスストーリーを期待していると、おそらく楽しめないと思います。実際そんなサクセスを期待していた私。あまりに中途半端な出来に消化不良もいいとこ。 ヒロインと思われたニーナは全然ヒロインじゃなく、ヒロインは別にいた。でも出会いのインパクトはニーナのほうが強くて変な感じ。キムもヒロインもニーナも友人達も、思わせぶりな感じが強くてなにを考えているのか全然わかりません。特にヒロインがひどい。ヒロインに魅力を感じなかったのも、この映画に気持ちが乗れなかった理由のひとつです。 学校の人たちの前で演奏し、一躍ヒーローになるようなエピソードでもあれば、それなりのカタルシスを感じることもできたかもしれません。トラブル続きで、4人そろって演奏するシーンが一度もないってどういうこと?それがこの映画の良さなんですか?何もしない、何も変わらない日常を延々と見せつけられて退屈で仕方がありませんでした。 ラストにちょっとだけ盛り上がりを見せて、ハッピーな雰囲気で幕を閉じるのが唯一の救いです。[DVD(字幕)] 3点(2020-10-17 03:17:25)《改行有》 2153. ショーツ 魔法の石大作戦 《ネタバレ》 『子供向け』というより『子供だまし』な映画。こーゆー映画で時系列をいじくる必要性もわからない。 コメディ要素が強すぎ。ドタバタすぎ。つまらない願い事しすぎ。大人まで馬鹿すぎ。鼻くそモンスターは生理的に気持ち悪すぎ。いつまでたっても面白くなりません。 こーゆー作品で『ニューヨーク東8番街の奇跡』や『ゴーストバスターズ』をパロっているのも寒い。 いじめられっ子の主人公が魔法の力で活躍。そした自分のためだけでなく人のために力を使うように。そうして少年は本物のヒーローになりましたとさ。そんなありきたりなストーリーのほうが好感が持てます。なんでもかんでもひねれば良いってもんじゃないと思います。 個人的には類似作品で全然構わないので、王道、正統派と言われる作品をもっと見たい。最近の映画は映像に力を入れていたり、やたら変化球なものが多すぎです。 ブラックボックスでお仕事コメディドラマにしても面白かったんじゃないでしょうか。[ブルーレイ(字幕)] 3点(2020-09-13 00:45:49)《改行有》 2154. ヴィンセントが教えてくれたこと 《ネタバレ》 こーゆー映画嫌いです。 これって、普段真面目に生きている人が良いことをしてもスポットが当たらない。 ですが不良が良いことをすると、途端に美談に見えるのに似ていませんか? ヴィンセントって聖人ですか?私にはただのクズにしか見えませんが。 子供が困っていれば誰だって手を差し伸べます。 愛する奥さんの洗濯だったら私だってやります。 お国のために戦場に行ったことは、そりゃあ立派なことだと思います。ですがみんな大なり小なり社会のために働いているわけです。彼だけが特別立派なわけではありません。 そして、そういった善行が、金を踏み倒して良い理由になるんでしょうか。 子供を競馬場に連れて行くところまではまだ許しましょう。 ですがそこで大穴を当てたのであれば、借金を返済するのが筋です。外れたフリを子供にまでさせて借金を踏み倒すところを子供に見せつけるのはクズです。 子供のために口座を作ってあげたのには感心しました。ところがその口座から勝手に金を引き出して競馬でスる始末。 『それは奥さんのため?』いやいや、だったら最初からギャンブルなんてするんじゃねえよ。 何か月分も入居費が溜まっているから出て行ってくれと言われるのは自分の責任。むしろ今まで待っていてくれたことに感謝すべき。 酒とギャンブルに溺れるから金がないんでしょーが。どんな良いことをしようがクズはクズです。 どこかで良いことをしているからって、他者に迷惑をかけることを肯定するようなエセ美談はうんざりです。 こんな人間を賞賛するかのように盛り上げる過剰なクライマックスの演出には虫唾が走ります。 むしろ聖人は、オリバーであり、マギーであり、ダカであり、介護職員であると思います。[DVD(字幕)] 3点(2020-07-31 11:36:49)(良:1票) 《改行有》 2155. 預言者 《ネタバレ》 成り上がり系の映画は嫌いではないのですが、これはいまいち乗れなかったです。 勢力関係も人物相関図も複雑。状況説明、人物描写、背景描写は必要最低限。鑑賞者側に知識、知性、理解力を強く求める内容だと思います。はっきり言って不親切。ずっと頭フル回転で、ついていくのでやっとです。 マリクという人間は嫌いではありません。 入所してすぐ、靴を奪われます。ですがすぐ正面から取り返しに行き、返り討ちにあいます。 彼はきっちり反骨精神のある人間。それでいて、ここは正攻法が通じない場所。そういったことを印象付けるエピソード。 おそらくマリクは、そんなたいした罪で服役しているわけではないのでしょう。 そんな彼が、人を殺さざるを得ない状況に追い込まれてしまい、実行します。終盤では自分のために、立派な暗殺者になってしまいます。これはとてもハッピーエンドとは言えないし、サクセスストーリーとも言えないでしょう。 友人やその家族を大事にする。そういった、弱者への思いやりや優しさを失っていないことがせめてもの救いでしょうか。 逆に言えば、そういった生来善良な人間が、立派な犯罪者に生まれ変わってしまうストーリーなわけです。 マリクが立派な裏社会の人間として出所していく様子に、複雑な気分にさせられました。 内容が内容なだけに、成り上がっていってますよ、ってのがわかりづらい演出、構成になっています。ですのでカタルシスを感じることはありません。2時間30分もかけて、疲労感だけが残る作品。 最初に殺した人間の幻が予言を行うという設定が邪魔でしかなかった。最初は罪の意識から見える幻覚だと思っていたのですが、犯罪を助長するような予言をするあたりそうだとも言い切れず。 これはエンターテイメント作品ではありません。私とは相性が悪い作品です。見る人を選ぶでしょう。[DVD(吹替)] 3点(2020-06-02 12:47:16)《改行有》 2156. ザ・キング・オブ・ファイターズ 《ネタバレ》 こーゆーゲームの映画化はさ、『わかりやすく』『楽しく』作ってくれるのが一番です。 トーナメント戦にしてさ、いろんなキャラ出して、じゃんじゃん戦わせりゃあ良いんです。 ぐだぐだぐだぐだつまんない会話やら、回想シーンばっか見せられても眠くなるだけ。 もちろん、ストーリーが面白ければ話は別。脚本が練られていて、演技にひきこまれるような役者さんだったら良い。 でも、こーゆー『ザ・B級』みたいな作品でそーゆーことはまずない。 ストーリーはつまらないに決まっている。『深み』『斬新』期待すべくもない。セリフ棒読みは当たり前でしょう。 でもそれで良いんです。見ている側だって、こーゆー作品にA級のクオリティなんて求めていませんから。高級料理を食べに来たんじゃないのです。今はラーメンが食べたい気分なんです。そーゆーときの、このジャンル。格ゲーアクションを見せてくれたらよかったのです。 頑張ってはいましたが、『方向性』と『ウェイトの置き方』が微妙にずれちゃっています。残念。[DVD(字幕)] 3点(2020-05-09 14:51:57)《改行有》 2157. パッセンジャーズ 《ネタバレ》 あー、もう、これははっきりダメなタイプの映画。 まず最初の1時間が驚くほど退屈。どう料理しても面白くなる題材なのに、なぜこんなに退屈にできるのか不思議。オチに乗っかりすぎて、ドラマ性もサスペンス要素もすべてが中途半端になっています。そのうえでオチがこれじゃあ良いところがアン・ハサウェイのお顔しかないです。 それに他の類似作品と比べても、これは途中でオチがわかっちゃう作品。もしかして・・・と思いつつも、そうじゃなきゃいいなあと。でも、空港内のデヴィッド・モースと対決するシーンで確信。 ただ私は、『クレアが乗客。クレアが精神鑑定、カウンセリングを受けている。催眠治療の途中』みたいなもんを想像していたのです。実際には全然違ったわけですが、『現実世界ではない』というのは当たっていたわけです。これ大事。夢オチなんです。そう、夢オチ。私がいっっちばん嫌いなタイプのストーリー。 とりあえず、幽霊のくせに睡眠とるのはやめてほしいものです。 こーゆー作品のニーズって結構あるみたいですね。定期的に見かける気がします。特に『飛行機墜落系』は多い気がする。手に取らないよう気をつけねば・・・・・・!でもどうやって気をつけたら良いのでしょう・・・。[ブルーレイ(字幕)] 3点(2020-05-07 14:45:02)《改行有》 2158. フローズン・リバー 《ネタバレ》 『ザ・玄人向け映画』といった感じ。 こーゆータイプの映画、『良い』『悪い』は別にして、正直あまり楽しめないです。日本での出来事なら共感もできそうですが、それもありません。あまりに違う世界、違う文化すぎるんですよね。 とにかくスタートから気が滅入ります。底辺の世界で生きるにっちもさっちもいかない人たちの日常。見ていて気持ちは落ち込んでゆくばかり。この閉塞感がいや。 それにこの親、好きになれないです。仕事柄、こーゆー親に会うことがあります。だからでしょうか。レイを見ているとうんざりするのです。 こちらでのレビューを拝見すると、『なるほどねえ』という意見ばかり。確かに良い映画っぽい気がしてきます。 とは言え、『ドラマには心に響く何かを』『サスペンスには刺激を』。そーゆーものを求めている私にとってこの作品はちっとも面白くないのです。この映画が好きなみなさん、ごめんなさい。 だけど劇中2回もおばさんの下着姿見せられて、そんなところももううんざりなんです。ってゆーかあのシーンいる?[DVD(字幕)] 3点(2020-03-21 07:18:02)《改行有》 2159. クローバーフィールド・パラドックス 《ネタバレ》 宇宙系の映画って、マニア気質、オタク気質のものがとても多いです。作り手側ばかりが盛り上がって、見ているほうは何がなにやらさっぱり。それにこの内容で『クローバーフィールド』を冠するってどうなの?1作目とも違えば、2作目とも違う。せめてどちらかの続編であってほしい。 『壁にめりこむ』『ミミズボンバー』などなど、映像技術の進歩により、視覚では楽しませてくれます。でも逆に言えば、それしかない。プロット的、ストーリー的面白さがまるでないのです。映画がつまらなすぎて間がもたないから、ショッキングな映像で無理矢理間をもたせているようです。 唯一の長所は、『続きが気になる』。ただそれだけ。 内容は明らかに詰め込みすぎ。『宇宙船パニック』『エイリアン襲来のパニック』『2つのパラレルワールド』『裏切りサスペンス』。盆と正月がいっぺんにきちゃったような内容。そもそも、2つのパラレルワールドが交差しちゃうほど次元がねじれちゃったせいで、船内は何でもアリの状態に。予想をはるかに超えることが次から次に起こっちゃう。だから『リーダーの自己犠牲』のシーンとか、『ジェンセンの最後の裏切り』とか、何のインパクトもない。 ハミルトンの子供たち、もう一つの世界では生きている。違う人生を歩んでいる。明らかに今の自分より幸せそう。その設定自体は面白い。ですが作り手側がそのシチュエーションに陶酔しちゃって、もう一人の自分にメッセージを残すシーンは明らかにくどい。 ハミルトンのだんなが地球で救う子供とか、いったい何のためのエピソードだったのか、必要性が感じられない。 ラストのオチは、まあ好き。『地球は今とんでもないことになっているよ』ってのは面白い。でも夢も希望もないですね。[ブルーレイ(字幕)] 3点(2020-01-23 13:17:27)《改行有》 2160. ブレイン・デッド 死霊の晩餐 《ネタバレ》 しょっぼ。まじでクソみたいな映画。B級にしても程がある。 ストーリーはもちろんだめだけど、キャラクターもだめ。グロ描写もだめ。チープすぎ。あえてコメディタッチな演出をもうけているようですが、完全空回り。さっぶ。恐怖演出は論外。サービスショットには魅力を感じません。 『ゾンビもの』にするのか『エイリアンもの』にするのかはっきりしていないのもだめ。 『スケールが小さい』のは良いんだけど、『スケールがなんかしょぼい』と感じさせるのはだめ。B級ならではの良さ、味ってものが感じられないんですよね。 ただ、唯一のメリットを挙げるとしたら、ここまでしょぼい映画を見たのが久しぶりすぎて、最後まで飽きなかったことでしょうか。ある意味新鮮でしたね。こーゆー映画、もしくはこれ以下の映画もいっぱいあるんですよね、世の中には・・・。 エピローグは完全に蛇足。[DVD(字幕)] 3点(2020-01-04 02:20:41)《改行有》
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