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プロフィール
コメント数 2395
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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2221.  バイオレント・サタデー 《ネタバレ》 言わずと知れたペキンパーの遺作、でもとてもペキンパーが撮ったとは思えないメタメタな出来。大体からして邦題から酷い、原題は『オスターマンの週末』なのだがもろに『ブラック・サンデー』いじり倒したような発想、「週末なんだからサタデーで良くね?」という感じで決めたんだろうな。ペキンパー自身はこのロバート・ラドラムの原作小説および脚本を嫌っていたそうですが、死期の迫った体調ながらもスケジュールだけはしっかり守って完成させたらしいけど、プロデューサーによっていろいろといじられた様な感はあります。いちおうペキンパー印のスローモーション・カットは健在ですけど、どうでもいい様な使われ方で全くどうしちゃったんでしょうかね?マスメディアがビデオ時代になってきている時世を反映して、ジョン・ハートがビデオカメラを通じて作戦を遂行してゆく設定は面白い。何を考えているのか判らない不気味さもイイですね。でもこの映画最大の敗因はとにかくストーリーが判りにくいところで、脚本が整理できていないのかはたまた原作自体に問題があるのか、多分編集段階でカットしすぎたのかもしれませんね。[CS・衛星(字幕)] 3点(2024-03-08 22:20:13)

2222.  MEN 同じ顔の男たち 《ネタバレ》 いやあ、今年観た中でいちば訳が判らなかった映画でした。てっきり私は田舎の村に越して来たら村人の男性がみんなクローンの様に同じ顔だったというホラーを予想していましたが、これが外れたような的中したような微妙な映画です。主人公が気が付かなかったように、屋敷の管理人を演じた俳優が司祭を始め登場する村人全てに扮していたなんて、あまりに違い過ぎて気が付きますかね?妙に長髪の司祭からしてマーロン・ブランドそっくりで、唯一「あれって?」と訝しんだのはマリリン・モンローみたいなマスクをつけて現れた少年だけだったし、これはCGで顔だけ付け替えたのかな?まあ統合失調症の患者の頭の中を映像化しただけのストーリーと切って捨てれば身も蓋もなくなっちゃうけど、フェミニストというか男性嫌悪主義者が喜びそうな映画なのかもしれません。クライマックスというか後半三十分はもう???の無差別攻撃状態でしたけど、中盤に裸の男が庭に現れるけど主人公が気が付かないというところだけは、ゾワゾワする恐怖が味わえました。庭に生えているリンゴを食べるところや、とても教会にあるはずもない不気味で卑猥なレリーフ、なんか宗教的な意味づけがあったのかもしれないけど、こちとらにはサッパリでした。[CS・衛星(字幕)] 3点(2023-12-14 22:17:33)

2223.  首都消失 《ネタバレ》 原作は未読ですが小松左京のSFはシミュレーション的な手法で書かれているのに、ほとんどお涙頂戴といった家族愛メロドラマになってしまってもう観るに堪えない。まず、首都圏が異常な雲のようなバリアに覆われて通信途絶、中に閉じ込められた2000万人余りの安否さえ全く不明なのに、大阪ではサラリーマンが昼休みにバレーボールに興じ浜名湖ではウインドサーフィンで遊んでいる、そんな緊張感がないなんてあり得る?となりますよ。雲の壁の端では宗教団体や群衆が集まって大騒ぎ、屋台まで出てまるでお祭り状態。センスのない歌謡曲みたいな曲をがなっている盲目ロックシンガーまで登場してくると、もう観るの止めようかと真剣に考えましたよ。一介の電機メーカーが造った超音波なんだか知らないがメーサー光線砲みたいな装置をふそうトラックに乗せて突っ込むクライマックス、もうこの脚本はどういうセンスなんだよ!と殺意すら覚えてしまいました。あと関西TVがスポンサーだからとうぜん忖度があったはずなのにこれでもかと見せつけてくれるTV局のマスゴミぶり、この当時のマスコミはマジでこれがカッコいいと思ってたんでしょう。 あとこれは小松左京自身の認識の問題でもあるけど、東西冷戦中の日本国の立ち位置に関しての被害妄想的な捉え方は困ったものです。雲の中に閉じ込められて国家機能がマヒしたからと言って国連常任理事会で日本の主権を停止して信託委任するなんて、いくら何でもそんなバカなと言いたい。仮に大震災が襲って東京が壊滅して政府首脳が全滅したとしても、統治機構は別の地域で臨時にしてもすぐに立ち上がることでしょう。小松左京の世代は敗戦トラウマが根っこにあるので、深層心理としては日本はアメリカの自治領に堕ちてしまったという意識があるんでしょうね。21世紀の現在となって振り返れば、日本は決して傍観者ではなく東西冷戦のプレイヤーの一員だったと解釈できるのにね。[CS・衛星(邦画)] 3点(2023-12-05 22:55:05)

2224.  マンディ・レイン 血まみれ金髪女子高生 《ネタバレ》 ヤリたい盛りの男女ハイスクール生が人里離れた別荘にバカンスに行って謎の殺人者に一人ずつ狩られてゆく、まあ言ってみれば典型的なB級スプラッタームービーなわけです。典型的な低予算映画で、序盤以降で別荘に着いてからは男女六人と別荘管理人の元海兵隊員(プラス殺人者)の八人でお話しを廻してゆきます。割と早いところで殺人者の正体が判明するので緊張感は皆無でしたが、セオリー通りなら元海兵隊員が銃を持ってるし活躍するところなのに、こいつが全然役立たずなのがちょっとしたサプライズでした。もちろん最大のサプライズはラストの展開となるわけですが、途中で観るのを止めようかというぐらいつまらないストーリーを多少なりとも救ってくれた功績は認めましょう。でもこの犯人の動機がまったく理解不能なのは困ったところで、けっきょく「なんじゃこりゃ」という感想になってしまいました。スプラッター映画としては描写は大人しめで、一部『悪魔のいけにえ』をオマージュというかパクったような映像もありました。まあアンバー・ハードのファンなら観ておいても損はないかな、という程度の出来です。 この映画は最初に出る製作会社のロゴは“ワインスタイン・カンパニー”、そうあのハーヴェイ・ワインスタインのプロダクションなんですね。ワインスタインは御存じの通り今は塀の中、下手すりゃ死ぬまで娑婆に戻ってこれないかもしれません。現在我が国でも某芸能事務所の創業者の犯した性犯罪で激震が走り、この事務所のタレントが出演したCMやドラマがどんどん中止に追い込まれています。もちろん製作された映画・俳優・スタッフには罪がないけど、“ワインスタイン・カンパニー”のロゴが出る映画は、もちろん新作があるわけじゃないですけど旧作も今後放映や配信に影響があるのかもしれないとふと思いました。[CS・衛星(字幕)] 3点(2023-09-26 22:46:21)

2225.  クラッシュ(1996) 私の中では「変態と言えばこの人!」という位置づけなのがジェームズ・スペイダー、その本領を遺憾なく発揮しているのが本作と『セクレタリー』と言えるでしょう。でも本作はスペイダーだけでなく出てくるキャラが全員変態というところが『セクレタリー』とは大きな違いです。だいたいからして、J・G・バラードの原作自体が原稿を持ち込んだ出版社から出版拒否を喰らったぐらいの代物で、それを映画化してカンヌ映画祭で上映したら賛否両論が巻き起こり物議をかもしたというのはある意味当然の成り行き、それにしてもこの映画に“賛”を与えた人がいたってのが信じられない。 ほとんどポルノ映画と間違われそうなほど露骨な描写に加えてさっぱり理解不能な登場人物たちの行動、これはもうどこを褒めたらいいんでしょうかね。バラードはニューウェーブSFの旗手として評価されていますが、このストーリーのどこにSF要素があるというんでしょうかね?車社会の現代を機械文明の行き着いた荒野として呪詛したいのは感じ取れますが、自動車の事故(クラッシュ)がどうやったら性行為と結びついてゆくのかは凡人の理解を超越しています。これはもう、ハッパできまった脳内妄想を映像化しただけの代物、としか言いようがないストーリーでした。[CS・衛星(字幕)] 3点(2023-09-02 23:15:39)

2226.  肉体の野獣 《ネタバレ》 大蔵貢時代の新東宝映画は、実は倒産後に東映やTVで活躍した俳優や監督が多く撮影や音楽などのスタッフも技量は高かったが、如何せん脚本だけはどうしようもないレベルだったと言えるでしょう。時代劇以外はほとんどが原作となる小説がなくつまりオリジナル脚本、まあこれは原作料をかけないコストカット策でもあったでしょうが、そこに社長自ら脚本というかプロットに口を出しまくりだったのも原因だったと思います。そういうハチャメチャな作品群の中では本作はまあまともな方ですけど、よく考えるとこのストーリーは寛一お宮で有名な『金色夜叉』の翻案みたいです。監督の土屋敬之介は倒産間際になってようやく監督に昇格した苦労人で、新東宝では本作を含めて二本しか監督作はありません。ところが倒産後はTV業界で活躍し、『マグマ大使』や『宇宙猿人ゴリ』などのピープロ制作の特撮シリーズや、円谷プロからも声がかかり『戦え!マイティジャック』も監督しています。因みに父は長唄家元で、実兄はなんと人間国宝だったそうです。 まあ元ネタが『金色夜叉』ですからいくら時代を現代にしても古臭いお話しになるのは当然の帰結、主人公の医師が恋人・三原葉子に裏切られて「女は信用できない、復讐だ!」女あさりに精を出すようになるところは全く理解不能。看護婦や堕胎を執刀したTVタレントや同じアパートの未亡人にまで手を付けるけど、まあどんな時代にもいる女癖の悪いモテ男でしかないんです(ちょっと羨ましいけど)。この映画のおかしいところは、説明もなく話が進展したり登場人物が増えたりするところで、編集段階でけっこうカットされたシークエンスがあるように感じられました。 新東宝お得意の題名詐欺ですけど、その詐欺映画群の中でもインパクトの薄い一編でした。でも三原葉子を始め女優陣は綺麗どころを揃えていて、新東宝の女優陣は他社に比べても遜色がなかったと納得させてくれました。[CS・衛星(邦画)] 3点(2023-07-16 22:29:35)

2227.  バチ当たり修道院の最期 ヘロイン絡みで警察に追われる歌手が駆け込んだ修道院は、尼僧長はヤク中で変な尼僧名がつけられた尼僧たちもみんな一癖二癖もある罰当たりなところだった、とくればどう考えてもコメディ映画だろうと思われるけどね。残念ながら笑える要素はほとんどなく、若きペドロ・アルモドバルの作家性が爆発する珍作でした。考えてみると、私はこの人の映画を観るのは初めて、記念すべき(?)第一作目が本作で良かったのかと考えると、やっぱ失敗でしたね(笑)。ペネロペ・クルスなんかが出ている近作群の評判からは重厚なきっちりとした脚本のドラマ作家というイメージを持っていましたが、この映画に関しては「なんか監督の言いたいことは理解できるような気もするけど、全然伝わってこない」というもどかしい感想しか残りませんでした。これなら同時代のゴダール作品の方がまだましで、若き日のアルモドバルはゴダールには到底及ばない力量だったということでしょう(比べること自体が失礼かもしれないが)。私はこういうタイプの映画作家は苦手です。[CS・衛星(字幕)] 3点(2023-06-27 23:22:56)

2228.  ガメラ対宇宙怪獣バイラス 《ネタバレ》 製作時は大映の終焉カウントダウンが完全に始まっていた68年で、バジェットも前作の三分の一まで削られちゃあ、そりゃスタッフもテンションが下がりますよね。それにしても、まるで子供が書いたのをそのまま採用したんじゃないかと思えるほどの酷い脚本には呆れます。東宝もゴジラにシェーをさせたぐらいに日和っていた怪獣映画業界でしたが、ここまでお子様路線に舵を切った大映のヤケクソぶりはなんか痛々しい。怪獣映画界隈の長男が円谷特撮だとすると、後発で変な縛りやしがらみのないガメラシリーズは、やんちゃな次男坊ということなのかな。そうは言ってもあまりにツッコミどころが多くて、この歳で観返してみるとかえって愉しくなっちゃうぐらいです。ボウリングの球を四つくっつけたような宇宙船、テレパシーで操作できるというのにいちいち言葉にして命令しなくちゃいけないって、どうなってるの?どう見てもイカが元ネタのバイラスに腹からブスッと串刺しにされたガメラ、いくら何でもふつう死ぬでしょ。正夫たちが宇宙船の中を移動するシーンで「でもこの円盤の中、何もないなあ」というセリフがあるけど、これは低予算でまともなセットが組めなかったことへの自虐が込められてるんじゃないかな。でもいちばん唖然としたのは、80分の上映時間のうち15分以上が過去作の特撮シーンの引用というところでしょう。最初はバイラス星人がガメラを研究するためにガメラの記憶を再現するというのは上手いへ理屈を考えついたなと思いましたが(それでも過去三作のシーンを10分ぐらいただ流すだけ)、バイラスに操られたガメラがダムや東京を破壊するという見せ場ですら過去作を流用している。つまり本作で組まれたセットは、海辺のただ砂浜があるだけのものだったみたいです、嗚呼、低予算の悲しさよ… 実は渥美マリはこの作品がデビュー作、翌年にはオッパイ丸出し路線に猛進することになろうとは、本人も予想してなかったでしょうね。[CS・衛星(邦画)] 3点(2023-05-28 23:09:03)

2229.  悪魔のような女(1996) 《ネタバレ》 アンリ=ジョルジョ・クルーゾーの傑作が、40年の時を挟んで無謀にもリメイクされたわけです。シモーヌ・シニョレをシャロン・ストーンにヴェラ・クルーゾーをイザベル・アジャーニというキャスティングは、とくに“悪女=エロ”という路線を疾走していた90年代のシャロンにはドンピシャといえるし、アジャーニだって気弱でメンヘラ気味な元修道女という役柄には適役かと思います。オリジナルの尺を約15%カットしているのでチャズ・パルミンテリが浴槽に沈められるまではサクサクとストーリーが進行しますが、ここから先がストーリーが徐々にオリジナルから乖離してゆき、思わず絶句してしまう最悪のラスト改変になってしまうのです。 クルーゾー版と決定的に違うのは、オリジナルのオカルト的な要素を残したまま“誰かが二人を脅迫しようとしているのでは?”というサスペンス要素を強めてしまった脚本のヘボさにあるでしょう。二人を探る探偵がキャシー・ベイツとなるわけで、オリジナルと違ってこの探偵が活躍するのが余計にサスペンス要素が強く感じてしまうのかな。またシャロンがオリジナルと違って大した悪女ではなかったというオチになり、誰が“悪魔のような”なんだよ誇大広告じゃ!と暴れたくなります(笑)。これはオリジナルから引き継がれているこのストーリーの弱点みたいなものですが、ネタバレが過ぎちゃうんであまり詳しくは言及しませんけど、実は最後になるまで犯罪が成立していないんですよね。どちらもラストで犯罪が成立してそこを探偵が見届けるわけですが、「見てないでお前が止めろよ!」と突っ込みたくなるところが弱点でもあります。まあこのリメイクでは傍観していた探偵に正当防衛という逃げ道を与えているとも言えますが、なんかもうグダグダ感しか残らなかったです。 これはもう、オリジナルを観てなくて予備知識を持たずに鑑賞したとしても、高評価を得るのは難しいでしょう。若き日のまだペーペーだったころのJ・J・エイブラムスが、ビデオカメラマンとして出演しているのは興味深いかな。あとイザベル・アジャーニの惜しげもない脱ぎ(冒頭だけですが)には一点献上いたします、脱ぎおしみしやがったシャロン・ストーンよ、少しは見習え![CS・衛星(字幕)] 3点(2023-04-22 23:04:03)

2230.  人類SOS! 《ネタバレ》 ジョン・ウィンダムの傑作SF小説『トリフィド時代』を台無しにしてしまった駄作です。 原作ではトリフィドは品種改良(現在で言えば遺伝子操作か)で創造された人工植物で、良質の植物油が採れるので世界各地で栽培されています。名前の由来になったのは三本の脚の様な幹で、これを使ってのろのろとながらも移動できます。獲物は動物で蔓のような枝で叩いて毒液を注入し、死骸から流出してくる体液を吸収するのが捕食方法です。その為に人間に危害を加えないように囲いに閉じ込められる、まるで家畜のような存在です。原作とこの映画の設定での大きな違いは、原作では人類の大半を失明させた流星群とトリフィドが無関係であることでしょう。本作ではまるで流星の発する光線で突然に出現したようになっています。 本作でいちばん違和感があるのは、入院していて失明を免れた船員のビルと、孤島の灯台でなぜか灯台守をしている生物学者トムのシークエンスが全く交差しないことでしょう。他にもいろいろな登場人物があるのならばともかく、これじゃミニマムな群像劇ですらなくどうかしてます。脚本を書いたフィリップ・ヨーダンはオスカー脚本賞を獲ったこともある人なのに、どうしちゃったんでしょうね。この二人の男性ヒーローは原作のトリフィド研究者であるウィリアム・メイスンを因数分解してキャラ分けしたような感じですけど、トリフィドが海水を浴びると腐って死滅するというのは映画オリジナルです。 「この撃退法が判ったことで人類は救われた」とのナレーションで幕を閉じるのですが、全人類の9割以上が失明した問題は解決しておらず、文明崩壊の危機は進行中じゃないですか!原作ではトリフィドは脅威の一つであって、視力を喪失しなかった一部の人間が徒党を組んで争いを始めているのに文明の再建が果たして可能なのかという鋭い視点を持っているのです。娯楽映画としてはこういう文明論的な要素は避けられたのかもしれませんが、普通にモンスター映画として観てもあまりに緊張感がない演出なので褒めようがないです。 ロメロのゾンビの造形に影響を与えたとも言われています。私はこれはのそのそ移動するトリフィドのことだと思っていましたが、案外、盲目になって腕を突き出して街中を彷徨するロンドン市民の絵面の方だったのかもしれません。[インターネット(字幕)] 3点(2023-02-07 22:42:52)(良:2票)

2231.  カメラを止めるな!スピンオフ「ハリウッド大作戦!」<TVM> 《ネタバレ》 まああれだけオリジナルがバカあたりしたんで、調子というか勢いに乗ってこういうお遊びをしたくなる気持ちも、判らなくはない。本当にこんなんでどこが面白いと言ったらよいか悩むところですが、ラストのHOLLYWOODの人文字の件だけは、不覚にもクスっとしてしまいました。でも冒頭のシークエンスではHOLLYのパネルだけだったのはどう解釈すれば良いの?ネタバレさせたくないというのが意図だったんでしょうが、あまりに映画文法を無視しすぎです。まあこのいい加減さがらしいと言えばらしいところなんだけど。 こんな緩い企画がおフランスのオスカー受賞監督にウケて、リメイクされたってのが未だに信じられない。あの竹原芳子も出てるんですからねえ…[CS・衛星(邦画)] 3点(2022-07-31 21:43:49)

2232.  日本以外全部沈没 《ネタバレ》 原作は、筒井康隆が本家『日本沈没』の出版直後にパロディとして数時間で書き上げたという短編小説、それが三十年以上たって突然の映画化、まあこれは草彅剛のあの『日本沈没』に悪ノリというか便乗して撮られた企画らしい。監督はそのセンスの悪さで撮る作品がことごとく酷評されるという特殊能力を持つ河崎実、本作でもその特技を遺憾なく発揮しています(笑)。 筒井康隆のブラックな持ち味は低予算パロディには相性がよさそうなもんだけど、あまりにエピソードがつぎはぎだらけ状態なのでほとんど笑えない。稲川素子事務所バックアップの甲斐あって無名の外人タレントが大挙出演、エキストラも含めると日本人出演者より数が多かったんじゃないかと思うぐらいです。まあその中でも印象に残ったのはオスカー俳優役だった人で、なんか若き日のエドワード・バーンズみたいでカッコよかったな。でも全編に満ち溢れる外人をコケにするギャグは“どこまで本気なの?”と心配になるぐらいで、こりゃ地上波じゃ絶対に放送できないレベルですな。そして妙なところで特撮に凝ったりしていて、ほんとこの監督のセンスにはついてゆけない。最後には日本も沈没して人類滅亡となるわけですが、なぜか穏やかな夫婦生活が何度も挿入されるTVプロデューサー夫婦が、線香花火を二人で愉しむカットにはなんかホロリとさせられました。せっかく子宝を授かったのに、産まれてくる子の顔も見ないでみんなとともに滅びてしまうんですからね。でも人類がけっきょく滅亡する筒井康隆の作品なら、『霊長類南へ』を映像化して欲しいものです、監督は河崎実以外でね。 田所博士役の寺田農は樋口真嗣版の『日本沈没』でも同役でのオファーがあってどっちに出演するか迷ったそうです、迷った挙句に出たのがこっちかよ!このチョイスは理解不能です(笑)。[CS・衛星(邦画)] 3点(2022-07-23 22:38:20)

2233.  グリーンランド -地球最後の2日間- 《ネタバレ》 すい星群が大挙して地球に衝突してついに人類絶滅か?というお話しですけど、たった二日間の猶予しかなく政府内部の動静はいっさい描かれず、ひたすらジェラルド・バトラーと家族の視点だけでのストーリーテリング、スピルバーグ版『宇宙戦争』と似た感じですね。実際のところ地球に接近する小惑星や彗星は全部把握することは不可能で、恐竜絶滅のきっかけになったような規模の小惑星の地球との衝突は一億年に一回の割合で起こるらしく、自分が生きている間に起こっても不思議はない災害イベント。だからこそシミュレーション的に考えて撮ればリアルな映画になったかもしれないけど、そう言う志向は皆無の脚本なんでとうてい面白いとは言えない映画になってしまいました。キリスト教的価値観のお国柄か、ハリウッドの核戦争や天変地異が地球を襲う映画は、ほとんどが「選ばれし者が生き残る」という結末なのが肌に合いません。グリーンランドにある合衆国のシェルターに避難できる人間に、なんで一介の建築技師であるバトラーとその家族が選ばれるのかはまったくもって理解不能。あんな状態で三人が離ればなれになったのに大した苦労もなく再会できるというはご都合主義の極み。恐竜絶滅のときよりも巨大なすい星がヨーロッパを直撃したのに、わずか9カ月後には太陽光地表に届く状態に回復するってあり得ないでしょう。だいたい、そんなにデカいのなら、もはや彗星ではなく小惑星ではないのかな?「人類は絶滅しない」という結論ありきなので、科学的な考察は蔑ろにされているのは残念。グリーンランドのシェルターにしたって、最初は死人がでても選別された人間しか運び込もうとしていなかったのに、最後の方になると誰でもOKみたいな感じなのも雑過ぎる。災害イベントにしても意外と見せ場は乏しく、あの荒唐無稽な『2012』の方がよほど見応えがありました。 最後に言っておきたいのは、こういうディザスター・ムーヴィーにおいて子供や家族愛をダシに使うことはもう止めてほしいってことです。[CS・衛星(字幕)] 3点(2022-02-22 23:30:30)

2234.  ある愛のすべて 《ネタバレ》 『ある愛のすべて』、まず邦題からして如何なもんでしょうか。これは言わずと知れた70年の『ある愛の詩』のパクり、まあこの大ヒット映画とは似ても似つかないグチャグチャの三角関係の愛憎劇なんですからねえ。 セレブな建築家のマイケル・ケイン、その有閑マダムを絵に描いたような豊満な妻がエリザベス・テイラー、ケインが浮気のつもりで手を出したがだんだんマジになってゆくブティック・オーナーがスザンナ・ヨーク、というのが基本的な登場人物、というかこの三人だけで進行するストーリーです。この頃のケインは男の色気が絞ったら滴りそうな絶頂期、そのキャラ付けは60年代の出世作『アルフィー』の主人公がセレブに成り上がったという感じ。そのケインとリズの夫婦喧嘩が凄まじく、これを延々と見せられる前半はほんとうんざりさせられます。リズは『バージニア・ウルフなんかこわくない』を彷彿させる役柄、仲の悪い夫婦の悪妻はもはや彼女の十八番と言えそうな域に達しています。浮気相手のヨークにも面と向かって悪態をつくし、素のリズも口が悪いことでハリウッドでは有名だったので、けっこう本人も愉しんでいたんじゃないかな。でもそれを見せられる方としては愉しめるかと言うと、そんなわけないですよね。ケインもロールスロイスを乗り回す身分ながらリズのクリーニング代金にも文句をつけるケチ臭い男、小物感は否めません。 大喧嘩を繰り返した挙句ヨークとアパートを借りてリズと離婚するという展開なのに、リズがケインには未練たっぷりでお話しはすんなり進行せず行きつ戻りつ状態、挙句の果てにはリズがリストカットして自殺未遂という波乱のストーリー。「こりゃ、いったいどういうオチになるの?」と呆れているとヨークがリズに打ち明けたある秘密から予想外の展開になり、ラストカットのケインの表情と同じく観ている方も啞然茫然となる幕の閉じ方でした。 けっきょく誰にも感情移入できず、大人の恋愛というレベルのお話しにも達していない。三人ともキャリアに脂がのりきった時期の作品なのになんでこんなに埋もれた映画になってしまったのか、そりゃ観れば納得できますよ(笑)。[CS・衛星(字幕)] 3点(2022-02-19 21:51:31)

2235.  ディレイルド 脱線 《ネタバレ》 ハロウィンの夜に運航されるイベント列車がありました。乗客とともに役者が乗り込み、列車内で起こるアガサ・クリスティーばりの殺人劇を見せて推理を愉しませるというミステリー・トレインです。ところがなぜか車内には列車強盗が乗客に紛れ込んでいて、本物の殺人が起こってしまいます。強盗犯に機関士が射殺されて列車はカーブで減速できずに脱線・転落、そしてここから映画自体のストーリーも脱線・暴走してゆくのでした… 掴みというか導入部はいかにもミステリーっぽくて雰囲気が良いんですよ、ところが前述のように列車脱線してからは唐突にモンスター・ホラーに様変わりしてしまい、こちとらとしてはもう何の映画を観ているのか訳が判らなくなっちゃいます。ネタばれはしたくないので深くは掘りませんが、お話しが進行するに連れて「オチはあれか、もしくはあれだろうな」としか解釈できなくなってきます。因みに予想したうちの片方が正解でしたが、別に嬉しくも何ともない(笑)。しかしそのオチからすると、モンスター・パニック的な要素を入れる必然性はどこにもなく、脚本と観客を混乱させた効果しかなかったと思います。出演している俳優陣は無名ばかりなのはB級映画なので仕方ないですけど、唯一ランス・ヘンリクセンが顔を出しているのが華なのかな。でも彼は冒頭に一瞬顔を見せてその後は音沙汰なし、あとはラストでオチを解説する役目で登場するだけで5分にも満たない登場シーンでした、それにしても老けたようなこの人。 序盤の良さげな雰囲気からして、考え込んだ脚本ならもっと観れる映画になっていたかもしれません。観終わってみての感想は「この監督、けっきょく何がしたかったの?」ということに尽き、観客にそれを言われたら堂々たる失敗作ということになるでしょう。[CS・衛星(字幕)] 3点(2021-09-24 21:07:35)

2236.  悪魔の沼 《ネタバレ》 デビュー作が話題を呼んでハリウッドに招かれたトビー・フーパ―、でも『悪魔のいけにえ』がなんであんなに高評価なのかが理解不能な自分としては、この第二作は納得のクズ映画でした。ハリウッドとはいっても怪しげな独立プロデューサーの製作で全編安っぽいセット撮影でフーパーも単なるお雇い監督、フーパーが趣味をあまり主張できなかった分基本的な監督としての能力が発揮できるチャンスでもあったのに、出来はご覧の通りです。メル・ファーラーやスチュアート・ホイットマンといった微妙なビッグネームも出演していますが、オードリー・ヘップバーンが妻だった男が出るような作品じゃないでしょ、ファーラーさん。前作に続いてマリリン・バーンズも出演していますけど、彼女と娘役が終始がなる悲鳴のうるさいことといったら、とくに娘の方はもうほとんど超音波でした(笑)。ネビル・ブラントも終始支離滅裂なセリフを呟くだけ、もうこれは完全にキチ〇イというわけです。このキチ〇イ親父が終始カントリーミュージック放送をホテルに流すのはトビー・フーパ―印なんですが、物語は終始夜間で『いけにえ』が真っ昼間の出来事だったのとは対照的、明るい太陽のもとでの凶行とカントリーは妙に親和感があったけど夜間だと単にうるさいだけ。そう言えば後にフレディ・クルーガーで有名になるロバート・イングランドも出てましたが、“Name's Buck... and I'm rarin' to fuck.”という冒頭のセリフは、“キル・ビル”でタランティーノがオマージュし、看護士バックが全く同じセリフを発してましたね。保安官のスチュアート・ホイットマンもいてもいなくてもどうでもイイキャラで、そのくせラストになって全てが終わったところでまるでヒーローみたいな顔して突然に登場、主要な男性キャラはみんな喰われちまったんだからあんたもワニの餌になればよかったんだよ![CS・衛星(字幕)] 3点(2021-08-24 22:56:19)

2237.  ミッドウェイ(2019) 《ネタバレ》 ローランド・エメリッヒが監督なので最低線の期待しかしていませんでしたが、ギリギリの線で予想通りというのが感想です。ぶっちゃけて言えば、『パールハーバー』と『ミッドウェイ(76)』を足して二で割ったような映画ってとこでしょうか。 前半はお約束通り真珠湾攻撃から始まってB-25による東京初空襲までを流す、ここら辺はまるで『パールハーバー』のダイジェスト版リメイクを見せられている感じ。いちおう日本側には豊川悦司・浅野忠信・國村隼といった第一線俳優を使っているけど、あとは無名の日系俳優ばかり、それでも日本語だけはちゃんとしていたのは褒めておきましょう。でも、山本五十六が真珠湾奇襲に成功したことを知るシーン、京都の先斗町みたいなところに居て和服姿でしかも芸妓とくつろいでいるというのは、「そんなバカな!」と叫びたくなりました。三船敏郎なら絶対に撮らせなかったでしょうね。海戦に至る経緯はアメリカ側からの視点が主なんだけど、有名な暗号解読の経緯などはかなり飛ばし気味のあっさり風味、76年版もそうだったけどこの部分を上手く織り込んだ脚本じゃないとミッドウェイ海戦の本質が伝わらないと思います。アメリカじゃ「日本海軍の暗号を解いて待ち伏せして勝った」ということは、ちょっときまりが悪いところもあるのかな? 戦闘シーンはCG全盛時代ですから良くできていて当たり前、そうなると考証やディティールにどれだけ拘っているかが勝負なるでしょうが、ここはレベルがかなり低い。日米ともに艦船の再現度は高いといえますが、海戦シークエンスになるとツッコミどころ満載です。SBDドーントレスの爆撃シーンは臨場感あふれているけど爆弾をリリースする高度があまりに低すぎ、当たり前ですけど高度が高いほど爆弾の位置エネルギーが増すわけで、飛龍に着弾するシーンではいくら甲板が非装甲の日本空母でも甲板が貫けるわけがない、もし専門アドヴァイザーがいたら絶句すること間違いなしの珍シーンです。南雲機動部隊の艦隊陣形もあまりに各艦の距離が近すぎ、だいいちあんな近くに戦艦(金剛型?)がいるわけがない。などなど突っ込みだしたらキリがないんですけど、要は監督以下製作陣がミッドウェイ海戦というものを真剣に調査していないってことなんでしょう。まあ監督がエメリッヒでチャイナ・マネーがたっぷり注ぎ込まれた時点で、もう何を期待してもムダだってことです。 劇中で海戦当日にミッドウェイ島で記録映画を撮影していたジョン・フォードのエピソードが一瞬だけ挿入されていましたね。もし日本が海戦を制してミッドウェイ島を占領したら、戦死していなければフォードが捕虜になっていたかもしれないって、不謹慎かもしれませんがなんか面白くないですか?[CS・衛星(字幕)] 3点(2021-08-18 23:17:22)(良:1票)

2238.  残酷・異常・虐待物語 元禄女系図 《ネタバレ》 石井輝男・東映時代ポルノシリーズの一作ですけど、前作が悪名高き『徳川女刑罰史』なのでなんか大人しく感じてしまうのはヘンな感覚です。オムニバス三話構成で狂言回し的な役割で吉田輝雄が各話に登場しますが、まあぶっちゃけてしまえばあまり必要性がないキャラでした。 第一話の『おいとの巻』はありふれた感じの吉原を舞台にした廓悲劇といった感じで、『残酷・異常・虐待』の中で『虐待』パートという位置づけですかね。第二話の豪商の変態娘がヒロインの『おちせの巻』は『異常』パートになるんでしょうが、ストーリー自体は江戸川乱歩チックな趣きがあり、ラストの長吉がおちせを背負ってすすきの原っぱを彷徨うカットは、アンリ・ジョルジョ・クルーゾーの『情婦マノン』パクリというかオマージュでしたね。でもやはり強烈だったのは第三話『残酷』パートの『おみつの巻』でしょうね。まず小池朝雄の狂った殿様は怪演としか言いようがないです。側室の賀川雪絵はなんの脈絡も必然性もなく金粉塗り・ゴールドフィンガー状態にされちゃうところは、もうわけ判らん(笑)。そして『屋敷女』を四十年先駆ける妊婦腹裂き・胎児取り出しシーン、60年代の日本映画とは信じ難い映像です。とは言ってもよく観ればチャチな撮影ですけど、特殊メイクの妊婦の腹を刀で斬り開くところを正面から撮ってるのはちょっと酷い(血は全然出ません)。まあ取り出した胎児が大きめのキューピー人形みたいだったのは失笑ものでしたけどね。 当時の東映のラインナップを振り返ると任侠・実録ものとこういうポルノ路線でほとんどが占められていて、これじゃあ佐久間良子とかの大物女優が逃げ出したのは無理ないかなと思います。[CS・衛星(邦画)] 3点(2021-07-21 23:21:33)

2239.  プロフェシー/恐怖の予言 《ネタバレ》 どうしてこうなっちゃったのかねえ・・・ジョン・フランケンハイマーは御贔屓の監督なんですけどねえ。 まあ一応は環境問題を裏テーマにしているけど、結局はモンスター映画にしたかったんだなってのは理解できます。でもこの二つの要素の繋がりがぎこちなくて、そこに先住民問題までぶっこんでいるからストーリーラインがもうグダグダ。誰が書いた脚本なの?って良く見るとそれはデヴィッド・セルツァー、『オーメン』のオリジナル・ストーリーを考えた人ってことでちょっと有名ですけど、『嵐の中で輝いて』でしっかりラジー監督賞と脚本賞も頂いたちょっと酸っぱい人です。タリア・シャイアの妊娠、怪しい雰囲気の先住民の長老、ランボーのような存在かと思いきや大して活躍もせずに死んじゃうアーマンド・アサンテ、これらは伏線となるのが普通の映画ですけど、そもそも伏線を張る気もないのでとうぜん回収もされずに投げやりとしか受け取れない雑なストーリーテリングです。水俣病まで持ち出して来てメチル水銀中毒の恐ろしさを強調しますが、いくら妊婦でも一回汚染された鮭を食したぐらいで胎児に異常が出るわけはないでしょ。そして“カターディン”とかいうらしいドロドロのクマちゃん、ほんと単なる血まみれのクマにしか見えずセンス・オブ・ワンダーにかけること甚だしい、これじゃあ盛り上がりませんよ。 フランケンハイマーはこの後にも『D.N.A./ドクター・モローの島』で自らのキャリアに泥を塗りたくる大失敗をしでかすのですが、SF・モンスター系は彼には鬼門だったと言えるでしょう。[CS・衛星(字幕)] 3点(2021-06-24 22:52:29)

2240.  マッド・ナース 《ネタバレ》 主演のキチ〇イ・ナースの女優、ご面相はお世辞にも美形とは言いかねますが、たしかにナイス・バディでエロさはハイレベルでした。彼女をエロ・ナースに仕立てて3D映画にしたらコスパがいいB級映画が一本撮れるんじゃない?でもなんで3Dなんだろう(笑)。発想はまあ置いとくとしても、肝心の脚本がメタメタな出来ではどうしようもないでしょ。このナースは知能犯的なサイコパスなのかと思いきや(ていうか、そういう設定はこの手の映画ではありふれているぐらい常道)、途中からは小細工もなしに見境なく殺し始め、最後は病院内で阿修羅のごとく職員や患者を殺しまくるありさま。これじゃまるでナース版テッド・バンディか津山三十人殺しですよ。ここまで来ちゃうとこの女の頭の中はどうなってるんだって感じですが、そりゃキチ〇イのやることですから貴方たちに理解できるわけないでしょ、と監督が開き直ってる感じがします。でも実話ではなくあくまでフィクションなんですから、そこら辺はもうちょっとちゃんとして欲しかったですね。あと登場人物、とくに男がみなバカばっかりなので余計疲れます。とくにラストを飾るエロ・ナースの隣人の非モテ男、こんな愚行を仕出かすために前半からチョコチョコ出没して伏線を張っていたとは、こりゃ演じる俳優も情けなくなったことでしょう。 アメリカのナース服ってあんなに胸元が開いていてスカート丈が短いもんなんですかね?こりゃ健康保険制度が無くて高額請求されても入院したくなりますよ(笑)。[CS・衛星(字幕)] 3点(2021-03-06 22:04:06)(笑:1票)

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