みんなのシネマレビュー
ESPERANZAさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2254
性別 男性
年齢 77歳
自己紹介 団塊の世代 映画鑑賞歴50年以上 見た映画はおよそ3000本?

1960年~1985年頃はよく映画を見に行きました。その後2000年頃までは忙しくほとんど映画を見なかったのですが、DVD登場とともにまた見るようになりました。最近はメモと記憶を頼りに昔見た映画のDVDを探して懐かしんでいます。

ESPERANZAとはスペイン語で、「希望」の意味です。夢や希望、感動を与えてくれる映画は好きですが、むごたらしい映画や命を粗末にする映画は嫌いです。

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順123456789101112131415
投稿日付順123456789101112131415
変更日付順123456789101112131415

241.  伊豆の踊子(1974) 吉永小百合主演の「伊豆の踊子」に較べ、ずいぶん良い。同じ西河克己監督とは思えないほど、数段の進歩と言わざるを得ない。 山口百恵は美空ひばりや吉永小百合と較べ、出演時の年齢が一番若く、原作のイメージ に近い。それもそのはず、映画初出演で初々しい。次に演出不十分だったところを宇野重吉のナレーターで補ったこと、これもプラス材料。 ラストの別れのシーンは印象的であり、この映画が成功したからこそ友和百恵のコンビが続くことになったのだと思う。[映画館(邦画)] 7点(2011-06-02 23:41:51)《改行有》

242.  おもいでの夏 《ネタバレ》 映画はさほど有名でないかもしれないが、音楽は秀逸である。おそらく一度聴いたら耳から離れないのではあるまいか。ミシェル・ルグランの音楽が否が応でも、情感を盛り上げ、いかにも「おもいでの夏」というイメージを作り上げている。 さて映画はまさに青春まっただ中、はち切れんばかりの性に関する興味、好奇心。それを下品にならないように気をつけながらも、実直に描き出している。それがもっとも顕著に出ているところが、コンドームを買いに行くシーンであり、映画館での出来事だろう。そして後半は、主人公の少年と若い未亡人の「ひと夏の美しい想い出」に・・・。 この映画を見たときは、私はすでに少年時代を卒業し、人妻ジェニファー・オニールと同じ年齢であったが、それでも心にしみる映画であった。早速レコードを買い求め、すり切れるほど聴いたのは言うまでもない。 蛇足ながら、映画館で少年たちが見ている映画は、1942年の映画、ベティ・ディビスとポール・ヘンリードの共演による「情熱の航路」という映画である。[映画館(字幕)] 7点(2011-05-30 18:09:01)《改行有》

243.  事件 この映画が作成された頃の野村芳太郎監督といえば最高だった。「砂の器」「八つ墓村」と続き、この映画を挟んで「鬼畜」と次々と日本映画史上に残る名作を生み出していった。 事件の裁判を正面から堂々と描いた映画で、検察と弁護側の駆け引きもさることながら、証人の思い込みや捜査の見込み違いなどが公判を通して明らかになっていく。そしてその真相は?と映画のラストシーンまでまったく目が離せない。 また一人の男を姉妹で争う心理描写も実に見事であり、男女の愛が理屈通りの単純なものではないことがよくわかる。大岡昇平の原作が野村監督個人の力だけでなく、新藤兼人の名脚本と芥川也寸志の素晴らしい音楽とも結びついて生まれた名作だろうと思う。日本アカデミー賞に輝いたのも当然といえば当然だが、松坂慶子や渡瀬恒彦の汚れぶりも遺憾なく発揮されているし、大竹しのぶも「青春の門」での清純派デビューから、演技で見せる女優へと生まれ変わる一歩であったと思う。[映画館(邦画)] 8点(2011-05-28 09:19:24)《改行有》

244.  オリエント急行殺人事件(1974) 子ども時代にこの小説は読んでいて、映画が公開されたときも、それほど期待して見た映画ではなかった。しかしながら豪華なキャストと巧みな人物描写はさすが映画である。ほぼ原作通りに進行し、結末がわかっていながらも、なお引きつけられる魅力があった。この映画を結末を知らずに見たら、どんなに素晴らしかっただろうかとも・・・。 ただ、列車の中にいてラチェットの過去までを暴き出すというのは、いかにポアロといえどありえるのかなと思った。もちろん小説がそうなっているのだが・・・。[映画館(字幕)] 6点(2011-05-25 14:57:36)《改行有》

245.  坊っちゃん(1977) 《ネタバレ》 映画やTVドラマで数多く制作された「坊っちゃん」であるが、映画はこれしか見たことがない。当時中村雅俊といえば青春ドラマで大活躍中だったし、マドンナが松坂慶子であれば、ためらわず見るほかなかった。 イナゴ事件や風呂で泳ぐべからずなど、原作のエピソードを忠実に表現しているかと思うと、ヤマアラシとの出会い(人力車競争)のように、原作にない部分もある。それはそれで良いだろう、映画なのだから。 しかし肝心の、主人公がなぜ「坊っちゃん」と呼ばれていたかがはっきりしない。映画の初めに出てくる下女(今使うと差別用語だろう)の清が坊っちゃんと呼んでいたことに由来している。松山で先生をする前の、この清との関わりをもう少し膨らませてほしかったのだが・・・。(興味ある方はぜひ原作を) 次に、松山中のくせ者揃いの先生方、その性格描写は及第点、役柄がよく合っていたと思う。特に教頭赤シャツの米倉斎加年はテレビでも赤シャツを演じていたほど。 赤シャツといえば、この赤シャツを主人公にした青年座の演劇も見させてもらったが、実に興味深かった。 「ヴィオロンのため息」ヴェルレーヌの落葉の詩もこの映画で知った。ヴィオロンとはもちろんヴァイオリンのことだが、あの調子はずれの音はマドンナの演奏か? [映画館(邦画)] 6点(2011-05-21 07:29:26)《改行有》

246.  配達されない三通の手紙 《ネタバレ》 さすがエラリー・クイーン、さすが野村芳太郎と言わざるを得ない。この映画は米国屈指の推理小説家と日本の社会派を代表する監督の二人の出会いから生まれた。 サスペンス要素とともに、愛する男性を巡っての二人の女性の心理描写が見事である。結婚を目前に男に逃げられたにも関わらず、3年経ってもなお愛し続ける女性栗原小巻、男を追いかけ妹になりすました女性松坂慶子、どちらも大変好演である。しかし、私は栗原小巻を褒めたい、彼女が演じた女性の妻紀子は、大詰めで解き明かされるように命をかけた大芝居をうったわけだが、それを彼女は見事なまでにやってのけたと思っている。 この映画では小川真由美や松坂慶子が日本アカデミー賞の候補にあがったらしいが、私は栗原小巻の名前がなぜ候補にもあがらなかったのか、不思議でならない。 不思議といえばもうひとつ、私はアガサ・クリスティの推理小説にはまる前に、エラリー・クイーンにはまったのだが、アガサのの小説がいくつも映画化されているのに、エラリー・クイーンの小説が映画化されないのも不思議でたまらない。 この映画はエラリー・クイーンの小説で、日本で映画化された唯一のもの、それだけに貴重である。 この映画は、映画館、ビデオ、DVDと3回目の鑑賞だったが、何度見てもすばらしい。初めて映画を見たときは、唐突に神崎愛がフルートを演奏したことにびっくりしたが、あとで聞いてみたら本職のフルート演奏家だったとのこと、今だから言える初心者の恥。ついでにもう一つ、この邦題もすばらしい。この邦題ゆえにこの映画がある。[映画館(邦画)] 8点(2011-05-17 23:06:05)《改行有》

247.  サスペリアPART2 《ネタバレ》 この時代のホラー・サスペンス、「キャリー」「オーメン」とともに好きな映画である。もともと残酷なものやオカルト的なホラーが嫌いな私が好きになった理由は、サスペンス的要素が強いからだ。中でもこの「サスペリアPART2」はホラーとサスペンスがほどよくミックスされ、秀作だと思っている。 この映画を見たのは30歳を過ぎてから、キャリーやオーメンより先に制作されたにもかかわらず日本公開が遅れ、直接関係のない「サスペリア」の続編であるかのようにして上映された。 この映画のあの奇妙で印象に残る独特な音楽とからくり人形は、予告編からして私を引きつけるのに十分だった。そして本編ももちろんのこと・・・。 むろん殺され方が残酷な場面もある。特に犯人の身体が切断されるところでは、思わず目をつぶった。だが何という映画構成だろう、随所に伏線がちりばめられている。それだけでなくDVDでくり返し見てみればわかるが、最初の事件の鏡のように親切にも犯人は○○ですとちゃんと描かれている。見事である。 ところが逆に、えっあの人が犯人? どうして主人公より先回りができるのだ、どうしてあの男まさりの力が出るのだ、ありえないという疑問も出てくるだろう。私も最初はそう思っていた。 しかし後年DVDで何度も見ているうちに、なるほどこれがホラーなのだ、これをサスペンスとしてしか見ないから疑問に思うのだということがわかった。 最初に被害に遭った女性が超能力の持ち主であったように、犯人もそうだったと思えば辻褄が合う。そもそもの発端は、超能力のため変人と思われ、無理矢理精神病院に入れられようとしたので夫を殺害した。そして、その現場を見た子どもがトラウマになったと解き明かされているではないか。 [映画館(字幕)] 8点(2011-05-14 05:21:49)《改行有》

248.  影の車 《ネタバレ》 松本清張原作小説の映画は、「霧の旗」に続いて2作目の鑑賞であり、すでに小説の清張ファンであった私が、映画の清張ファンとなる衝撃的な映画であった。 普通の不倫ドラマは、夫と妻と愛人の三角関係である。その普遍的関係を男と女と子どもという、三角関係に置き換えている。したがってこの映画の妻役の小川真由美は何もしないし、夫を疑うことのないまま事件後知らされるだけ、そしてそれは映画の描写すらない。極端に言えば、小川真由美の妻は誰が演じてもよかったのである。 しかるに、愛人岩下志麻の子どもはまさに主役級、演技力がどうこうではなく、役作りした松本清張、野村芳太郎に頭が下がる。つまりこの映画は子どもの目から見ているわけで、それがラストの加藤剛の子ども時代6歳のときの魚釣りシーンと繫がって、この映画の主題となっている。子どもは本当に斧で殺そうとしたのか、それとも斧は持っていただけで、殺そうとしたのは妄想だったのか。 この映画の素晴らしいのは、加藤剛、岩下志麻の演技力もさることながら、事件後どうなったかを一切表現していないことである。小川真由美が団地にいられなくなって実家に帰ったこと以外、すなわち加藤剛の罪がどうなったのか、岩下志麻やその子どもがどうなったのか、すべてを視聴者の想像に任せていることにあると思う。 また蛇足ながら、今日DVDで再鑑賞するにあたり、映画の中の会話に出てくる「シャロン・テート事件」「三億円事件」「宇宙船アポロの月着陸」など、当時話題になったニュースに懐かしさを感じる。[映画館(邦画)] 7点(2011-05-11 13:28:29)(良:1票) 《改行有》

249.  黒の奔流 《ネタバレ》 松本清張の小説はある意味映画化が難しいように思う。それは描き方がまずければ、昼メロや単なるサスペンスドラマになってしまうからだ。その意味でこの映画は十分とは言えないが、かろうじて松本清張作品らしい社会派ドラマになっている。。 若い弁護士がむずかしい事件を無罪に導き、功名を得ようとすることは何も不思議なことではない。また無罪を得た被疑者が、弁護士に感謝し好意を持つことだって十分あり得ると思う。しかし、美しき若き令嬢を得んとする不純な動機から、少しずつ破綻をきたし、最後は悲劇的な結果になってしまった。 サスペンスとしての展開は、先が予想できるストーリーであり、やや物足りなさを感じる。しかし主役の山崎努も岡田茉莉子も実に好演しているし、岡橋由基子(弁護士事務所の助手)を演じた谷口香の存在も大きかったと思う。また映画初出演?の松坂慶子が初々しい。 松本清張の映画は「霧の旗」に続いての2本目であったが、原作は読んでいなかった。それで映画鑑賞後、「黒の奔流」という小説を探したが、見つけることができなかった。それもそのはず、「黒の奔流」という小説は存在せず、「種族同盟」という小説だったのだ。このことを知ったのはずっと後のことであった。 つまり、「種族同盟」という小説よりも、「黒の奔流」という映画の方が有名だったことを意味するのではと思う。[映画館(邦画)] 6点(2011-05-10 20:53:09)《改行有》

250.  華麗なる一族 《ネタバレ》 虚々実々の策略と陰謀、弱肉強食の資本主義社会の裏側を、赤裸々に鋭く描いた映画である。そこには銀行や企業の合併問題に政略結婚なども絡み、すさまじい愛憎劇にもなっている。これは元々の原作山崎豊子の小説と屈指の社会派監督山本薩夫の両方がそろってなせる技であろう。 政略結婚によって作られた一族は、見かけは非常に華麗である。しかしそこには心通うものはなく、一挙に崩れ去ってしまう。 映画では佐分利信、仲代達也の存在感が大きいし、京マチ子の演技力も光る。近年テレビドラマ化されたそうだが、現在の役者でこのような重厚感を出すのは甚だ難しいように思われる。 私は映画館で見たときは、この万俵家のこどもたち(正確には次男役の目黒祐樹と同じ)の年齢であったが、30数年経ってDVDで再鑑賞する今では、佐分利信や小沢栄太郎が演じた役の年齢になってしまった。[映画館(邦画)] 8点(2011-05-08 00:07:15)《改行有》

251.  橋のない川 第二部 《ネタバレ》 第一部と較べるとさらに差別が深刻化している。夏と清一の心中自殺、その夏の替わりにおやまになるしげみ、あさ子と誠太郎のかなえられぬ恋、孝二とまちえ・・・。 ところがその孝二とまちえの再会シーンでは、こういうのが差別だと長々と説明的に語られる、私はそれは好きではないし、フェアーではないと思う。映画はあくまでも視聴者が感じ取るものなのに。 また後半の米騒動、実際あったことを描いたものだろうが、竹槍を持って押しかけるの人たちの姿を見ると、最近の暴徒化したデモ隊や、鉄パイプと火炎瓶を持って機動隊と衝突した過激派学生と重なってしまう。それを肯定しているように感じられ抵抗がある。 この映画を作った今井正監督自身も、部落解放同盟の圧力で思うように撮れなかったのかもしれない。監督自身不出来だったとも述べている。 案の定と言っては何だが、この第二部の上映に関しては差別助長の映画として差し止めの運動すら起こった。しかしその運動に加わった人の多くは、第二部の映画をまったく見ていなかったという。[DVD(邦画)] 6点(2011-05-05 19:16:19)《改行有》

252.  カプリコン・1 私は一般の米国国民より先にこの映画を見た。といえば驚かれる方もあろうが、この映画は1977年に制作され、日本ではその年の暮れに公開された。しかし当の米国では公開が翌年6月に延期されたからである。(延期の理由は誰しもわかると思う) この映画で必ずといって引き合いに出されるのは「アポロ計画」、人類は本当に月に行ったのかであるが、その真偽にふれるつもりはない。しかし米国の歴史の中にはこれ以外にも数多くの陰謀説があるのも事実だ。 私の子どもの頃は、米国とソ連が競い合って科学の進歩をめざしていた。といえば聞こえはよいが、当時は米ソ2大国がにらみ合う冷戦の時代、両国とも原水爆の開発に力を入れ、何度となく核実験をくり返し、核の保有数を競い合っていた。宇宙開発でも、ソ連が人工衛星を打ち上げれば、米国も打ち上げる。ソ連が犬を乗せれば、米国は人間を乗せるというようにである。だから失敗は許されなかったし、ソ連は秘密主義を貫き、失敗は絶対に公表しなかったのである。 したがって、この映画が作られたのも何も天地がひっくり返るようなことではなく、出るべきして出てきた映画であったと思う。しかしそれにしても映画前半の展開はすばらしいし、真実味を帯びている。SF映画というより政治もの、サスペンスものと言ってよいくらいだ。 ただ残念なのは後半の展開、突如としてアドベンチャーものに変身し、ありきたりになって評価を下げていることだ。[映画館(字幕)] 8点(2011-05-01 12:02:54)《改行有》

253.  ゴッドファーザー PART Ⅱ 《ネタバレ》 マフィア映画は嫌いであったが、「ゴッド・ファーザー」に続いてPARTⅡもⅢも見た。それは嫌いな映画であったにもかかわらず、ゴッド・ファーザーという映画が私を引きつける強い力を持っていたからである。 私は、ⅠもⅡもアカデミー作品賞に十分値する映画だと思うし、Ⅲがノミネートされながら逸したのもわかるような気がする。Ⅰはマーロン・ブランドの存在感が大きく、マフィアの抗争を見事に描いている、いわばマフィア映画そのものであるが、Ⅱは違う。 このPARTⅡは、マフィア映画である以上に大河ドラマともいうべき歴史映画になっている。その点を私は大いに評価する。 ヴィトー・コルレオーネの成長期と彼の跡を継いだマイケルの、時代の違う二つの物語。別々の映画にして2本分の価値があるものを、成長発展の過程で対比させるという見事な手法は圧巻である。 これが私の嫌いなマフィア映画でなければもっと高得点をあげたい。しかし「ゴッド・ファーザー」を4点にしてしまった以上、5点止まりにせざるを得ない。いわば、10点満点の5点でなく、5点満点の5点。[DVD(字幕)] 5点(2011-05-01 07:24:23)《改行有》

254.  新・男はつらいよ 《ネタバレ》 前作「フーテンの寅」ほどは馬鹿さ加減もなく無難にまとまっている。競馬の大穴からハワイ旅行、どろぼうさわぎはユーモアあふれ好感が持てる。 しかし後半のマドンナ登場後はさほどでもない。これは栗原小巻の春子先生のせいではなく、脚本や監督に問題ありではなかろうか。 「婦系図」はまずまずとしても、春子先生の恋人役が連れてくるだけで存在が薄い。またバックに流れる音楽についても、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は喫茶店の音楽だから仕方ないにしても、傷ついた春子先生を何とか慰めようとするシーンの「白鳥の湖」や「世界は二人のために」は安易すぎるように思う。 この3作4作あたりの評判がいまいちなのは、監督が山田洋次でないからに思われているが、数ヶ月の間に何本も作らせた側の責任、原案から脚本、撮影までの期間が短いためのように私は思う。もっとよく練られた映画作りであってほしかった。[ビデオ(邦画)] 6点(2011-04-29 16:50:08)《改行有》

255.  男はつらいよ フーテンの寅 《ネタバレ》 監督が山田洋次でなくても、脚本は山田洋次、やっぱり寅さんである。シリーズをすべて見たわけではないが、これほど人情に厚く浪花節っぽく、それでいて馬鹿さ加減が目立つ寅さんがあっただろうか。それだけにあきれ果てる場面も多く、いやがられる面も多々あると思う、無理もない。 しかし照れくささに店のすぐそばから電話をかけたり、余興の「花笠道中」で「お志津」と叫んだり、マドンナだけでなく春川ますみや香山美子にも良いところを見せたりするなど、見所はたくさんあると思う。 新珠三千代さんは気品があり、寅さんと一番年齢が近いマドンナだった。蛇足ながらこの新珠三千代さんの恋人になるまったくのちょい役吉井さんは、テレビの水戸黄門シリーズで歴代2位の出演を誇る高野真二さんである。[ビデオ(邦画)] 6点(2011-04-29 10:19:51)《改行有》

256.  皇帝のいない八月 骨太な社会派作品を数多く世に送り出した山本薩夫監督の映画だけあってさすがである。これは単なるアクション・サスペンスではない。戦後警察予備隊として発足し、憲法論議を醸し出した「自衛隊」の存在の是非を問う映画でもある。 今日自衛隊はその地位を確立したと思われるが、この映画が生まれた70年代後半は安保闘争や大学紛争の跡が見られた頃でもあった。 そしてちょうどその頃起こったのが「三島事件」と呼ばれるものであった。右翼の小説家三島由紀夫は、自衛隊の決起とクーデターを呼びかけ失敗した。そして割腹自殺を遂げたのである。この映画がその三島事件をヒントに作られたのは言うまでもない。 「自衛隊」というものは本当に日本の国を守るために存在するのだろうか。日米安保を背景に大きくなった「自衛隊」はもはや軍隊ではないだろうか。この三島事件と重なるのは戦前の5.15事件や2.26事件である。その頃の日本はそれらの事件を経て急速に大東亜戦争へと突き進んでいったのではなかったか。これらの諸事件を思い起こしながら映画を見ないと、単におもしろかった、格好良かったの低次元のレベルになってしまう。 戦争は惨たらしいもの、あってはならないものである。戦争を知らない世代がほとんどとなった今だからこそ、この映画の価値があるというもの。自衛隊を右翼のテロリストや腐敗した政治家が握れば再び戦争となるだろう。 今日の竹島や尖閣の領土問題などで紛糾する時代だからこそ、世界に平和を呼びかける日本の存在があるというもの。 前置きがずいぶん長くなってしまったが、この映画の渡瀬恒彦、吉永小百合、山本圭らは見事にその役柄を演じている。実に見応えのある映画だと思う。 [映画館(邦画)] 8点(2011-04-28 00:53:12)《改行有》

257.  ひきしお 《ネタバレ》 人との関わりを捨て文明から逃れた男女が、孤島でめぐり逢ったことからうまれる幻想的な愛の軌跡。この二人をフランスのカトリーヌ・ドヌーブ、イタリアのマルチェロ・マストロヤンニが演じる。 実はこの二人は、この当時実生活でも恋人同士、プロデューサーがドヌーブに出演を申し込んだところ、彼女は「今はマルチェロとの恋しか考えられない。仕事なんか無理よ」と断られそうになったところ、それならいっそ映画の恋人役をマストロヤンニにということで、できあがった映画らしい。その辺の事情を頭の隅に置きながら見ると、この映画も生きてくるのでは・・・。 [映画館(字幕)] 6点(2011-04-15 23:17:38)《改行有》

258.  クレイマー、クレイマー 《ネタバレ》 この映画を見ると、日本のテレビドラマ「僕と彼女と彼女の生きる道」を思い出さずにはいられない。息子と娘の違いこそあれ、ともに離婚した夫婦が子どもの親権を巡って対立するドラマだ。もちろん、「クレイマー、クレイマー」の方がずっと前。 我が家にも今は成人している一人息子がいるが、離婚の危機がないでもなかった。本当に身につまされる。 さてこの映画「クレイマー、クレイマー」だが、何と言ってもダスティ・ホフマンが良い。「卒業」で初めて彼を知ったが、その後の「真夜中のカウボーイ」や「わらの犬」は映画は良くてもなかなか好きにはなれなかったが、この映画を見た途端本当にいい俳優であることを実感した。 「クレイマー、クレイマー」がアカデミー賞の作品賞に輝き、彼が主演男優賞を得たのも当然のことだと思っている。息子のジャスティン・ヘンリー君も賞は逸したものの、ノミネートに十分値する演技である。 この映画の極めつけはラストシーン、息子を引き取りにきたメリル・ストリープの涙、哀しみの中に一筋の光が見えることがたまらなく良い。[映画館(字幕)] 10点(2011-04-15 19:41:18)《改行有》

259.  未知との遭遇 《ネタバレ》 スピルバーグは私と同年代、子どもの頃はUFOを見たとかどこかに現れたかなどがよく話題になっていたし、存在を信じていた人も多かった。だからこのような映画ができても少しもおかしいことではなく、私も興味深く見たことを覚えている。 しかし、後年DVDを買い改めて見てみると、前半部分に対して、家族を見捨ててまでUFOに執着し乗り込む後半部分が不可解でならない。[映画館(字幕)] 6点(2011-04-14 21:33:47)《改行有》

260.  スター・ウォーズ 評判につられて見たが大いに失望した映画。まさにアメリカ娯楽映画であろう。当時のSF映画としては画期的なものだったと思うが、ストーリーはつまらないし出てくるロボットも幼稚なものだし異星人らも笑える。同時期の「未知との遭遇」の方がまだましのような気がする。[映画館(字幕)] 5点(2011-04-13 19:51:51)

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS