みんなのシネマレビュー |
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2581. 秘剣ウルミ バスコ・ダ・ガマに挑んだ男 《ネタバレ》 一応は偉人伝の文脈で捉えられることが多いバスコ・ダ・ガマという人物を、思いっきり残虐な悪役に設定した、アジアの視点からはなかなか興味深い作品。ただし、映画としてやっていることはごく単純な復讐決闘譚だったりして、それはそれでなかなか面白い。最後に現在のところに話を持ってくるのも意表を突くが、その後が若干長すぎか。[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-07-28 00:16:58) 2582. セックス・アンド・ザ・シティ 《ネタバレ》 この4人組は、仲間の友情がどうのこうのという風を装っていながら、実際に頭の中にあるのは、その場をどう楽しく乗り切るかという刹那的・享楽的発想か、あるいは、仲間を気遣ってあげられる私ってかっこいいという自己満足思考のいずれかにすぎない。互いに何を共感し、共有しているのかという部分がまったく存在しないので、そもそもこれを友情とは言わないのです。登場人物が揃いも揃って中身空っぽである以上に、その辺のタチの悪さの方が大問題。ところで、4人組の1人が、他人の生誕に関する呪詛の言葉を吐いた直後に、まさに自分が生誕の当事者となるのであるが、あれは結局どう処理されたのだろうか。一度吐いた言葉は、残るんですよ。[CS・衛星(吹替)] 0点(2014-07-24 02:58:59) 2583. ゴジラ(1984) 《ネタバレ》 前半は、むしろ54年版より良いんじゃないかと思っていたんですよ。俳優陣の演技がちゃんとしているという点において(まだどんくさかった頃の沢口靖子を除く)。しかし、着実に盛り上げる後半部分において、突然話が次々に別方向に行ってしまって、迎撃ミサイルだとか、ビルからのヘリ吊り上げだとか、もうゴジラは全然関係なくなってしまいました。せっかくの役者陣をもっと活用するという発想はなかったのか?[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-07-24 02:56:32) 2584. ゴジラ(1954) 《ネタバレ》 出自を除いては、ゴジラそのものにキャラクターづくりができているとは言い難い。また、対する人間側も、多くは右往左往しているだけで、ゴジラに対してどのように対峙し、対決していくのか、ドラマが存在しない(芹沢の最後の決断は、すでに指摘されているが、ゴジラの中身と関連づけられているわけではないので、ドラマになっていない)。したがって、後発の怪獣アクションにはすでに抜き去られているものと位置づけざるをえませんでした。[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-07-23 00:18:13) 2585. レクイエム(2009) いや、結構期待したんですよ、これ。題材からいっても監督からいってもキャストからいっても。ですが、じめじめと感情のない描写がずーっと続いて、結局そのまま最後まで行ってしまいました。この設定だったら、役者にただカメラがくっついて撮っているだけではほとんど意味がないと思うのですが・・・。[DVD(字幕)] 4点(2014-07-17 01:33:16)(良:1票) 2586. 蝉しぐれ 演技や表現や発声という概念がない、ただの「動作」を延々と見せられ続けるのは、本当に辛い。[CS・衛星(邦画)] 1点(2014-07-13 02:22:21) 2587. フリック・ストーリー この悪役はどうみても冷酷で格好良いはずなんですが、どうして作品自体はこうも単調で面白くないんだろうか?まあ、見せ場の犯行シーンも、繰り返されると新鮮味がなくなるのと、あと、肝心の刑事の方が、それを上回るべき知能や戦略や努力の跡を見せていない(見せるように作られていない)んですよね。[CS・衛星(字幕)] 3点(2014-07-11 02:20:45) 2588. 花嫁と角砂糖 イラン映画の家族ものといえば、それだけでそこはかとなく期待が漂ってきてしまいますが、これはどうも今ひとつでした。カメラの照準からして絞られておらず、いろんな人がちらちら画面内をうろうろして、邪魔。台詞のフォーカスもはっきりしていない。ドキュメンタリーっぽく撮りたかったのかもしれませんが、それならそれで中途半端で、やはり失敗です。[CS・衛星(字幕)] 4点(2014-07-10 21:08:45) 2589. 告白(1981) デニーロとデュバルのぶつかり合いであれば、もっとスリリングな演技合戦を期待していたのですが・・・何か、最後まで、どこかのんびりした空気のまま、演技の軸足が見えないまま終わってしまいました。[DVD(字幕)] 4点(2014-07-10 21:03:22) 2590. ヴェラクルス 展開がすごく適当だし、話を大きくしたいのか小さくしたいのかも中途半端。照準があっちこっちに飛んでいるので、何を主題としたいのかが分からないのです。[CS・衛星(字幕)] 3点(2014-07-05 03:59:43) 2591. 我が大草原の母 《ネタバレ》 上海で生まれた子が、大規模な飢餓のために集団移送で内モンゴルに送られ、そこで成人後、生みの母が自分を探していることを知り・・・というストーリーの概要からだけでも、空間的にも時間的にも壮大に展開するドラマを勝手に期待してしまうのだが、どうも何となく爆発すべき部分が爆発せずに、もっと飛翔しそうでしないまま最後まで至ってしまったという感じ。実の両親との対面の場面なんか、一番重く意義ある部分なはずなのに、何となく流れてしまっているし、養子先の兄弟や現地のガールフレンド(?)とのやりとりなんかも、もっと盛り上げようがあったと思う。あと、モンゴルの大平原はひたすらに美しいのだが、現地の実生活の描写、「家の中」の描写も、もっと見たかった。[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-07-01 20:52:35) 2592. ケイン号の叛乱 《ネタバレ》 もしこれが現在の作品だったら、いきなり艦上に乗り込んでいくところから始まるんだろうな(あるいは、それこそ裁判の場面から始まって、艦上のシーンはすべて回想で展開されるとか)。とにかく、導入部分がやたら時間を遣ってのんびりしていて、せっかくのサスペンスの威力を大きく削いでしまっている。[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-06-30 00:56:54) 2593. アパッチ(1954) 《ネタバレ》 戦闘を捨てて安定した生活に目覚める最後の戦士、みたいなのをテーマにしたそうなのは窺えるんだけど、前提としての追いつめられぶりにしても、いったん重心がシフトしてからの農作業の苦労やディテールにしても、ほとんどすっ飛ばされています。なので、無事にコーンが育っても、少しもめでたく見えません。[CS・衛星(字幕)] 3点(2014-06-29 21:32:55) 2594. バーレスク 《ネタバレ》 例えばこの劇場は、経営難で資金繰りに苦しんでいるという設定なんだけど、それが反映されるのは、数回映される督促状と、シェールの台詞だけ。そもそも、前半部分でもそこそこお客さんは入っているように見えるし、スタッフの数は結構多いし、何よりも「寂れている感」が全然ない。なので、後半いくらお客さんが入って盛り上がったという体を取っても、説得力がないのです。一事が万事その調子で、背景や人格の設定がないのを、楽曲群の挿入でごまかしているだけ。あ、シェールも大分衰えましたね。[CS・衛星(字幕)] 3点(2014-06-26 04:02:30) 2595. ラスベガスをぶっつぶせ 《ネタバレ》 もっともらしい頭脳戦の体をとっていながら、肝心の頭脳戦がまったく描写されていない。席に着いたときの思考回路のプロセス、ディーラーとの心理戦、監視側がそれを見破る知識や技術といったものがことごとくすっとばされ、ただ勝って喜び、見破られて慌てているだけ。しかも、冷静な頭脳戦の粋を集めてこそ登場人物が格好良くなるはずなのに、お約束のように酔っ払って暴走するメンバーは出てくるし、中途半端な恋愛沙汰で技術の切れが止まっているし、最後は全部をぶち壊すようなださい追いかけっこだし。[CS・衛星(字幕)] 2点(2014-06-25 00:59:56) 2596. 略奪愛 《ネタバレ》 この作品は、もともと、フジ系の2時間ドラマ「となりの女」として放送されたものなのです。あまりに出来が良かったので、脚本を一部修正して映画化されたということです。「となりの女」は、原田美枝子・奥田瑛二・南條玲子というキャストで、「危険な情事」的展開をベースとしつつも、主人公が段々とおかしくなっていき、かつその中でも孤独と哀切を感じさせる描写が実に見事で、ビデオに録画したのを何回も見ました(DVD化してほしい)。さて、「となりの女」と本作の最大の違いは、こちらでは、本妻が夫の浮気に途中で気づき、しかもその相手も特定し、夫に対してそれを明確に追及しているということです。そのため、三者間の心理的やりとりの綾の部分が削がれることになり、結末のインパクトを弱めています。また、「となりの女」では、ラストのところで、主人公が包丁を手に歩み寄る→夕方、夫がいつものように帰宅する→返り血まみれの主人公が洗濯物をたたんでいる→カメラが一人称で動き、血まみれの包丁と本妻の遺体が視界内に入る、という流れ(しかもこの間台詞なし)のフィニッシュが強烈だったのですが、こちらでは、主人公と本妻が延々ともみ合いになったり、不審を感じた夫がただちに家に急行したりと、三流のサスペンスもののような締め方になってしまっています(何でそんな改変をしたんでしょうか)。というわけで作品としては大きく落ちてしまうのですが、「となりの女」の存在を後世に残した価値はあまりにも大きいので、それも含めてオマケ。[DVD(邦画)] 7点(2014-06-22 01:51:41) 2597. 春との旅 仲代達矢にあえて身勝手我儘老人をさせるとか、カメラ固定長回しを多用するとか、ちょっと違ったことをやってみようという意図は見えるんですよ。しかし、キャラクター側の個別の物事に対する反応や変化が平坦でありきたりなので、結局は作為的にしかなっていません。あと、脚本上の説明台詞も、やっぱりあっちこっちから滲み出てしまっているんだよなあ。[CS・衛星(邦画)] 3点(2014-06-20 03:04:27) 2598. マイケル・ジャクソン/THIS IS IT 巨大ポップ・スターのマイケルといえど、パッケージ化されたステージがすでにどこかに存在しているわけではなく、またお膳立てされた上でただ歌って踊っているだけでもなく、自ら綿密な準備とリハーサルを重ねてステージを完成させている。そのことを明確に伝えただけでも、この作品は意味がある。[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-06-16 01:01:39) 2599. ソナチネ(1993) 《ネタバレ》 ヤクザものの皮を被っているが、中身は鬱屈挫折系裏青春映画。例えば港の沈めシーンなどは、クレーンの向こう側とこっち側との切り返し、無表情なオッサンたちが密着して直立している構図など、ただならぬセンスを感じさせるのだが、他方において、ぶら下げられている彼は、死の恐怖に直面している演技はまったくつけられていないし、1回目に沈められる前と後でも、違いが見えない。この辺に象徴される詰めの甘さが、何とももどかしい。肝心なところでのインパクトを結局は銃声音と爆発音に頼っているのも、ちょっと惜しい。[CS・衛星(邦画)] 4点(2014-06-15 00:58:11)(良:1票) 2600. こわれゆく女 怖いですよ怖いですよどうです怖いでしょおおおおと制作側が語りながら作ってしまっているから、逆に何も怖くない。そうすると、ただ同じやりとりを繰り返す長いだけの作品にしかならないのです。[DVD(字幕)] 3点(2014-06-15 00:43:19)(笑:1票)
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