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プロフィール
コメント数 3278
性別 男性
自己紹介 監督別鑑賞作品数

成瀨巳喜男 69
溝口健二 34
川島雄三 41
小津安二郎 37
石井輝男 24
豊田四郎 19
石井岳龍 18
矢崎仁司 12
西川美和 8
山下敦弘 15
今泉力哉 22
フェデリコ・フェリーニ 24
ミケランジェロ・アントニオーニ 14
ピエル・パオロ・パゾリーニ 16
ルキノ・ヴィスコンティ 17
ジャン=リュック・ゴダール 36
フランソワ・トリュフォー 24
ルイ・マル 17
ジャン・ルノワール 15
ジャック・ベッケル 13
ジャン=ピエール・メルヴィル 11
ロベール・ブレッソン 12
イングマール・ベルイマン 27
アルフレッド・ヒッチコック 53
ジム・ジャームッシュ 15
ホウ・シャオシェン 19
ウォン・カーウァイ 14
ジャ・ジャンクー 9

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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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261.  赤坂の姉妹 夜の肌 《ネタバレ》 作品の冒頭、古き日の赤坂の俯瞰図と、実写による遠景が出てくる。 今となっては決してみることのできない赤坂の風景。 国会議事堂がそびえ立ち、赤坂の街を見下ろしている。 その向こうには東京タワー。 赤坂がいかに面白く、混沌とした街だったかを偲ぶことができる貴重なワンシーンだ。 赤坂が政治家たちの夜遊びの社交場として栄え、そこには他の地域には決して見られない独自の風俗が息づいている。 平成の世となっては、その面影は残すものの、ビルが乱立するばかりで、麻布などと同様、この作品で見ることのできる風情や風景は絶滅してしまっているのだ。 そういった当時の貴重な東京風俗をフィルムに残したという点において、同じく川島雄三監督の『洲崎パラダイス 赤信号』と並び、極めて貴重な作品と言える。 本作は、東京で生まれ育ち、且つ都心部のこういった地域風俗に興味がある人が観ることによって、その魅力を初めて感じ取れる作品なのかもしれない。 ところが、私は淡島千景という女優に、女としての魅力を全く感じないので、淡島千景に翻弄される政治家たちの心情というものに全く共感できなかった。 川島雄三監督作品ならではの、個性あふれるオープニングクレジットは本作でも健在で楽しむことができた。 特に、最後の最後で、でかでかと「フランキー堺」の文字。 この演出にはしびれたし、フランキー堺がさぞかし活躍するのでは?という期待も高まった。 しかし、フランキー堺はそれほどの見せ場もなくブラジルに行ってしまった。 これにはとても不満を感じた。 もっとフランキー堺を暴れまわらせてほしかったのに・・・[映画館(邦画)] 7点(2008-10-19 23:09:36)《改行有》

262.  放浪記(1962) 高峰秀子演ずる女性の男性遍歴を綴った一代記モノ。 一代記モノは、抑揚もなく冗長になりがちなので、あまり好みではないのだが、本作は男性遍歴がいくつものエピソードとして面白く描かれており、意外と楽しめた。 高峰秀子に近寄る男は、どれも二枚目で、最初は妙に親切だが、ものにした途端に横暴で自分勝手な振る舞いをする。 女ったらしの男たちを的確に描き、そして又、その女ったらしに一度惚れてしまった女の弱みというものを、見事に描いている。 男運が悪いといえばそれまでだが、そういう男に騙される女も女なわけで、しょうもない女と男の行く様を滑稽なまでに徹底的に描いている。 そんな中、加東大介だけは異色の存在で、脇役でなく、かなりメインに近い存在として、物語の最初から最後まで顔を出す。 加東大介の本来の魅力が出ていたかといえばそうではないが、脇役が多い加東大介にしては、桧舞台に上がったかのようである。 小林桂樹は、唯一、心配りのきく男性像として描かれ、高峰秀子の最終的な夫となり、彼女の作家としての成功後の人生を共にすることになる。 つまり、二枚目で女ったらしは女の運を引き下げ、人間味のある温かい心を持った男こそが、女の才能を開花させ、幸せにするといった具合だ。 このように、本作には様々なタイプの男性像を持った男達が出てくる。 そういう意味で、博物館的な面白さを秘めた作品だともいえる。 傑作とは思わないが、なかなか味わいのある力作である。 「成瀬映画にハズレなし」 これは本作でも証明された。[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-10-16 01:03:10)《改行有》

263.  ぼんち 話としては楽しめたが、どこか物足りない。 どこか突き詰められていない気がする。 市川雷蔵は大好きだけど、もう少し渋い役柄が好きだし。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-10-13 20:15:52)《改行有》

264.  ファニー・ガール バーブラ・ストライサンドの魅力が一杯に詰まった作品。 彼女は、ベビーフェイスで幼さを残しながら、女の色気も十分に持ち合わせている。 キュートありながらセクシー。 まさに理想の外見だが、どうにもキャラが騒々しく疲れる印象。 だけど、最後には人間として成長する。 そういった部分がうまく描けていた。 しかし、ミュージカル調であるところと、アメリカ映画の特徴である“都合のよさ”がどうにも鼻につく。 長さはそれほど気にならなかったが、満足もできなかった。 ただ、“愛”というものの持つ大切さ、力などはとても良く表現できていたし、“愛”というものを人生で体感した人なら、意味の分かる印象的なセリフや歌も多く、その辺は評価したい。[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-10-13 14:35:34)《改行有》

265.  接吻泥棒 ラピュタ阿佐ヶ谷にて鑑賞。 宝田明のモテっぷりも凄いけど、確かにカッコいい。 草笛光子が意外と色っぽかった、、のには不覚! 熟した女の色気と甘ったるさがタップリ出ていた。 団令子は少しぽっちゃりすぎかなぁ。。頭でっかいとか、アンパンのへそとか、劇中で色々言われまくってたけど、なんかものすごく同感だった。 ラストのボクシングシーンはとても迫力を感じた。 宝田明は、若い頃、マジで喧嘩強かったんだろうなぁ。 ボクシングをする姿がほんとっぽく、様になっていた。 ボクシングシーンにかなりの演出を施したに違いない。 リアルなボクシングシーンに川島雄三監督のこだわりを見た![映画館(邦画)] 7点(2008-10-08 22:15:26)《改行有》

266.  女の歴史 《ネタバレ》 池袋・新文芸坐にて鑑賞。 成瀬作品にしては比較的珍しい2時間超の大作。 高峰秀子が演ずる女性の生涯を描いた伝記作品である。 宝田明は相変わらずシャープでカッコよい。 しかしあっさり死んでしまう。 山崎努にしてもアッサリと死ぬ。 男は勝手なことばかりをして女を残し先立つ。 女は残されるが、したたかに強く生きていく。 そして女は最初はいがみあっているが、最後は女同士で手を組合い、生きていくのだ。 男は自由奔放でだらしなく、浮気をする。 女はそれに耐え、不平をいい、時には恋敵の女性同士でいがみあったりするが、最後は助け合い生きていく。 こういった流れで2時間が過ぎる。 とても見応えのある作品で、男と女のそれぞれの特徴をとてもよく捉えている作品だ。 最後の終わり方もまた良い。[映画館(邦画)] 7点(2008-10-07 21:11:21)《改行有》

267.  アルジェの戦い ううむ・・・ 戦争というもの、民族闘争というもの自体に、「不毛の争い」という問題が内在する以上、本作を手放しで楽しむことは、私にはできなかった。 非常に強く訴えかけてくる作品だと思うが、どこかで感動し、共感し、もしくは楽しめない限り、高い評価をつけることが私にはできない。[DVD(字幕)] 7点(2008-09-28 21:23:02)《改行有》

268.  にっぽん泥棒物語 《ネタバレ》 これ、法廷モノの傑作じゃないでしょうか。 三國連太郎の凄みが十二分に発揮されています。 ラストの法廷シーン。 ここにおける三國連太郎のパフォーマンスは、凄いの一言です。 三國連太郎という人物の持つ存在感、俳優としての実力を目の当たりにすることができます。 「三國連太郎は凄い俳優だ」。 本作を観終えて感じたことは、まさにその一言に尽きます。 一般的に評価の高い法廷モノの洋画『情婦』とかと比べても決して劣らないどころか、本作の方が上じゃないでしょうか。 本作は、法廷における臨場感あふれるユーモアも交えた心理戦、そして法廷劇の面白さを体感することができます。 この法廷喜劇の傑作を、もっと沢山の人に観てほしい。 もっと他の人にも観てもらって、レビューを書いてほしい。 そんな気持ちがふつふつと湧いてきました。[DVD(邦画)] 7点(2008-09-28 15:57:00)《改行有》

269.  私は二歳 当時の一般家庭の雰囲気、家庭的な雰囲気が出ていて、とてもよい。 最後まで飽きずに楽しむことができた。 しかしながら、子供は苦手だし、山本富士子のようなやかましいタイプの女性が苦手なので、観ている時、多少イライラもしたが。[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-09-23 20:17:34)《改行有》

270.  東京オリンピック 記録映画の精度としてみるとレニ・リーフェンシュタールよりもオリンピックの全体像が克明に描写されている。 かたや、芸術としての映像という視点でみると、レニより劣るのではないだろうか。 ところで私は映画好き以上のマラソン観戦好きなので、ラストで感動を呼ぶべきマラソンについては不満を感じた。 マラソン観戦は、やはりスタートの瞬間からゴールまでをずっと観られてこそ魅力を感じる。 しかし、ドキュメンタリーならではの、リタイアした選手の様子とかが映されていて、それは楽しめた。 又、熱狂に沸き返る当時の日本、いや東京を映像として観られたことは、非常に貴重な体験となった。 記録映画としての存在価値は、今もなお失われてないのではないだろうか。[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-09-21 16:58:12)《改行有》

271.  少女ムシェット 《ネタバレ》 ううむ・・・これほどまでレビューを書くのが難しい作品は久しぶりに観た気がする。 言葉で表現するのが至極困難だ。まず、本作は間違いなくロベール・ブレッソンの最高傑作であろう。 淡々と繰り広げられる薄幸な少女の生涯。そこには、少女ムシェットにとっては日常的でありながら、普通に恵まれた人間からみれば、極めて非日常的な日常が横たわる。それをブレッソンは感傷に浸ることなく、冷徹なまでに静かに淡々と描写する・・・少女ムシェットの日常を描いただけの内容だが、そこには生まれもって不幸な境遇に置かれた少女の、静かな心の叫びがビシビシと伝わってくる。静謐でいて、荘厳さも伴った映像の数々。実に映画的な美しさと残酷さ、そして魅力にあふれた作品である。雨で濡れたソックスを履き直す少女、少女の前でズボンを下ろす少年、ミニスカートを履いて逆上がりをする少女たち。そこには、何気ないエロスが横たわり、少女にこれから起るであろう出来事を観る者に予感させる。又、ワナにはまり苦しみもがく野鳥や、猟銃で撃たれのた打ち回る野うさぎなどをじっくりと映し出すことにより、生命のもつ根源的な虚しさと残酷さを演出してみせるブレッソン。過剰な演出を嫌ったといわれるブレッソンだが、本作ではその演出技法がいかんなく発揮されていた。「不幸な少女はこうもつめたく世をみつめているのか。」「不幸な少女から見たら、周囲の大人というのはこう映っているのか。」「こうした思春期を送っている少女は、いかに大人になっていくのか。」観ているうちに色々な興味が湧いてくるが、それらの興味の一切は、情け容赦のないラストシーンにより吹き飛ばされてしまった。少女は命を断ちさえしなければ、不幸なりにもそれなりの大人にはなれただろうに。それを思うと、何とも哀しくて虚しい気分に襲われた。ほんとの意味で、こうした苦しみにもがく少女を助けることのできる大人って、どれくらいいるのだろうか?いや、いないと悟ったからこそ、少女は自殺の道を選択したのではないだろうか。そう考えると、この世は無常で、どうにも救い難い。こうしていくら書いても、本作を観て感じたことの全てをうまく表現できないし、実際に自分の中でも咀嚼できていない気がする。本作は、そういう意味でも、何度も鑑賞すべき作品であり、何度の鑑賞にも堪えうる魅力と深さをもった作品である。[DVD(字幕)] 9点(2008-09-15 22:13:57)(良:3票) 《改行有》

272.  花影(1961) 《ネタバレ》 東京・阿佐ヶ谷にある「ラピュタ阿佐ヶ谷」にて鑑賞。 この映画館に行ったのは初めてだが、とんでもなくみつけにくかった。 でも、いったん眼にとまると、あからさまに「ラピュタ」と分かる建物。 凄いインパクト。 映画館の外観でこれほどインパクトを受けたのは初めてかもしれない。 座席数が非常に少ない映画館だったのだが、池袋・新文芸坐あたりとタメをはる貴重な邦画ラインナップを連日上映しているだけに、人が少ししか集まらないのがとても不思議だ。 新文芸坐くらいの勢いで人が集まったら、あっという間に満席になってしまうところだろう。 今後の上映作品をみても、貴重な作品と魅力あふれる作品が多いので、座れない日が来るのでは?と不安だ。 さてさて、本作は川島雄三監督の作品である。 川島監督の「喜劇」イメージとはまったく異なる作品で、純粋な恋愛ものである。 文芸作品ばりにストレートな展開で、比較的好きなジャンルなのだが、残念ながら特別面白くはなかった。 その要因の一つに、ヒロインが池内淳子だったというのがある。 劇中ではモテモテの役なのだが、私の好みのせいかどうか分からないが、どうもそうは見えず、感情移入できなかったのだ。 しかも最後は恋愛人生にくたびれての自殺。 つまらない最悪のまとめ方だ。 大体、大恋愛に失恋したとかならともかく、だらしのない男と薄っぺらな恋愛を重ねて失敗したからって、死ぬこたぁないよ! しかも、そんなに世を憂うほど美人じゃあないし!(クドイですし、池内淳子ファンに失礼ですよね、スイマセン) まあとにもかくにも、ヒロインに対して魅力を感じなかったことと、ヒロインをとりまく男達に感情移入できなかったことが、いまいち満足できなかった最大の理由である。 もっと自分好みの女優がヒロインで、しかも成瀬巳喜男あたりが監督だったら、きっとお気に入りの作品になったんだろうけど・・・[映画館(邦画)] 6点(2008-09-13 20:07:47)《改行有》

273.  吸血鬼ゴケミドロ 《ネタバレ》 これでハッピーエンドなら評価をもっと下げるところだが、あのバッドエンドはサイコー。 それより最高なのは、本作のお目当て佐藤友美! 白いブラウスに、タイトなグレーのスカート。 スチューワデス姿の佐藤友美を堪能できるのだ。 私が吉田輝雄の立場だったら、二人で逃げるフリをして、岩場で乱暴を…なんて。 それにしても、前半の飛行機内における、人間模様が面白い! メインのSFホラーな部分より、前半の心理劇の方がよほど面白かった。 会社社長に政治家に精神科医に学者、と何だか知らないが社会的地位の高いエリートメンバーが勢ぞろい。 これらの登場人物たちが、極限の状況でエゴをむき出しにし、互いを罵り合う。 この人間模様が面白い。 吸血鬼のゴケミドロなんかどうでもいいから、いっそのこと、機内密室心理劇として最後まで通して欲しかった。[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-09-09 22:29:39)(良:1票) 《改行有》

274.  秋津温泉 桑田佳祐、、いや違った、長門裕之がこの役にマッチしているかは別にして、男女の愛のもつれ、腐れ縁を美しく叙情的に描いている。 内容的には「雪国」とそっくりだが、「雪国」のモノクロ映像と比較してしまうと、どうも不満が残る。 映像は綺麗ではあるが、もう一つ雰囲気に欠ける。 ただカラー映像で映しているだけと、私は感じた。 そしてメロドラマといえば音楽。 確かにメロドラマっぽい音楽なのだが、どうも音楽が一人歩きしていて、映像にマッチしていないように感じた。 「乱れ雲」の様に、もう少しストーリーに華を添え、音楽と映像とストーリーの相乗効果をもたらすような音楽がほしかった。 だが、ストーリー的にはメロドラマの王道をいくもので、卒がない。 なかなか濃密で、満足はできた。 話の内容はいいだけに、演出面でもう少しプラスがほしかった。 ただし、それとは別に、主演ふたりの演技は素晴らしくうまかった。 [DVD(邦画)] 7点(2008-09-07 22:10:42)《改行有》

275.  喜劇 とんかつ一代 東京・京橋「フィルムセンター」にて鑑賞。 川島雄三監督作品、21本目の鑑賞。 これ面白い! 森繁久彌、フランキー堺、加東大介、三木のり平らが、「とんかつ」をめぐって繰り広げる喜劇が最高。 この4人の中では、やっぱり断然フランキー堺が好きだ。 あの膨れた体型に見合わない軽快な動きは本作でも健在! 特に、加東大介が住んでいる家の庭先にある、お隣の屋根の上によじ登ったのは「よくやってくれた!」と言いたい。 なぜなら、「あの屋根によじ登ってくれないかなぁ・・・」という、私の期待に見事応えてくれたからだ。 ほんとに、フランキー堺っていう人は、体全体で笑わしてくれる。 それと、フランキー堺が工事現場で物凄い高いところから降りてくるシーン。 これも凄い。 体を張っている。 危険をいとわない、その体を張った演技には脱帽だ。 森繁は比較的面白いものの、本作では加東大介がイマイチ不調。 役柄がカンシャク持ちだったせいもあるが。 もちろん私も映画館を出た後は「とんかつ屋」に直行した。 だけど、ただのとんかつ屋じゃなく、本作で舞台になった「上野のとんかつ屋」に行ったのだ。 「上野公園の周りに、ほんとにとんかつ屋はあるのか?」という期待と不安を抱ながら、雨の中、一路地下鉄で上野に向かい、執念で「上野のとんかつ屋」を探し、食べてきた。 頼んだ品は「上ロースかつ定食(1800円)」。 美味しかったけど、やっぱり上野は食事代が高くつく。 あ、映画の話をしなければ・・・ 後半は少し失速気味で、笑える箇所もなくなってしまったが、とにかく前半から飛ばす飛ばす。 森繁が経営するとんかつ屋のマークが良かった! 「Q」の文字が、なんと豚の顔になっている!! これは凄い! 何たる、芸の細かさ。 非常に感心してしまった。 おっと、字数制限が・・・ この作品、語りつくせぬ面白さがある。 DVD化されていないのが残念で仕方ない。[映画館(邦画)] 8点(2008-09-07 20:24:53)(良:1票) 《改行有》

276.  用心棒 相変わらずヒューマン臭が強く、うまくまとめすぎ感のあるストーリーは、私の黒澤作品に対する苦手意識を払拭するには至らなかったが、娯楽作品としてまずまず楽しめた。 それにしても、司葉子が3番クレジットにしては、出番が少なすぎる! 黒澤映画は、男を優先し過ぎ!![CS・衛星(邦画)] 7点(2008-09-05 00:21:32)《改行有》

277.  秋立ちぬ 子供たちが主役を演じており、そういった意味では小津安二郎の初期作品群を想起させる。 中盤は、子供二人の会話が延々と続くが、これははっきり言って面白くはない。 子供たちを扱わせたら、やはり小津の方が数段上である。 成瀬巳喜男監督は、大人の男女の愛憎劇や、腐れ縁などを演出させるとピカイチだが、本作のような子供をメインに据えた作品には不向きの様に思う。 ただ、子供二人の不幸の背後には、大人たちの勝手な色恋沙汰が見え隠れしている。 そういった部分を見れば、確かに成瀬作品であることが分かる。 背景描写や音楽の使い方などは、まさに成瀬作品らしい内容となっており、成瀬ファンにとっては、「愛すべき小品」となるに違いない。[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-09-03 23:32:00)《改行有》

278.  青べか物語 川島雄三監督作品、自身20本目の鑑賞作。 フィルムセンターにて鑑賞。 これは退屈だった。 ほんとまいった。 退屈で退屈で。 川島雄三監督と森繁久彌の相性って、たぶん悪いんじゃないかと思う。 『グラマ島の誘惑』もそうだったけど、森繁にこういう愛嬌がなくぶっきらぼうな男を演じさせるのは良くない気がする。 『夫婦善哉』の森繁には、おとぼけた愛嬌があった。 だけど、本作の森繁にそれはみられない。 ただ単に、ぶっきらぼうな男なのだ。 フランキー堺が特別出演という形で出てくるが、彼の登場するシーンだけは例外的に面白かった。[映画館(邦画)] 3点(2008-08-31 01:10:10)《改行有》

279.  夜の流れ 《ネタバレ》 最初の興味は、私の好きな監督である成瀬巳喜男と川島雄三が共同監督である作品だということだった。 しかし、その興味は司葉子のまばゆいばかりの美しさの前にあっという間に消し去られてしまった。 司葉子の美しさは、撮る監督によって大きく上下に振れる。 その中にあって、成瀬巳喜男がその遺作である『乱れ雲』で、司葉子の美しさを完膚なきまでに映し出した様に、やはり成瀬巳喜男が司葉子の美しさを最もうまく引き出すことのできる監督だと思われる。 司葉子の美白、特に首元から鎖骨にかけて、そしてスカートから伸びるほっそりとしたふらくはぎ。 もう、これは観ているだけでため息のでる芸術品。 その芸術品を観ることができるだけでも本作は十分な価値があった。 話としては、男女の醜いまでの惚れた腫れたを、しつこいくらいに描いている。 無理心中をはかる情けない中年(北村和夫)、金で芸者をものにしようとするが、無理と分かった途端、情け容赦なく金で一切の関係を清算する初老の男(志村喬)、戦争の傷を言い訳にして年上の女を翻弄した挙句に面倒になって逃げる去る板前(三橋達也)、その板前に逃げられ包丁で男を刺し殺そうと狂う中年女(山田五十鈴)、芸者たちに酒を飲ませ車で乱暴をはたらこうとするボンボン学生達、男にふられて自殺未遂を何度も起こす女(市原悦子)、などなど、まるで「男女泥沼の群像大河メロドラマ」の様相だ。 そのしつこさとジメジメとしたストーリー展開は、決して心地の良い類いのものではなく、観た後の気分は鬱々としたものになった。 そういう意味では決して好みの作品ではないが、男女の泥沼的で汚らしい愛憎劇を徹底的に描ききった部分は評価したいし、何より司葉子が最も美しく撮られた作品の一つとしては高く評価したい。[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-08-24 21:18:56)(良:1票) 《改行有》

280.  その場所に女ありて 司葉子の「三種の神器」ってご存知ですか?? え??ご存知ない?! 仕方ない、お教えします。 それは、スーツ、スカート、そして腕時計です! なんと本作では、その三種の神器が見事登場! しかも、司葉子はクールでシャープな役柄を演じており、とにかくカッコいい! そして、司葉子の撮り方が、またイヤらしくて良い。 酔いつぶれてソファーで居眠りする司葉子。 そう、もちろんスーツでスカート姿のままで! それを鈴木英夫監督がどう撮ったかと言えば、アッパレ、こちらが期待した通りの、ツボを見事に捉えた撮り方! 司葉子の脚を下からなめ回すようにして、上へと移動していく。 これには参った! 鈴木英夫という監督は、当時の司葉子の魅力を完全に理解していたのだ。 スーツ、スカート、そして腕時計。 これらを身に纏わせ、クールなキャラで、酔いつぶれの司葉子。 それを観られただけで、もぅ満足なんですね、私。 また、もう一つ見所なのが、昭和30年代の銀座の風景。 そして、当時の広告代理店の社内風景が興味深く映し出されている。 木のデスクに、仕事中プカプカと机でタバコをくゆらす仕事風景。 こんなの、平成の世の中じゃ考えられない! このタバコシーンだけで言えば、まるで別の国の労働風景を観ているかのようだ。 そして、あの頃の自由だった世の中を思い出す。 そういえば、昔は仕事中に平気でタバコをふかしていたっけ。 あぁー、あの頃は自由で良かったな、と古き良き昭和を懐かしみ、楽しむことができる。 そういう点でも本作は優れている。 ただし、ストーリー運びはいたって単調。 そこが本作の欠点でもあり、また、クールさを追究したという意味においては長所でもある。 いずれにしても、また観直してみたい作品であるし、再評価されるべき作品である。 そして何より、この鈴木英夫監督の、司葉子の魅力を引き出し切ったセンスに脱帽である。 ちなみに、本作は東京は御茶ノ水のアテネ・フランセ文化センターにて鑑賞した。 貴重な作品を上映してくれたことに感謝したい。[映画館(邦画)] 9点(2008-08-17 19:59:10)(良:1票) 《改行有》

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