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プロフィール
コメント数 2526
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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281.  千と千尋の神隠し 《ネタバレ》 映画を見た後、妹の前でカオナシの真似してみせたんですよ。「・・・あ・・・あっ・・・」って。そしたら、妹、「やめなよ、ただでさえ似てるんだからさ」って。がーん!!ね、何が似てるの?顔がデカいトコ?体のワリに手が細っこいトコ?背が高いんで、ぬーぼーとしてるトコ?それとも・・・性格?ねー教えて! 【追記】えーと、それだけではさすがにはずかしい文章なので、追加させて下さい。うう。この映画、とっても不思議な、この風景って夢で見た事あるよね、って感じが心をくすぐりました。あの水に囲まれた建物も、みんなが雑魚寝してる場所も、吹き抜け和風な世界も、みんな知ってる気がする、って。ただ、映画としては物語がまたしても迷走している状態なので評価としてはこんなところ、と。ご贔屓だったリンなんて結構大きい役だったハズなのに、クライマックスからラストにかけては、その他大勢扱いだものなぁ・・・。[映画館(邦画)] 7点(2003-11-23 16:00:55)(笑:1票) 《改行有》

282.  デンジャラス・ビューティー サンドラの「ふがごっ」って笑い方、好きです。がっちり改造されたサンドラもステキでしたが、あの、ぐしゃっとした髪の、アイスクリームのシミ付けてるサンドラにも魅力を感じてたり・・・。女らしい美しさも大切だけど、個性はもっと大切だよね、って思う映画でした。[映画館(字幕)] 7点(2003-11-21 22:28:28)(良:1票)

283.  キルミー・レイター セルマ・ブレアが主演でなければ、せいぜい5点ってところですねぇ。そのくらい、彼女の魅力に支えられている映画。あの、愛想なさそーな、恨めしそーな三白眼、その「媚び」とは正反対を感じさせる部分こそが彼女の最大の魅力。冷たい融資係役なんてピッタリ。映画は色々なコトしてる実験的な映像や音楽がアングラ、オフビートの世界を感じさせながら(それに見たのがかの有名な銀座シネパトスだし)、映画全体の姿がハッキリと見えてくると実は古めかしい「いつか王子様が」物語だったりするので、ちょっと気持ちが萎えてしまいますけど(そうなってしまうと単に音痴で笑えないラブコメ映画)、普段、名脇役状態のセルマがずっと見られる貴重な映画ではあります。[映画館(字幕)] 7点(2003-11-21 20:52:33)

284.  ロード・オブ・ザ・リング 《ネタバレ》 壮大な物語の序盤としては十分でしょう。いろんなワクワクドキドキがいっぱいあって。ホビットの冒険物語は楽しく、一方で映像は重厚で。だけど、いかんせん長いですか。ガンダルフ~!ってところで終わるのかな?って思ったら、そこから更に長い長い。最近の長い映画はどうしてインターミッション入れてくれませんか? お客さんの膀胱の事は考えてくれないですか? 中座する人が周囲でポロポロと出ますし。長尺な映画って、いろいろと覚悟して映画館に行かないとならないのがツラいですねぇ。[映画館(字幕)] 7点(2003-11-21 16:47:21)

285.  ぼのぼの クモモの木のこと ふわふわのキャラクター達が演じる物語は、原作のイメージを決して損なう事なく、ぼのぼの世界のゆっくりとした時の流れを味わう事ができます。ちょっとクサめなドラマも、このふわふわCGキャラならば、素直に見られちゃいます。ただ、残念なのは予算のせいなのでしょう、レゾリューションが荒くて、スクリーンで見ると画像ギザギザ。もっと高解像度で製作されていたら、最高のふわふわ感だったでしょうに。[映画館(邦画)] 7点(2003-11-21 16:25:15)

286.  マダガスカル2 《ネタバレ》 『3』公開前にチェックって事で。『1』に存在していた肉食と草食との問題が完全にスルーされちゃってて(アレックスがマーティのお尻に噛みついた事なんてネタと個体識別程度にしか使われてないし)辿り着いたアフリカではみんな仲良く共存してる状態なのが大きな疑問。それじゃ『1』の苦悩は元々無くてよかったって事になると思うのですが。一方、お笑いアニメとしては色々と楽しませてくれます。冒頭から『トワイライト・ゾーン』『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』『ジョーズ』とスピルバーグパロディが飛び出し、ニューヨーカーって事で『ニューヨーク・ニューヨーク』、『ウエストサイド物語』、自由の女神等のニューヨークネタも。キャラが画面のあちこちで好き勝手に騒ぎまわっている状態はガチャガチャと騒々しくて落ち着かないのですが、2作目という事でそれぞれの個性が更に明確になって楽しく。もうこれはキャラものとして楽しむって感じになっているのでしょうね。物語的には生まれ故郷に帰って親と再会し、だけど群れから追放され、危機が訪れ・・・って波乱万丈の展開が1時間20分程度の本編(エンドクレジットが長いです)の中でサッと流れていってしまう感じで終わってみればテーマやメッセージなんてあったかな?みたいなキャラのリアクションばかりが印象に残るって状態。一切の深刻さを捨てた感が無きにしもあらずですがそういう方向もアリなのでしょう。前作との齟齬はあるものの、前作にあった、大きな問題を安易な道で解決してしまう事への違和感は生じなくなった訳で。お気楽動物コメディアニメとして割り切り、キャラに親しんでナンボって、それがこのシリーズの個性で、そして限界、かな?[DVD(吹替)] 6点(2012-07-29 21:34:53)(良:1票)

287.  ロスト・イン・トランスレーション 《ネタバレ》 新宿に渋谷、ついでに私の故郷、中目黒もチラッと登場する、お馴染みな世界を舞台にした映画。でも、珍奇な視点で描かれる世界に「こんなの東京じゃないよ!」って思いつつ、じゃあ、自分は東京って街を知っているの?って考えたらねぇ。自分が見ている東京と、他の人が見ている東京とは全然違って映っているのかもしれませんし、ましてや異国の地トーキョーともなれば、とても奇異に映っても不思議じゃないワケで、こういう風に映ったトーキョーというのも確かにあるのでしょう。私はこの映画の中の「見知らぬ国」の言葉も風景も馴染んでいるので、主人公視点の体験には共感しづらいのが難点ではあります。だけど、異国であろうがどこであろうが、孤独感を抱き、虚無感に囚われる事については共感できます。人同士のコミュニケーションが上手くいかない世界で、触れ合う事のできる人に出会い、時間を共有し、スキマを埋め合わせて、そしてまた別れてゆく。そんな物語にとってゴチャゴチャとやかましいトーキョーは、なかなか相応しい素材だったかもしれません。日本人を異星人みたいな感覚で描き過ぎじゃない?って感じたのはどうにもこうにもアレでしたけど。[映画館(字幕)] 6点(2011-09-11 16:50:03)

288.  アリス・クリードの失踪 《ネタバレ》 登場人物が3人だけの映画、それも画面に映る人間そのものが3人のみで、他はエキストラや、たまたま写った、みたいな人すらも全く登場しないという徹底ぶり。その誘拐された一人の女と誘拐をした二人の男の心理劇は、最後まで退屈させる事なく流れてゆきます。ただし。途中、前半に二回の「映画の見方が大きく変わる意外な展開」が用意されているために、映画に対する興味が「いかに最後まで意外な展開で楽しませてくれるのか?」という状態になってしまうんですよね。結果、後半の印象はあまりにフツーで肩すかし。もうタネは他に用意されてないの?みたいな。密室の心理劇と思いきや、部屋の中だけで完結させる訳でもなくカメラはクライマックス以前にあっさりと外へ出てゆきますし。終わってみれば、ある意味古めかしい愛憎の物語。その関係こそ、ちょっと特異ではあるけれど、その辿り着くところは、まるでアメリカン・ニューシネマを見るような雰囲気。宣伝では監督をタランティーノやクリストファー・ノーランの再来みたいに持ち上げてウリにしている感じがありますが、いや、そこまでじゃあなくね?っていうのが正直なところ。「志村~、薬莢薬莢、弾痕弾痕~」って、ツッコミ入れたくなるような箇所もありますしねぇ。脚本の甘さをそのまま伏線にしてない?みたいな。二人の計画がシンメトリーの画面構成で進行し、それが狂ってゆくと共にシンメトリーが出てこなくなるあたりは、セオリー通りっぽい感じではありますが、面白いんでない?って思いました。[試写会(字幕)] 6点(2011-06-14 20:34:33)(良:1票)

289.  ファンタスティック Mr.FOX 《ネタバレ》 アメリカ映画ってのは懐が深くて、こんな人形アニメでもメジャーの作品として成立するんだなぁ、と。日本でメジャーなアニメ映画って言ったら二次元手描きと、ごくごく限られたCGモノくらいのもんで、メジャーな人形アニメとかクレイアニメって言ったら『クレヨンしんちゃん』のオープニングくらいしか思いつかない世界だったりして。フサフサな毛の質感がステキなキツネファミリーが主役の人形アニメ。アップ用のモデルが上半身のみの演技でいかにも下半身ありません、みたいな映像になっちゃってるのはご愛嬌としても(全身でよく動くのはかなり引きの画に限定されます)、その細やかな人形達と作りこまれた美術によって描かれる世界には魅了されます。私の幼い頃からのバイブル『チョコレート工場の秘密』のロアルド・ダールが原作の作品でもあって。動物の野性と人間の理性とを相対化する事で、人間のエゴを浮かび上がらせる側面もあって。豪華な声優陣も映画ファン的に嬉しくて。『ウォレスとグルミット』や『コープスブライド』、『コララインとボタンの魔女』などの名作・傑作を手がけたスタッフが集結している作品でもあって。でも、なーんか物足らないままに終わってしまったのは、うーん、私がオタク的なるものに毒されているからなんでしょうかねぇ? この映画には「燃え」も「萌え」も成分として全く足らないなぁ、って。印象としては『チキンラン』や『カーズ』を見た時と似た感じで、技術は凄いけど、こちらが押して欲しいツボは微妙に外したままに過ぎてゆくような、そんなアニメーションでした。何が足らないんだろ? フェティズムかしら? 日本にはケモナーってフェティズムが存在しているんですが、その嗜好のある人にならカスってる・・・かなぁ? ・・・うー。作品の価値を堕した視点から語ってるようで申し訳ありません。[映画館(字幕)] 6点(2011-06-03 21:24:18)(笑:1票)

290.  デイブレイカー 《ネタバレ》 ただ血を欲するだけじゃなくて、紫外線浴びると燃えたり、耳が尖ったり羽が生えたりってモンスターとしてのバンパイアがそのまま日常社会を作ってます、って状態はコメディなんじゃないの?みたいな感じがして。マジメにやってるフリして笑わせようとしてるんじゃないか?って。でも、これは今の人間社会の暗喩なのではないだろうか、例えば今から500年くらい前の人々が今の人間を見たら、まるでモンスターのように見える、その生活は客観視した時に決して褒められるものではないのではないだろうか、みたいな事を考えました。だけど、そんな読みをいちいちかき消すスプラッターホラーの波。血が噴き出したり破裂したり首がちぎれたり、大騒ぎ。この物語のまま、スプラッターの要素を一切抜きにして、ゴシックホラーの雰囲気を反映させたアンチユートピアSFとして描いたならば、どれだけ自分にとって魅力的な作品になっていただろうか、と。クライマックスのあのご都合主義な設定(先のご都合主義の上に更に被せる形という)は実のところ、未来に繋がる希望ある解決法ではなくて更なる新たな感染、新たな火種でしかないと思う訳ですが、次なる立場の逆転による殺戮の連鎖というテーマを語っているのか、犠牲の上に成り立つ脳天気な希望として描いているのか、単に血みどろクライマックスを見せたいのか。あそこまでやってしまうと悪趣味方向に針が振れてテーマがボヤけてしまう感じ。元々そういう映画なんですよ、って事なのかもしれませんが。つーか、予告編だけじゃこういう映画だって判りませんがな。名のあるスターが何人も出てる訳ですし。危ないなぁ。[映画館(字幕)] 6点(2010-11-30 21:47:32)

291.  カンフー・パンダ 《ネタバレ》 豪華な声優陣、かなり丁寧にカンフー世界の設定をしているなど(虎拳、猿拳、蟷螂拳、蛇拳、鶴拳と)、見所いっぱいありそうに思えつつ、あまりにストレートにカンフー映画リスペクトしてしまい、意外に楽しみどころが少ないとゆー。物語はアニメ的な誇張とギャグを除けばあまりにオーソドックス。そしてキャラに今一つ魅力がないのですよね。動物キャラものって、アメリカ産CGアニメの定番ではありますが、ただ擬人化されただけという感じで、動物だからこそ面白いという訳ではなく、あれが人間のキャラで描かれていたとしても大差はなさそうで。せめてキャラ同士がもっと絡んでいれば面白味が出たのでしょうが、パンダと5人の弟子の交流はあまりに薄く。アクションの面白さなどは、逆にアニメである事でスポイルされてしまっているようにも思えましたし。アニメならば描けて当たり前な極端に誇張されたアクションよりも、動きの流れを細かく追った方がむしろ凄く思えるんじゃないかなぁ。パンダがあんなにも強かった5人の弟子達よりも更に強くなった理由というのが曖昧な描写でハッキリしなかったのが残念でした。あれって結局は訓練の賜物と言うよりは、ぶよぶよしているがゆえに相手の力を殺し弾き返せる、それに気付いただけ、って事ですよねぇ。一方、作品の主題に積極的に東洋的な思想を盛り込むあたりは面白かったです。老師が必ずしも教えに対し真っ直ぐではなく、自らも疑問を抱きながら弟子と歩む事になるあたり、西洋的な視点から見る東洋の理解、みたいな感じになっていて。まあ、それゆえに二組描かれた父子のドラマ、そのケリの付け方がドライ過ぎなのがひっかかりましたが。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-11-03 21:07:29)

292.  オーケストラ! 《ネタバレ》 期待した程には楽しめませんでした。主軸となる、貧相なリーアム・ニーソンみたいな主人公と、若き美人バイオリニストの物語は、旧ソ連時代の共産主義下での弾圧の悲劇を背景に、なかなか魅せてくれはするのですが、感傷的な描写がクド過ぎてダレたように思います。それより問題は、予告編を見た時点では、そっちがメインだと思っていたガラクタ楽団の部分。全く笑えません。それぞれが身勝手でなかなか上手く事が運びませんって状態、個人的には見ていてストレスを感じるばかり。ユダヤ人父子なんか、ただ不快なだけのキャラ。愛すべきエピソードなんてちっとも描かれてゆかないですからねぇ。せめて本番ではなく、その前までにちゃんとした演奏をしてみせる集団になって頂きたかったです。彼女の演奏によって目覚めてゆくという映画的演出を優先したのでしょうが、プロの舞台でもダメな奴らじゃあねぇ。リハーサルなしで本番まで引っ張るという映画の作りは、さすがに無茶な感じがしてしまい。全編に渡って構成やエピソードの有りように疑問が湧き、流れに乗るのがなかなか困難な映画でした。[映画館(字幕)] 6点(2010-07-21 16:50:01)

293.  ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い 《ネタバレ》 最初に謎を散りばめて、それをいかに回収してゆくのかって映画だと思ったら、更に次々と新たな謎が生まれ、大混乱に陥ってゆくって物語。ダレる事なくスピーディな展開で楽しめました。しかもその広がりまくった大混乱をも最終的にはエンドクレジット部分まで使ってちゃんと回収しますからね。とてもじゃないけれど愛着が湧きそうにもない、クセの強すぎなキャラ達で楽しめるのかいな、と最初は思ったのですが、なかなかどうして、その強烈な個性まで含めていい感じだったりして。8万ドルゲットの部分は都合良過ぎな気がしたものの、きっちりと計算された気持ちのいい脚本。ただ、笑いの元となる素材の多くが下ネタ。下品な話と映像とが列挙されて、それで笑ってね、という状態なので、個人的にはイマイチ。スクリーンが汚い状態っていうの、あんまり好きじゃないんですよね。最近のアメリカンコメディって下ネタやグロネタで笑いを取るものが多いのですが、もう少しスマートなコメディはないもんですかねぇ。[映画館(字幕)] 6点(2010-07-07 17:44:09)(良:2票)

294.  プレシャス 《ネタバレ》 悲しい映画です。ラストでプレシャスは母の呪縛を自ら解き放ち、自立の道を歩み始めようとしますが、その彼女に未来への道が開けている訳ではなくて、限りなく閉ざされた狭い道に歩みだしただけである事がハッキリしているがゆえに悲しいのです。貧しい環境に生まれ、愛を受けず、ただじっと耐えてきたプレシャスを、誰かが救ってくれるのではなく、更なる不幸が積み重なってゆきます。希望は見えても、絶望はそれを上回って。それでも束の間の愛でも輝きをもたらすのならば、人は何をすればいいのだろう、何ができるのだろう、と。個人レベルだけではなく、教育現場の限界、行政の限界が描かれ、途中で素晴らしい国アメリカ的なニュアンスを見せたかと思えば、更にそんな幻想を打ち砕く厳しさが描かれ、子供をどう生かしたらいいのか、どう守ればいいのかを問うてきます。子供に対する虐待が毎日のように報道されるこの国も、他人事ではない話。怪物のような母親の存在が脅威的で、だけどこんな現実があちらにもこちらにも存在しているという恐ろしさ。ただ、映画自体は超悲惨版『アメリ』あるいはハンパな『嫌われ松子の一生』みたいで、ブラックな笑いを盛り込んだり、手の込んだ映像手法を駆使し過ぎていて、もう少しマジメにやろうよって思ってしまったのが大きなマイナス。プレシャスの内面世界を彩る事で彼女のキャラクターに親しみを与えようとしたのでしょうが、かえって悪趣味。[映画館(字幕)] 6点(2010-04-27 14:29:52)(良:1票)

295.  ニューヨーク、アイラブユー オムニバス映画で、エピソードごとに出来不出来の差が結構あったりするのが難点ではあるものの、ニューヨークの街と、そこに住み暮らす人々の姿が多彩な形でコラージュされてゆく状態は心地良さを感じます。スタイルや雰囲気が優先で内容なんて実はそんなに重要じゃなかったりするのですが(一応、各エピソードが男と女という共通のテーマで貫かれてはいます)、それもありでしょう。また個人的なハナシをしますが、最近の私のシュミに「街と人」な写真を撮るというのがありまして、この映画のテーマにぴったりとシンクロして、ああ、なんだか感覚的に理解できるなぁ、という感じで。「街に生きる」んでなくて「街と生きる」っていう意識が何気ない日常を少し刺激的なものに変えてゆく、そんな事を考えながら軽く見られた映画でした。この映画で描かれたニューヨークはなかなかにステキでしたが、東京もステキな街ですよ。[映画館(字幕)] 6点(2010-04-01 20:01:35)

296.  噂のモーガン夫妻 《ネタバレ》 「夫の浮気で離婚の危機に直面したニューヨーカーな夫婦が犯罪を目撃し、保護のために二人セットでワイオミングの片田舎に身を隠すハメになる」。夫がヒュー・グラント、妻がサラ・ジェシカ・パーカー。はい、頭の中に浮かんだ映画、もうそのまんまです。何から何まで見えちゃうの。お互いの秘書が出てきた瞬間、ああ、この二人も最後には・・・都会もんが田舎暮らしに最初は馴染めなくて、でも田舎の人達と接してゆくうちに・・・どうせクライマックスでサスペンス展開になって、そしてああなってこうなって・・・。そして、おそらくそれで正解なんでしょう。ヒュー・グラントのベタなラブコメディが見たいな、って人をそこそこ満足させて。それ以上でも以下でもなくて。もう少し突っ込んだドラマが見たい気もします。1+1=2って公式のようなセオリーで組み立てられた男女間の恋愛物語は、人生の先輩としての保安官夫婦の存在まで含めて、あまりに当たり前のようで、もっと特異な苦難と試練を与えちゃどうかね?とは思います。でも、勇敢に闘ったり愛に殉じたりするヒュー・グラントを見たがる人はいないでしょうしね。欠点と言えば、セカンドユニットが撮った風景映像以外はビスタサイズをシネスコに無理にトリミングしたみたいな、全編頭づまりの見づらい構図ばっかりだった事くらい。ビスタで撮ればいいのにね。ともあれ、ベタをベタとして割り切れば楽しめる映画でした。[映画館(字幕)] 6点(2010-03-16 13:59:16)

297.  プリンセスと魔法のキス 《ネタバレ》 一時期の迷走しまくったディズニーに比べたら、この映画は安心して見ていられる美しく楽しい定番ディズニーアニメの世界を提供してくれています。「カエルにキスしたら王子様になって二人は結婚して幸せになりました」っていう古典な物語の「じゃあ、なんで見ず知らずの王子といきなり結婚しちゃえるワケ?」って疑問を解きほぐすかのようにエピソードを重ねてゆく、二人が辿る苦難の道によって説明されてゆくのがいいです。脇に、はじめに王子様との結婚ありきなお金持ちのお嬢様を配する事で、更にテーマがクッキリと見えてきますし。しかも彼女を悪役にしていないあたりがまた良いのですよね。ただ、キャラクターデザインが少々ディズニーアニメとしてはツラい感じがなきにしもあらず。ヒロインにエクボなんだかシワなんだか、って線が入ったりするとねぇ。個人的には母と共にレストランを空想するミュージカルシーンでのモダンアート風のタッチで全編見たいと思いましたが、そういう冒険はディズニーじゃ無理なんでしょうね。あと、日本語吹き替え版で見たのですが、歌が微妙です。あの無理矢理元メロディに日本語をハメ込んだような不自然な感じ、ミュージカルシーンが多いがゆえにかなり不自然さがたっぷりって状態で。最近のディズニー作品によくある日本語版には日本語文字っていうのも、いつも味気ないブロック体でかえって興ざめしてしまったりしますし。字幕版で見ていたら、もう1点上がっていたかもしれません。カエルでもロマンスを語れます、って世界はステキでした。[映画館(吹替)] 6点(2010-03-14 17:58:10)

298.  アイアンマン 《ネタバレ》 アイアンマンのデザインがかっちょええですなぁ。細部まできっちりデザインされていて、細かなギミックが組み込まれてて。いらん贅肉パーツをゴテゴテ詰め込んだ、デザインもへったくれもないようなどっかのロボ映画とはエラい違いです。これがガキガキと動いて戦う様は、オモチャ心を刺激してとてもワクワクさせてくれます。だから、単純にそんなメカが悪い奴らをメタメタにやっつける物語だったらば良いのですが、戦争が云々、兵器が云々ってハナシになると、いやいや、そういう事を言い出すと色々と臭ってきちゃうし、矛盾も生じてきちゃうでしょ、と。戦争は悪いんだから、戦争するヤツなんて大量殺戮だ!みたいなね。だったら米軍の兵器も破壊しときましょうよ、って。それに本題は一企業内のゴタゴタ、権力闘争をボコりあいで行いました、ってスケール小さくなっちゃうし。社長のキャラは面白いですし、グウィネス(仕事選ばない)嬢はステキだし、だからこれでもっとシンプルに悪いヤツをがしがしと倒す物語だったら最高なんですけどねぇ。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-03-10 00:43:22)(良:3票)

299.  BLOOD THE LAST VAMPIRE 《ネタバレ》 最近お得意な輸入盤を買ったら英語セリフの多いアニメだったのね、これ。当然、日本語部分に英語字幕は出るけれど、英語部分には日本語字幕は出ませんな。で、世界観とか雰囲気とかデザインとか作画とか、もうさすがのプロダクションI.Gなのだけれども、ちゃんとした一本の物語としては成立してない、風呂敷を広げて、そしてそれだけって映画。連続ものの第一話だけ見せて終わっちゃったようなシロモノで、一体どう評価したらいいのかねぇ?って感じで。まあ「三つ編にセーラー服の少女が日本刀ぶん回す」ってビジュアルだけで十分っちゃー十分なんでしょうけれど。でも、そこも後に実写化された映画の方がハデにやっておりましたねぇ。オリジナルのこちらは、もっとがしがし動くアクションが見られるのかと思ったんですけれど。つーか、もっともっと小夜を見せて欲しいところですなぁ。ちなみにブルーレイにはテレシネ版とデジタルマスター版とが収録されていて、映像の雰囲気がかなり違うので1枚で2度おいしいバージョンになっております。[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 6点(2010-02-11 23:41:33)

300.  ゴールデンスランバー(2009) 《ネタバレ》 細かい部分にツッコミを入れようとしたら、それこそ無数に出てきてしまうような感じではあるのですが(たとえばマンホールのフタ1つ取ってもねぇ)、息をもつかせぬ展開にグイグイと引っ張られ、様々な伏線が実を結んでゆく気持ち良さを味わい。でも、やっぱりラストは逃げながらでもキチンと巨悪に対するケリを付けて欲しかったですねぇ。巨大な権力に対しては個人は無力であるという大前提で語られてしまっては、そこまであんなに気持ち良い映画だったのに最後でモヤモヤ、って状態で。逆にそういうオチに至るならば、もっと悪の側に有無を言わさないだけの説得力ある描写が欲しかったです。権力側の描写がワリとリアリティのないおバカ状態だし。キャスティングは見事でしたが、各人がそれぞれ持つイメージをそのまま生かしました、って感じで意外な演技は全く見られませんでした。みんないつもの毎度の演技。私事ですが、父を亡くしてしまってから初の映画、体中から立ち上るお線香臭に、劇場の端っこでじっと身を潜めての鑑賞で、なんだかちょっとだけ主人公のキモチにシンクロしたかも。[映画館(邦画)] 6点(2010-02-08 16:13:29)(良:1票)

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