みんなのシネマレビュー |
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281. ニューオーリンズ・トライアル 裁判員制度を題材にした裁判劇だが、リアルさより娯楽性の高い仕上がり。 ジーン・ハックマンの陪審コンサルタントという設定が目新しく、 彼のアクのある強烈な個性が目立ってます。ベテラン俳優のダスティン・ホフマン、 若手のジョン・キューザックと配役のバランスもいい。これはちょっと無理なのでは? という展開もあるにはあるんだけど、スリリングでテンポのいい流れ、オチもそれなりに、 ということで、娯楽映画の醍醐味を味わわせてくれるのではないかと。単純に面白い映画。[DVD(字幕)] 6点(2012-01-23 13:54:50)《改行有》 282. 稲妻(1952) 女を描かせたら日本一、複雑な家庭環境で育った末っ子の心情を成瀬監督が巧みに描写、 ストーリーは特別何があるというわけではないけれど、ヒロインの不満や鬱憤など、 心の内がしっかりと伝わるホームドラマに仕上がってます。高峰秀子のヒロイン役はもちろん、 母親役の浦辺粂子が飄々としていて面白く、ラストへの流れもよかった。 タイトル「稲妻」は劇中で演出効果として使われており、その意味は十分理解できるも、 ちょっと当てつけがましく、個人的には今一つピンとこなかった。[DVD(邦画)] 6点(2012-01-21 20:55:57)《改行有》 283. 暴力脱獄 脱獄ものではあるけど、ポール・ニューマンの魅力も存分に楽しめる映画。 底抜けのワルというわけではなく、不条理な刑務官に対してもろ反体制ということでもなく、 一匹狼の異端児で、納得できるものなら従うけど、自分の信念は決して曲げない主人公の役は、 ポールのキャラにぴったり。変に小ずるいところなんかもあったりして、とても人間臭い。 ちょっと斜に構えて、ニヤッと笑う姿がサマになっていてカッコよかった。 囚人仲間との友情をさりげなく絡めたストーリーも悪くはないけど、 やっぱりポールのキャラが一番見所の映画だった。[ビデオ(字幕)] 6点(2012-01-10 10:42:34)《改行有》 284. キャット・ピープル(1942) クラシック怪奇映画。40年代の作品ということで、 さすがに凝った変身シーンなどはないけれど、モノクロの効果をうまく使って、 こちらの恐怖心やスリルを煽ってくれるなかなかうまい演出。 ヒロインの苦悩や切ない心情もよく表現されていて、妙に物悲しい作品に仕上がってます。 古い怪奇映画の中では一番好きな映画かも。[DVD(字幕)] 6点(2011-12-30 04:43:49)《改行有》 285. タクシードライバー(1976) 鬱屈した一人の青年が狂気に走る様を描いたドラマ。 主人公の人物描写はたっぷりと描かれているのだが、彼自身の性格に大きな問題があって、 なかなか感情移入しずらかった。たぶんベトナム帰りという設定がポイントになるんだろうけど、 そちらの描写はいっさい描かれていないので、よほどのことがあったんだなと、 想像力で補うしかないのはちょっと辛いところ。ロバート・デニーロは好きな役者さんだが、 まだまだ若くて蒼い。皮肉な結末を迎えるラストは面白かった。[DVD(字幕)] 6点(2011-12-27 12:58:28)《改行有》 286. リング(1998) 呪いの連鎖を描いたジャパニーズ・ホラー。 この作品のモデルとなっているのが、明治時代に実在した超能力者の女性で、 いんちきだとマスコミに散々叩かれ、哀れな末路を辿ったという事実が、 どろどろした内容のストーリーにいっそうのリアル感を与えていたのではないかと思う。 恐怖心を与える映像や音楽などの演出は秀逸な出来映えだが、キャスティングはちょっと・・・。 ラストのオチはあまりにも後味が悪くて笑ってしまった。 それでもジャパニーズホラーの中では、良く出来た作品だと思う。[ビデオ(邦画)] 6点(2011-12-26 12:52:24)《改行有》 287. ストレイト・ストーリー 実話の映画化だけに安定感があって、とてもほっくりできる映画。 一応ロードムービーということで、様々な人間との出逢いを中心に物語が構成されているけど、 内容自体に厚みはないです。邦画でいえば、人情映画のような感じになるのかな? 主役がおじいさんということで、彼のこれまでの人生を覗き見る楽しみもあるかと思うけど、 そういった点では若い人にはちょっと退屈かも。それにしても主人公も周りの人たちも、 びっくりするほど呑気でのんびりしている。向こうの田舎町には、 実際にこういう人たちがたくさんいるらしいです。[DVD(字幕)] 6点(2011-12-22 11:07:18)《改行有》 288. 刑事ジョン・ブック/目撃者 普通の刑事サスペンス物と思ったら、途中からロマンスを含んだ人間ドラマへと変化する、 一風変わった作りの作品。その流れがとても自然で、設定にも妙味があって面白い。 都会暮らしの主人公が、片田舎の村の人々と心を通い合わせる様がよく描かれていた。 呑気すぎるのではという感もなきにしもあらずだが、ついほっくりとしてしまう。映像もきれい。 役者の前に大工さんをしていたハリソン・フォードは、その片鱗を見せてくれるシーンもあり、 生き生きとしていて、いかにも楽しそう。嫌みのない爽やかなラストがいい、お薦め作品。[DVD(字幕)] 6点(2011-12-18 11:32:37)《改行有》 289. ゆれる メインとなる登場人物の人間像を周りの人間たちの描写や証言などから、 徐々に浮き彫りにさせていくという、この監督さん独特の描き方が、 本作のストーリーの内容にとても合っていて、面白い心理ドラマに仕上がってます。 香川照之とオダギリジョーが兄弟という設定はかなり違和感があったけど、二人とも好演。 特に香川照之はやっぱりうまい。彼の演技を見ているだけでも見応えのある作品だった。[DVD(邦画)] 6点(2011-12-14 10:17:29)《改行有》 290. リトル・ロマンス 少年少女の純粋な恋物語。本作がデビュー作のダイアン・レインが可愛かった。 ちょっと「小さな恋のメロディー」に似てる部分はあるけど、 こちらはストーリーにサンセットキッスの伝説が絡めてあって、確かにロマンスという印象。 二人の仲に重大な役割を果たす、変なおじいちゃんのキャラも良かった。 今の若い人にもお薦めの、ほのぼのラブストーリー。[映画館(字幕)] 6点(2011-12-13 11:13:23)《改行有》 291. こわれゆく女 妻役ジーナ・ローランズの狂気の演技が見所のホーム・ドラマ。 ジーナがとにかくこわい。どこの家庭でも、一歩間違えれば起こり得る内容なので、 身につまされそうなリアル感がある。夫役のピーター・フォークも熱演。 最初はコロンボのイメージが抜けなくて戸惑ったが、中盤からは完全に引き込まれ、 やはり実力のある役者さんなんだなと痛感。家族、夫婦の絆を、 変わった側面から見せてくれた作品だった。[ビデオ(字幕)] 6点(2011-12-07 20:59:37)《改行有》 292. アンドロメダ・・・ 非常に静かなパニック映画。それが妙なリアルさと緊張感を与えてくれる。 リメイクでもされたら、ド派手な映像シーン満載ということになるんだろうけど、 映像技術の発達していない時代の作品ということで、懸命なシナリオの練りとともに、 丁寧に作られているなぁという印象。ストーリー自体も面白いという範疇で、 大方の人は納得できるのではないかと。お薦めのSFパニック・ドラマ。[DVD(字幕)] 6点(2011-12-01 20:37:04)(良:1票) 《改行有》 293. アルゴ探険隊の大冒険 ハリーハウゼンの特撮シーンがたっぷり観れる冒険活劇。 ギリシャ神話からの伝説の怪物たちがたくさん出てきて非常に楽しい。 もちろん現在のCG技術には劣るんだけど、昔の特撮も昔なりにやはり味がある。 この映像だからこそ、このストーリーも違和感なく見れるのかも。理屈抜きで楽しむ映画。[DVD(字幕)] 6点(2011-11-27 21:35:25)《改行有》 294. 真夜中のカーボーイ アメリカン・ニューシネマを代表する一本。主役二人のキャラがとても人間臭くて、 ダスティン・ホフマンとジョン・ヴォイトがそれぞれ好演してます。 決してドラマティックな展開があるわけではなく、ラストも途中で読めてしまうのだが、 二人の男の友情をさりげなく描いており、嫌みのないところがいい。この手の映画には珍しく、 演出がちょっと凝っていて面白かった。ほろ苦い切なさも感じさせてくれる佳作。[DVD(字幕)] 6点(2011-11-26 04:52:46)《改行有》 295. シェーン ラストシーンが印象的な西部劇。ワイオミングの風景が目を見張るほどきれい。 ストーリーは勧善懲悪物で、登場人物たちのキャラも口より腕っ節といったタイプが多く、 非常に単純明快。シェーンはそのうえ爽やかで情に厚く、魅力的なキャラとして描かれてます。 ラストは見せ場たっぷりのシーンが用意されており、思わずカッコいいと唸ってしまったのだが、 シェーンという男はいったい何者なのか? なぜ最初は銃を持とうとしなかったのか? 彼の人物像をもう少し掘り下げたほうが、ストーリーとしてはもっと面白くなったと思う。[DVD(字幕)] 6点(2011-11-24 04:21:02)《改行有》 296. ドライビング Miss デイジー 決してドラマチックな展開があるわけではなく、淡々とした流れなのに面白い。 頑固おばあちゃんと穏やかな性格の雇われ運転手との交流シーンは、よもすればコミカル、 かつほっくりとさせてくれて、最後まで飽きることなく鑑賞できた。主役二人の俳優さん、 ジェシカ・タンディとモーガン・フリーマンはまさに適役。一応人間ドラマなんだろうけど、 堅苦しさやアクがないのでとても観易い。さりげなく描かれた不思議な友情が、 静かな感動を与えてくれる逸品。[DVD(字幕)] 6点(2011-11-21 04:30:10)《改行有》 297. グラン・トリノ イーストウッドの頑固親父役が魅力の一本。彼の監督作品は、相変わらず安定感がある。 ひねくれていながらも優しい一面を見せるキャラがストーリーにもうまくマッチしていて、 決して堅苦しくない人間ドラマに。敵役たちがステレオタイプなのはちょっと気になったけど、 ラストはカッコよすぎる姿を見せてくれます。もう役者稼業は引退なのかな? もったいない。[DVD(字幕)] 6点(2011-11-19 17:18:45)《改行有》 298. レベッカ(1940) 英国より渡米したヒッチコック監督1回目の作品。前半ゴシックホラー、後半サスペンスと、 ヒッチコック独特の変わった作り。個人的にはテンポのいい後半に引き込まれたが、 それは心理的な圧迫感を与えた前半の演出もうまく作用していたのかも。難を言えば、 導入部がちょっと長かったかな。ヒロインの性格づけのための必要な前フリだったのだろうが、 すこし冗長過ぎたように思える。構成よりも演出重視という点でもヒッチコックらしい。 総体的には面白い作品に仕上がっているのではないかと。[DVD(字幕)] 6点(2011-11-18 06:36:33)《改行有》 299. あゝひめゆりの塔 終戦間際、沖縄で非業の死を遂げたひめゆり部隊の物語。 ドラマという部分での中身は決して厚くはないのだが、現実にあったということ、 そしてそれ自体が反戦のテーマになっているので、やっぱり重みを感じてしまう。 若くして自らの命を捧げた彼女たちの気持を思うと胸が痛む。 "ひめゆりの塔"は時代やキャストを変え、これまでにも何本か制作されているが、 やはり一度は観ておかなければならない作品かと思う。[DVD(邦画)] 6点(2011-11-16 05:24:59)(良:1票) 《改行有》 300. 愛の調べ シューマンと、天才ピアニストと謳われたその妻クララの夫婦愛を描いた伝記ドラマ。 リスト、ブラームスと、お馴染みの人物も登場し、「トロイメライ」等の名曲も聞けるので、 クラシック音楽が好きな人なら飽きることなく鑑賞できるかと思う。 クララ役のキャサリン・ヘプバーンは相変わらず安定感のある演技力を見せ、 ストーリーもテーマの「夫婦愛」から逸れることなく、感動的なラストで締めくくる構成は、 予想外の出来映え。ただ鑑賞後にネットで調べてみたら、事実は作品の内容と少々違うようで、 思いのほか冷めてしまった。脚色はしょうがないけど、いったいどこまで信用していいのか、 実話ベースはこれが怖い。でも作品自体の出来はいいです。[DVD(字幕)] 6点(2011-11-15 05:17:43)《改行有》
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