みんなのシネマレビュー |
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321. 橋の上の娘 《ネタバレ》 ルコントの「髪結いの亭主」を観てたので、 ラストはなにか過ちを犯して、ナイフ投げに失敗して、 ヒロインを殺しちゃうんじゃないかとヒヤヒヤものでした。 (確かに気の毒な花嫁に失敗しちゃうんだけど・・気の毒です) だけど、人生を語るというより、ラブストーリーの体だったので、 無事、ハッピーエンド。ホッとしました。 運命の人と出会うと運がバカつきになる、という話。 なにかで元々人間は4本足、4本手の生き物だったが、 神によって、2つに裂けられて、人間はその片割れを探して生きている、なんて 話を聞いたことあるけど・・ おフランスのラブストーリー。はまりそう(笑)[ビデオ(字幕)] 8点(2018-11-29 09:56:27)《改行有》 322. 美しい星 《ネタバレ》 吉田大八はいいなぁ。 ズレてる人(じゃぁ何が「フツウ」なんだよって怒られそうですが・・)たちの 世界観を壊さずに、現実との軋轢を描いて、ラストに持っていく、この力技。 今までの作品、全部そうだもんね。 いや、中々いないですよ、こんな映画監督。 観ている側を混乱させつつ、映画として引っ張り、ラストは観客も登場人物もハッピーな話を 創り続けてる監督って・・ 三島由紀夫が原作なんだってね。 どんな話だったんだろ?(読めって言われそうだけど、私は映画が好きなのだ) 宇宙との交流を言う方々いますよね。 でもきっとこんな幸せになってくれるといいな。[DVD(邦画)] 8点(2018-11-23 18:35:27)《改行有》 323. 中国の鳥人 《ネタバレ》 これは素敵な映画だった! 本木君は最近でこそ、善人になりきれぬ役も演じているが、 この頃は真面目な役が多かったので、観るのにためらってた。 でもさすが三池監督。 話の中盤でうなるような展開が! 鳥人とはこのことだったか!と思わず身を乗り出した。 それから娘の歌う歌。その意味。 そしてロマンチックな場面のときに最悪のことが起こる話の展開の巧さ。 今の中国でも、こんなこともあるのかな? 2000年以前の中国のイメージってこんなんだったよね。 ホント、時代錯誤の感もあるけれど、今の人たちにも観てほしい一本![ビデオ(邦画)] 8点(2018-10-08 21:26:36)《改行有》 324. クリムゾン・ピーク 《ネタバレ》 ギレルモデルトロの映画と言われなきゃ、ちょっと分からないくらい デルトロ色が薄い。 でもこの映像美! 特に圧巻なのが、屋敷のなかの映像。 もうミステリアスな雰囲気にどっぷりつかって、 家族の歪みを描いている。 なんというか、ちょっと前に大量に創られていたアメリカの猟奇殺人事件ものにうんざりしていたが、 このような世界観の中で描かれると、見応えある映画体験ができるものだと感心。 クリーチャーのあまり出てこないデルトロ映画。 でも見応えあった! 唸っちゃったよ。[DVD(字幕)] 8点(2018-09-29 17:41:35)《改行有》 325. 夢売るふたり 《ネタバレ》 女性監督ならではの、松たか子の描写だろう。 松たか子って美人なんだけど、暗さを乗り越えた美人っていうか、 場面によっては、どす暗い表情も見せるので、とてもこの映画にマッチしてる。 若くして店を持つ夫婦の健気な奥さんが、店が焼けてから、旦那がひねて「過ち」を犯し、 そこでどんどん陰険になっていく女性役にまさにピッタシ。 最後、刑を終えて、魚市場で夫婦で働くその姿に、救われる感じだ。 フォークリフトから食堂の旦那を見つめる彼女の表情は、もう陰険ではない。 いい映画でした。 でもこの夫婦にふりまわされた女性たちも気の毒な話だよなぁ。[DVD(邦画)] 8点(2018-09-24 18:51:59)《改行有》 326. レディ・プレイヤー1 《ネタバレ》 オタクの祭典! 個人的には大歓迎。 会話や出てくるキャラクターの一つ一つがしびれるもんになってる。 面白かった。 ラスト、スピルバーグ流「書を捨てよ町へ出よう」。[DVD(字幕)] 8点(2018-08-28 13:01:14)《改行有》 327. グレイテスト・ショーマン 《ネタバレ》 感動したぁ。 ミュージカルは数あれど、空中ブランコの歌のシーンは 初めてだ。 実に素晴らしい! あれで一気に映画に引きこまれた。 ブルーになる内容がミュージカルなので少なくて、 とても見やすく、有意義な時間を持てた。[DVD(字幕)] 8点(2018-08-18 19:41:11)《改行有》 328. IP5/愛を探す旅人たち 《ネタバレ》 べネックスは映画の中で女性や子ども、老人を考えてる。 いや、作家性の強い監督はみなそうではあるけども(笑) 「ベティブルー」で女性を、そして本作では子どもや老人を考えてる。 こういう人が現実にいるかどうかという問題より、べネックスの映画世界には 確実に息をし、生活しているのだ。 黒人の子どもがいい。べネックスの女性がそうであったように、 子どももどこか狂気じみている。 そして老人は聖者のようだ。 映画オタクが聖者を描くことは多いが、狂気じみた女性や子どもを 描ける監督は、少ないと思う。 べネックスはそんな一人だ。[ビデオ(字幕)] 8点(2018-08-04 23:16:49)《改行有》 329. WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~ 《ネタバレ》 良質の娯楽作品。 それを矢口監督は提供し続けてくれる。 本当に感謝。 彼のような監督が多い方が業界としては健全なのだろうけど・・ 怪優、染谷くんの主演映画。 好感持てます。 そしてクライマックスのラストの祭り。分かりやすい祭りですね~(笑) それに長澤まさみって色んな役に挑戦してますね。頑張れ~![DVD(邦画)] 8点(2018-07-29 15:05:18)《改行有》 330. 舞妓はレディ 《ネタバレ》 面白かった♪ 着物でミュージカルという発想がいい。 しかも着物といえば、舞妓さん、芸妓さん。 彼女らに躍らせるなんて、日本の映画として、どうして誰も今まで撮らなかったのか? この難しい映像を見事に裁く周防監督も只者じゃない! 日本の文化遺産の、京都の舞妓をこう残してくれた監督に感謝! しかも着物の似合う女優として、この人以外ありえないという富司純子! 姐さんがいなきゃ! 追伸)芸妓さんのパフォーマンスは東京オリンピックでも見てみたい♪[DVD(邦画)] 8点(2018-07-28 18:38:29)《改行有》 331. ベティ・ブルー/インテグラル<完全版> 《ネタバレ》 「ベティブルー」再見。 煮え切れぬ青年が、1人の女性の愛を受け、徐々に愛に生きる男性になっていく。 欲望の愛が、純愛へと昇華していく。 しかし、事件は起きる。 期待した妊娠が陰性だったため、二人は落ち込む。 この時に、この青年の地金が強く出てきてしまう。 女装して、犯罪を犯すのである。 この青年が、ベティに会うまでにどんな人生を送ってきたかが、ほのかに匂いとれる。 そしてベティは自分の目をえぐり、精神に破たんをきたしてしまう。 そして青年は、ベティがボロボロになるのを耐えられず、殺してしまう。 これは確かに二人の純愛の部分だけを描いているので、愛の映画とは言える。 しかし、この青年のベティに会うまでが描かれていないため、観客は「愛のすさまじさ」と しか見れない演出になっている。 これで本当の愛を描いたことになるのか? それでもベネックスが傑出した映画監督であることは間違いない。 いい映画だった。[ビデオ(字幕)] 8点(2018-07-21 13:53:11)《改行有》 332. クヒオ大佐 《ネタバレ》 いや~、吉田大八監督作品はツボにはまる。 彼の最初の作品「腑抜けどもよ~」も観て、興奮のあまり、すぐDVD買っちゃったし・・ 結婚詐欺の軍人もどきの話なんだけど、吉田監督は「紙の月」でもそうだったけど、 簡単に裁かないんだよね。 庶民が悪に手を染める話なんだけど、その人の世界観を壊してしまうような 裁き方をしないところが、この監督のやさしいところ。 僕は、そういう監督の演出がとても大好きだ。 ラストの軍がやってきて、彼が命令を下すあたりの夢の部分がとても大好き。 吉田監督作品は、これからも目が離せない![DVD(邦画)] 8点(2018-07-14 17:17:55)《改行有》 333. バーディ 《ネタバレ》 「フェーム」のアランパーカー、有名な今作を鑑賞。 若者の瑞々しい感性は「フェーム」、現実に押しつぶされそうな痛々しさは「ミッドナイトエクスプレス」。 鳥の目線で翔んでいく映像体験は、音楽系監督ならではのもの。 そしてニューシネマに有りがちな鬱っぽいラストじゃ「ない」ところが、「スヌーピー」を生んだアメリカらしいオチ。 精神を「病んでる」人のあっけらかんとしたところの描写が巧い! それにしても・・親より、友人が付きっきりなんだね(笑)[ビデオ(字幕)] 8点(2018-07-12 01:33:46)《改行有》 334. 彼女がその名を知らない鳥たち 《ネタバレ》 いやぁ、前半と後半では全く観方の変わるミステリー。 前知識なく観てたので、これがただのラブストーリーではないと気づいたときの 衝撃。久々のどんでん返し。 ちょっと生命力の弱そうな女性を蒼井ゆうが好演してる。 そして、怪しげな、でも愛すべき男性を阿部サダヲがまたいい演技してる。 もう阿部サダヲには負けたよ。 彼の純情さに、最後はもう涙腺開きっぱなし。 好青年の竹ノ内豊のクズっぶりが、新鮮だった。[DVD(邦画)] 8点(2018-07-07 17:27:06)《改行有》 335. アルジェの戦い 《ネタバレ》 アルジェリアの独立に至る経緯を描いたドキュメンタリー風である。 非常に映像的にも見やすく、見応えのある場面で構成されている。 がしかし、何と何の対立で、という説明があまりにもされておらず、白紙のままで見ると、 ちょっとついていけない場面もある。 あの居酒屋でのテロは、ヨーロッパ居住区でおこなったのであろうか? 検問をくぐりぬけたから、恐らくそうだろう。 平和ボケの日本にいるためか、ピンと来なかった。 映画の途中で史実を確認して観ると、すっきり来た。 英雄(?FLNのやり方にはちょっとついていけないとこもあったが)アリの爆死を 国民が見守り、静かな怒りとなり、ラストの大暴動へとつながる。 本作はコスタガブラスや「無防備都市」などのような政治スリラーである。 見応えある一本。[DVD(字幕)] 8点(2018-06-30 18:29:55)《改行有》 336. パターソン 《ネタバレ》 ジャームッシュが好きだ。 彼がいるから、また生きていける、そういう感じだ。 彼の映画がまた観られるから、また生きていけるとも言える。 もの言わぬ隣人のような映画だ。 あの「事件」が起きて、最後、永瀬正敏が天使のように現れるとこなんか 最高だ。 また好きな映画ができた。 今宵はジャームッシュの昔の作品でも観てみるか、という気持ちになった。[DVD(字幕)] 8点(2018-06-09 21:12:20)(良:2票) 《改行有》 337. 帝一の國 《ネタバレ》 いや~楽しめた。 娯楽作品もここまで来たか! 弾が主人公になるのが今までの漫画だったのに、帝一が主人公というのが今風なんだね。 しかし帝一の武器は光明じゃん!って気もする。 特に才覚があるわけじゃないんだよね。 ただ気持ちは誰にも負けてない!最終目標が総理になって自分の國をつくって、 ピアノを自由に弾けるようにするって(笑) 進学校でのパワーゲーム。 でもテストで高得点取るのって楽じゃないのに、ピアノまでひけて・・ やはり漫画だよな~(ため息) 女の子の出番が少なかったけど、エンドロールでの可愛い女の子でバランスがとれてる。 面白いぞ!日本映画![DVD(邦画)] 8点(2018-06-03 12:32:18)《改行有》 338. 八日目の蝉 《ネタバレ》 これは3.11の後にNHKのドラマで同じ原作のがあってたんですよね~。 そっちは壇れいが誘拐犯役で・・ 最後のセリフで涙がワッと出ました。 「その子は、その子は、」 「私の子どもです」と言うかと思ったら、「まだご飯を食べてません!」って。 もう母親の愛がここ一番のときに口から出るんですよね。 やられた~って感じで涙腺一気に開きました。 この映画もよく出来てます。 「母」子が引き裂かれると分かってて、なお島の愛情たっぷりの生活が描かれる。 あ~切ないなぁと思って、どうしようもない気持ちになる。 永作博美がまたいい笑顔してるんだよね。 犯罪者の顔じゃないよ!この人が逮捕されるって何かが間違ってるよ! そうなんです。男がいい加減なんだね。 このお父さんが井上真央に裁かれるラストかと思いきや、違うんだね。 もうこの手の男には何を言っても仕方ないと思ったか・・ 井上真央が生まれてくる子をいい表情で迎えようというとこで話は終わるんだよね。 田中泯の写真屋が良かった。 浮かび上がる写真に井上真央が何とも言えない気持ちになる。 そして、やはり誘拐犯の「母」への愛を確信する。 もうね、身勝手な男は3.11以降、置いていこうという感じだよね。 日本の生まれ変わった時期に、ふさわしい一本だよね。 NHKのドラマも負けずに良いですよ~♡[DVD(邦画)] 8点(2018-06-02 00:03:31)《改行有》 339. 忍びの国 《ネタバレ》 いや、これは面白かった! キネ旬で評価が高かったので観たが、面白かった。 嵐というグループの大野くんの個性が分かった。 なるほど、こういうキャラを任せるとドンピシャな人なんだね。 平成の時代劇という感じで、トップの人柄も仕える側の考え方も今風でとても 新しい時代劇という感じがした。 今の若者が忍びのように人でないのかどうかは分かりかねるが(劇中そのようなシーンもあるが)、 僕は今の子にピッタシのドラマの在り方が分かったという感じで、とても勉強になった。 アクションシーンも見事で、合戦シーンも今風で、魔法など使わなくても 充分、新しい時代劇ができるんだと興奮しました。[DVD(邦画)] 8点(2018-05-26 19:05:09)《改行有》 340. 繕い裁つ人 《ネタバレ》 三島監督、いいですね~。 大事なことを言ってると思います。 消費重視の仕事に忙殺される人が多い、この国で心を届ける映画だと思います。 「しあわせのパン」をさらに掘り下げた感じです。 どこか「森崎書店の日々」のような雰囲気で、僕は好きです。 原作は未読ですが、主人公と藤井くんはいい仲になりそうなんですね。 でもこの映画では、せっかくの団子を嫌いと言ってのける藤井くんになってて、 際どい人物描写でハラハラします。 この映画のいい感じの雰囲気が、神戸だというのが味噌ですよね。 横浜でも、札幌でもない、神戸だというのが、なんとなくうなずけちゃいます。 三島監督の母校のあった場所とのこと。 特別な作品なのでしょうね。[DVD(邦画)] 8点(2018-05-19 22:53:55)《改行有》
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