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341.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 《ネタバレ》 - Once Upon a Time in America - “むかしむかし、アメリカでは…。”  多分小~中学生くらいの頃にテレビの洋画劇場の前・後編で観てるんだけど、血が飛び散るバイオレンス強めのマフィア・モノって結構苦手で、怖がりながら観ていた記憶があります。 印象深いのはジェニファー・コネリーのお人形さんのような美しさと、ペギーにあげるケーキをパッツィが食べてしまうところ。少年時代、青年時代、初老の現代と行き来する辺りが、当時の私には難しかったかな。 当時テレビで観たバージョンがどれか解らなかったけど、きっと通常版だろう。今回再視聴したDVDは上映時間から完全版のようです。 コーヒーをかき混ぜるヌードルスの無言の圧が凄い。あの時間の息苦しさ。喫茶店に行くとついついヌードルスごっこしてしまいます。 現代のデボラの見せ方も上手かった。青年期と変わらない美しさが、舞台のメイクを落とすと徐々に目尻のシワが観えてきて…この白塗りメイクの下に老けメイク入れておく観せ方。35年の月日の観せ方の上手さ。街の景観の今昔。街から見上げるマンハッタン橋がとても印象的。現代のライトアップされた姿もまた時代の経過を感じさせるアイテムとして効果的に映っていた。 観ていた当時はそんなに感じなかったけど、こちらのレビューを見ると、確かに後半不可思議な部分があるね。 ~『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ/完全版 』に続く~[地上波(吹替)] 8点(2022-10-12 09:53:06)《改行有》

342.  ラスト サムライ 《ネタバレ》 - The Last Samurai - “最後の侍”  賛否両論は当時からあったけど、例えば007観たあとシュッと背筋伸ばしてスパイ気分で劇場を後にするように、私もこの映画を観て「武士道とは・・・」って、日本人の誇りについて考えなら、ある種日本人であることの誇らしさを感じながら、家路についたっけ。 アメリカ製の日本映画ですね。日本の文化を丁寧に勉強して創ろうという姿勢に、とても好感を持ちます。日本人から観てオカシイところが無いよう、真田広之や原田眞人が積極的にアドバイスをしたお陰か、目に余る変な描写はなかったと思います。 忍者が出てきたりは、いわゆるサービスシーンで、ハリウッドの“必要のないカーチェイス”や“必要のないシャワーシーン”みたいなものだと思っています。 日本人らしいなぁって思ったのが、例えば“たか”が小声で「獣のような匂い、耐えられません」と、自分でアルグレンさんに言うのでなく、信忠に言ってもらおうとする。でも目が合うとついつい愛想笑い。 不満を隠して尽くしてきたたかに「ゴメンナサイ」と夫を殺したことを謝るアルグレンさんに、まるで憑き物が取れたように一筋の涙を落として気持ちを受け入れるたか。この辺、上手いなぁって思った。小雪の演技力も凄いけど、こんなシーン入れてくるアメリカ人、凄いなぁ。 お金の掛けようも素晴らしく、港町の街並みも日本らしい気がする(中国とゴチャ混ぜになってない)し、お侍さんが登場する所で市井の人たち(日本人のみ)が顔を伏せるのも、らしい。 天皇の表現も、穏やかで好奇心旺盛。私腹を肥やす大村のような人間に利用されつつも、最後ビシッと決めてくれるところは心憎い演出。アメリカ人ってみんな日本の天皇(昭和天皇とは別だけど)に、悪いイメージ持っていると思っていたよ。 戦闘シーンも迫力があって、ハリウッド基準で撮られているのも嬉しい。比較対象が13年も古い『天と地』とになってしまうけど、あちらも近年の歴史超大作。日本人が大金を投じて、自分たちの歴史を表現したのが、アレだ。なんかもう、些細な誤解をチクチク言うのもどうかと思うくらい、頑張って創ってくれたなぁって思ってしまう。何だったんだろうパール・ハーバーって。[映画館(字幕)] 7点(2022-10-11 14:05:53)《改行有》

343.  伊豆の踊子(1963) 《ネタバレ》 しばらく前に百恵ちゃん版を観ている。なのでいきなり現代パートから始まるのに驚いたけど、モノクロ現代からカラーの回想に繋がるところは、単純に綺麗だなぁって思えた。 当時、吉永小百合は17歳くらいだろうか?整った顔立ちに大人っぽさを感じさせつつ、彼女の内面の“まだ子供っぽさ”を表現するんだけど、囲碁勝負だと思ったら五目並べだったところとかとても可愛く、お座敷で踊る大人びた表情はとても綺麗だった。 全裸の薫が外湯で無邪気に手を振るシーンは、きっとこの映画で無くてはならないシーンだろう。うん、よく観えない。万が一にも本人の体当たり演技だったら驚くけど、まさかね。でもビデオもない当時だと、このシーン観たさに劇場に通うお父さんたちも多かったのかもしれない。文豪・川端康成の映画だもの、何回観たって、良いのさ。 舞台になったのは湯ヶ島温泉というのか。'63年当時はまだあんな古い温泉宿が現存していたのかな?ぜひ行ってみたい。 原作未読で、主人公の川崎が抱える“孤児意識”というものは、いまいち解らなかった。でも旅芸人たちが身分の卑しいものとして、遠巻きに距離を置かれる存在な点の理不尽さ、薫の将来を暗示させるような温泉街の女たち。死の床についている17歳が、死の直前に客の相手をさせられるのは、今の時代の人間として恐ろしいものを感じる。ホンの100年前の日本の話だ。 活動を観に行けない時に延々と続くお経が、川崎に対する憧れと、身分による違い、持って生まれた薫の運命を受け入れる分岐点としてとても印象深い演出。[インターネット(邦画)] 6点(2022-10-11 09:14:45)(良:1票) 《改行有》

344.  リーサル・ウェポン4 《ネタバレ》 50歳だったマータフが前作で退職(55歳かな)撤回してから、実に6年後と、かなり期間を空けての本作。1作めからだと11年目。長寿シリーズのイメージだったけど結構駆け足だったんだな。 二人の名コンビも健在。最初の火炎放射装甲男が目的も意味も解らなくて最高。シリーズの貫禄を見せつけてくれた。 密入国問題を軸に、偽札作りとマータフの横領(?)問題を絡めて、チャイニーズ・マフィアとの戦いを描いている。ジェット・リーの本格カンフー使いが相手という、ちょっとファンタジック路線な敵に、初見時は戸惑ってしまった。だってリーサル・シリーズにカンフーって…まぁ今では慣れてしまったけど。 立ち位置的には、シリーズ3部作に、後日談としての本作って感じかなぁ?全体的な評価だと3が低く他3作は同じくらいと。ちょっと評価高めな気がするけど、リッグスとローナの結婚。リッグスとレオの友情。リアンの出産。シリーズ皆勤賞のサブキャラ、マーフィー警部に精神科医のステファニー先生。シリーズ全作を一人の監督が撮りきったのも、地味に凄いかも? そしてホンワカしたあのリーサル・ファミリー全員集合のエンディングを観ると、私も良いシリーズだったなぁって、しみじみ思ってしまうニクい演出。[地上波(吹替)] 7点(2022-10-11 07:44:40)《改行有》

345.  リーサル・ウェポン3 《ネタバレ》 余談だけど15年ほど前、ヨーカドーの食品売り場で買物をしている時、70過ぎの小柄なおばさんが現れて、鳥の手羽をカゴに入れたのね。無表情で辺りを見回して、私に背中を向けて歩いていったんだけど、彼女が羽織っていたペラペラのジャンパーの右肩に『LETHAL WEAPON 3』って書いてあったの。きっと販促グッズか何かで、息子さん辺りが置いていったのを、彼女が着てるのね。なんか人の良さそうな小柄なおばさんと、後年あまり話題にならないリーサルウェポン3の意外な組み合わせに、ちょっとその日は幸せでした。 さて、前2作と比べると評価はちょっと落ちてしまうけど、アクション映画として充分なクオリティを維持していると思います。 銃器の密売が自分の家庭のすぐそこ、身近なところまで侵食している銃社会アメリカの現実がテーマです。息子の友達を撃ってしまうというのはテーマとしてかなり重いけど、いつもの二人とレオ・ゲッツのノリの良さで中和しています。 初登場のレネ・ルッソも、戦うヒロインとして華がありますね。リッグスとの傷の見せっこなんて可愛らしい。 アクションもビル爆破、カーチェイス、ホッケー場でのガンアクションと多彩。だけどこの時代アクション映画が溢れるほど創られていた時代なので、個性を出すのに苦労してる感が感じられます。最もリーサル・シリーズだけに安定感、安心感はあるけど。 リッグスがローナと付き合い、マータフは現役続行を決意(マータフ家ってどうして毎回朝風呂でサプライズケーキ持ってくるんだ?)。これで、おしまい。で充分良かったと思う。[地上波(吹替)] 6点(2022-10-10 18:51:11)《改行有》

346.  ビルマの竪琴(1956) 《ネタバレ》 私が持っていた世界地図にはビルマって書いてました。それがいつしかミャンマーになって。小さい頃に習った国の名前が変わるって、何かすごく印象に残ってます。 '85年版を先に観て内容は知ってました。水島といえば中井貴一だったので、この映画の水島の印象は、メジャーリーグの川﨑みたいな感じでした。 食糧難の南方戦線にしては、随分と穏やかな日本兵たちにちょっと疑問があったんですが、創作とのことで納得。イギリス軍と日本軍の“埴生の宿”の合唱には、やはり熱いものがこみ上げます。でも実話なら、まだ戦中だと思っている日本軍はもっとピリピリしていたことだろうと。 物売りのお婆さんもいい味出してます。って日本人の女優さんだったのか、へえぇ~~。 三角山で負傷した水島。老僧の服を盗み、剃髪して僧に化けるんだけど、どうしてそんな事したのか疑問。普通に都市部に行って、軍に合流すれば良いものの、捕虜になってから脱走を考えたってことだろうか。終戦を知っていて、捕虜として登録されていて、今さら脱走してどうなるのか。 ここが理解出来ないから、僧の格好してると食べ物恵んでもらって寝るところも困らない、シメシメって思ってるのかなぁ?なんて思ってしまう。この時の水島の目的と彼の本性がわからない。 でも総じて日本軍の“戦争中のちょっといい話”として、未来に残していきたいお話です。[インターネット(邦画)] 6点(2022-10-10 14:08:05)《改行有》

347.  十八歳、海へ 《ネタバレ》 森下愛子って“もっとしなやに~”の、凄くスタイルの良い綺麗な人だったよなぁってだけで鑑賞。 予備校の優等生と落ちこぼれが、たまたまデートして、たまたま死と隣合わせの遊びをして、それが癖になって…みたいな内容かなぁ。 デートに来たは良いけど、特にやることも思いつかず、ブラブラするところは、私もそんな事あったなぁって思い出せて良かった。 知らないお節介爺さんに助けられて、お風呂ご馳走になって小切手までと、本当にあったら中々ファンタジー。 予備校での自殺シーン。死ぬ青年が最後まで傘刺してるのとか、英介と一緒に黙ってみてるところとか妙にリアル。 だけど英介のホテルでまた自殺未遂とか、お節介爺さんの名前をここで持ち出したりとか、この2人の目的がどうにも良く解らなかった。 佳は生と死のギリギリのラインに魅了されて、敦天は心中未遂ごっこが佳との接点なのと、金儲けに繋がると考えたのか。夏(夏期講習)の終わりを2人の終わりとしたのもよくわからないというか… 学生の飛び降り辺りまではその先が気になったんだけど、佳の姉と英介のロタ島旅行とか、どうも着地点が見えなくなってしまって、集中力が続きませんでした。最後も、あれが最後かぁって感じで。あれが最後なら、何のために今まで観てたんだろう?なんて、思ったりです。[インターネット(邦画)] 4点(2022-10-10 13:34:02)《改行有》

348.  リーサル・ウェポン2/炎の約束 《ネタバレ》 奥さんの新車でカーチェイス。123で行くぞ!。関節外し。盛り上がる同僚たち。コンドームのCM。1本の映画が始まって僅か15分でこの密度。詰め込み過ぎのサービス満点。リチャード・ドナー監督のアイデアが溢れまくった結果なんだろうな。 この当時、売れたから創ったってだけの内容の伴わないパート2が横行する中、名作リーサル・ウェポンの名を汚すこと無く、続編モノとして申し分のない素晴らしい内容と密度を持った作品だと思う。 自殺願望という深刻な悩みを抱えた主人公の、ちょっとハードな話から一転、世界観を壊すこと無く、コメディ要素を強めにした味付けは流石。あのコンビにレオ・ゲッツを組み合わせたため、コメディ要素が増えても違和感なく楽しめたんだと思う。 またノリの良い同僚たちもいい味出していて、一匹狼感のあるリッグスが、みんなでワイワイ楽しく溶け込んでたのも、彼ら同僚たちの創った職場の雰囲気のお陰かなって思った。コンドームの木を見て最後自分も笑っちゃうマータフ大好き。 そんな完璧な世界観をぶち壊す今回の敵。愛着も湧いてきたところに敵のトラップで死んでいく同僚たちに、リッグス同様怒りが湧いてくる。リカだけでなく奥さんも(今回観るまで忘れてた)って、詰め込み過ぎ感はあるけど、最後はスカッと出来るかな。 まだアパルトヘイトが生きていた世界。マータフが南アに移住を希望するのとか風刺もピリリと効いているし、外交官特権をちらつかせるラッドにトドメの一発。やっぱバディ・ムービーはこうでないと。[地上波(吹替)] 8点(2022-10-10 13:09:06)《改行有》

349.  ツレがうつになりまして。 《ネタバレ》 私も数年前、通院までは行きませんでしたが、自己診断なので違うと言われたらそれまでですが、そうだったんだと思います。お風呂で独り言(マイナスなこと)を言っていて、毎朝やってた体重計の個人設定(ボタンを2つ押すだけ)が出来なくなって。今でもたまに、ストンと何も出来なくなります。ホント怖いですよね。 さてさて、鬱病と明るく付き合うこの映画、ハルさんがツレ(これが呼び名だった事にビックリ)を励まし、支える映画ですが、ツレが鬱になるまでの奥さんの無関心ぶりが、冷たいなぁって。背中が痛い腰が痛いって言ってるのに。ツレがこんなサインを出していたのに気づかなかった私という、敢えてそう言うふうに撮ったんだろうけどね。 ストレスのモト、部下のことなんも考えてないクソ部長。いい加減そうに見えて結構気遣いが出来る部下。常連クレーマー。会社の負担が一番の原因だろうけど、家庭の家事とかの分担度合いも、バランス悪いかな?って。日々ストレス過多なツレに対し、毎日ノンストレスなハルさん。サポートしたいツレの気持ちに、あそこまで甘えて良いものだろうか? 『鬱には野菜をいっぱい食べるのが良い』。私は逆に『お肉いっぱい食べると良い』って聞きました。 ライオンとか肉食動物は元気じゃないと餌取れないから、鬱になってる場合じゃない。ガツガツ食べる人は鬱にならないし、満腹感は鬱を吹き飛ばす。みたいな。今でも辛い時は、体重気にせず食べられないくらいのお肉を食べます。 会社を辞めてしまうのも、良く考えてからにしないと。会社の健康保険、福利厚生、休職制度。もしかしたらハルさん扶養かもしれない。自己都合と会社都合で得られる退職金の違い、失業手当を貰えるまでの期間などなど。 確かにクソみたいな上司だけど、会社員は無職の人では得られない優遇措置がたくさんある。そこを“依願退職”という、会社にとっても都合の良い辞め方を選んでしまうのは、ツレはそうしたにせよ、それはベストとは思えないことを、上手く伝えてほしかった。 クレーマー、最後の感謝は誰に?ツレ?ハルさん?手紙の高崎のはしご高を注意されたから、それで『あの会社の高崎さんか』って思ったのか?それも強引。 「恐縮だが、一言言わせて頂きたい」って会場で言うのも、それで自分があのクレーマーだって通じると思っている自意識過剰さだとしたら鼻につく。 結構厳しく書いてしまったけど、堺雅人の鬱演技は素晴らしかったし、宮崎あおいも“何もやってこなかった嫁”をよく演じていた。漫画原作だし、鬱の全部を描くのではなく、自分たちの実体験を、一つのケースとして描いた作品なので、『本当はこうすべきだろう』とか『もっと大変なはずだ』って評価もどうかと思うので、この映画を参考にするとかでなく、鬱に触れるキッカケとして、アリだと思います。[インターネット(邦画)] 5点(2022-10-10 11:39:52)《改行有》

350.  金門島にかける橋 《ネタバレ》 日本(日活)と中華民国(中央電影公司)共同制作の映画です。この映画の舞台となる金門島と言う場所が凄くて、中華民国の領地なのに大陸から僅か2kmしか離れてない島という、とっても危険極まりない島なんですね。'58年に台湾海峡危機という軍事衝突があって、日本の記者が亡くなってます。 恋人の死を知って生きる希望を失った麗春を、大学病院の医師一郎が励まし、恋が芽生えたって流れはそんなに珍しくない。そこに高木製薬の社長令嬢かおると共通の友人で新聞記者の和男が絡んでくる。麗春役の華欣も綺麗な人だし、かおる役の芦川いづみもとても綺麗。恋愛模様はすれ違いを繰り返し、やがて悲劇に…。なんですが、国際色豊かな映画にしては裕ちゃんは日本語ばかりで、麗春が抑揚無く日本語を読み語ります。麗春の婚約者の国軍兵士も出て来ますが、麗春の気持ちを考えアッサリ身を引きジープで逃げてしまいます。設定上解るけど感情的に謎。 恋愛模様はさておいて、この映画の見所は'62年当時の台北です。台北に行った人なら殆ど行くと思われる台北博物館、台北駅、総統府が当時の姿で出てきます。街並みも今よりは古く、それでも今に続くゴミゴミ感が感じられて良い意味で台北そのまんまでした。 中華民国の建国記念日(双十節)のパレードがまた立派。台湾といえば衛兵の交代式で有名ですが、このパレードもビシッと揃っていて立派なものです。 そして突然の金門島への上陸作戦。水陸両用装甲車LVTによる兵士と島民と船員の、一斉上陸は、観ていると頭が混乱しますが迫力は中々のもの。火薬量も先日観たバトロワ2の比じゃありません。[インターネット(邦画)] 5点(2022-10-09 20:12:46)《改行有》

351.  ブラックブック 《ネタバレ》 - Zwartboek - “黒い本”オランダ語です。この映画の存在を知らなくて、タイトル観てもピンと来なかったけど、バーホーベン監督と知って俄然観てみたくなりました。 ナチスとユダヤ人という題材+バーホーベン監督なのに、思いのほかグロさが控えめで、これは“きれいな(人格の)バーホーベン”が創ったんだな。とても観やすい内容で、一部を手直しすればゴールデンタイムでも放送出来そう(…無理か)。 とても長い映画だけど全然退屈しなかった。隠れ家生活、助けてくれる青年、家族との再会、裏切り、レジスタンス入りととってもスピーディで、じっくり考える間もなく次の行動をしなきゃいけない。私もラヘル→エリスになった気分。 ナチスとユダヤ効で重たい気分になりそうだけど、効かないクロロホルムとかちょっとユーモアを感じてしまうのは、さすが娯楽映画のバーホーベン。ラヘルが大量のインシュリンを打たれた時、期限の方が出るかと思ったけど、チョコの方だった。でも伏線回収美味いよバーホーベン。陰毛染めるトコなんてマニアックだなぁって思ってたらシッカリ生きてるぞその伏線。フランケンの醜い全裸と汚いおケツと放尿シーン。大量の糞尿ぶちまけの本気度はさすがのバーホーベン。お色気も多めで抜かり無いぞバーホ―ベン。 最後の不穏な空気からスエズ動乱に続くそうだけど、その直前(映画冒頭)に聖地巡礼でロニーが、オランダ開放当時の彼氏(意外にも続いてたのね)と一緒に訪ねてくるところも面白い。 ナチスが支配したらナチスに。開放されたら解放軍にと器用に生きるロニー。対してラヘルは頼るものを次々失い、信じた者に次々裏切られる。最後ムンツェと静かに暮らしてほしかったけど、ねぇ。でもハンスへの静かで残酷な復讐はスカッとした。 リアリティを求めると話は変わってくるけど、映画らしいディフォルメとテンポの良さが娯楽サスペンスとしてよく出来ていました。[インターネット(字幕)] 8点(2022-10-09 17:11:32)《改行有》

352.  ランボー/ラスト・ブラッド 《ネタバレ》 - Last Blood - “最後に流された血”だろうか。1作目のアンサー・タイトル。 今回のランボーは、とても身近な存在、家族のために戦う。と言っても旧友の孫娘だから血は繋がってないんだけど、少なくとも10年とか一緒に過ごした家族のための戦いだ。 骨をめりめり抜き出す、顔が吹っ飛ぶ、刺さる。前作以上にグロい戦闘シーンが多い。と言うことは、前作の戦闘シーンは好評だったって判断だろうか。 軍隊じゃない敵というのも、考えたら初めてか?人身売買カルテルだから、ある意味今までで一番腐った敵かもしれないけど。 やはりあのランボーが敵に囲まれてボコられるというのが、どうにもスッキリしない。無鉄砲過ぎるというか、無策すぎるというか… お陰でガブリエラも余計に痛めつけられてしまった。 ランボーの最後は、前作のスッキリした感じで良かったと思う。あの先に100%ジョンの幸せが待っているとは限らない訳で、そこは観た人の想像に委ねる。で充分だった。ランボーは戦うたびに多くのものを失っていって、前作でやっと、最低限守りたい人を守れたと思う。それが本作で再び守りきれずに終わる。ランボーは家族を失い、自らの手で帰る場所を破壊してしまった。我々の想像に委ねられること無く失われたジョン・ランボーの10年。 何かの事情で続編を創るのは解るけど、もう老い先短いジョンに、これ以上の辛さを与えないで欲しかったな。[インターネット(字幕)] 3点(2022-10-09 07:49:28)《改行有》

353.  ひろしま(1953) 《ネタバレ》 この映画が原爆から僅か8年目に創られたことに驚く。そしてその目的が“原爆の記憶を風化させないため”ということにも驚く。 日本人の適応能力は素晴らしい物があるが、それと同時に忘れやすさも素晴らしいと思う。戦争が終わり、日を追うごとに戦争当時の痛みを忘れ、世の中にはどんどん欧米式の新しい建物が立ち、学生たちはGHQの指導の元で、戦後の新たな教育が施されていた時代。日々変わっていく世の中で、つい隅に追いやられてしまう過去の記憶。 鼻血を出す女生徒。原爆体験者の数を聞き、クラスにこれだけ居たんだと驚く教師。ABCC(原爆傷害調査委員会)は被爆者の診察はしても治療はしてなかった事実。この忘れやすさ、辛いことは過去のものとして、綺麗さっぱり前を向いてしまう辺りが何とも日本人臭い。 原爆は甘え。体験した人にはホントきつい一言だ。被爆者が口を閉ざすのも解る。日本の復興のスピードもこの当時から早い。東北震災から復興のスピードを見ても、8年目ともなると震災当日くらいしか思い返さないくらい、過去の出来事と化してしまっていたと思う。そして先生のように、未だに震災の被害から回復していない人に驚いてしまうとか。ホント今の時代と変わらないかも。 原爆当日の広島の様子、阿鼻叫喚の地獄絵図は凄まじく、また撮影の経緯も当時の広島の人達の気持ちが籠もっていた。自分があの日、目にしたものを再現して、より多くの人に映画として観せる。 戦災孤児。弱い孤児たちがグループを作って、米兵に物乞いして逞しく生きる姿。頭蓋骨について、はだしのゲンでも出てたと思う。本当かどうか定かではないけど、本当なら、アメリカ人が日本人をどのような目で見ていたかが解る。そしてそれは最初の“どうして白人の国ドイツではなく黄色人種の国日本に原爆が落とされたか”に繋がる。 当時は朝鮮戦争の真っ最中。幸夫は仕事で砲弾を作り、パチンコが戦争の資金になるって女の子も言ってた。 平和のために戦争に手を貸さない。結果それが反米だとして、広島に原爆を落としたのはアメリカなのは、未来永劫変わることはない。それを絶対に忘れない為に、その想いを込めて、この映画は創られたんだろう。[インターネット(邦画)] 7点(2022-10-08 19:18:42)《改行有》

354.  デビルマン 《ネタバレ》 想像通りのひどい作品だった。同年代のハリウッド作品とかと比べてあまりに陳腐な特撮。当時どう映ったか解らないけど、テレビの深夜ドラマの低予算特撮ものレベルじゃないだろうか。 特撮の何が酷いって、冨永愛のアレ何だろ??アレじゃ頭に蛾のぬいぐるみ乗っけた水着のお姉さんじゃないか。途中退場したから最後また出てくるかと思ったら、出ないのな。アレしか出番がなかったのにこの映画の駄作感、失敗感。もうほとんどシレーヌって言っていいくらいのインパクトを残してくれた。 すごくあっさり殺られるジンメン。明ももっと悩むとか躊躇するとかあるだろう普通。ジンメンは駆け足だけどススムちゃん(読み切り)は入れてきた。どこを入れてどこを削るかがよく解からないチョイス。アララ戦争が始まってる。でもこんな駆け足でどこまで表現するつもりなんだろうと思ったら、最後まで終わらせてしまった。たった2時間でデビルマンを最初から最後まで。マトモな監督なら、本作はシレーヌ編まで撮って、評判良ければ続編で。とか考えるだろうに。前半と後半では作品の空気感とかも変わるし、後半の悪魔特捜隊の拷問とか観る人を選ぶから、別けた方が正解だったと思う。 そういう意味でもこの監督、役者も映画も育てる気が感じられない。そんな力も無いんだろう。予算与えられてコレ撮れって言われたから、コレ撮った。こんな感じに思えた。原作に愛情があるならあんなシレーヌ出さないし、サイコジェニーは外せないだろう。 明と了役は双子の兄弟だったんだ。演技力はともかく、どうしてまた、こんな作品に抜擢されたんだか…兄弟揃って。どんな力が働いたのか、映画初主演だし。テレビドラマのちょい役とかで実力は知った上での起用だったろうし。 やっぱりシレーヌの話に戻ってしまう。伊崎兄弟の演技力に文句付ける気はサラサラ無くて、冨永さんは女優さんじゃなくても、やはり名の通ったモデルさんで、ファンなら誰もが知ってるシレーヌ役を与えられたなら、ホント“冨永愛の無駄遣い”と周りに言わせるくらいの妖艶さを出しきってほしかった。[インターネット(邦画)] 2点(2022-10-08 15:06:21)《改行有》

355.  アビエイター 《ネタバレ》 -The Aviator- “飛行家” たくさんの飛行機が登場する映画制作。世界最速の飛行機の製作。そして航空会社の買収、超大型輸送機の開発に偵察機の開発と、飛行機に関するものを新たに作り、自ら操縦するまさに“飛行家”ハワード・ヒューズの半生を映画化している。 名前くらいは聞いた気がするけど、映画界に航空業界にと多岐にわたって影響力を発揮した人物。莫大な資産を持ち、自分の好きなことに好きなだけお金を使うこの生き方は、ズバリ男のロマンじゃないでしょうか? いっぽうで多岐に渡り過ぎて、ハワード・ヒューズを良く知らない私には、彼の人物像を掴むのに戸惑ってしまった。病弱な少年は資産家の子で映画監督になったのか→本業は航空機の会社なのか→有名女優との関係でも有名だったのか→精神を病んでしまったのか。みたいな。 そもそもハワード・ヒューズを構成する一番メインディッシュの部分が“飛行家”の部分で、どうして彼がそこまで飛行機に心奪われたのかが、劇中そんなにしっかり描かれてたかな?って。なのでこの映画が、彼のどの面を描きたかったのかが私には上手く伝わらず。 唯一の幼少期の描写「QUARANTINE(=感染予防のための隔離)」は、どっちかって言うとスパイス的な部分だと思う。初めにスパイスが出て、完成したメインディッシュが幾つか(資産家、映画監督、パイロット、実業家、プレイボーイ)出てくる…けどこれ、モトは牛?豚?鳥?みたく。 ハワード・ヒューズは過去にこんな経験があって飛行機に魅了された“飛行家”なんだよ。って部分を、しっかり描いた方が、解り良かったかな。その流れだと、こだわり抜いた飛行機映画の完成や、世界最速への挑戦やTWAの買収の成功も、『金に物を言わせて成功したぜ!』だけでない、彼だけのこだわり、達成のカタルシスが感じられたかもしれない。[インターネット(字幕)] 5点(2022-10-08 11:52:41)《改行有》

356.  いつでも夢を(1963) 《ネタバレ》 '60年代の夢と希望に溢れた映画。今でも良く流れる流行歌と、笑顔で自転車に乗る吉永小百合が綺麗。 時期の関係もあるけど、地面も植物も建物も灰色、茶色。明灰白色。草木の緑や空の青さより、結構グレー単色なモノに囲まれた時代だったんだなぁ。でも、あの映像に生きる人はみんな元気そうだ。 こち亀で見た“千住のお化け煙突”も健在。映画の翌年解体されたそうだから、煙突が何回も出るこの映画は、煙突マニアにはたまらないかも。 吉永小百合と浜田光夫が出ていて笑っていればそれで満足なんだけど、橋幸夫まで出てきて歌まで歌う。ミュージカルでもないんだけど、“さぁここからは歌のパートですよ”って感じに思いっきり歌う様子を見ると、キューポラのような社会派の映画と比べて、より娯楽性の高い作品に思える。 理不尽な理由で一流商社を落とされる勝利の落ち込みよう。だったら定時制高校に新採募集の案内出すなよなぁ…はぁ。でもそこから、与えられた環境で、工員として前向きに働く勝利。せっかくの才能が勿体無いーとか、今までの努力がーとか、今の目線で思うところは多々ある。ほとんど出番のない松原智恵子(秋子)もそう。頑張って働いて、体壊して諦めて。 『未来の夢を追い掛けるより、明日のために、今日働こう』そんなメッセージに思えた。いつでも夢を。か。 『青空を待っている人は大勢いるんだ、みんなの心一つで青空はきっとやってくる。』そうだよなぁ。自分の考えようなんだよなぁ。(※このシーンの空を見上げる吉永小百合の可愛いこと。) 木村家。戦中生まれの兄勝利と、戦後生まれの弟和平ってのも単純で解りやすいネーミング。 お父さんが和平連れて行った中華屋の、ぬるそうな中華そば美味しそう。留次が勝利を連れて行く居酒屋の煮物うまそう。 この時代の密度、この時代の空気感は今の時代では創れないわ。 みんな笑顔で『いつでも夢を』心に抱えて、今日を一生懸命生きた時代の映画。[インターネット(邦画)] 6点(2022-10-08 11:37:44)《改行有》

357.  空飛ぶタイヤ 《ネタバレ》 タイトル聞いてパッとあの事件を思い出すのは、いい年齢な証拠かもしれない。三菱自動車のリコール隠し。東京フレンドパークの「パ―ジェーロ!パージェーロ!」が「クールーマ!クール―マ!」になったのって、この時だったっけか。覚えているつもりでも、時間とともに案外忘れてしまうもので、あの脱輪事故はリコール隠しから数年後に起きた事件で、三菱自動車への信頼をとことん下げる事件となった。そして沈没。超巨大戦艦なだけに、時間を掛けてゆっくりゆっくり沈んでいっている。 そしてこの映画、人の亡くなった事件で面白かったと言ったら不謹慎かもしれないけど、実際の事件をベースにとても見応えのある内容だった。 三菱でも被害者でもなく、運送会社社長と言うのはまた絶妙な立場で、加害者でもある一方で、被害者でもある難しい立場の主人公の境遇を良く描けてたと思う。四十九日法要の時。ここまで観ていると社長の社員を守りたい気持ちや努力が見えるだけに、妻を亡くした夫から浴びせられるきつい言葉にハッとしてしまう。確かにあの段階で自社の整備不良を認めないって、遺族にしてみれば言い逃れ以外の何物でも無いなって。 敵に回した財閥のデカさ。何度電話を掛けても出ない担当者。期待した雑誌記事は掲載されず、銀行からも厳しい返済を求められる。万事休すからの逆転劇が痛快だった。ただ富山ロジスティックの「新車だったんです」辺りで、鈍い私も半沢直樹っぽい展開だなって思って。池井戸風のドラマは結構見たと思うけど、純粋な池井戸原作って半沢しか観ていないから、そんなに引っ張られたり期待したりもなく、最後まで楽しめたと思う。むしろ半沢がドラマティック過ぎるので、少し抑えた本作くらいがリアリティを感じられて、実際の事件との乖離が少ないように感じられた。 沢田がある意味もう一人の主人公だと思うけど、それに値する人物かが微妙。どうしても、喉から手が出るほど欲かった1億を蹴った赤松社長>>>喉から手が出るほど欲しかったポストだけど想像と違う扱いだったから裏切る沢田。って思ってしまう。 ただ全体としてとても見応えのある娯楽映画で、原作モノとは言え、本当の事件を知る上でも、こういう映画にどんどん力を入れてほしいな。[インターネット(邦画)] 7点(2022-10-07 19:22:33)《改行有》

358.  英雄の条件 《ネタバレ》 -Rules of Engagement- =ROE “交戦規定”だそうです。 応戦や交戦をする際の手順、どのタイミングで武器を使うかを定めたものですね。原題が映画の内容に沿ったタイトルなのに対し、邦題はちょっと突飛な気がします。 You Tubeとかで当時の予告が見られますが、まるでチルダーズ大佐が市民を殺した冤罪で裁かれる映画のようにも見えます。『殺人者か、英雄か』と。実際の銃撃事件が最後の方に出てくるなら、もっと楽しめるサスペンスになったと思います。 もういきなり撃っちゃうんだもんな大佐。兵士「女子供も撃つんですか?」「そうだあの悪党どもを撃て!」英雄もクソもないですよ。数百人のデモ隊の中に、仮に20人テロリストが混じってたとして、十把一絡げに撃ったらだめでしょう。あれがもし全員アメリカ人だったとしたら撃てたのか?と。素人考えでもまずは下の群衆に威嚇射撃しつつ、一番厄介な狙撃手から仕留めた方が良さそう。 大佐が最初から「下から撃ってきている」とか言ってるならともかく、部下も狙撃手から撃とうって提案してるくらい下は無警戒なのにのに、狙撃手を無視する意味が解らない。後出しでどんどん下から撃つテロリストが増えていって、足を失った女の子まで銃を撃ってるのには言葉を失った。だって狙撃手でさえ、住人のお母ちゃんに「やめなさいアンタ!」って頭叩かれてるのに。女の子が銃構えたら周りの大人が止めるでしょ。イエメン人なめんな。17世紀に超大国のオスマン帝国を一回追い出したくらい強いんだぞ。イエメンなめんな。 百歩譲ってあの女の子は大佐の妄想として、他に目撃者がゼロなのはどうなんだ?反撃の時に敵が銃持っているか、アメリカ兵あれだけいて、誰もテロリスト見てないのか?揃いも揃ってメクラ撃ちか?撃ち終わったらどうしてすぐ下降りて死体確認しない?そこで銃とか見付けていれば話は変わってたぞ。 裁判もどうかと思う内容で、政情不安定なイエメンからクソ忙しいお医者さん呼んだり、大使も国旗の件ですぐバレる嘘ついたり。ビデオテープの存在についても杜撰。輸送品目録に出てるなら別な空テープ用意しておくとか出来るだろうに。イエメンのカセットテープも、あんなモノ死ぬときまで大事に持っていたり、大使館に置いてきたりする意図がわからない。壁の銃撃痕見たら、屋根から撃ったか下から撃ったかなんて解るだろうに、無検証。あんなモヤモヤしたまま審議に入る裁判で無罪になっても全くすっきりしない。 私がモヤモヤするのは、群衆の中にテロリストが居たかどうかでなく、無関係な群衆に向けて発泡命令を下したこと。私の中では最初っから有罪で、その気持ちが覆る事はなかった。あのフリードキンがこんな変な映画創るなんて。違う意味で変な映画は創る人だけど…[インターネット(字幕)] 3点(2022-10-07 11:40:00)《改行有》

359.  ひまわり(1970) 《ネタバレ》 -I Girasoli- イタリア語で“ひまわり(ジラソーリ)” 最初のIは男性名詞の定冠詞の複数形。花だと女性名詞な印象ですが、チューリップやひまわりは男性名詞なんだそうな。 結婚休暇や嘘の精神疾患を駆使してアフリカ戦線行きを避けたアントだけど、結果もっと悪いソ連戦線送りに。イタリアからソ連行きなんてあったんだな。てっきり死んだか、死んだ扱いで強制労働と思っていたところ。執念で見つけ出すジョバンナ。 さてあの広大なソ連で、どうやって夫を探したのか。ソ連に派遣されたイタリア軍はそう多くはないはず。旧友の「ドン河で一緒だった」も大きなヒントで、そこ近辺で総崩れした部隊にきっとアントは居たんだろうと。あとはドン河流域の村を当たっていけば…でもこれ、言葉も通じない土地でとんでもない労力と根気が必要。お金も掛かるし精神も磨り減るよな。 若くて子供もいる現地妻マーシャと、あれから10年歳を取った独り身のジョバンナの対比も可哀想。敵兵を助けて夫にしてなんて、本当にあるのか?って思ってしまうけど、ソ連ではキャベツと兵隊は畑で取れるものだから何ら不思議ではない。この2022年に一方的に他国の州を併合するような国家。国家のために働けて敵意のない男だったら、受け入れた可能性も。 ジョバンナの立場で話を追っていたけど、このマーシャがとても純粋で、全然悪い人じゃないのがまた苦しい。10年前に助けて、そのままずっと一緒に暮らしてるんだから。ジョバンナが来て、引っ越すときもすごくアントを気にして、考え込んでる時に話しかけなかったり、無理に明るく話しかけられたら笑顔で答えたり。とても良く出来た奥さんです。 ドン河で頑張ってアントを引きずるマーシャ。コレどっかで観た画だなって思ったら、レッドリボンにやられた悟空を助ける女の子だ。ほらあの、ジングル村の、ハッチャンと暮らしてる。ほら。 ちなみにロシア語でひまわりは“подсолнечник(パトソールニチニク)”だそうです。 ウクライナ語では“соняшник (ソーニヤシュニク)”だそうです。ぜんぜん違うんですね。[インターネット(字幕)] 8点(2022-10-06 20:33:45)《改行有》

360.  バトル・ロワイアルⅡ 鎮魂歌 《ネタバレ》 当時から“創らんほうが良いんじゃない?”感が強かった気がしたけど、思った通りの出来な続編。竹内力の怪演は観ていて清々しいけど、それ以外は観るべきところが…当時世間にショックを与えたプライベート・ライアンを意識した解りやすい上陸作戦。お手本があるだけにアクションシーンは迫力あるかも?だけど同じような画ばかりなので上映時間の長さから飽きてしまう。 本作失敗の理由の一つが、登場人物の多さ。42人の生徒+七原たちテロリストだから絶対描ききれない。だから2人1組の爆弾設定だったのかも。そうしとけば半分勝手に死んでくれるから。2番めの犠牲者、女子十五番・福田和美の最後なんて酷いもので、ちょっと笑い取りに来てる感がとてもトッテモ鼻についた。もうバトルロワイヤルの設定の表面の薄皮部分しか生かすつもりがなく、生徒一人ひとりの個性とかどうでも良く、表面上のわかり易さだけで入れたシーンのように思えた。そもそも制服から軍服に着替えさせたら学生の意味がない(※七原を騙す目的にせよ)。その後の上陸シーンでどんどん死んでいくのが、自己紹介もされなかった出席番号16番以降の子たち。おいおい解りやすく手抜きすぎだろう。 上陸してからもダラダラが続いて、テロリストと合流してもダラダラしていて、最後の戦闘もなんかダラダラしていて、ダラダラ終わった。 殺し合いゲームから戦争ゲームへ。生徒個人の掘り下げからテロリストの戦う理由の掘り下げへ。もうバトル・ロワイアルの考えさせられる要素が殆ど無くなってた。 七原、河田のバンダナに国信のナイフ。だけど異国異国したエキゾチックな格好が情報量多すぎて全然活かせてない。 北野、彼女を主人公にして話を絞るべきだったと思うけど、キャストが多すぎて埋没してて、いまいち活かしきれてない。 やはり最初と最後の竹内力。あの格好で「トラァーーーi…」最後まで言わせろよタッチダウンさせろよ。 鎮魂歌(レクイエム)って、深作欣二監督に対しでしょう?あれだけ、遺作だなんだと深作作品全面押し、負んぶに抱っこだったから。もし監督が最後までご存命だったら…イヤでもコレは、良くなる要素が殆ど思いつかない。きっと深作監督も、ほとんど口出ししないで、これからに人たちに丸投げで任せてたんじゃないかな。いつお迎えがくるかわからない中での制作だったし、それはそれで親心だったのかもしれない。[インターネット(邦画)] 2点(2022-10-06 11:06:28)《改行有》

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